有価証券報告書-第57期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、海外経済の回復や円相場の落ち着いた動きにより輸出の増加基調が続いたことに加え、企業収益の好調やそれに伴う設備投資の積極化等から、年度末にかけ円高が進む局面もありましたが、総じて緩やかな回復基調が継続しました。
当社グループ製品の主要需要先の状況といたしましては、自動車関連では一部メーカーの無資格検査問題があったものの、2017年の国内新車販売が前年比5.3%増と底堅く推移したほか、輸出も持ち直す動きとなりました。また、電子部品や半導体関連におきましても、一部新型スマートフォンの販売不振が伝えられたものの、他のスマートフォンやデータセンター向け等により堅調が続いたほか、増産や人手不足に対応するための設備需要から、工作機械・ロボット関連等も活況となりました。
このような環境のなか、超硬小径エンドミルの需要は概ね順調に推移いたしました。
当社グループでは、「INTERMOLD 2017」や「EMO Hannover 2017」等の各種展示会に出展し、より多くのお客様へのアプローチを行ったほか、各地で技術セミナーを開催し、既存ユーザーとの関係強化を図りました。製品面では注力しているCBNエンドミルシリーズのバリエーション拡大を行ったほか、主力の超硬製品でもロングネックラジアスエンドミルの規格拡大等を図りました。生産面では自動化ラインの増強や自動化比率の向上を継続的に進め、生産の効率化に努めました。また今後の生産・開発体制の強化に備えるため、仙台工場に隣接し外部に賃貸していた倉庫の賃貸借契約を終了し、建物を解体いたしました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は9,767百万円(前期比10.7%増)、営業利益は2,695百万円(同33.9%増)、経常利益は2,733百万円(同34.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,903百万円(同34.0%増)となりました。
製品区分別の売上高では、「エンドミル(6mm以下)」が7,390百万円(前期比15.9%増)、「エンドミル(6mm超)」が1,095百万円(同5.9%増)、「エンドミル(その他)」が577百万円(同26.8%減)、「その他」が704百万円(同12.4%増)となりました。
(注)報告セグメントが1つでありますので、製品区分別に記載しております。なお「その他」の事業セグメントは、製品区分別の「その他」に含めております。
②財政状態の状況
当連結会計年度における財政状態は、資産合計が14,467百万円(前期末比1,949百万円増)、負債合計が2,465百万円(同614百万円増)、純資産合計が12,002百万円(同1,335百万円増)となりました。各資産の増減要因は以下のとおりであります。
<流動資産>当連結会計年度末における流動資産の残高は9,985百万円で、前期比2,014百万円、25.3%の増加となりました。これは、現金及び預金が増加したことに加え、商品及び製品や仕掛品といったたな卸資産の増加等によるものであります。
<固定資産>当連結会計年度末における固定資産の残高は4,481百万円で、前期比64百万円、1.4%の減少となりました。これは主に、仙台倉庫の解体等に伴う有形固定資産の減少及び保険金受け取りによる保険積立金の減少等によるものであります。
<資産合計>上記の流動資産、固定資産の増減により資産合計は前期に比べ1,949百万円、15.6%増加し14,467百万円となりました。
<負債合計>当連結会計年度末における負債の残高は、2,465百万円と前期に比べ614百万円、33.2%の増加となりました。これは主に、買掛金、未払法人税等の増加によるものであります。
<純資産合計>当連結会計年度末における純資産の残高は12,002百万円と前期に比べ1,335百万円、12.5%の増加となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加等によるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。連結ベースでの現金及び現金同等物(以下(資金)という)は、前連結会計年度末に比較し、1,683百万円増加し5,897百万円(前期比40.0%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,910百万円(前期比53.6%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益2,753百万円及び減価償却費による資金の増加と、たな卸資産の増加並びに法人税等の支払による資金の流出などを反映したものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は657百万円(同16.5%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出を反映したものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は562百万円(同12.6%増)となりました。これは主に配当金の支払によるものです。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループは、報告セグメントが1つでありますので、製品区分別に記載しております。なお「その他」の事業セグメントは、製品区分の「その他」に含めております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討の内容
当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、当社経営陣は資産、負債及び収益・費用の各報告数値に影響を与える見積りの仮定を過去の実績や状況に応じて合理的に設定し、算定しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループは、特に次の重要な会計方針及び見積りが連結財務諸表に重要な影響を及ぼす事項であると考えております。
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額が減少した場合、繰延税金資産が取り崩され、税金費用が計上される可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
●経営成績等
世界的な景気回復傾向や円相場の落ち着いた動きから、輸出の増加傾向が続いたことに加え、企業収益の好調やそれに伴う設備投資の積極化等により、我が国経済は総じて緩やかな回復を続けました。また個別の産業においても、自動車ではプリクラッシュブレーキを初めとした自動運転化の流れが進み、センサーやカメラ、通信モジュールといった様々な電子系の部品が装備されつつあります。また、IoTやAIが注目され、ビッグデータを蓄積するデータセンター等の需要から半導体も活況となりました。
当社グループの製品は、金型や部品の精密・微細加工を行う際に用いられるケースが多く、最近のこのような流れは、スマートフォン関連に続く需要の拡大に繋がっております。
市場の拡大を背景に、当連結会計年度における売上高は、9,767百万円(前期比10.7%増)、営業利益は2,695百万円(同33.9%増)、経常利益は2,733百万円(同34.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,903百万円(同34.0%増)となり、8期連続の増収、4期連続の最高益(経常利益ベース)更新となりました。
製品区分別の売上高では、主力の「エンドミル(6mm以下)」が7,390百万円(前期比15.9%増)と大きく伸びたほか、「エンドミル(6mm超)」が1,095百万円(同5.9%増)、「エンドミル(その他)」が577百万円(同26.8%減)、「その他」が704百万円(同12.4%増)となりました。
なお、財政状態及びキャッシュフローの状況につきましては、(1)経営成績等の概要をご参照ください。
●重要な影響を与える要因
自動車の環境性能の向上や自動運転の進展に加え、シリコンサイクルのスーパーサイクル化等により、精密・微細加工を必要とする電子部品や精密部品・精密金型の需要は当面堅調が続くと想定されます。当社グループでは、それら最先端の需要をいかにして取りこぼすことなく対応できるかが重要であると考えております。引き続きCBNやPCDを用いた高機能・高付加価値製品の普及を図るとともに、より高精度、高効率、高寿命といったユーザー様のニーズに応え得る製品をご提供できるよう努力してまいります。
●資本の財源及び資金の流動性
今後の生産・開発体制の強化に備えるため、仙台工場に隣接し外部に賃貸していた倉庫の賃貸借契約を終了し、建物を解体いたしました。今後、老朽化した開発センターに替わる新たな建物の建設又は需要動向を見極めた上での新工場棟の建設を検討してまいる予定であります。なお、その場合の建設資金は自己資金で対応いたします。
●経営上の目標の達成状況
当社グループでは売上高よりも利益水準や効率性を重視しており、売上高経常利益率20%以上、自己資本利益率(ROE)10%以上を維持することを目標としております。当連結会計年度における売上高経常利益率は28.0%となり、前期の23.0%から5.0ポイント上昇、またROEも16.8%と2.8ポイント上昇いたしました。これは売上高拡大に伴う増産効果に加え、自社開発の工具研削盤による生産自動化の推進、エンドミルの刃先にCBN(立方晶窒化ホウ素)やPCD(ダイヤモンド焼結体)を用いた製品の拡販効果もあったと思われます。
当社グループでは引き続き売上高経常利益率20%以上、ROE 10%以上を目標に、更なる自動化の推進や高付加価値製品の拡販を図ってまいりますが、当連結会計年度における売上高経常利益率やROEの水準は、市況環境等の外部要因や稼働率等の内部要因の好条件が重なった結果であり、今後の原材料価格の上昇や機械・建物といった設備及び人員の増強等の必要性から、現段階では水準のこれ以上の切り上げは相当困難であると考えております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、海外経済の回復や円相場の落ち着いた動きにより輸出の増加基調が続いたことに加え、企業収益の好調やそれに伴う設備投資の積極化等から、年度末にかけ円高が進む局面もありましたが、総じて緩やかな回復基調が継続しました。
当社グループ製品の主要需要先の状況といたしましては、自動車関連では一部メーカーの無資格検査問題があったものの、2017年の国内新車販売が前年比5.3%増と底堅く推移したほか、輸出も持ち直す動きとなりました。また、電子部品や半導体関連におきましても、一部新型スマートフォンの販売不振が伝えられたものの、他のスマートフォンやデータセンター向け等により堅調が続いたほか、増産や人手不足に対応するための設備需要から、工作機械・ロボット関連等も活況となりました。
このような環境のなか、超硬小径エンドミルの需要は概ね順調に推移いたしました。
当社グループでは、「INTERMOLD 2017」や「EMO Hannover 2017」等の各種展示会に出展し、より多くのお客様へのアプローチを行ったほか、各地で技術セミナーを開催し、既存ユーザーとの関係強化を図りました。製品面では注力しているCBNエンドミルシリーズのバリエーション拡大を行ったほか、主力の超硬製品でもロングネックラジアスエンドミルの規格拡大等を図りました。生産面では自動化ラインの増強や自動化比率の向上を継続的に進め、生産の効率化に努めました。また今後の生産・開発体制の強化に備えるため、仙台工場に隣接し外部に賃貸していた倉庫の賃貸借契約を終了し、建物を解体いたしました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は9,767百万円(前期比10.7%増)、営業利益は2,695百万円(同33.9%増)、経常利益は2,733百万円(同34.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,903百万円(同34.0%増)となりました。
製品区分別の売上高では、「エンドミル(6mm以下)」が7,390百万円(前期比15.9%増)、「エンドミル(6mm超)」が1,095百万円(同5.9%増)、「エンドミル(その他)」が577百万円(同26.8%減)、「その他」が704百万円(同12.4%増)となりました。
(注)報告セグメントが1つでありますので、製品区分別に記載しております。なお「その他」の事業セグメントは、製品区分別の「その他」に含めております。
②財政状態の状況
当連結会計年度における財政状態は、資産合計が14,467百万円(前期末比1,949百万円増)、負債合計が2,465百万円(同614百万円増)、純資産合計が12,002百万円(同1,335百万円増)となりました。各資産の増減要因は以下のとおりであります。
<流動資産>当連結会計年度末における流動資産の残高は9,985百万円で、前期比2,014百万円、25.3%の増加となりました。これは、現金及び預金が増加したことに加え、商品及び製品や仕掛品といったたな卸資産の増加等によるものであります。
<固定資産>当連結会計年度末における固定資産の残高は4,481百万円で、前期比64百万円、1.4%の減少となりました。これは主に、仙台倉庫の解体等に伴う有形固定資産の減少及び保険金受け取りによる保険積立金の減少等によるものであります。
<資産合計>上記の流動資産、固定資産の増減により資産合計は前期に比べ1,949百万円、15.6%増加し14,467百万円となりました。
<負債合計>当連結会計年度末における負債の残高は、2,465百万円と前期に比べ614百万円、33.2%の増加となりました。これは主に、買掛金、未払法人税等の増加によるものであります。
<純資産合計>当連結会計年度末における純資産の残高は12,002百万円と前期に比べ1,335百万円、12.5%の増加となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加等によるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。連結ベースでの現金及び現金同等物(以下(資金)という)は、前連結会計年度末に比較し、1,683百万円増加し5,897百万円(前期比40.0%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,910百万円(前期比53.6%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益2,753百万円及び減価償却費による資金の増加と、たな卸資産の増加並びに法人税等の支払による資金の流出などを反映したものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は657百万円(同16.5%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出を反映したものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は562百万円(同12.6%増)となりました。これは主に配当金の支払によるものです。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループは、報告セグメントが1つでありますので、製品区分別に記載しております。なお「その他」の事業セグメントは、製品区分の「その他」に含めております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
| 製品別の名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| エンドミル(6mm以下) | 8,236,436 | 16.4 |
| エンドミル(6mm超) | 1,194,252 | 7.8 |
| エンドミル(その他) | 292,140 | 25.6 |
| その他 | 454,386 | 13.7 |
| 合計 | 10,177,216 | 15.4 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
| 製品別の名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| エンドミル(6mm以下) | 7,785,293 | 26.3 | 952,205 | 70.8 |
| エンドミル(6mm超) | 1,162,826 | 17.1 | 208,923 | 48.0 |
| エンドミル(その他) | 618,260 | △22.0 | 162,749 | 33.5 |
| その他 | 706,668 | 11.1 | 21,604 | 13.0 |
| 合計 | 10,273,048 | 19.6 | 1,345,483 | 60.2 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
| 製品別の名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| エンドミル(6mm以下) | 7,390,748 | 15.9 |
| エンドミル(6mm超) | 1,095,105 | 5.9 |
| エンドミル(その他) | 577,393 | △26.8 |
| その他 | 704,174 | 12.4 |
| 合計 | 9,767,421 | 10.7 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社サカイ | 1,329,562 | 15.1 | 1,560,538 | 16.0 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討の内容
当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、当社経営陣は資産、負債及び収益・費用の各報告数値に影響を与える見積りの仮定を過去の実績や状況に応じて合理的に設定し、算定しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループは、特に次の重要な会計方針及び見積りが連結財務諸表に重要な影響を及ぼす事項であると考えております。
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額が減少した場合、繰延税金資産が取り崩され、税金費用が計上される可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
●経営成績等
世界的な景気回復傾向や円相場の落ち着いた動きから、輸出の増加傾向が続いたことに加え、企業収益の好調やそれに伴う設備投資の積極化等により、我が国経済は総じて緩やかな回復を続けました。また個別の産業においても、自動車ではプリクラッシュブレーキを初めとした自動運転化の流れが進み、センサーやカメラ、通信モジュールといった様々な電子系の部品が装備されつつあります。また、IoTやAIが注目され、ビッグデータを蓄積するデータセンター等の需要から半導体も活況となりました。
当社グループの製品は、金型や部品の精密・微細加工を行う際に用いられるケースが多く、最近のこのような流れは、スマートフォン関連に続く需要の拡大に繋がっております。
市場の拡大を背景に、当連結会計年度における売上高は、9,767百万円(前期比10.7%増)、営業利益は2,695百万円(同33.9%増)、経常利益は2,733百万円(同34.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,903百万円(同34.0%増)となり、8期連続の増収、4期連続の最高益(経常利益ベース)更新となりました。
製品区分別の売上高では、主力の「エンドミル(6mm以下)」が7,390百万円(前期比15.9%増)と大きく伸びたほか、「エンドミル(6mm超)」が1,095百万円(同5.9%増)、「エンドミル(その他)」が577百万円(同26.8%減)、「その他」が704百万円(同12.4%増)となりました。
なお、財政状態及びキャッシュフローの状況につきましては、(1)経営成績等の概要をご参照ください。
●重要な影響を与える要因
自動車の環境性能の向上や自動運転の進展に加え、シリコンサイクルのスーパーサイクル化等により、精密・微細加工を必要とする電子部品や精密部品・精密金型の需要は当面堅調が続くと想定されます。当社グループでは、それら最先端の需要をいかにして取りこぼすことなく対応できるかが重要であると考えております。引き続きCBNやPCDを用いた高機能・高付加価値製品の普及を図るとともに、より高精度、高効率、高寿命といったユーザー様のニーズに応え得る製品をご提供できるよう努力してまいります。
●資本の財源及び資金の流動性
今後の生産・開発体制の強化に備えるため、仙台工場に隣接し外部に賃貸していた倉庫の賃貸借契約を終了し、建物を解体いたしました。今後、老朽化した開発センターに替わる新たな建物の建設又は需要動向を見極めた上での新工場棟の建設を検討してまいる予定であります。なお、その場合の建設資金は自己資金で対応いたします。
●経営上の目標の達成状況
当社グループでは売上高よりも利益水準や効率性を重視しており、売上高経常利益率20%以上、自己資本利益率(ROE)10%以上を維持することを目標としております。当連結会計年度における売上高経常利益率は28.0%となり、前期の23.0%から5.0ポイント上昇、またROEも16.8%と2.8ポイント上昇いたしました。これは売上高拡大に伴う増産効果に加え、自社開発の工具研削盤による生産自動化の推進、エンドミルの刃先にCBN(立方晶窒化ホウ素)やPCD(ダイヤモンド焼結体)を用いた製品の拡販効果もあったと思われます。
当社グループでは引き続き売上高経常利益率20%以上、ROE 10%以上を目標に、更なる自動化の推進や高付加価値製品の拡販を図ってまいりますが、当連結会計年度における売上高経常利益率やROEの水準は、市況環境等の外部要因や稼働率等の内部要因の好条件が重なった結果であり、今後の原材料価格の上昇や機械・建物といった設備及び人員の増強等の必要性から、現段階では水準のこれ以上の切り上げは相当困難であると考えております。