有価証券報告書-第68期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/26 12:24
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経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
(1)経営成績及び財政状態の状況
当連結会計年度における世界情勢は、ロシア・ウクライナ情勢の長期化およびイスラエル・ハマス紛争の地政学リスクの高まりにより農作物や資源エネルギーの供給不足、価格高騰等、先行きは不透明な状況で推移いたしました。
当社グループが属する射出成形機業界では、米国の利上げおよび、急激な円安による資源高での原価高騰、中国の景気減速等を要因として受注状況が低調であったことから厳しい経営環境が継続いたしました。
このような状況のもと、当社グループは、長期成長戦略として第70期(2026年3月期)を最終年度とする「フューチャーデザイン2026」の達成と第67期(2023年3月期)を初年度とする第四次中期経営計画を展開いたしました。
事業拠点につきましては、部材高騰への対応として成形機の安全カバーおよびハーネスケーブルの内製化を目的に中国・江蘇省太倉市にある太倉滝田金属製品有限公司を子会社化いたしました。また、2022年1月に中国・浙江省海塩県に設立した生産子会社、日精塑料机械(海塩)有限公司の稼働を開始いたしました。同工場では、複数の工作機械と自動搬送装置を組み合わせた全自動フレキシブル生産ラインにより24時間部品加工を行うことで内製化によるコストダウンと生産能力拡大が見込め、今後、当社のQCDを確保するグローバル部材供給のハブとして展開が可能となります。
商品につきましては、新しい機構の開発により大幅な省スペース化を達成したFWXシリーズの拡大を図りました。全長が従来機より約20%短縮された他、当社独自の低圧成形システム「N-SAPLI」と組み合わせることで更に大きな製品成形が可能となり、お客様の成形設備の大幅なダウンサイジングを実現いたしました。
セールス展開につきましては、「Inclusive Growth」を世界共通テーマに掲げ、持続可能な社会を実現するための環境対応技術を推進する技術提案の場として国内外で内覧会の開催に注力いたしました。国内では、自動車関連産業をターゲットに、昨年8月に名古屋市、本年3月に北九州市においてEV化に対応した新技術、金属代替による樹脂化・軽量化技術、成形工場のIoT技術などを提案いたしました。海外におきましては、昨年9月に中国・太倉市の日精塑料机械(太倉)有限公司において内覧会を開催し国内同様の提案を行いました。
外部の展示会への出展としましては、昨年11月に千葉県幕張メッセで開催された国際プラスチックフェア「IPF2023」に出展し、環境省が推進する「プラスチックスマート」構想に連動し、植物由来の生分解性樹脂の普及とリサイクルマテリアルの有効利用に向けた取り組みを「バイオプラスチック」と「アップサイクル」をキーワードに展示・実演をいたしました。
また、当社グループ内で排出するCO2削減に向けて本社工場および海外生産工場において太陽光発電システムの導入を進めており、工場稼働に必要な電力の約6.7%を削減いたしました。その他、自社におけるCO2排出量の削減に取り組むため、Scope1(自社における燃料の燃焼、自家発電、工業プロセスからの排出)、Scope2(他社から供された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出)、Scope3(サプライチェーン全体、お客様の生産活動における当社製品からのCO2排出)の計測を実施し、事業活動全体での効果的なCO2削減に取り組んでまいりました。今後も持続可能な社会の実現に向けて、CO2排出量削減と環境に貢献する製品の創出に取り組んでまいります。
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は期中を通して射出成形機需要が低調だったこと等から前期比9.8%減の470億6千8百万円となりました。このうち、国内売上高は131億9千3百万円、海外売上高は338億7千4百万円となり、海外売上比率は72.0%(前期実績は75.1%)となりました。
利益面におきましては、営業利益は17億2千4百万円(前期比35.7%減)、また為替差損6億円を計上したことにより経常利益は13億4千万円(同44.8%減)となりました。
このほか負ののれん発生益等の特別利益を計上した一方で、繰延税金資産の一部取り崩し等を法人税等調整額に計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は3億7千6百万円(前期比79.5%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次の通りであります。
①日本
需要は低調だったものの専用機、特殊機の販売量が増加したこと等から売上高(外部顧客への売上高)164億9千5百万円(前年同期比1.3%増)となりましたが、人件費および原材料の高騰等からセグメント利益は10億5千2百万円(同66.2%減)となりました。
②欧米地域
米国および欧州でのインフレおよび金利の上昇を背景に設備投資需要が低調であったこと等から売上高(外部顧客への売上高)196億3千2百万円(前年同期比20.0%減)、セグメント利益は2億8百万円(同78.2%減)となりました。
③アジア地域
中国を中心に自動車関連向けでは需要があったものの全体としては需要が低調であったこと等から売上高(外部顧客への売上高)109億4千万円(前年同期比3.8%減)、セグメント利益は5億6千9百万円(同16.1%増)となりました。
なお、当期の単体業績につきましては、売上高合計323億6千3百万円(前年同期比12.7%減)となりました。このうち国内売上高は118億4千5百万円、輸出の売上高は193億3千6百万円となり、輸出比率は62.0%(前年同期実績は65.3%)となりました。
利益面におきましては、営業利益が13億2百万円(前年同期比59.1%減)、経常利益が19億3千5百万円(同49.5%減)、当期純利益が17億2千9百万円(同40.7%減)となりました。
財政状態におきましては次の通りであります。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて89億9千3百万円増加し、866億3千9百万円となりました。
このうち流動資産は前連結会計年度末に比べて42億5千万円増加し、621億9千2百万円となりました。主たる増加要因は、商品及び製品の増加57億9千4百万円および仕掛品の増加2億8千5百万円であり、主たる減少要因は、現金及び預金の減少28億4千6百万円および受取手形、売掛金及び契約資産の減少8億2百万円であります。
また、固定資産は、前連結会計年度末に比べ47億4千3百万円増加し、244億4千7百万円となりました。主たる増加要因は、有形固定資産の増加45億1千2百万円であり、主たる減少要因は、繰延税金資産の減少4億4千3百万円であります。
当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末に比べて83億7千9百万円増加し、463億6千万円となりました。
このうち流動負債は前連結会計年度末に比べて46億3千3百万円増加し、308億6千2百万円となりました。主たる増加要因は、短期借入金の増加62億7千4百万円および1年内返済予定長期借入金の増加8億6千2百万円であり、主たる減少要因は、支払手形及び買掛金の減少32億7千7百万円であります。
また、固定負債は前連結会計年度末に比べて37億4千6百万円増加し、154億9千8百万円となりました。主たる増加要因は、長期借入金の増加36億9千1百万円であります。
当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度末に比べて6億1千4百万円増加し、402億7千8百万円となりました。
なお、当連結会計年度における増減資はありません。
(2)キャッシュ・フローの状況
当社グループの運転資金需要の主なものは、射出成形機の部材の購入費用、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的にしたものは、主に生産設備等の設備投資費用及び射出成形機の研究開発費用等であります。当社グループの運転資金及び設備投資資金は、主として自己資金を充当し、必要に応じて金融機関からの借入による資金調達を実施しております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ、28億4千6百万円減少し、84億5千4百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は82億2千2百万円(前年同期実績は41億5千5百万円の資金支出)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益15億9千4百万円および売上債権の減少額29億円の資金収入があったこと、並びに棚卸資産の増加額58億8千5百万円および仕入債務の減少額59億6千7百万円の資金支出があったことによっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、42億4千4百万円(前年同期実績は15億7千2百万円の資金支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出40億6千7百万円および無形固定資産の取得による支出3億3千7百万円の資金支出があったことによっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、92億6千8百万円(前年同期実績は61億2千7百万円の資金収入)となりました。これは主に長期借入金の借入による収入78億円および短期借入金の純増額53億7千4百万円があったこと、長期借入金の返済による支出27億6百万円の資金支出があったことによっております。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
日本15,14885.5
欧米地域5,22878.8
アジア地域8,995101.0
合計29,37288.3

(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 周辺機器及び部品につきましては、製品(又は部品)として仕入れる部分が多いため、上記に含めておりません。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高
(百万円)
前年同期比(%)
日本16,595108.16,051101.7
欧米地域19,75199.04,584102.7
アジア地域10,08789.91,58065.0
合計46,43599.812,21695.1

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
日本16,495101.3
欧米地域19,63280.0
アジア地域10,94096.2
合計47,06890.2

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
該当する主要な相手先がないため、記載を省略しております。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において経営者が判断または予想したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。
(2)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
第68期(2024年3月期)におきましては、第70期(2026年3月期)を最終年度とする「フューチャーデザイン2026」の達成に向けて、第67期(2023年3月期)を初年度とする第四次中期経営計画を推し進めてまいりました。第68期におきましては、「フューチャーデザイン2026の達成に向けた総仕上げを行う」として拠点整備等の各種施策を進めてまいりました結果、連結売上高は当初計画460億円に対し10億円増の470億6千8百万円となりました。
当連結会計年度の経営成績等は次の通りであります。
①売上高及び売上総利益
当連結会計年度の売上高合計は、期中を通して射出成形機需要が低調だったこと等から前期比9.8%減の470億6千8百万円となりました。
製品別売上高については次の通りであります。
射出成形機
主力である射出成形機につきましては、売上高340億7百万円(前年同期比15.9%減)となりました。
周辺機器
売上高は24億1千4百万円(前年同期比4.0%増)となりました。
部品
売上高は85億7千万円(前年同期比11.6%増)となりました。
金型等
売上高は20億7千6百万円(前年同期比16.8%増)となりました。
売上総利益につきましては、資源エネルギーの供給不足、円安による部材高騰、受注状況が低調であったこと等から150億3千4百万円(前年同期比7.2%減)となりました。また、売上高総利益率は31.9%(前年同期実績は31.0%)となりました。
②営業利益
売上高が減少したこと等から販売費及び一般管理費は合計で133億1千万円(前年同期比1.5%減)となり、営業利益は17億2千4百万円(前年同期比35.7%減)、売上高営業利益率は3.7%(前年同期実績は5.1%)となりました。
③経常利益
営業外費用として為替差損6億円を計上したこと等により経常利益は13億4千万円(前年同期比44.8%減)、売上高経常利益率は2.8%(前年同期実績は4.7%)となりました。
④税金等調整前当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、負ののれん発生益等の特別利益を計上したことから15億9千4百万円(前年同期比34.3%減)となり、また、繰延税金資産の一部取り崩し等を法人税等調整額に計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は3億7千6百万円(前年同期比79.5%減)となりました。
⑤経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、2025年3月期(第69期)は中期経営計画の最終年度にあたり売上高640億円を計画として掲げておりました。しかしながら昨年から続く世界経済の低迷により各業界の設備投資マインドに更なる慎重さが加わり、当社においては引合から受注に至るまでの期間が長期化している現状を鑑み当初計画を見直し、455億円と修正いたしました。
第69期の経営方針は、現在集中すべき最も重要事項である「真のグローバル経営の強化」として営業キャッシュ・フローの改善と保有資産の有効活用を掲げ、そのために1、「グローバル市場への営業力強化」として国内外在庫機の最適化に向けた海外現地法人との共同販促キャンペーンの実施。2、「グローバル生産体制の強化」として各国の生産拠点における内製化比率向上と最適地生産に向けたサプライチェーンの再構築。3、「グローバルリスク管理体制の強化」として各国のカントリーリスクの回避と税務戦略、人事戦略の強化、これらの項目について重点的に取り組み、グループ力と収益力の強化を図ってまいります。
その他の課題としましては、昨年よりBOP(※)各国へのマーケット参入を今後の事業拡大における重要課題として取り組んでおり、インド工場の増強と価格競争力のある機種の開発を進めてまいります。また、環境対応素材の製造販売のための量産設備の導入を行ってまいります。次に、米国テキサス工場の増築工事竣工により3,000tクラスまでの超大型機の組立てを開始するとともに、中国海塩工場では成形機鋳物部品加工を開始し、今まで東欧にて外注生産していたNEGRI BOSSI S.P.A.製のNova sT中大型成形機の内製組立も同工場で行い、更なるコストダウンを進めてまいります。更に定期契約型の事業展開として可塑化診断ソフト・リモートメンテナンス機能・寿命予測機能を具備した射出成形AIサポートシステムの提案も進めてまいります。
※BOPは低所得層のことで、世界の人口の過半数を占める40億人のことを示す。
指標2025年3月期業績目標および中期経営計画目標値
連結売上高(百万円)45,500
連結営業利益(百万円)1,050

(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①資本需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、射出成形機の部材の購入費用、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的にしたものは、主に生産設備等の設備投資費用及び射出成形機の研究開発費用等であります。
②資金の流動性について
当社グループは、事業運営上の必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金につきましては、主に自己資金及び金融機関からの借入によって調達しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は264億4千5百万円であります。当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「経営成績等の状況の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。

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