有価証券報告書-第127期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/22 13:16
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188項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、緩やかな回復の動きは見せてはいるものの、依然その動きは力強さを欠いております。円安や原材料・エネルギー価格の高止まりが物価を押し上げており個人消費が伸び悩む中、中東情勢の深刻化から原油価格が高騰しており、先行きについても非常に厳しい状況が予想されます。
世界経済におきましては、米国ではトランプ政権による通商政策の影響はあるものの、堅調な雇用と内需に支えられ底堅い景気を維持しました。中国では、政府による経済対策が景気を下支えするものの、不動産不況の調整局面長期化や内需の弱含みなどから、景気は力強さを欠く状況が続いております。欧州では、米国関税措置の影響はあるものの、物価や雇用の安定を背景とし個人消費や投資が持ち直し、景気は緩やかな回復の動きを見せております。
鉄鋼業においては、日本国内では、建設分野における人手不足や資材高騰の影響および自動車生産の低調さなどから、需要が伸び悩みました。また、トランプ政権による鉄鋼・アルミ製品に対する追加関税の引き上げから、対米輸出への影響や余剰材の流入が引き続き懸念されています。
海外鉄鋼市場では、中国国内の需要不足を背景とした安価な鋼材輸出が継続し、世界的な市況の押し下げ要因となりました。これに対し、米国をはじめとする各国で通商対抗措置が強化されるなど、保護貿易主義的な動きがより鮮明となり、通商環境の不透明感は一層強まりました。
このような環境のなか当社グループは、お客様への製品の安定供給とニーズにあった製品の販売・開発につとめるとともに、原材料・エネルギーコストや労務費の上昇分を適切に反映した販売価格の維持について、お客様のご理解を得られるよう継続的な交渉と丁寧な説明に注力いたしました。
当連結会計年度の経営成績は、売上高195,373百万円(前年同期比13,087百万円減)、営業利益11,868百万円(同2,020百万円減)、経常利益17,517百万円(同4,033百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益17,404百万円(同3,904百万円増)となりました。
当連結会計年度末の総資産は、現金及び預金の増加、有価証券の増加、売上債権の減少、評価差額の増大に伴う投資有価証券の増加、関係会社株式の減少などの差引により前連結会計年度末より2,201百万円増加し266,458百万円となりました。負債は、製品補償引当金が減少したことや繰延税金負債が減少したことなどから前連結会計年度末より6,353百万円減少し42,783百万円となりました。純資産は、利益剰余金、その他有価証券評価差額金や為替換算調整勘定の増加および資本剰余金の減少や自己株式の増加などの差引により前連結会計年度末より8,554百万円増加し223,675百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
<鋼板関連事業>売上高は184,680百万円 (前年同期比13,780百万円減)、営業利益は12,004百万円 (前年同期比1,949百万円減)であります。
<ロール事業>売上高は3,374百万円 (前年同期比508百万円増)、営業利益は231百万円 (前年同期比187百万円増)であります。
<グレーチング事業>売上高は2,917百万円 (前年同期比379百万円減)、営業利益は34百万円 (前年同期比66百万円減)であります。
<不動産事業>売上高は1,424百万円 (前年同期比32百万円増)、営業利益は830百万円 (前年同期比1百万円減)であります。
<その他事業>売上高は2,977百万円 (前年同期比532百万円増)、営業利益は530百万円 (前年同期比13百万円減)であります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物期末残高は、前連結会計年度末に比べ971百万円減少し、49,789百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は18,762百万円(前期比7,451百万円増)となりました。営業利益および棚卸資産、売上債権の減少と製品補償引当金の減少の差引が主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の支出は4,002百万円(前期比2,733百万円減)となりました。固定資産の取得等による支出と定期性預金の預入による支出、関係会社株式と投資有価証券の売却による収入の差引が主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の支出は16,412百万円(前期比3,903百万円増)となりました。これは主に、配当金の支払と自己株式の取得によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
鋼板関連事業(百万円)173,633△10.1
ロール事業(百万円)3,51125.3
グレーチング事業(百万円)2,956△6.1
不動産事業(百万円)--
報告セグメント計(百万円)180,101△9.5
その他(百万円)88△29.4
合計(百万円)180,190△9.5

(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高
(百万円)
前年同期比(%)
鋼板関連事業185,970△5.628,3144.8
ロール事業3,74711.02,43718.1
グレーチング事業2,924△12.21993.7
不動産事業1,4242.4--
報告セグメント計194,066△5.430,9515.7
その他2,90017.2274△22.0
合計196,966△5.131,2265.4

c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
鋼板関連事業(百万円)184,680△6.9
ロール事業(百万円)3,37417.7
グレーチング事業(百万円)2,917△11.5
不動産事業(百万円)1,4242.4
報告セグメント計(百万円)192,396△6.6
その他(百万円)2,97721.8
合計(百万円)195,373△6.3

(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
㈱佐渡島38,66818.534,17917.5

(2)経営者の視点による当該経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
<売上高>日本国内では、再生産可能な製品販売価格の実現に取り組みましたが、国内鉄鋼需要の低迷や輸入鋼材などの影響もあり減収となりました。海外では、台湾の子会社である盛餘股份有限公司(以下、SYSCO社という。)は、期の終盤にかけて台湾国内での販売量が減少したことなどから減収となりました。中国の子会社である淀川盛餘(合肥)高科技鋼板有限公司(以下、YSS社という。)は、長引く不動産不況の影響などから減収となりました。またタイの子会社であるPCM PROCESSING (THAILAND) LTD.(以下、PPT社という。)は、市況の軟化による販売価格の低下などから減収となりました。結果、連結売上高は減収となりました。
<営業利益>日本国内では、主に当社の鋼板商品において塗装鋼板をはじめとする高付加価値商品の販売に注力しましたが、販売数量の減少などの影響もあり営業利益面では減益となりました。海外では、SYSCO社で期の中盤にトランプ関税による関税負担の影響を強く受けたことなどから減益となりました。YSS社は長引く不動産不況の影響の中、合理化により固定費の削減を行ったことなどから営業利益は改善しました。PPT社は、販売価格は低下したものの採算は維持することができたことから堅調に推移しました。結果、連結営業利益は減益となりました。
営業外収益における投資有価証券売却益の計上が前期に比べ減少したことなどから、経常利益の減益幅は営業利益と比べ増加しております。
<親会社株主に帰属する当期純利益>当期においてYSS社の持分譲渡の意思決定を行ったことから、当社が保有するYSS社の出資持分について繰延税金資産および法人税等調整額を計上したこと、また佐渡島の全株式を譲渡したことによる関係会社株式売却益を計上したことなどから、連結当期純利益および親会社株主に帰属する当期純利益は前期比で増益となりました。
当社グループの資本政策の基本方針については、持続的な成長のための積極的投資と株主への最大限の利益還元に必要な資金の確保、並びに強固な財務基盤の維持を目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出に努めております。
「ヨドコウグループ中期経営計画2028」期間中においては、営業キャッシュ・フローや資産売却に加え借入等の資金調達も活用し、成長戦略への重点投資を実施するとともに、積極的な株主還元を継続する方針です。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「ヨドコウグループ中期経営計画2028」に掲げております。2025年度におきましては日本国内および海外のいずれにおいても、各国の保守主義的な通商政策などから鉄鋼市況が弱含む厳しい経営環境の中、目標であります連結営業利益130億円以上を達成することができませんでした。2028年度における連結営業利益目標200億円に向かって、今後更なる企業価値向上へ注力を行ってまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
鋼板関連事業
<鋼板業務>日本において、前年同期比較でひも付き・店売り共に販売量が減少したことなどから、減収・減益となりました。
海外では、台湾のSYSCO社は、トランプ政権による関税の影響などから減収・減益となりました。中国のYSS社は、長引く不動産不況などの影響から回復の勢いは鈍く売上は減収となりましたが、利益面では改善が見られました。タイのPPT社は、引き続き堅調に推移しておりますが、前年同期比では減収・前期並みの利益となりました。
<建材業務>建材業務では、エクステリア商品、外装建材商品ともに販売量が減少し、全体としては減収となりました。
以上から、鋼板関連事業としては減収・減益となりました。
ロール事業
日本国内向け・輸出向け共に販売量が回復したことから、増収・増益となりました。
グレーチング事業
道路関連工事が低水準であることなどから販売数量が減少し減収・減益となりました。
不動産事業
販売用不動産の売却を行ったことなどから増収となりましたが、利益面では減益となりました。
その他事業
売上は伸長したものの各種コストが増加し、増収ながら減益となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、資本政策の基本方針のなかで、「グローバルな経済の変動に経営環境が大きな影響を受けるなかで、企業理念に基づく経営戦略を着実に実現し、持続的な成長のための積極的投資と株主への最大限の利益還元を両立させるために、強固な財務基盤を維持する」こととしており、営業活動によるキャッシュ・フローを安定的に獲得すべく事業活動に取り組んでおります。
2026年3月期の連結キャッシュ・フローの状況としては、営業活動によるキャッシュ・フローは18,762百万円の資金の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは4,002百万円の資金の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは16,412百万円の資金の減少、現金及び現金同等物に係る換算差額は680百万円の資金の増加となり、現金及び現金同等物の残高は971百万円減少しました。
このうち、固定資産の取得・売却等による資金の減少は3,265百万円、配当金の支払(非支配株主への支払含む)による資金の減少は11,035百万円であります。
当期は主に配当金の支払額が増加したことや自己株式の取得をしたこと、また関係会社株式を売却したことなどの差引きから、上記のとおりの資金の減少となっております。
今後の当社の資本政策は、当面の運転資金及び設備投資資金については主として自己資金から充当する一方で、M&Aなどを含む成長戦略への投資については金融機関からの借入等も積極的に活用していく方針です。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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