有価証券報告書-第134期(2025/01/01-2025/12/31)

【提出】
2026/03/24 14:45
【資料】
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【項目】
184項目
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
前連結会計年度当連結会計年度増減率
百万円百万円%
売上収益1,211,8561,207,061△0.4
タイヤ事業1,046,3941,043,683△0.3
スポーツ事業125,650125,574△0.1
産業品他事業39,81237,804△5.0
事業利益87,94190,7863.2
タイヤ事業76,18179,8124.8
スポーツ事業7,8786,831△13.3
産業品他事業3,7254,15911.7
調整額157△16-
営業利益11,18682,584638.3
親会社の所有者に
帰属する当期利益
9,86550,379410.7

(注)事業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。
為替レートの前提
前連結会計年度当連結会計年度増減
1米ドル当たり152150△2
1ユーロ当たり1641695

当社グループは2023年から2027年を対象とした中期計画を着実に実行してきました。この中期計画では2025年をターニングポイントと位置付けており、構造改革と成長事業の基盤づくりに注力しました。1月に欧州・北米・オセアニア地域の四輪タイヤのDUNLOP商標権等の譲受契約を締結、5月7日に本取引をクロージングし、まずは北米・オセアニア地域にてDUNLOPビジネスをスタートしました。また、3月には2035年に向けた長期経営戦略「R.I.S.E. 2035」を発表しました。「R.I.S.E. 2035」では、ゴムから生み出す"新たな体験価値"をすべての人に提供し続けることを想いとして込め、タイヤのプレミアム化を推進するとともに、新たな収益の柱を構築することを目指しています。その一環で、8月にはAIソリューションを提供する米国ベンチャー企業「Viaduct社」の買収契約を締結しました。12月には"DUNLOPブランド戦略発表会"を開催し、130年を超える歴史を持つDUNLOPブランドを軸にしたブランド経営推進について皆様にお伝えしました。
当連結会計年度のタイヤの販売本数については、グローバルでの競争激化やインフレ等の影響による市況停滞に加え、一部の低採算品を下市したこともあり、前期を下回りました。事業利益については、米国関税影響や人件費等のコスト上昇はあったものの、値上げや様々な内部努力に加え米国タイヤ工場閉鎖効果もあり対前期で増益となりました。
この結果、当社グループの連結業績は、売上収益は1,207,061百万円(前期比0.4%減)、事業利益は90,786百万円(前期比3.2%増)、営業利益は82,584百万円(前期比638.3%増)となり、税金費用を計上した後の最終的な親会社の所有者に帰属する当期利益は50,379百万円(前期比410.7%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(タイヤ事業)
タイヤ事業の売上収益は、1,043,683百万円(前期比0.3%減)、事業利益は79,812百万円(前期比4.8%増)となりました。
国内新車用タイヤは、前期に一部自動車メーカーにおいて減産があったことに加え、当期は自動車生産が堅調であったこともあり販売本数は前期を上回りました。
国内市販用タイヤは2024年秋に廉価品を下市した影響に加え、オフテイク品の受注減が影響し、前期を下回りました。
海外新車用タイヤについては中国を中心にアジア圏における自動車メーカー向けが大きく減少しました。
海外市販用タイヤは、アジア・大洋州地域においては消費者の節約志向が一段と高まるとともに、中華系大手メーカーが価格攻勢を強める中、当社グループは収益性を重視した販売に注力したこともあり前期よりも販売本数が減少しました。欧州地域においてはオールシーズンタイヤをはじめFALKENブランドタイヤを拡販できた一方で、英国の市況悪化による販売減もあり、欧州全体としての販売は若干減少しました。米州地域においては、北米では二輪用タイヤの市況悪化や、一時的要因による売上減に加え、関税影響の販売価格への転嫁を積極的に行ったことなどにより対前期で販売本数が減少しました。DUNLOPブランドタイヤの北米での販売は6月から予定通り開始しており、12月には自社生産の商品を発売しました。
南米においては市況が上向かない中で販売代理店と緊密に連携しながら拡販を進めたことなどにより販売本数を伸ばすことができました。
以上の結果、タイヤ事業の売上収益は前期を下回りましたが、事業利益は増益となりました。
(スポーツ事業)
スポーツ事業の売上収益は、125,574百万円(前期比0.1%減)、事業利益は6,831百万円(前期比13.3%減)となりました。
ゴルフ用品は、主力のSRIXONブランドのゴルフクラブ・ボールの販売が好調だったことや、日本で11月に発売したXXIO14が好調に推移したことなどで、韓国の市況悪化の影響による減収をカバーし、売上収益は前期を上回りました。
テニス用品は主要市場である日本や欧州で増収となったことから、売上収益は前期を上回りました。
ゴルフスクール・テニススクールを除くウェルネス事業について対象会社の全株式を2024年12月上旬に新たな株主へ譲渡したこともありスポーツ事業の売上収益は前期並みの水準となりました。事業利益については収益性が高い韓国での販売減少が響き減益となりました。
(産業品他事業)
産業品他事業の売上収益は、37,804百万円(前期比5.0%減)、事業利益は4,159百万円(前期比11.7%増)となりました。
OA機器用ゴム部品および手袋事業の販売が減少したことに加え、3月末をもってガス管事業から撤退したこと、さらに前期に欧州の医療用ゴム製品製造・販売子会社の株式譲渡を実施したことなどが影響し、売上収益は前期を下回りました。事業利益は医療用ゴム製品の国内向け販売および制振ダンパー事業の販売好調に加え、OA機器用ゴム部品の構成良化などにより前期を上回る結果となりました。
②財政状態の状況
前連結会計年度当連結会計年度増減
百万円百万円百万円
資産合計1,341,1231,459,932118,809
負債合計665,313723,62258,309
資本合計675,810736,31060,500
親会社の所有者に
帰属する持分
656,134716,08059,946
親会社所有者帰属
持分比率(%)
48.949.00.1
ROE(%)1.57.35.8
ROA(%)6.76.5△0.2
有利子負債331,218406,62975,411
D/E レシオ(倍)0.50.60.1
1株当たり親会社
所有者帰属持分
2,494円54銭2,724円44銭229円90銭

(注)ROAは連結ベースの事業利益に基づき算出しております。
当連結会計年度末の資産合計は、1,459,932百万円と前連結会計年度末に比べて118,809百万円増加しました。その他の流動資産などの増加により流動資産が9,552百万円増加しました。また、無形資産の増加などにより非流動資産は109,257百万円増加しました。
当連結会計年度末の負債合計は、723,622百万円と前連結会計年度末に比べて58,309百万円増加し、有利子負債残高は、406,629百万円と前連結会計年度末に比べて75,411百万円増加しました。
当連結会計年度末の資本合計は736,310百万円と前連結会計年度末に比べて60,500百万円増加しました。うち親会社の所有者に帰属する持分は716,080百万円と前連結会計年度末に比べて59,946百万円増加しました。この結果、親会社所有者帰属持分比率は49.0%、1株当たり親会社所有者帰属持分は2,724円44銭となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,740百万円減少し、当連結会計年度末には98,642百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、150,427百万円(前連結会計年度比46,102百万円の収入の増加)となりました。
これは主として、法人所得税の支払16,916百万円などの減少要因があったものの、税引前利益の計上77,789百万円、減価償却費及び償却費の計上78,669百万円などの増加要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、186,556百万円(前連結会計年度比121,897百万円の支出の増加)となりました。
これは主として、無形資産の取得による支出120,177百万円、有形固定資産の取得による支出58,900百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出15,137百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、30,880百万円(前連結会計年度は35,623百万円の資金の減少)となりました。
これは主として、社債償還及び長期借入金の返済による支出22,271百万円、配当金の支払額16,821百万円、リース負債の返済による支出16,479百万円を行ったものの、社債発行及び長期借入による収入で87,271百万円増加したことなどによるものであります。
(2)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
タイヤ事業854,37697.6
スポーツ事業65,631102.4
産業品他事業25,89192.4
合計945,89897.8
(注)1.金額は、販売価格によっております。

②受注実績
当社グループの製品は、大部分が見込生産であり、ごく一部の製品(防舷材等)についてのみ受注生産を行っております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
タイヤ事業1,043,68399.7
スポーツ事業125,57499.9
産業品他事業37,80495.0
合計1,207,06199.6
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されております。
連結財務諸表の作成においては、連結会計年度末日における資産・負債の金額及び偶発債務の開示並びに連結会計年度における収益・費用の適正な計上を行うため、会計上の見積りや前提が必要となりますが、当社グループは、過去の実績、又は各状況下で最も合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しております。ただし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果は見積りと異なる場合があります。
当社グループが採用している会計方針のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの中期計画における数値目標は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針及び経営戦略等」に記載のとおりですが、当連結会計年度の経営成績に重要な影響を与えた主なものは、販売数量減少による減益と販売価格の改善であります。
主力のタイヤ事業において、販売面では低採算品の下市を積極的に実施したことや、競争環境の厳しい市場で採算重視での販売を行ったことなどもあり、販売本数が前年から減少しました。セグメント別にみますと、新車用タイヤについては、国内において前連結会計年度は自動車メーカー各社による減産の影響を受け販売数量が減少したものの、当連結会計年度は自動車生産が堅調に推移したことから、国内向け販売数量は前連結会計年度を上回りました。一方、海外においては、中国を中心としたアジア圏において自動車メーカー向け供給が減少したことにより、販売本数は前連結会計年度を下回りました。市販用タイヤについては、国内においては昨年下期に低採算品を戦略的に減らした影響に加え、オフテイク品の受注減が影響したことから、販売数量は前連結会計年度を下回りました。海外においては、北米では自動車部品関税に対応するための値上げが影響したことなどにより販売本数が減少しました。また、アジアや欧州といったその他の主要な地域でも採算重視で販売を行った結果、販売本数が減少したことから、海外市販全体でも販売本数は前連結会計年度を下回りました。コスト面においては、北米工場閉鎖による生産性改善や固定費の圧縮に加え、部門横断で取り組んだコスト削減プロジェクトの成果もあり、それぞれ増益要因となりました。一方で原材料では天然ゴム価格の上昇、経費では人件費の増加によりそれぞれ減益要因となりました。為替については、円高傾向に推移したため、減益要因となりました。米国関税影響は大きなマイナスとなりましたが、タイヤ価格の値上げに加え、経費の節減等に努めた結果、ほぼ相殺することができました。
この結果、前連結会計年度に対し、販売価格で約253億円、固定費で約70億円、直接原価で約42億円がそれぞれ増益要因となったものの、数量・構成他で約253億円、経費で約60億円、為替で約9億円、原材料で約7億円の減益要因となり、タイヤ事業全体で事業利益は前連結会計年度に比べ約36億円の増益となりました。
スポーツ事業及び産業品他事業の分析は「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度 事業利益の増減要因
0102010_004.png以上の結果、売上収益は1,207,061百万円と前連結会計年度に比べ4,795百万円(△0.4%)の減収、事業利益は90,786百万円と前連結会計年度に比べ2,845百万円(3.2%)の増益となり、事業利益率は前連結会計年度に比べ0.2ポイント上昇し、7.5%となりました。
その他の収益及び費用では、減損損失や事業再構築費用の減少等により、前連結会計年度に比べ68,553百万円の増益となりました。
この結果、営業利益は82,584百万円と前連結会計年度に比べ71,398百万円(638.3%)の増益となり、営業利益率は前連結会計年度に比べ5.9ポイント上昇し、6.8%となりました。
金融収益及び費用では、前連結会計年度での為替差益が為替差損に転じたことにより、前連結会計年度に比べ9,908百万円の減益となりました。
以上の結果、税金費用を計上した後の最終的な親会社の所有者に帰属する当期利益は50,379百万円と前連結会計年度に比べ40,514百万円(410.7%)の増益となりました。
中期計画における目標達成に向けて、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針及び経営戦略等」に記載の施策に取り組んでまいります。
③キャッシュ・フローの状況の分析、資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの分析は「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでありますが、当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリーキャッシュ・フローは36,129百万円のマイナスとなり、「第4 提出会社の状況 3.配当政策」に記載の方針に基づき、配当金の支払16,821百万円を行いました。
今後、主に世界各地での増販に合わせた高機能タイヤの生産能力増強のための設備投資を引き続き行っていきますが、販売数量の増加と採算性の改善により営業活動によるキャッシュ・フローの拡大を実現しながら、必要に応じ金融市場や金融機関からの調達も活用するなど、「成長」と「流動性の確保並びに財務体質の向上」との両立を図りながら、2023年2月14日公表の中期計画で目標としているD/Eレシオ0.6の達成を目指す中で、当連結会計年度ではD/Eレシオ0.6を前倒しで達成しました。なお、当社と国内子会社、当社と一部の海外子会社との間でCMS(キャッシュマネジメントシステム)による資金融通を行っており、当社グループ内での資金効率向上を図っております。
また、当連結会計年度末現在において、日本格付研究所(JCR)より「A+(長期)、J-1(短期)」の信用格付を取得しております。

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