有価証券報告書-第50期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/23 11:53
【資料】
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【項目】
147項目

(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における売上高は58,804百万円(前期比8.2%増)、営業利益は20,142百万円(前期比10.6%増)、経常利益は21,187百万円(前期比10.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は15,020百万円(前期比12.5%増)となり売上高、利益のすべてが過去最高を更新いたしました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
セラミック部品事業の売上高は50,098百万円(前期比9.6%増)、セグメント利益は20,204百万円(前期比13.1%増)となりました。
照明機器事業の売上高は8,706百万円(前期比0.6%増)、セグメント利益は1,134百万円(前期比3.9%減)となりました。
当連結会計年度末における総資産は、108,031百万円となり、前連結会計年度末と比較して12.7%増加しました。
負債は、13,816百万円となり、前連結会計年度末と比較して14.8%減少しました。
純資産は、94,215百万円となり、前連結会計年度末と比較して18.2%増加しました。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は87.2%となり、前連結会計年度末に比べ4.1ポイント増加しました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、有形固定資産等の取得による支出等の要因があるものの、税金等調整前当期純利益の増加等により前連結会計年度末に比べ5,199百万円増加し、当連結会計年度末には49,585百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは15,647百万円の収入となり、前連結会計年度末と比較して890百万円の増加となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは8,755百万円の支出となり、前連結会計年度末と比較して5,232百万円の増加となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは1,882百万円の支出となり、前連結会計年度末と比較して749百万円の増加となりました。
③生産及び受注の実績
a.生産実績
セグメントごとの生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
前期比(%)
セラミック部品事業(百万円)45,371101.9
照明機器事業(百万円)1,95989.7
合計(百万円)47,331101.3

(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
b.受注実績及び受注残高
セグメントごとの受注実績及び受注残高は、次のとおりであります。
セグメントの名称受注実績
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
前期比(%)受注残高
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
前期比(%)
セラミック部品事業(百万円)52,74890.227,131110.8
照明機器事業(百万円)8,44695.71,35183.9
合計(百万円)61,19490.928,483109.2

(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
c.販売実績
セグメントごとの販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
前期比(%)
セラミック部品事業(百万円)50,098109.6
照明機器事業(百万円)8,706100.6
合計(百万円)58,804108.2

(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
①経営成績
当連結会計年度は、高インフレに対応した各国の金融引き締め、欧米での金融不安、中国ゼロコロナ政策による製造業の滞りが発生したほか、国内では急激な為替の変動が生じるなど、世界経済に変化の見られる年度となりました。
そのような状況の中、当社グループは、当連結会計年度において、一部中国市場向けで受注の減速が見られたものの、主にEV、半導体製造装置向けの需要が堅調であったことや、セラミック部品各事業で先を見据えた設備投資を継続的に行ったことなどにより、売上高は前期比8.2%増の58,804百万円となり、過去最高を更新いたしました。
また、購入品や電気料金の値上がりなどがあったものの、高付加価値品の増加、従来からの工程改善や生産性の改善などにより、営業利益は前期比10.6%増の20,142百万円、経常利益は前期比10.5%増の21,187百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比12.5%増の15,020百万円となりました。売上高営業利益率は、34.3%となりました。
今後も飛躍が期待されるEV、通信、半導体製造装置などの市場において、優れたセラミック材料技術・要素技術や先を見据えた市場戦略により差別化製品の開発・生産を推し進めるとともに、品質の強化やシステム化、自動化によりさらなる競争力の強化を図ってまいります。また、ESGや社会貢献については、企業の使命と捉え引き続き行動してまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
セラミック部品事業においては、継続的な設備増強により生産能力が向上したほか、期を通じて特にEV、半導体製造装置向けの需要が堅調に推移しました。
以上の結果、売上高50,098百万円(前期比9.6%増)、セグメント利益20,204百万円(前期比13.1%増)となりました。
照明機器事業においては、ショールームを起点としたオフィス照明案件の獲得、脱炭素社会に向けた公共のLED照明導入の案件の獲得に注力するとともに、急激な円安、部材価格高騰に対応した高採算案件への特化を図り、利益の確保に努めました。
以上の結果、売上高8,706百万円(前期比0.6%増)、セグメント利益1,134百万円(前期比3.9%減)となりました。
②財政状態
当連結会計年度末の総資産については、事業が堅調に推移したことによる現預金の増加や中長期的な成長に向けた設備投資により、前連結会計年度末に比べて増加しました。
当連結会計年度末における純資産合計については、事業が堅調に推移したことなどにより、前連結会計年度末に比べて増加しました。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ890百万円増加し、15,647百万円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が増加したことによるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ5,232百万円増加し、8,755百万円の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が増加したことによるものであります。財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ749百万円増加し、1,882百万円の支出となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が増加したことによるものであります。
その結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ5,199百万円増加し、49,585百万円となりました。
当社グループの主な資金需要は、成長分野への設備投資や研究開発投資、配当支払、事業運営の運転資金となっております。脱炭素社会が進展する中、EV・5G・半導体などの市場で、市場が拡大され、技術革新による市場の変化が加速しております。当社グループは、数年先を見据えた設備投資や研究開発投資を引き続き行ってまいります。
資金の調達は、主に自己資金から、一部を金融機関からの借入れにより行っております。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。
重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しておりますが、以下の事項は、当社グループの連結財務諸表の作成において会計上の見積りに影響を及ぼすと考えております。
(セラミック部品事業における棚卸資産の評価)
当社グループは、棚卸資産について収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により評価しており、取得原価と連結会計年度末における正味売却価額のいずれか低い方の金額で評価しております。また、営業循環過程から外れた滞留在庫については、収益性の低下の事実を反映するため帳簿価額を処分見込価額まで切下げております。
営業循環過程から外れた滞留在庫の識別は、棚卸資産の滞留又は処分の実績、製品のライフサイクル等を総合的に勘案して判断しております。
そのため、市場の動向、電子部品メーカーの需要予測の変化などを要因として保有する棚卸資産が過剰となった場合には、滞留在庫の対象とすべき棚卸資産が増加する可能性があり、棚卸資産の評価に影響する可能性があります。