四半期報告書-第29期第2四半期(令和3年6月21日-令和3年9月20日)

【提出】
2021/11/02 10:12
【資料】
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【項目】
36項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
① 国内市場
当第2四半期連結累計期間における日本経済は、新型コロナウイルス感染症第5波により、戻りかけた経済活動も再び官民規制が強化される状況もあり一部業種では依然厳しい経済環境が継続してまいりました。他方、米国や中国など海外市場における経済回復に伴う輸出増加により景況感の改善している業種もあり、業種間での二極化が鮮明になってまいりました。
そのような状況のなか当社主力販売先である自動車産業における設備投資の状況につきましては、半導体供給不足に加え、長引くコロナ禍により一部の部品供給が滞ることにより多くの自動車関連メーカーにおいて断続的かつ長期間の生産調整が実施され、今後の状況も不透明な環境が継続しております。第1四半期に引き続きコロナ禍における行動制限や接触制限を継続している客先も未だ多く存在しており、各社の設備投資の見通しが不透明な状況が依然継続しております。
品種別販売状況については工具系であるハンドナットランナは堅調に推移いたしましたが、機械設備系となるナットランナやネジ締付装置は、年度初頭に兆しのあった中小型設備の回復傾向も減少し第1四半期を大きく下回る結果となりました。
② 米国市場
米国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響も一部には残るものの社会活動は概ね正常化しつつあり、製造業、非製造業ともに堅調な推移を示しており、設備投資も底堅く、個人消費も堅調に推移しております。
品種別販売状況については、ハンドナットランナの売上が一旦踊り場となっていますが、受注状況は日系及び米系自動車メーカーや米系農機具メーカーなどを中心に第1四半期に引き続き堅調に推移しており、第3四半期以降底堅い推移を予測しております。
③ 中国市場
中国経済は、年前半は輸出輸入ともに拡大基調にあり、個人消費、設備投資、雇用などの内需も堅調に推移しておりましたが、政府による投資抑制政策や半導体不足などにより経済活動はペースダウンしてまいりました。
品種別販売状況については、日系自動車メーカーを中心にハンドナットランナは堅調に推移しておりますが、ナットランナは第1四半期に対して軟調に推移しております。
④ その他の市場
その他市場の品種別販売状況については、タイ市場は新型コロナの影響が拡大しロックダウン状態が継続しており、営業活動が制約されている影響により全品種とも軟調に推移しております。カナダ市場においては第1四半期に引き続きハンドナットランナが堅調に推移いたしました。
その結果、当第2四半期連結累計期間の売上状況は、上記の市場環境により品種別販売状況については、ナットランナ、ハンドナットランナ、修理点検においては前年同四半期比増収、ネジ締付装置、サーボプレスは前年同四半期比減収となり売上高2,805百万円(前年同四半期比9.5%増)となりました。
利益状況は、比較的利益率の高いナットランナ、ハンドナットランナの売上が堅調に推移したことを受け売上総利益率が増加し、営業利益583百万円(前年同四半期比28.7%増)、売上高営業利益率20.8%(前年同四半期は17.7%)、経常利益632百万円(前年同四半期比42.0%増)、売上高経常利益率22.5%(前年同四半期は17.4%)、親会社株主に帰属する四半期純利益426百万円(前年同四半期比44.1%増)となりました。
地域別売上においては、国内市場でナットランナ、ハンドナットランナが堅調に推移したこともあり国内売上比率が増加し、海外売上高1,613百万円(前年同四半期比7.3%増)、国内売上高1,192百万円(前年同四半期比12.6%増)、売上全体に占める海外売上比率は57.5%(前年同四半期は58.7%)、国内売上比率は42.5%(前年同四半期は41.3%)となりました。
なお、当社製品は、ネジ締付装置、同部品及びネジ締付工具でありますので、単一セグメントとして市場環境を判断しております。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の資産は、7,871百万円と前連結会計年度末比379百万円の増加となりました。増減の主な内訳は、現金及び預金が101百万円、電子記録債権が171百万円、土地が247百万円増加した一方、受取手形及び売掛金が174百万円減少したためであります。
当第2四半期連結会計期間末の負債は、1,000百万円と前連結会計年度末比35百万円の増加となりました。増減の主な内訳は、買掛金が77百万円増加した一方、未払法人税等が34百万円減少したためであります。
当第2四半期連結会計期間末の純資産は、6,870百万円と前連結会計年度末比344百万円の増加となりました。増減の主な内訳は、利益剰余金が274百万円増加したためであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、1,311百万円となり、前連結会計年度末に比べて101百万円の増加となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フロー別の状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは508百万円の収入(前年同四半期は293百万円の収入)となりました。
これは主に、税金等調整前四半期純利益632百万円、減価償却費54百万円、仕入債務の増加額77百万円などの増加要因があった一方、製品保証引当金の減少額13百万円、法人税等の支払額228百万円などの減少要因があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは276百万円の支出(前年同四半期は9百万円の収入)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出264百万円などの減少要因があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは152百万円の支出(前年同四半期は241百万円の支出)となりました。
これは主に、配当金の支払額151百万円などの減少要因があったことによるものです。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、176百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社の研究開発活動に重要な変更はありません。