四半期報告書-第130期第3四半期(令和1年7月1日-令和1年9月30日)

【提出】
2019/11/12 14:59
【資料】
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【項目】
14項目
(1) 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間(2019年1月1日~2019年9月30日)の売上高は前年同期比964億円(7.1%)増加して1兆4,608億円となりました。
国内売上高は機械、水・環境ともに大幅増収となり、前年同期比580億円(13.7%)増の4,807億円となりました。
海外売上高は水・環境部門が減少しましたが、トラクタや建設機械の好調により機械部門が伸長したため、前年同期比384億円(4.1%)増の9,800億円となりました。
営業利益は固定費の増加や原材料価格の上昇等はありましたが、国内外での増収や米国の金利低下に伴う販売促進費の減少、値上げ効果等により前年同期比177億円(12.0%)増の1,662億円となりました。税引前利益は営業利益の増加により前年同期比177億円(11.5%)増の1,713億円となりました。法人所得税は438億円の負担となり、四半期利益は前年同期比160億円(14.0%)増の1,303億円となりました。親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期を165億円(15.6%)上回る1,224億円となりました。
事業別セグメントの外部顧客への売上高及びセグメント利益の状況は次のとおりです。
① 機械
当部門は農業機械及び農業関連商品、エンジン、建設機械により構成されております。
当部門の売上高は前年同期比6.5%増加して1兆2,136億円となり、売上高全体の83.1%を占めました。
国内売上高は前年同期比12.2%増の2,633億円となりました。農業機械が大幅に増加したほか、建設機械やエンジンも増加しました。
海外売上高は前年同期比5.0%増の9,504億円となりました。北米では需要が堅調に推移したことに加え、昨年後半の出荷が当期にずれ込んだことや建設機械の新機種投入効果等もあり、トラクタ及び建設機械が大幅に増加しました。欧州ではドイツ及びフランスのトラクタや建設機械が伸長しましたが、ブレグジットによる景気悪化懸念を背景としたイギリスでの建設機械の低迷や、ユーロやポンドに対する円高の影響により、円貨ベースでは減収となりました。アジアではタイの農業機械や建設機械が増加しましたが、中国のコンバインや田植機が低迷したこと等により、アジア全体では減収となりました。その他の地域では干ばつや景気悪化によりオーストラリアのトラクタや建設機械が減少しました。
当部門のセグメント利益は固定費の増加や原材料価格の上昇を、国内外での増収や米国での金利低下に伴う販売促進費の減少、値上げ効果等で補い、前年同期比9.7%増加して1,734億円となりました。
② 水・環境
当部門はパイプインフラ関連製品(ダクタイル鉄管、合成管、バルブ、素形材、スパイラル鋼管等)、環境関連製品(各種環境プラント、ポンプ等)により構成されております。
当部門の売上高は前年同期比10.1%増加して2,234億円となり、売上高全体の15.3%を占めました。
国内売上高は前年同期比16.6%増の1,940億円となりました。パイプインフラ関連製品は素形材やスパイラル鋼管が減少しましたが、ダクタイル鉄管や工事事業が大きく伸長したため増収となりました。環境関連製品は福島県双葉町での廃棄物処理施設の建設による売上が大幅に増加しました。
海外売上高は前年同期比19.6%減の294億円となりました。中東向けのダクタイル鉄管や中国の浄化槽等が減少しました。
当部門のセグメント利益は国内の増収や値上げ効果等により、前年同期比47.5%増加して164億円となりました。
③ その他
当部門は各種サービス事業等により構成されております。
当部門の売上高は前年同期比8.5%増の237億円となり、売上高全体の1.6%を占めました。
当部門のセグメント利益は前年同期比31.6%増加して23億円となりました。
(2) 財政状態の分析
総資産は前連結会計年度末(2018年12月末)比1,029億円増加して2兆9,985億円となりました。
資産の部では運転資本の増加等により現金及び現金同等物が減少しましたが、小売が好調な北米やタイでの販売金融の拡大により金融債権が増加したほか、IFRS第16号「リース」の適用に伴う使用権資産の計上等により有形固定資産も増加しました。
負債の部では社債及び借入金が増加したほか、IFRS第16号「リース」の適用に伴うリース負債の計上によりその他の金融負債も増加しました。
親会社の所有者に帰属する持分は為替レートや株価の変動に伴うその他の資本の構成要素の悪化はありましたが、利益の積上がりにより増加しました。親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末比0.2ポイント低下して46.1%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは367億円の収入となりました。四半期利益は増加しましたが、営業債権や営業債務等の運転資本の変動により前年同期比322億円の収入減となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは711億円の支出となりました。有形固定資産の取得による支出が増加したこと等により前年同期比350億円の支出増となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは432億円の支出となりました。資金調達は増加しましたが、自己株式の取得やIFRS第16号「リース」の適用に伴うリース負債の返済等により前年同期比62億円の支出増となりました。
これらのキャッシュ・フローに為替レート変動の影響を加えた結果、当第3四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物残高は期首残高から801億円減少して1,490億円となりました。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、対処すべき課題に重要な変更はありません。また、新たに生じた課題もありません。
(5) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発支出は420億円です。
なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 主要な設備
① 当第3四半期連結累計期間において新たに確定した重要な設備の新設の計画は次のとおりです。
会社名(所在地)事業別セグメントの名称設備の内容投資予定金額着手及び完了予定
総額既支払額着手完了
㈱クボタ筑波工場(茨城県つくばみらい市)機械エンジン生産拡大のための設備4,970(百万円)
(百万円)
2019.82021.6
北米研究開発拠点(アメリカ ジョージア州)機械芝刈機、ユーティリティービークル、トラクタ用インプルメント研究開発拠点85.2(百万US$)17.1
(百万US$)
2019.72022.4

(注)北米研究開発拠点の組織形態は未定です。
② 前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設について、当第3四半期連結累計期間にお
いて著しい追加があったものは次のとおりです。
会社名(所在地)事業別セグメントの名称設備の内容投資予定金額着手及び完了予定
総額既支払額着手完了
㈱クボタ堺製造所(堺市堺区)機械新研究開発拠点の設立84,172
(百万円)
14,272
(百万円)
2018.122022.6