有価証券報告書-第53期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/25 15:54
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【項目】
119項目
(1)業績等の概要
当期の世界経済はアフター・コロナの生活様式が定着し、新型コロナウイルス感染症の経済・生活への影響が軽 減される流れが継続する一方で、ウクライナや中東情勢など予断を許さない不安定な国際情勢が続き、世界各国の インフレの進行と金融引き締め政策が継続し、中国での不動産開発投資に端を発する内外需要の低迷による景気減 速も見られ、依然として先行き不透明な状況が続きました。国内経済においては、新型コロナウイルスの感染状況 の鎮静化もあり正常化が進み、インバウンド需要が急回復するなど回復基調にありますが、物価の上昇により個人 消費が伸び悩むとともに、円安基調にもかかわらず海外経済の減速が海外輸出への逆風となり、景気回復に足踏み が見られました。
電子部品業界におきましては、中国の低調な個人消費や欧州における景気減速の影響からスマートフォンやパソ コンなどの民生向けにおいては需要の回復ペースが鈍く弱含みで推移しました。クラウド/データセンター向けや 半導体装置/FA機器などの産業機器向けにおいては、生成AI向けについては堅調に推移したものの、慎重な設 備投資により需要が伸び悩みました。車載用電子部品については、自動車の電装化や電気自動車へのシフトに伴う 継続的な需要増からおおむね堅調に推移したものの、電気自動車の需要減速による在庫調整が見られました。
当社におきましては、プリント基板・半導体搭載基板用めっき薬品について、生成AI向けなど一部の最先端半 導体パッケージ向けは堅調に推移したものの、スマートフォンやパソコン向け、及びこれらのメモリ向けは緩やかな需要回復に留まりました。コネクター用めっき薬品の販売については、車載向けで堅調に推移したものの、スマートフォン向けの需要回復が鈍く、また産業機械向けで需要が低迷し、低調に推移しました。リードフレーム用めっき薬品については、スマートフォンやパソコン向けで需要の底を打ったものの弱含みに推移し、またパラジウム価格下落の影響も受けて減収となりました。
その結果、売上高は11,419百万円(前期比29.7%減)、営業利益は354百万円(前期比37.6%減)、経常利益は553百万円(前期比26.6%減)、当期純利益は548百万円(前期比3.8%減)となりました。
最終用途品目別の状況は次のとおりであります。
(プリント基板・半導体搭載基板用)
プリント基板や半導体パッケージ基板に適用される貴金属めっき薬品は、生成AI向けなど一部の最先端半導体 パッケージ向けは堅調に推移したものの、スマートフォンやパソコン向け、及びこれらのメモリ向けは緩やかな需要回復に留まり、売上高は4,668百万円と前期比0.7%の増収となりました。
(コネクター・マイクロスイッチ用)
コネクター用めっき薬品の販売は、車載向けで堅調に推移したものの、スマートフォン向けの需要回復が鈍く、また産業機械向けで需要が低迷し、低調に推移したことで、売上高は2,166百万円と前期比31.6%の減収となりました。
(リードフレーム用)
リードフレーム用めっき薬品の販売は、スマートフォンやパソコン向けで需要の底を打ったものの弱含みに推移 し、またパラジウム価格下落の影響も受けて、売上高は4,327百万円と前期比47.6%の減収となりました。
(その他)
売上高は257百万円と前期比35.7%の増収となりました。
[当期の経営成績]
(単位:百万円)
前年度当年度
増減額増減率補足
売上高16,25411,419△4,835△29.7%
売上原価14,67810,045△4,632△31.6%売上原価率88.0%(前年度 90.3%)
売上総利益1,5761,374△202△12.8%売上総利益率12.0%(前年度 9.7%)
販売費及び一般管理費1,0091,020101.1%
営業利益567354△213△37.6%
経常利益753553△200△26.6%
当期純利益569548△21△3.8%
自己資本利益率4.1%3.9%△0.2%

①売上高
当期の海外での売上高は総売上高の55.6%を占めます。海外での売上高は60.5%が円建てで、39.5%が外貨建てです。外貨建てにつきましては、基本的には為替ヘッジをし、為替レートの変動による影響を抑えております。
②売上原価
売上原価は主として原材料費、工場の人件費から構成されています。また原材料費は貴金属と一般薬品に分けられます。このうち一般薬品につきましては、価格は比較的安定しておりますが、貴金属につきましては、その価格変動及び数量の増減は売上原価に大きな影響を与えます。貴金属についての顧客との契約は基本的に仕入、販売とも当日の建値を基準に決定しており、受注と同時に貴金属の発注を行っております。
③販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、主に人件費、研究開発費、減価償却費などであります。当期は前期に比べ減価償却費は減少したものの、一般費が増加しました。
④自己資本利益率
当社は経営指標の設定に際し、自己資本水準の最適化を図る中で、資本に関連する指標(ROE、DOE)の算出方法を従来の株主資本ベースから自己資本ベースに見直しました。
当期は純利益の減少に伴い、自己資本利益率は3.9%と前期比で0.2ポイント悪化しております。
(2)財政状態の状況
(単位:百万円)
2023年3月末2024年3月末
増減額主な増減理由
流動資産7,8328,003171現金及び預金+393、未収消費税等△139、原材料及び貯蔵品△87
固定資産7,7789,1361,357投資有価証券+1,213
資産合計15,61117,1401,529
流動負債23733396未払法人税等+80、設備関係未払金+63、
未払金△41
固定負債1,8682,269400繰延税金負債+400
負債合計2,1062,603496
純資産合計13,50514,5371,032その他有価証券評価差額金+928
繰越利益剰余金+87
負債純資産合計15,61117,1401,529

①資産
当期末の総資産は17,140百万円となり、前期比1,529百万円の増加となりました。
流動資産は、前期比で棚卸資産、未収消費税等が減少し現金及び預金が増加したため171百万円増の8,003百万円となりました。固定資産は主に投資有価証券評価差額の増加により、1,213百万円増の9,136百万円となりました。
②負債
当期末の負債総額は2,603百万円となり、前期末比496百万円の増加となりました。
流動負債は、未払金等の買掛債務が減少したものの、未払法人税等、設備未払金の増加により96百万円増加し333百万円となりました。固定負債は繰延税金負債の増加により400百万円増の2,269百万円となりました。
③純資産
当期末の純資産は14,537百万円となり、前期末比1,032百万円の増加となりました。
これは利益剰余金が当期純利益による増加、剰余金の配当による減少を主に87百万円増加したことに加え、有価証券評価差額金が928百万円増加したことによるものです。
(3)資本の財源及び資金の流動性
①キャッシュ・フローの状況の分析
(単位:百万円)
前年度当年度
増減額主な増減理由
営業活動による
キャッシュ・フロー
2,539684△1,854売上債権の増加△1,858
投資活動による
キャッシュ・フロー
19166147投資有価証券の売却による収入+260
有形固定資産の取得による支出△94
財務活動による
キャッシュ・フロー
△824△457366自己株式の取得の減少+297
配当金支払額の減少+67
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)1,735393△1,341
現金及び現金同等物の期首残高3,7295,4651,735
現金及び現金同等物の期末残高5,4655,858393

当期末の現金及び現金同等物の残高は、5,858百万円となり、前期比393百万円の増加となりました。これは投資有価証券の売却が主な要因です。なお、当期におけるキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。
(営業活動におけるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは684百万円の収入となり、前期比1,854百万円の減少となりました。これは主に前期に売掛金回収が進み売上債権が減少した反動で、売上債権が増加したことによるものです。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは166百万円の収入となり、前期比147百万円の収入増となりました。これは有形・無形固定資産の取得による支出が111百万円増加した一方で、投資有価証券の売却による収入が260百万円増加したことによるものです。
(財務活動におけるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは457百万円の支出となり、前期比366百万円の支出減となりました。これは主に当期は自己株式の取得を実施しなかったことと、前期の記念配当がなくなり配当金支払額が減少したことによるものです。
②財務政策
当社の事業は前述の「第2[事業の状況] 3[事業等のリスク]」 に記載のとおり様々なリスクを伴っており、運転資金としては将来予測可能な資金需要に対して十分な流動性ある資産を確保していく方針です。現在、運転資金及び経常的な設備投資資金については手許資金で賄っておりますが、中長期の成長投資に向けては、政策保有株式の流動化による資金を積極的に活用することを考えております。
当社の株主還元の基本方針は下記の3点であります。
(1) 長期的な成長を目指して資本効率と財務健全性のバランスを取る
(2) プライム市場上場会社として、当面の業績に大きく左右されない一定レベルの株主還元に積極的に取り組む
(3) 配当性向に加えDOE(自己資本配当率)5%を下限とした配当方針を採用する
配当については、後述の「第4[提出会社の状況] [配当政策]」をご参照ください。
また、自己株式の取得についても状況に応じて機動的に実施を検討いたします。
(4)生産、受注及び販売の実績
当社は単一セグメントのためセグメント毎の記載はしておりません。
①生産実績
用途品目別第53期
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
プリント基板・半導体搭載基板用4,655,251100.9
コネクター・マイクロスイッチ用2,167,80868.4
リードフレーム用4,336,05952.0
その他257,150207.2
合計11,416,26970.3

(注) 上記の金額は、販売価格によっております。
②受注実績
用途品目別第53期
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
受注高受注残高
金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)前年同期比(%)
プリント基板・半導体搭載基板用5,009,459109.4529,956280.8
コネクター・マイクロスイッチ用2,083,32469.934,18029.3
リードフレーム用4,135,02150.9201,58051.2
その他235,637138.63,01211.9
合計11,463,44272.3768,730106.0

③販売実績
用途品目別第53期
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
プリント基板・半導体搭載基板用4,668,225100.7
コネクター・マイクロスイッチ用2,166,01468.4
リードフレーム用4,327,51852.4
その他257,865135.7
合計11,419,62470.3

(注)1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
イビデン株式会社との取引増加の主な要因は、お預かりした貴金属を加工して販売する形態から、当社が貴金属を調達し販売する形態に変更されたことによるものです。
相手先前事業年度当事業年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
イビデン株式会社1,816,46111.22,656,24323.3
兼松株式会社2,468,16815.21,707,72215.0
株式会社コタベ2,203,86113.61,407,50012.3
CHANG WAH TECHNOLOGY Co.Ltd2,219,70813.71,304,81311.4


(注)2 最近2事業年度の主要な輸出先及び輸出販売高及び割合は、次のとおりであります。
なお、( )内は、総販売実績に対する輸出高の割合であります。
輸出先第52期
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
第53期
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
台湾3,070,52633.42,021,40731.8
韓国915,62510.0661,30810.4
シンガポール・マレーシア3,195,68434.82,016,02531.7
中国649,6887.1562,6698.9
その他の地域1,343,84614.71,092,85317.2
合計9,175,371
(56.4%)
100.06,354,265
(55.6%)
100.0

(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この
財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては「第一部[企業情報]第5[経理の状況]1[財務諸表等][注記事項]重要な会計方針」をご参照ください。

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