四半期報告書-第121期第1四半期(平成31年4月1日-令和1年6月30日)

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2019/08/09 13:38
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34項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当第1四半期連結累計期間における日本経済は、緩やかな回復が続いているものの、世界経済の減速などの影響から、先行きの不透明感が高まっております。
世界経済は、米国では個人消費が回復しつつあり、欧州・ASEAN諸国でも緩やかな回復傾向が続いている一方、中国では米中貿易摩擦の影響などから先行きは予断を許さない状況が続いております。
鉄鋼業においては、日本国内では、建設着工などに弱含みがみられるものの、自動車・家電の生産販売の増加などを背景に、市場は総じて堅調に推移しております。
海外鉄鋼市場では、米国の輸入制限措置や中国をはじめとする世界経済の減速懸念などから、市況の下振れリスクが高まっております。
このような環境のなか、当社グループの当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高38,761百万円(前年同期比2,944百万円減)、営業利益1,730百万円(同555百万円減)、経常利益1,934百万円(同1,399百万円減)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,416百万円(同854百万円減)となりました。
日本国内では店売り(一般流通向け)鋼板商品の販売増、工事部門の売上増などから増収となりました。損益面では主原料価格の上昇に加え、前期と比べ在庫評価による損益押し上げ効果が小幅にとどまったことなどから減益となりました。
海外では、主に台湾の子会社である盛餘股份有限公司(以下、SYSCO社という。)で台湾国内・輸出のいずれにおいても厳しい事業環境となり減収・減益となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
①鋼板関連事業
売上高は35,957百万円(同2,801百万円減)、営業利益は1,767百万円(同486百万円減)となり、減収・減益となりました。
<鋼板業務>日本においては、輸入材増加の影響などによる、ひも付き(特定需要家向け)めっき商品の販売量の減少に加え、海外市況の低迷から輸出についても低調に推移しましたが、店売り鋼板商品の販売増などから、全体としては増収となりました。
海外では、台湾の子会社であるSYSCO社は、米国の保護主義的政策の影響などから販売量が減少し営業赤字となりました。また、中国の子会社である淀川盛餘(合肥)高科技鋼板有限公司(YSS社)及びタイの子会社であるPCM PROCESSING (THAILAND) LTD.(PPT社)においても、いずれも厳しい事業環境が続いております。
<建材業務>建材業務の建材商品では、全般的に販売量が低調に推移したことから減収となりました。エクステリア商品では、販売価格の改定などから増収となりました。工事では、大型物件の完工増から増収となりました。
②ロール事業
売上高は689百万円(同110百万円減)、営業損失は65百万円(前年は営業損失26百万円)であります。
昨年度に発覚した品質不適切問題の影響などから出荷量が減少し、減収・減益となりました。
③グレーチング事業
売上高は842百万円(同50百万円増)、営業利益は12百万円(同10百万円増)であります。
価格是正に一定の進捗があり、販売量についても堅調に推移したことなどから増収・増益となりました。
④不動産事業
売上高は297百万円(同15百万円増)、営業利益は212百万円(同11百万円増)であります。
賃貸ビルの入居賃料の増加などから増収・増益となりました。
⑤その他事業
売上高は974百万円(同98百万円減)、営業利益は98百万円(同33百万円減)であります。
物資販売事業などの売上が減少したことから減収・減益となりました。
b.財政状態
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末より1,437百万円減少し119,318百万円となりました。主な要因としては、現金及び預金の増加(317百万円)、受取手形及び売掛金の減少(2,251百万円)、たな卸資産の増加(998百万円)等となっております。
固定資産は前連結会計年度末より745百万円減少し87,964百万円となりました。主な要因としては、投資有価証券の減少(685百万円)、有形固定資産の減少(144百万円)等となっております。
以上の結果、連結総資産は207,282百万円となり、前連結会計年度末と比べ2,182百万円減少しました。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末より2,315百万円減少し24,853百万円となりました。主な要因としては、未払法人税等の減少(1,316百万円)等となっております。
固定負債は前連結会計年度末より181百万円増加し、14,806百万円となりました。主な要因としては、その他に含まれる繰延税金負債の増加(152百万円)等となっております。
この結果、連結負債合計は39,660百万円となり、前連結会計年度末より2,133百万円減少しました。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末より49百万円減少し167,622百万円となりました。主な要因としては、利益剰余金の増加(237百万円)、その他有価証券評価差額金の減少(420百万円)、為替換算調整勘定の増加(172百万円)、非支配株主持分の減少(78百万円)等となっております。
(2)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
①基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の経営理念や当社の企業価値の様々な源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保、向上させる者でなければならないと考えております。
一方、上場会社である当社の株式は、株主、投資家の皆様による自由な取引に委ねられているため、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方は、最終的には株主の皆様の意思に基づき決定されることを基本としており、会社の支配権の移転を伴う当社株式の買収行為や買収提案に応じるか否かの判断も、最終的には株主の皆様全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。
しかしながら、買収行為や買収提案の中には、長期的な経営意図や計画もなく一時的な収益の向上だけを目的としたもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、当社の取締役会や株主が買収提案の内容等について検討し、あるいは当社の取締役会が代替案を提示するために合理的に必要十分な時間や情報を提供することのないもの、買収行為の条件等が企業価値ひいては株主共同の利益と比較して不十分又は不適当であるもの、企業価値の維持・増大に必要不可欠なステークホルダーとの関係を損なおうとする意図のあるもの等、買収対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうものが存在する可能性があることは否定できません。
当社に対しこのような買収を行う者は、例外的に当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当でないと判断し、法令及び当社定款によって許容される範囲で必要かつ相当な措置を講じ当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
②株式会社の支配に関する基本方針の実現に資する取組みの内容の概要
イ)事業内容の充実
当社は独立系の鉄鋼メーカーとして、表面処理鋼板事業とその川下分野としての建材事業からなる鋼板関連事業を中心に、電炉事業を源流とする鉄鋼ロール事業及び鋼製グレーチング事業、さらにはエンジニアリング、不動産事業等を擁し、ユニークな存在感を発揮する企業として成長してまいりました。当社のコア事業である鋼板部門では、環境負荷を低減するクロメートフリー対応等に代表される高い技術力を背景に、家電・建材向けに強固な顧客基盤を有しており、また、その表面処理技術を活かして展開する建材商品及びエクステリア商品でも国内トップクラスのシェアを確保しております。
当社は、当社の基本理念・経営理念・行動原則に基づく機動力を活かした経営を追求するとともに、当社グループの総合力と企画力を発揮することで、海外では新たな成長に向け事業の積極的な展開を進め、国内では縮小トレンドの需要環境下でさらにシェアアップを図り、事業領域の拡大に取り組んでおります。今後も中期的にこの「海外事業展開」と「国内需要捕捉」を成長の基軸とし、「安全」・「安心」・「環境」・「景観」をキーワードとして、商品開発・製造・販売など事業活動のあらゆる側面に展開し、さらなる企業価値の向上を目指してまいります。
ロ)当社グループの企業理念の共有
当社は、その社会的責任と、さまざまなステークホルダーへの価値創造に配慮した経営による、中長期的な企業価値向上の基礎となる経営理念として以下の「淀川製鋼グループ企業理念」を定め、グループ内で共有してお
ります。
【淀川製鋼グループ企業理念】
<基本理念>新しい個性を持った価値の創造
淀川製鋼グループは、表面処理鋼板事業を主体として「新しい個性を持った価値の創造」をグループの基本理念に掲げ、社会から信頼され、必要とされる存在価値のある企業を目指します。
<経営理念>・顧客と株主から信頼され、期待される機能を創造します。
・広く社会から必要とされるベストメーカーを目指します。
・社員一人ひとりの個性をもって充実し、変革に挑戦し、成長します。
・社会・自然環境と調和し、共生に努めます。

基本理念の「新しい個性を持った価値」とは、株主と顧客から信頼され期待される機能の創造(事業価値)、必要とされるベストメーカーとしての持続力(存続価値)、変革挑戦し成長する社員一人ひとりの個性(社員価値)、社会・自然環境と調和し共生する努力(社会価値)であります。当社グループ内において、これらの価値観を共有することは、必ずや企業価値向上に資するものと考えております。
ハ)長期ビジョンと中期経営計画
当社グループをとりまく環境が激しく変化するなか、当社グループが持続的に成長を果たしていくためには、将来を見据えたビジョンと計画を持ち、その内容をさまざまなステークホルダーと共有することで当社グループの活力を高めていくことが有効であると考え、この度、当社グループの長期ビジョン及び2017年度から開始する3年間の中期経営計画を策定しました。
ⅰ.長期ビジョン
当社は創立90周年にあたる2025年に向けて、規模の追求よりも中身の充実を重視し、いかなる事業環境下でも安定的に利益を計上し持続的に成長できる企業を目指します。
『桜(SAKURA)100』を長期ビジョンとして掲げ、当社のシンボルマークである桜のように、さまざまな環境の変化に順応するたおやかな姿、新しい事業領域に挑戦し花を咲かせる姿、グローバルに愛され永く花を咲かせる姿を目指し、営業利益100億円を安定して計上できる100年企業への発展を実現してまいります。
ⅱ.中期経営計画
長期ビジョン『桜(SAKURA)100』の実現に向け、2017年度~2019年度の経営計画として、『淀川製鋼グループ中期経営計画2019』(以下、「本中期経営計画」といいます)を策定しております。その骨子の概要は以下のとおりです。
なお、詳細は当社ホームページに掲載しておりますので、下記をご参照下さい。
< http://www.yodoko.co.jp/ir/mmp/pdf/mmp.pdf >a.対象会社
淀川製鋼所及び連結子会社7社
b.対象期間
2017年度~2019年度の3年間
c.基本戦略
「既存事業における強靭な収益構造の確立」「新しい事業領域への挑戦」「強固な経営基盤の構築」を基軸とする以下の8項目を基本戦略とし、本中期経営計画においては、長期ビジョンの達成に向けての礎を築くことに重点を置きます。
A.既存事業における強靭な収益構造の確立
A-1.ビジネスモデルの深化
A-2.ニッチ分野・差別化商品・用途開発への注力
A-3.グループ間の協働・連携強化
B.新しい事業領域への挑戦
B-1.既存事業を足掛かりとした新規事業の開拓
B-2.海外における川下分野への進出
C.強固な経営基盤の構築
C-1.強い財務体質と積極的な投資の両立
C-2.人材育成と組織力強化
C-3.全てのステークホルダーとの共生

d.資本政策と株主還元
当社は「株式会社淀川製鋼所 コーポレートガバナンスガイドライン」のなかで資本政策の基本方針を定めております。< http://www.yodoko.co.jp/ir/cggl/cggl20181227.pdf >本中期経営計画の期間中については、資本政策の基本方針に加え、以下の考え方に基づき機動的に資金を活用してまいります。
ⅰ.資金使途としては、既存事業における競争力強化、新商品・戦略商品の開発、老朽設備・施設の更新・大規模補修を優先する。
ⅱ.株主還元は、業績に応じた配当金の支払いと機動的な自己株式の取得とし、配当金の支払いの指標としては、年間1株当たり50円以上を維持したうえで、連結配当性向年間30%~50%程度を目途に実施する。
ⅲ.新しい事業領域の開拓など、成長投資に向けて内部留保の充実に心掛ける。
e.設備投資
新商品開発、コストダウン及び品質向上など、競争力強化を目的とする戦略的な投資を優先的に実施し、併せて既存事業の継続に必要な老朽設備・施設の更新も計画的に実施してまいります。
2017年度~2019年度の総投資額は150億円を計画し、その内訳としては、競争力強化を目的とするもの75億円、既存事業基盤の維持ほかを目的とするもの75億円とします。
f.定量的目標
既存事業における市況や為替相場などの環境の変動に左右されず、連結経常利益を安定して100億円以上計上することを定量的目標とします。
ニ)コーポレート・ガバナンスの強化
ⅰ.当社のコーポレート・ガバナンスの基本的な考え方
当社は、当社が持続的に成長し中長期的な企業価値向上を実現するために、株主・顧客・取引先・従業員・地域社会等の全てのステークホルダーの立場を踏まえ、透明・公正かつ迅速・果敢な意思決定を行うことがコーポレート・ガバナンスの目的であると位置づけ、これまでもさまざまな取り組みを進めてまいりました。2015年12月には、実効的なコーポレート・ガバナンスの指針として「株式会社淀川製鋼所 コーポレートガバナンスガイドライン」を法令及び当社定款に次ぐ上位規程として定め、運用しております。
ⅱ.当社のコーポレート・ガバナンスの体制
当社はその企業規模から経営の機動性を重視し、機関設計として会社法の定めに基づく監査役会設置会社を選択しております。その上で、情報共有化の観点から経営の意思決定と業務執行との一体性を維持しつつ、取締役の監督・意思決定機能と業務執行機能を効率的に一定の範囲で分離することを目的として執行役員制を導入しております。
取締役会の体制としては、取締役の経営責任の明確化と、経営環境の変化に対応して最適な経営体制を機動的に構築するため、取締役の任期を1年としております。機動的な経営を実現するため、定款における取締役の人数は7名以内としており、経験や知見が異なる多様な取締役を選任することで、取締役会の適正規模と多様性を確保することとしております。さらに、取締役会における、活発で建設的な議論による一層の活性化と、監督・意思決定プロセスの透明性の強化のために、取締役の内の複数名は、業務執行を行わない東京証券取引所の独立性基準を満たす独立社外取締役を選任することとしております。なお、2019年6月21日現在の取締役総数は7名、内3名は独立社外取締役となっております。
監査役会の体制としては、会社法及び当社定款の定めにより、監査役の人数は4名以内とし、その半数以上は独立性を有する社外監査役を選任することとしております。
ⅲ.コンプライアンスの推進
当社は「淀川製鋼所グループ企業理念」に基づく事業活動を通じて、社会から信頼され、必要とされる存在価値のある企業を目指すなかで、コンプライアンスの推進については「コンプライアンス宣言」のもと、「コンプライアンス・ポリシー」ならびに「コンプライアンス行動指針」を定め、全役職員がそれぞれの立場でコンプライアンスを自らの問題として捉え、公正で高い倫理観に基づき行動するための取り組みを継続しております。
③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要
当社は、買収防衛策として「当社株式等の大規模買付行為への対応方針」(以下「本プラン」といいます。)を導入しております。本プランでは、当社株式に対し20%以上の大規模買付行為(市場取引、公開買付等の具体的な買付方法の如何を問いませんが、あらかじめ当社取締役会が同意したものを除きます。)を行おうとする者(以下「大規模買付者」といいます。)が大規模買付行為実施前に遵守すべき、大規模買付行為に関する合理的なルール(以下「大規模買付ルール」といいます。)を定めております。大規模買付ルールは、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や、当社取締役会の意見を提供し、更には当社株主の皆様が当社取締役会の代替案の提示を受ける機会を確保することを目的としております。当社取締役会は、大規模買付者に対し、大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報を日本語で記載した書面を当社取締役会に提供することを要請し、当該情報の提供完了後、大規模買付行為の評価検討のための期間を設定し、当社取締役会としての意見形成や必要に応じ代替案の策定を行い、公表することとします。従いまして、大規模買付行為は、取締役会の評価検討の期間の経過後にのみ開始されるものとします。大規模買付者が、大規模買付ルールを遵守した場合は、当社取締役会は、当該大規模買付行為が、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく毀損することが明白と判断される場合を除き、対抗措置をとりません。ただし、大規模買付者が、大規模買付ルールを遵守しなかった場合、遵守しても大規模買付行為が当社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと判断される場合には、当社取締役会は、当社企業価値ひいては株主共同の利益を守ることを目的として、対抗措置をとることがあります。このように、対抗措置をとる場合には、その判断の合理性及び公正性を担保するために、当社取締役会は、対抗措置を発動するか否かの判断に際して、独立委員会の勧告を最大限尊重するものとします。
本プランは、2017年6月22日開催の当社定時株主総会において株主の皆様にご承認を賜り継続しており、その有効期限は、同日から3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する当社定時株主総会終結時までとなっております。
④本プランが基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことについて
当社では、以下の理由から、本プランが上記①の基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものとはならないと考えております。
イ)買収防衛策に関する指針において定める三原則を完全に充足していること及び経済産業省に設置された企業価値研究会が2008年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」及び東京証券取引所が2015年6月1日に公表した「コーポレートガバナンス・コード」の「原則1-5いわゆる買収防衛策」の内容も踏まえたものとなっていること
ロ)当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上の目的をもって継続されていること
ハ)株主の合理的意思に依拠したものであること
ニ)独立性の高い社外者の判断を重視すること
ホ)合理的な客観的発動要件を設定していること
ヘ)デッドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策ではないこと
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、108百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
足元の世界経済は、米国では堅調に推移しておりますが、中国では景気は緩やかに減速しており、米中貿易摩擦に代表される通商問題など、先行きの不透明感が増しております。
日本経済は、雇用・所得環境の改善などを背景に、堅調な推移が見込まれるものの、中国経済の減速による輸出の減少、消費増税による個人消費の減少などのリスクから景気回復の速度の鈍化が懸念されます。
鉄鋼市場においても、日本国内市場は引き続き底堅いと予想される一方で、海外市場は米中貿易摩擦の長期化や、中国をはじめとする世界経済の減速への懸念などから、需要の下振れリスクは高まっております。当社グループにおいては、保護主義的措置が続く海外子会社の厳しい受注環境に加え、熱延鋼板や亜鉛などの原材料価格においても引き続き高止まり基調が続くと考えられ、損益面では厳しい状況が継続するものと予想されます。
このような環境の中、当社グループとしましては、『淀川製鋼グループ中期経営計画2019』の達成に向けて、強みである機動力を最大限発揮しながら、新しい市場の開拓や高付加価値商品の拡販を推し進め、収益力強化を図ってまいります。