四半期報告書-第80期第2四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/11/10 15:10
【資料】
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【項目】
41項目
当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は下記のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
当連結会計年度より、当社及び従来3月決算であった連結子会社は、決算日を3月31日から12月31日に変更いたしました。この変更に伴い、当社とすべての連結子会社の決算日が統一されますが、当第2四半期連結累計期間においては従来どおり、3月決算であった連結子会社は4月1日から9月30日まで、12月決算である連結子会社は1月1日から6月30日までの各6ヶ月間を、四半期連結損益計算書に取り込んでおります。
また、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しております。これに伴い売上高等に大きな影響が生じるため、前期実績値と比較することは適切ではないと判断いたしました。そのため、当第2四半期連結累計期間における経営成績については前年同一期間(2020年4月1日から2020年9月30日)に収益認識会計基準等を遡及適用したと仮定して比較した増減率を調整後前年同期比として説明しております。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2021年4月1日から2021年9月30日まで)における日本経済は、7月から9月末まで首都圏を中心として全国的に緊急事態宣言、及びまん延防止等重点措置が発出されるなど厳しい状況にありましたが、持ち直しの動きが続いております。
当社グループが主に事業展開しているアジア・米国経済(2021年1月1日から2021年6月30日まで)においては、中国では景気は緩やかに回復しており、それ以外のアジア各国でも景気は回復しております。米国では依然厳しい状況ながらも経済活動再開により着実に持ち直しの動きが継続しております。
日本の化粧品市場においては、外出自粛による消費意識の低下はあるものの、引き続き緩やかな回復傾向にあります。
アジア・欧米の化粧品市場においては、中国ではEコマースを中心に成長が継続しております。7-9月には、海南島において新型コロナウイルス感染症拡大による渡航制限などにより、免税事業が一時的に厳しい状況となりましたが、回復傾向にあります。米国では、ワクチン接種の普及や経済再開に伴い、着実に回復しております。
このような市場環境の中、当社グループにおいては、過去の苦しい局面においてピンチをチャンスに変えてきた経験・ノウハウを有しており、今後もグローバル・ボーダレスに事業を拡大していくためにリスクに強い企業に進化すべく、課題に取り組み、改革を進めております。
①財政状態
当第2四半期連結会計期間末の流動比率は363.9%、当座比率は244.5%であり、前連結会計年度末に比べそれぞれ31.1ポイント、12.7ポイントの増加となりました。主な理由は下記のとおりであります。
資産は、前連結会計年度末に比べ3,281百万円の増加となりました。現金及び預金の増加1,296百万円、受取手形及び売掛金の減少4,806百万円、商品及び製品の増加1,962百万円、原材料及び貯蔵品の増加2,633百万円、建物及び構築物の減少832百万円、機械装置及び運搬具の減少724百万円、投資有価証券の増加2,604百万円等によるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ3,307百万円の減少となりました。支払手形及び買掛金の増加819百万円、電子記録債務の増加3,927百万円、未払法人税等の減少1,778百万円、短期借入金の減少3,500百万円、未払金の減少6,662百万円等によるものであります。
なお、有利子負債残高は5,143百万円、デット・エクイティ・レシオは0.02倍となりました。
②経営成績
当第2四半期連結累計期間における当社グループの業績については、中国での販売が好調だったものの、日本及び中国以外の各国で新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、売上高は調整後前年同期比0.4%増の122,933百万円(為替の影響を除くと前年同期比0.9%減)となり、連結売上高に占める海外売上高の割合は42.4%となりました。
利益については、原価低減、及び全社的なコストコントロールにより、営業利益は8,789百万円(調整後前年同期比121.0%増)、経常利益は還付消費税等の発生により9,718百万円(同142.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は5,459百万円(同78.1%増)となりました。
a.化粧品事業
化粧品事業は、ハイプレステージブランドでは、「デコルテ」が引き続き中国・日本で売上が拡大し、「アルビオン」やメイクブランドの「アディクション」、「ジルスチュアート」等の日本売上が伸長いたしました。また、プレステージブランドでは 「雪肌精」の日本売上も堅調だったことにより、売上高は99,806百万円(調整後前年同期比4.1%増)、営業利益は12,453百万円(同33.2%増)となりました。
b.コスメタリー事業
コスメタリー事業は、ヘアケアブランドの「スティーブンノル ニューヨーク」、コーセーコスメポート㈱の「サンカット」「ソフティモ」「クリアターン」が好調に推移いたしましたが、コーセーコスメポート㈱のヘアケアブランドが苦戦したことなどにより、売上高は22,261百万円(同12.3%減)、営業損失は1,258百万円(前年同期は1,906百万円の営業損失)となりました。
c.その他
その他の事業は、ホテルやゴルフ場向けアメニティ製品の販売やOEM生産の受注が減少したため、売上高は865百万円(同30.8%減)、営業利益は287百万円(同40.6%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における連結ベースの現金及び現金同等物は、前第2四半期連結累計期間より7,448百万円増加し71,243百万円(前年同期比11.7%増)となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、9,175百万円の収入(同622.0%増)となりました。主な要因は、税金等調整前四半期純利益9,573百万円、非資金費用である減価償却費4,828百万円、売上債権の減少5,260百万円、棚卸資産の増加3,622百万円、仕入債務の増加4,791百万円、返金負債の増加2,784百万円、その他の負債の減少6,768百万円及び法人税等の支払い4,743百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、12,896百万円の支出(同462.5%増)となりました。主な要因は、定期預金の預入による支出10,958百万円、定期預金の払戻による収入1,060百万円、有形固定資産の取得による支出1,670百万円、無形固定資産の取得による支出969百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、7,224百万円の支出(同89.4%増)となりました。主な要因は、短期借入金の純減額3,500百万円、配当金の支払い3,422百万円、非支配株主への配当金の支払い190百万円等であります。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金調達の状況につきましては、事業継続に必要と考える資金は確保していると認識しております。
今後の資金使途につきましては、内部留保により財務体質の強化を図る一方、設備投資やM&Aに取り組むことで将来のキャッシュ・フローの創出につなげ、資本効率の向上を図ってまいります。また、一時的な余剰資金の運用につきましても、安全性を第一に考慮し運用商品の選定を行ってまいります。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について、重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間に支出した研究開発費の総額は2,809百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)主要な設備
当第2四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に計画した重要な設備の新設、除却等について、重要な変更はありません。また、新たに確定した重要な設備の新設、拡充、改修、除却、売却等の計画はありません。
(8)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。