有価証券報告書-第128期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/03/27 11:17
【資料】
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【項目】
96項目
(1)経営成績等の状況の概要
①業績
前連結会計年度当連結会計年度増減率
百万円百万円%
売上収益894,243893,310△0.1
タイヤ事業768,012767,551△0.1
スポーツ事業84,47784,7050.3
産業品他事業41,75441,054△1.7
事業利益60,68153,878△11.2
タイヤ事業51,18746,183△9.8
スポーツ事業5,4894,282△22.0
産業品他事業4,0133,397△15.4
調整額△816-
営業利益57,15533,065△42.1
親会社の所有者に
帰属する当期利益
36,24612,072△66.7

(注)事業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。
為替レートの前提
前連結会計年度当連結会計年度増減
1米ドル当たり110109△1
1ユーロ当たり130122△8

当期の世界経済は、米国の着実な景気の回復、欧州における緩やかな景気回復の動きが持続しましたが、中国の景気減速や、米中の通商問題の動向による景気の下振れリスクが高まるなど、不安定な状況で推移しました。
わが国経済につきましては、雇用環境は着実に改善し、個人消費の持ち直しはあるものの、海外経済の動向に関わる不確実性から、設備投資や輸出は弱含んでおり、景気の回復は緩やかなものとなりました。
当社グループを取り巻く情勢につきましては、天然ゴム価格及び石油系原材料価格は安定的に推移しましたが、市場における競合他社との競争が激化していることに加えて、ユーロ及び新興国通貨安が進行したこともあり、厳しい状況で推移しました。
このような情勢のもと、当社グループは、低燃費タイヤ・ハイパフォーマンスタイヤなどの高付加価値商品の更なる拡販の推進、欧米での販売力強化、「ダンロップ」ブランドの価値向上の取組に加えて、新市場・新分野に積極的に挑戦し、グループを挙げて事業の成長と収益力の向上を目指して様々な対策に取り組みました。
この結果、当社グループの連結業績は、売上収益は893,310百万円(前期比0.1%減)、事業利益は53,878百万円(前期比11.2%減)と前期に比べて減収・減益となりました。加えてタイヤ事業における北米、南アフリカ工場では、主に生産性の改善が遅れたこと、産業品他事業におけるスイス工場では、販売計画に遅れが生じたことにより、各々の事業計画を見直した結果、のれん・固定資産の減損損失を計上することとなり、営業利益は33,065百万円(前期比42.1%減)となり、税金費用を計上した後の最終的な親会社の所有者に帰属する当期利益は12,072百万円(前期比66.7%減)と大きく減益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(タイヤ事業)
タイヤ事業の売上収益は、767,551百万円(前期比0.1%減)、事業利益は46,183百万円(前期比9.8%減)となりました。
国内新車用タイヤは、納入車種拡大によるシェアアップや低燃費タイヤを中心とする高付加価値商品の拡販により販売数量が増加し、売上収益は前期を上回りました。
国内市販用タイヤは、「ダンロップ」ブランドの低燃費タイヤを中心とした高付加価値商品の拡販に加えて、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要を取り込みましたが、暖冬の影響により冬タイヤ販売が前期を下回ったため、売上収益は前期を下回りました。
海外新車用タイヤは、欧州、北米のほか、新興国での納入拡大などにより、売上収益は前期を上回りました。
海外市販用タイヤは、アジア・大洋州地域では中国の景気減速の影響を受けましたが、欧州・アフリカ地域は、欧州を中心に「ファルケン」ブランドの販売を順調に伸ばしました。米州地域では、北米で4WD・SUV用タイヤ
「WILDPEAK(ワイルドピーク)」が好調に推移するなど「ファルケン」ブランドの販売を伸ばしました。これらにより売上収益は前期を上回りました。
以上の結果、タイヤ事業の売上収益は前期を下回り、事業利益も為替の影響に加えて、固定費、経費の増加等により減益となりました。
(スポーツ事業)
スポーツ事業の売上収益は、84,705百万円(前期比0.3%増)、事業利益は4,282百万円(前期比22.0%減)となりました。
国内ゴルフ用品ではゼクシオのリブランディングを実施し、さらに幅広いゴルファーに「確実に、まっすぐ、遠くまで飛ばす」新しいゼクシオテクノロジーを搭載したクラブ「ゼクシオ イレブン」「ゼクシオ エックス」を12月に発売、好調な滑り出しを見せ、売上収益は前期を上回りました。
海外ゴルフ用品では、北米でゴルフボールNEW「スリクソン Z-STARシリーズ」や新製品ゴルフクラブ「クリーブランド CBX2ウエッジ」などの販売が好調に推移しましたが、アジア第2の市場である韓国で高付加価値品の販売が減速し、売上収益は前期を下回りました。
テニス用品では、全豪オープン公式球の「DUNLOP Australian Open」を国内及び海外各地域で発売し、また、テニスラケットのダンロップ「CX」シリーズを国内では2018年12月、欧米では2019年1月に発売しましたが、特に国内市況が前期を下回り、売上収益は前期を下回りました。
ウェルネス事業では、前期に引き続き会員数が堅調に推移し、コンパクトジム「ジムスタイル」の新規出店もあり、売上収益は前期を上回りました。
以上の結果、スポーツ事業の売上収益は前期を上回りましたが、事業利益は、韓国での販売減に加え、商品原価アップや、為替のマイナス要素等が影響し、減益となりました。
(産業品他事業)
産業品他事業の売上収益は、41,054百万円(前期比1.7%減)、事業利益は3,397百万円(前期比15.4%減)となりました。
医療用精密ゴム部品や制振事業が堅調に推移したものの、OA機器用精密ゴム部品では主要OA機器メーカーのプリンター・コピー機の生産減少、インフラ系商材における体育施設の受注減もあり、減収となりました。
以上の結果、産業品他事業の売上収益は前期を下回り、事業利益も減益となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ13,895百万円減少し、当連結会計年度末には60,631百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、91,458百万円(前連結会計年度比8,638百万円の収入の増加)となりました。
これは主として、棚卸資産の増加9,513百万円、営業債務及びその他の債務の減少13,702百万円、法人所得税の支払17,236百万円などの減少要因があったものの、税引前利益27,295百万円の計上、減価償却費及び償却費の計上67,941百万円、営業債権及びその他の債権の減少11,268百万円などの増加要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、63,417百万円(前連結会計年度比2,077百万円の支出の減少)となりました。
これは主として、有形固定資産の取得による支出59,068百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、40,979百万円(前連結会計年度比38,857百万円の支出の増加)となりました。
これは主として、短期借入金、長期借入金及び社債が純額で14,169百万円減少するなどの減少要因があったほか、配当金の支払13,150百万円を行ったことなどによるものであります。
(2)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
タイヤ事業673,2895.6%
スポーツ事業48,6762.4%
産業品他事業28,480△3.9%
合計750,4455.0%
(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

②受注実績
当社グループの製品は、大部分が見込生産であり、ごく一部の製品(防舷材等)についてのみ受注生産を行っております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
タイヤ事業767,551△0.1%
スポーツ事業84,7050.3%
産業品他事業41,054△1.7%
合計893,310△0.1%
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されております。
連結財務諸表の作成においては、連結会計年度末日における資産・負債の金額及び偶発債務の開示並びに連結会計年度における収益・費用の適正な計上を行うため、会計上の見積りや前提が必要となりますが、当社グループは、過去の実績、又は各状況下で最も合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しております。ただし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果は見積りと異なる場合があります。
当社グループが採用している会計方針のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」及び「2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの新中期計画における数値目標は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針及び経営戦略等」に記載のとおりですが、当連結会計年度の経営成績に重要な影響を与えた主なものは、固定費・経費の増加及び為替の円高であります。
主力のタイヤ事業において、当連結会計年度においては、原材料面では、天然ゴム価格及び石油系原材料価格が安定的に推移したことにより、増益要因となりました。販売面では、国内外新車向けを中心に販売本数は増加したものの、国内市販市場において、暖冬の影響で冬タイヤ販売が前期を下回ったことにより、数量構成他は若干の増益にとどまりました。また、主に国内外の市販市場において販売価格の改定を実施したことにより、価格要因で増益となりました。一方、為替が円高傾向で推移したことにより、減益要因となったほか、主に海外拠点への投資に伴う減価償却費及び人件費等の固定費や販路拡大による経費がそれぞれ増加し、減益要因となりました。
この結果、前連結会計年度に対し、原材料価格全体では約61億円、販売価格の改定で約15億円の増益要因となったものの、為替で約67億円、固定費で約36億円、経費で約33億円が、それぞれ減益要因となりました。低燃費タイヤなど高付加価値商品の更なる拡販、海外工場における生産能力の増強や生産性の改善など、収益力の向上を目指して様々な対策に取り組みましたが、タイヤ事業全体では減益となりました。
スポーツ事業及び産業品他事業の分析は「(1)経営成績等の状況の概要 ①業績」に記載のとおりであります。
以上の結果、売上収益は893,310百万円と前連結会計年度に比べ933百万円(△0.1%)の減収、事業利益は53,878百万円と前連結会計年度に比べ6,803百万円(△11.2%)の減益となり、売上収益事業利益率は前連結会計年度に比べ0.8ポイント低下し、6.0%となりました。
その他の収益及び費用では、のれん・固定資産の減損損失を計上したこと等により、前連結会計年度に比べ17,287百万円の減益となりました。
この結果、営業利益は33,065百万円と前連結会計年度に比べ24,090百万円(△42.1%)の減益となり、売上収益営業利益率は前連結会計年度に比べ2.7ポイント低下し、3.7%となりました。
金融収益及び費用では、為替差損及びデリバティブ評価損が減少したこと等により、前連結会計年度に比べ1,039百万円の増益となりました。
以上の結果、税金費用を計上した後の最終的な親会社の所有者に帰属する当期利益は12,072百万円と前連結会計年度に比べ24,174百万円(△66.7%)の減益となりました。
新中期計画における目標達成に向けて、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針及び経営戦略等」に記載の施策に取り組んでまいります。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
・財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、1,035,484百万円と前連結会計年度末に比べて33,101百万円増加しました。現金及び現金同等物の減少などにより流動資産が16,836百万円減少したものの、IFRS第16号「リース」の適用による有形固定資産の増加などにより非流動資産は49,937百万円増加しました。
当連結会計年度末の負債合計は、559,947百万円と前連結会計年度末に比べて30,371百万円増加し、有利子負債残高は、325,490百万円と前連結会計年度末に比べて42,008百万円増加しました。
当連結会計年度末の資本合計は475,537百万円と前連結会計年度末に比べて2,730百万円増加しました。うち親会社の所有者に帰属する持分は460,800百万円と前連結会計年度末に比べて2,873百万円増加しました。この結果、親会社所有者帰属持分比率は44.5%、1株当たり親会社所有者帰属持分は1,752円07銭となりました。
・キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの分析は「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」の項に記載のとおりでありますが、当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリーキャッシュ・フローでは28,041百万円のプラスとなりました。
今後、主に世界各地での増販に合わせた高機能タイヤの生産能力増強のための設備投資を行っていく方針でありますが、販売数量の増加と採算性の改善により営業活動によるキャッシュ・フローの拡大を実現しながら、必要に応じ金融市場や金融機関からの調達も活用するなど、「成長」と「流動性の確保並びに財務体質の向上」との両立を図る所存であります。
また、当社と国内子会社、当社と一部の海外子会社との間でCMS(キャッシュマネジメントシステム)による資金融通を行っており、当社グループ内での資金効率向上を図っております。
(経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報)
IFRSに準拠して作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、次のとおりであります。
(のれんの償却停止)
日本基準では、のれんの償却については償却年数を見積り、その年数で均等償却を行っておりましたが、IFRSではIFRS移行日以降、償却せず毎期減損テストを行っております。
この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、前連結会計年度におきましては、「販売費及び一般管理費」が5,537百万円減少しております。当連結会計年度におきましては、「販売費及び一般管理費」が5,118百万円減少しております。
(退職後給付に係る費用処理)
日本基準では、発生した数理計算上の差異及び過去勤務費用を一定の期間で償却しておりましたが、IFRSでは、数理計算上の差異は、発生した期においてその他の包括利益として一括認識しており、直ちに利益剰余金に振り替えております。過去勤務費用は、純損益として認識しております。
この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、前連結会計年度におきましては、「売上原価」、「販売費及び一般管理費」及び「金融費用」が合計で2,304百万円増加、「その他の包括利益」が1,648百万円増加しております。当連結会計年度におきましては、「売上原価」、「販売費及び一般管理費」及び「金融費用」が合計で1,444百万円増加、「その他の包括利益」が1,078百万円増加しております。
(表示組替)
日本基準において、「営業外収益」、「営業外費用」、「特別利益」、「特別損失」として表示していた項目を、IFRSでは財務関連損益については「金融収益」及び「金融費用」として表示し、それ以外の項目については、「その他の収益」、「その他の費用」及び「持分法による投資利益」として表示しております。

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