有価証券報告書-第46期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/26 16:54
【資料】
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【項目】
152項目

(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、自然災害が相次いだことにより消費が一時停滞したものの、好調な企業収益や雇用・所得環境の改善により、緩やかな回復基調で推移しました。一方、海外の経済情勢は、米国の保護主義的な通商政策による貿易摩擦の激化や、中国の債務圧縮や設備投資抑制、英国のEU離脱を巡る混乱などの要因もあり、今後の世界経済の減速懸念に対して予断を許さない状況で推移しました。
このような経済情勢の中、当社関連のエレクトロニクス市場は、車載の電装化や生産設備の自動化・省人化、AI・IoT関連など、次世代の成長市場向けにおける高付加価値品の需要が総じて底堅く推移しました。
また、これらの市場においては、常に新しい技術や製品が市場から要求されております。当社グループにおいても、さらなる収益拡大と体質強化に向けた見直しを行ってまいりました。
以上のことから、総資産は64,627百万円となり、前連結会計年度末に比べ10.4%増加しました。負債は9,673百万円となり、前連結会計年度末に比べ2.0%増加しました。
純資産は54,954百万円となり、前連結会計年度末に比べ12.1%増加しました。
売上高は41,193百万円(前期比7.0%増)、営業利益は9,556百万円(前期比4.2%増)、経常利益は9,924百万円(前期比11.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、6,770百万円(前期比22.1%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(セラミック部品事業)
当事業における市況は、おおむね好調であったものの、米中貿易摩擦の激化などによるエレクトロニクス製品の需要鈍化や生産調整、生産設備の投資計画の調整や受注に弱さが現れはじめ、足元では先行き不透明な状況となりました。この市況環境の中で、当社グループは、車載関連、AI・IoT関連、次世代高速通信など次世代の成長市場に向けた差別化製品の開発や開拓・拡販を行うとともに、中長期的な事業戦略を進めてまいりました。
以上のことから、売上高32,212百万円(前期比9.9%増)、セグメント利益9,679百万円(前期比2.7%増)となりました。
(照明機器事業)
当事業における市況は、公共関連では一般道路や高速道路などに対するLEDへの交換需要が全国で進み始めており、宿泊施設や展示施設ではその空間における演色性を追求した差別化製品の需要が続きました。この市況環境の中で、収益力を重視した競争力のある差別化ハイエンド照明機器の開発及び拡販により、収益の向上に寄与しました。
以上のことから、売上高8,981百万円(前期比2.5%減)、セグメント利益917百万円(前期比15.1%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して648百万円増加の22,448百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動から得られた資金は6,967百万円となり、前連結会計年度末と比較して577百万円の減少となりました。主な要因は、法人税等の支払額の増加によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は5,691百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,839百万円の増加となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出が増加したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は694百万円となり、前連結会計年度末と比較して26百万円の増加となりました。主な要因は、配当金の支払額が増加したことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前期比(%)
セラミック部品事業 (千円)33,168,833119.6
照明機器事業 (千円)3,147,079107.1
合計(千円)36,315,912118.4

(注) 金額は販売価格によっております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前期比(%)
照明機器事業 (千円)3,513,04897.7
合計(千円)3,513,04897.7

c.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
セラミック部品事業31,793,62897.110,625,49698.3
照明機器事業9,086,62497.41,543,039128.3
合計(千円)40,880,25397.212,168,535101.3

d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前期比(%)
セラミック部品事業 (千円)32,212,149109.9
照明機器事業 (千円)8,981,18997.5
合計(千円)41,193,338107.0

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は41,193百万円、営業利益は9,556百万円、経常利益は9,924百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は6,770百万円となりました。
上記の他、当連結会計年度における経営成績の前連結会計年度との比較分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は22,448百万円となり、前連結会計年度末に比べ648百万円増加いたしました。これは営業活動の結果得られた資金が6,967百万円となりましたが、投資活動の結果使用した資金が5,691百万円と前連結会計年度に比べ2,839百万円増加し、財務活動の結果使用した資金が694百万円と前連結会計年度に比べ26百万円増加したことによるものです。
上記の他、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.財務政策
当社グループは現在、必要な運転資金及び設備投資資金については、自己資金及び金融機関からの借入など幅広い資金調達手段により資金調達することとしております。
株主への利益還元策につきましては、安定的な配当継続や向上を重視することとしております。詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりであります。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、収益力を指標として営業利益率を重要な指標と考えております。
当連結会計年度の営業利益率は23.2%となりました。
セグメント別では、セラミック部品事業は30.0%、照明機器事業は10.2%となりました。特に、照明機器事業は収益性向上への取り組みの効果などから、2桁の営業利益率となりました。