有価証券報告書-第58期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、前半は米国を中心に海外経済が底堅く推移するなか、労働需給の逼迫を背景とした所得環境の改善や合理化・省力化対応に向けた設備投資需要等から緩やかな回復基調が継続しましたが、秋口以降は中国の景気減速や米中貿易摩擦の激化による影響等から輸出が低迷し、昨年末以降は弱含みの展開となりました。
当社グループ製品の主要需要先の状況といたしましては、自動車関連では、2018年の国内新車販売台数は前年比0.7%増と微増にとどまったものの、LEDライトの普及によるデザイン性の向上や運転支援システム関連部品の増加等から、工具需要は引き続き順調に推移しました。一方、電子部品・デバイス関連では、世界的なスマートフォン需要の頭打ちに加え、米国による中国製通信機器排除の動きも影響し、需要の鈍化がみられました。
このような環境のなか当社グループでは、国内最大の工作機械見本市「JIMTOF 2018」や米国シカゴで開催された「IMTS」等の各種展示会に出展し、CBN(立方晶窒化ホウ素)やPCD(多結晶ダイヤモンド)を使用したエンドミルを中心に精密・微細加工に関する情報発信を積極的に行ったほか、銅電極の加工に特化した新製品「銅電極加工用ロングネックボールエンドミル(DRB230)」に続き、同シリーズのロングネックスクエア形状(DHR237)を発表する等ラインアップの充実にも努めました。生産面では、引き続き段取り時間の短縮に向けた取り組み等、一段の生産効率化に向けた活動を進めたほか、年度後半には手間のかかる小ロット品の生産を増やし在庫バランスの改善に努めました。また、開発環境の充実と更なる生産技術の向上を図るため、新開発センターの建設をスタート(2019年11月竣工予定)したほか、業務の効率化や在庫の保全、業務継続性の強化を図るため、昨年11月に本社を移転いたしました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は10,476百万円(前期比7.3%増)、営業利益は2,879百万円(同6.8%増)、経常利益は2,894百万円(同5.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,970百万円(同3.5%増)となりました。
製品区分別の売上高では、「エンドミル(6mm以下)」が7,832百万円(前期比6.0%増)、「エンドミル(6mm超)」が1,152百万円(同5.3%増)、「エンドミル(その他)」が697百万円(同20.8%増)、「その他」が793百万円(同12.7%増)となりました。
(注)報告セグメントが1つでありますので、製品区分別に記載しております。なお「その他」の事業セグメントは、製品区分別の「その他」に含めております。
②財政状態の状況
連結会計年度における財政状態は、資産合計が15,381百万円(前期末比913百万円増)、負債合計が1,919百万円(同545百万円減)、純資産合計が13,461百万円(同1,459百万円増)となりました。各資産の増減要因は以下のとおりであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
<流動資産>当連結会計年度末における流動資産の残高は9,932百万円で、前期比229百万円、2.4%の増加となりました。これは主に、商品及び製品や原材料といったたな卸資産の増加等によるものであります。
<固定資産>当連結会計年度末における固定資産の残高は5,449百万円で、前期比684百万円、14.4%の増加となりました。これは主に、新開発センター建設に伴う建設仮勘定や機械装置の増加等によるものであります。
<資産合計>上記の流動資産、固定資産の増加により資産合計は前期に比べ913百万円、6.3%増加し15,381百万円となりました。
<負債合計>当連結会計年度末における負債の残高は、1,919百万円と前期に比べ545百万円、22.1%の減少となりました。これは主に、未払法人税等の減少や役員退職慰労金の支払い等によるものであります。なお2018年6月をもって役員退職慰労金制度を廃止し、打切り支給としたため、役員退職慰労引当金の残額254百万円は固定負債のその他に振り替えております。
<純資産合計>当連結会計年度末における純資産の残高は13,461百万円と前期に比べ1,459百万円、12.2%の増加となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加等によるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。連結ベースでの現金及び現金同等物(以下(資金)という)は、前連結会計年度末に比較し、87百万円減少し5,809百万円(前期比1.5%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,868百万円(前期比35.8%減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益2,881百万円による資金の増加と、たな卸資産の増加並びに法人税等や役員退職慰労金の支払いによる資金の流出などを反映したものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,383百万円(同110.4%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出を反映したものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は563百万円(同0.1%増)となりました。これは主に配当金の支払によるものです。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループは、報告セグメントが1つでありますので、製品区分別に記載しております。なお「その他」の事業セグメントは、製品区分の「その他」に含めております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討の内容
当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、当社経営陣は資産、負債及び収益・費用の各報告数値に影響を与える見積りの仮定を過去の実績や状況に応じて合理的に設定し、算定しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループは、特に次の重要な会計方針及び見積りが連結財務諸表に重要な影響を及ぼす事項であると考えております。
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額が減少した場合、繰延税金資産が取り崩され、税金費用が計上される可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
●経営成績等
当社グループの製品は、精密金型や電子部品といった精密・微細加工を行う際に用いられるケースが多く、足下では電子部品関連向けのウェートが高まっております。当連結会計年度におきましては、年度前半は2017年からの半導体関連や電子部品関連の好調が継続し、工具需要も堅調に推移しましたが、スマートフォン市場の頭打ちに加え、秋口以降は米中貿易摩擦の激化や中国製通信機器排除の影響等から、特に電子部品関連ユーザーの需要が弱含む展開となりました。
このような状況のなか、当連結会計年度における売上高は10,476百万円(前期比7.3%増)、営業利益は2,879百万円(同6.8%増)、経常利益は2,894百万円(同5.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,970百万円(同3.5%増)となり、9期連続の増収、5期連続の最高益(経常利益ベース)更新となりました。
製品区分別の売上高では、「エンドミル(6mm以下)」が7,832百万円(前期比6.0%増)、「エンドミル(6mm超)」が1,152百万円(同5.3%増)、「エンドミル(その他)」が697百万円(同20.8%増)、「その他」が793百万円(同12.7%増)となりました。
なお、財政状態及びキャッシュ・フローの状況につきましては、(1)経営成績等の概要をご参照ください。
●重要な影響を与える要因
米中貿易摩擦の影響やそれに伴う中国製通信機器排除の動き等、目先の工具需要は一時的に停滞する可能性があるものの、自動車の環境性能の向上や自動運転の進展に加え、来年には国内でも商用化が見込まれる5G機器関連部品の供給も本格化するとみられることから、精密・微細加工を必要とする電子部品や精密部品・精密金型の需要は徐々に回復するものと想定されます。
当社グループでは、それら最先端の需要をいかにして取りこぼすことなく対応できるかが重要であると考えており、引き続きCBNやPCDを用いた高機能・高付加価値製品の普及を図るとともに、より高精度、高効率、高寿命といったユーザー様のニーズに応え得る製品をご提供できるよう努力してまいります。また、当社としては3回目となる「NSプライベートショー」(当社主催の展示会)の開催を2020年1月に予定しており、それに向けた新製品の開発や精密・微細加工関連技術の蓄積を加速してまいります。
●資本の財源及び資金の流動性
今後の開発体制や精密・微細加工に係る情報発信の強化に備えるため、新しい開発センター建設に着手しております(2019年11月竣工予定)。また今後も、需要動向を見極めた上での新工場棟の建設等を検討してまいる予定であります。なお、その場合の建設資金は自己資金で対応いたします。
●経営上の目標の達成状況
当社グループでは売上高よりも利益水準や効率性を重視しており、売上高経常利益率20%以上、自己資本利益率(ROE)10%以上を維持することを目標としております。なお、当連結会計年度における売上高経常利益率は27.6%(前期比0.4ポイント低下)、ROEは15.5%(同1.3ポイント低下)となっております。
当社グループでは引き続き売上高経常利益率20%以上、ROE 10%以上を目標に、更なる自動化の推進や高付加価値製品の拡販を図ってまいりますが、当連結会計年度における売上高経常利益率やROEの水準は、市況環境等の外部要因や稼働率等の内部要因の好条件が重なった結果であり、原材料価格の上昇や機械・建物といった設備及び人員の増強等の必要性から、現段階では更なる水準の切り上げは相当困難であると考えております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、前半は米国を中心に海外経済が底堅く推移するなか、労働需給の逼迫を背景とした所得環境の改善や合理化・省力化対応に向けた設備投資需要等から緩やかな回復基調が継続しましたが、秋口以降は中国の景気減速や米中貿易摩擦の激化による影響等から輸出が低迷し、昨年末以降は弱含みの展開となりました。
当社グループ製品の主要需要先の状況といたしましては、自動車関連では、2018年の国内新車販売台数は前年比0.7%増と微増にとどまったものの、LEDライトの普及によるデザイン性の向上や運転支援システム関連部品の増加等から、工具需要は引き続き順調に推移しました。一方、電子部品・デバイス関連では、世界的なスマートフォン需要の頭打ちに加え、米国による中国製通信機器排除の動きも影響し、需要の鈍化がみられました。
このような環境のなか当社グループでは、国内最大の工作機械見本市「JIMTOF 2018」や米国シカゴで開催された「IMTS」等の各種展示会に出展し、CBN(立方晶窒化ホウ素)やPCD(多結晶ダイヤモンド)を使用したエンドミルを中心に精密・微細加工に関する情報発信を積極的に行ったほか、銅電極の加工に特化した新製品「銅電極加工用ロングネックボールエンドミル(DRB230)」に続き、同シリーズのロングネックスクエア形状(DHR237)を発表する等ラインアップの充実にも努めました。生産面では、引き続き段取り時間の短縮に向けた取り組み等、一段の生産効率化に向けた活動を進めたほか、年度後半には手間のかかる小ロット品の生産を増やし在庫バランスの改善に努めました。また、開発環境の充実と更なる生産技術の向上を図るため、新開発センターの建設をスタート(2019年11月竣工予定)したほか、業務の効率化や在庫の保全、業務継続性の強化を図るため、昨年11月に本社を移転いたしました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は10,476百万円(前期比7.3%増)、営業利益は2,879百万円(同6.8%増)、経常利益は2,894百万円(同5.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,970百万円(同3.5%増)となりました。
製品区分別の売上高では、「エンドミル(6mm以下)」が7,832百万円(前期比6.0%増)、「エンドミル(6mm超)」が1,152百万円(同5.3%増)、「エンドミル(その他)」が697百万円(同20.8%増)、「その他」が793百万円(同12.7%増)となりました。
(注)報告セグメントが1つでありますので、製品区分別に記載しております。なお「その他」の事業セグメントは、製品区分別の「その他」に含めております。
②財政状態の状況
連結会計年度における財政状態は、資産合計が15,381百万円(前期末比913百万円増)、負債合計が1,919百万円(同545百万円減)、純資産合計が13,461百万円(同1,459百万円増)となりました。各資産の増減要因は以下のとおりであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
<流動資産>当連結会計年度末における流動資産の残高は9,932百万円で、前期比229百万円、2.4%の増加となりました。これは主に、商品及び製品や原材料といったたな卸資産の増加等によるものであります。
<固定資産>当連結会計年度末における固定資産の残高は5,449百万円で、前期比684百万円、14.4%の増加となりました。これは主に、新開発センター建設に伴う建設仮勘定や機械装置の増加等によるものであります。
<資産合計>上記の流動資産、固定資産の増加により資産合計は前期に比べ913百万円、6.3%増加し15,381百万円となりました。
<負債合計>当連結会計年度末における負債の残高は、1,919百万円と前期に比べ545百万円、22.1%の減少となりました。これは主に、未払法人税等の減少や役員退職慰労金の支払い等によるものであります。なお2018年6月をもって役員退職慰労金制度を廃止し、打切り支給としたため、役員退職慰労引当金の残額254百万円は固定負債のその他に振り替えております。
<純資産合計>当連結会計年度末における純資産の残高は13,461百万円と前期に比べ1,459百万円、12.2%の増加となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加等によるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。連結ベースでの現金及び現金同等物(以下(資金)という)は、前連結会計年度末に比較し、87百万円減少し5,809百万円(前期比1.5%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,868百万円(前期比35.8%減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益2,881百万円による資金の増加と、たな卸資産の増加並びに法人税等や役員退職慰労金の支払いによる資金の流出などを反映したものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,383百万円(同110.4%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出を反映したものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は563百万円(同0.1%増)となりました。これは主に配当金の支払によるものです。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループは、報告セグメントが1つでありますので、製品区分別に記載しております。なお「その他」の事業セグメントは、製品区分の「その他」に含めております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
| 製品別の名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| エンドミル(6mm以下) | 8,427,174 | 2.3 |
| エンドミル(6mm超) | 1,115,372 | △6.6 |
| エンドミル(その他) | 428,691 | 46.7 |
| その他 | 574,349 | 26.4 |
| 合計 | 10,545,587 | 3.6 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
| 製品別の名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| エンドミル(6mm以下) | 7,415,866 | 0.3 | 535,589 | △43.8 |
| エンドミル(6mm超) | 1,064,750 | △2.8 | 120,978 | △42.1 |
| エンドミル(その他) | 662,333 | 14.7 | 127,390 | △21.7 |
| その他 | 824,524 | 17.1 | 52,540 | 143.2 |
| 合計 | 9,967,475 | 2.0 | 836,499 | △37.8 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
| 製品別の名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| エンドミル(6mm以下) | 7,832,482 | 6.0 |
| エンドミル(6mm超) | 1,152,694 | 5.3 |
| エンドミル(その他) | 697,692 | 20.8 |
| その他 | 793,588 | 12.7 |
| 合計 | 10,476,459 | 7.3 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社サカイ | 1,560,538 | 16.0 | 1,714,742 | 16.4 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討の内容
当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、当社経営陣は資産、負債及び収益・費用の各報告数値に影響を与える見積りの仮定を過去の実績や状況に応じて合理的に設定し、算定しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループは、特に次の重要な会計方針及び見積りが連結財務諸表に重要な影響を及ぼす事項であると考えております。
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額が減少した場合、繰延税金資産が取り崩され、税金費用が計上される可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
●経営成績等
当社グループの製品は、精密金型や電子部品といった精密・微細加工を行う際に用いられるケースが多く、足下では電子部品関連向けのウェートが高まっております。当連結会計年度におきましては、年度前半は2017年からの半導体関連や電子部品関連の好調が継続し、工具需要も堅調に推移しましたが、スマートフォン市場の頭打ちに加え、秋口以降は米中貿易摩擦の激化や中国製通信機器排除の影響等から、特に電子部品関連ユーザーの需要が弱含む展開となりました。
このような状況のなか、当連結会計年度における売上高は10,476百万円(前期比7.3%増)、営業利益は2,879百万円(同6.8%増)、経常利益は2,894百万円(同5.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,970百万円(同3.5%増)となり、9期連続の増収、5期連続の最高益(経常利益ベース)更新となりました。
製品区分別の売上高では、「エンドミル(6mm以下)」が7,832百万円(前期比6.0%増)、「エンドミル(6mm超)」が1,152百万円(同5.3%増)、「エンドミル(その他)」が697百万円(同20.8%増)、「その他」が793百万円(同12.7%増)となりました。
なお、財政状態及びキャッシュ・フローの状況につきましては、(1)経営成績等の概要をご参照ください。
●重要な影響を与える要因
米中貿易摩擦の影響やそれに伴う中国製通信機器排除の動き等、目先の工具需要は一時的に停滞する可能性があるものの、自動車の環境性能の向上や自動運転の進展に加え、来年には国内でも商用化が見込まれる5G機器関連部品の供給も本格化するとみられることから、精密・微細加工を必要とする電子部品や精密部品・精密金型の需要は徐々に回復するものと想定されます。
当社グループでは、それら最先端の需要をいかにして取りこぼすことなく対応できるかが重要であると考えており、引き続きCBNやPCDを用いた高機能・高付加価値製品の普及を図るとともに、より高精度、高効率、高寿命といったユーザー様のニーズに応え得る製品をご提供できるよう努力してまいります。また、当社としては3回目となる「NSプライベートショー」(当社主催の展示会)の開催を2020年1月に予定しており、それに向けた新製品の開発や精密・微細加工関連技術の蓄積を加速してまいります。
●資本の財源及び資金の流動性
今後の開発体制や精密・微細加工に係る情報発信の強化に備えるため、新しい開発センター建設に着手しております(2019年11月竣工予定)。また今後も、需要動向を見極めた上での新工場棟の建設等を検討してまいる予定であります。なお、その場合の建設資金は自己資金で対応いたします。
●経営上の目標の達成状況
当社グループでは売上高よりも利益水準や効率性を重視しており、売上高経常利益率20%以上、自己資本利益率(ROE)10%以上を維持することを目標としております。なお、当連結会計年度における売上高経常利益率は27.6%(前期比0.4ポイント低下)、ROEは15.5%(同1.3ポイント低下)となっております。
当社グループでは引き続き売上高経常利益率20%以上、ROE 10%以上を目標に、更なる自動化の推進や高付加価値製品の拡販を図ってまいりますが、当連結会計年度における売上高経常利益率やROEの水準は、市況環境等の外部要因や稼働率等の内部要因の好条件が重なった結果であり、原材料価格の上昇や機械・建物といった設備及び人員の増強等の必要性から、現段階では更なる水準の切り上げは相当困難であると考えております。