四半期報告書-第29期第3四半期(令和3年9月21日-令和3年12月20日)

【提出】
2022/02/02 12:02
【資料】
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【項目】
35項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の分析
① 国内市場
当第3四半期連結累計期間における日本経済は、生産、消費、輸出や設備投資が持ち直し景況感は改善傾向を示すなか、国内における新型コロナウイルス感染症の罹患者が減少し経済活動の回復が一段と加速することが期待されましたが、海外において変異株による新たな感染拡大を示しており、先行き懸念状態が解消されない状況が継続しております。
そのような経済環境下、当社主力販売先である自動車産業における設備投資の状況につきましては、第2四半期に引き続き半導体供給不足を主要因に、その他部品供給も滞ることにより多くの自動車関連メーカーにおいて断続的に生産調整が実施され、今後の展開も不透明な状況が継続しております。また新型コロナウイルス感染症の再燃懸念もあり行動制限や接触制限を継続している客先も未だ多く存在しており、各社の設備投資の見通しが把握しづらい状況が継続しております。
品種別販売状況については工具系であるハンドナットランナは第2四半期に引き続き堅調に推移いたしました。機械設備系となるナットランナやネジ締付装置も足元の力強さはないものの第2四半期に比べ増加いたしました。
② 米国市場
米国経済は、新型コロナウイルス感染症が変異株により再拡大しており、堅調に推移しつつある経済の懸念材料となってはいるものの、依然、消費は堅調で企業マインドも良好に推移しており、自動車産業をはじめ設備投資も底堅く推移しております。
品種別販売状況については、ハンドナットランナが米系自動車メーカーの新規ライン向けなどにより大幅に売上が拡大いたしました。また足元の受注状況も第2四半期に引き続き日系及び米系自動車メーカーや米系農機具メーカーなどを中心に堅調に推移しており、第4四半期も底堅い推移を予測しております。
③ 中国市場
中国経済は、夏場に一旦ペースダウンした景気は、輸出拡大や投資抑制策の緩和などもあり秋口より回復傾向にシフトしました。
品種別販売状況については、日系自動車メーカーを中心にハンドナットランナは第2四半期に引き続き堅調に推移しており、同じく日系自動車メーカーの設備投資によりナットランナ及びネジ締付装置の設備系も増加してまいりました。
④ その他の市場
その他市場の品種別販売状況については、タイ市場は新型コロナウイルス感染症の影響が継続しておりますが、徐々に経済活動は再開しており各品種とも販売状況は回復傾向にあります。インドネシアにおいては日系自動車メーカーの設備投資により当第3四半期はネジ締付装置及びハンドナットランナが堅調に推移いたしました。
その結果、当第3四半期連結累計期間の売上状況は、上記の市場環境により品種別販売状況については、ナットランナ、ハンドナットランナ、修理点検においては前年同四半期比増収、ネジ締付装置、サーボプレスは前年同四半期比減収となり売上高4,379百万円(前年同四半期比8.9%増)となりました。
利益状況は、比較的利益率の高いナットランナ、ハンドナットランナの売上が堅調に推移したことを受け売上総利益率が増加し、営業利益942百万円(前年同四半期比22.9%増)、売上高営業利益率21.5%(前年同四半期は19.1%)、経常利益997百万円(前年同四半期比29.7%増)、売上高経常利益率22.8%(前年同四半期は19.1%)、親会社株主に帰属する四半期純利益681百万円(前年同四半期比31.7%増)となりました。
地域別売上においては、国内市場でハンドナットランナやナットランナが堅調に推移したこともあり国内売上比率が増加し、海外売上高2,561百万円(前年同四半期比7.8%増)、国内売上高1,817百万円(前年同四半期比10.6%増)、売上全体に占める海外売上比率は58.5%(前年同四半期は59.1%)、国内売上比率は41.5%(前年同四半期は40.9%)となりました。
なお、当社製品は、ネジ締付装置、同部品及びネジ締付工具でありますので、単一セグメントとして市場環境を判断しております。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の資産は、8,062百万円と前連結会計年度末比571百万円の増加となりました。増減の主な内訳は、現金及び預金が518百万円、土地が247百万円増加した一方、受取手形及び売掛金が223百万円減少したためであります。
当第3四半期連結会計期間末の負債は、945百万円と前連結会計年度末比19百万円の減少となりました。増減の主な内訳は、買掛金が105百万円増加した一方、未払法人税等が88百万円、賞与引当金が42百万円減少したためであります。
当第3四半期連結会計期間末の純資産は、7,117百万円と前連結会計年度末比590百万円の増加となりました。増減の主な内訳は利益剰余金が530百万円増加したためであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、256百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社の研究開発活動に重要な変更はありません。