有価証券報告書-第99期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/22 13:28
【資料】
PDFをみる
【項目】
111項目
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度(2017年4月1日から2018年3月31日まで)におきましては、空調機部門では、中東、アジア向け等で販売が減少しましたが、欧州、中華圏、オセアニア向け等の販売が伸長し、部門全体の売上は前年度を上回りました。情報通信・電子デバイス部門では、電子デバイスの販売は増加しましたが、情報通信システムの更新案件減少の影響が大きく、部門全体の売上は前年度を下回りました。連結売上高は、空調機部門の増収が情報通信・電子デバイス部門の減収を上回り、2,623億4千万円(前年度比0.9%増)となりました。
損益につきましては、空調機において、素材価格の上昇、部品価格の高騰や生産地国通貨高などコスト環境の急激な悪化に加え、中東地域などにおける価格下落の影響もあり、営業利益は202億7百万円(同23.7%減)、経常利益は185億4千3百万円(同22.6%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度に計上した特別損失がなくなり、128億5千4百万円(同28.1%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
<空調機部門>空調機部門の売上は、中東やアジア向けの出荷減の影響からルームエアコンの販売は減少しましたが、ラインアップ拡充や販売体制強化を進めているVRF(ビル用マルチエアコン)の販売が欧州や中国を中心に伸長し、売上高は2,349億5千5百万円(同1.1%増)となりました。営業利益は、素材価格の上昇、部品価格の高騰や生産地国通貨高などコスト環境の急激な悪化に加え、中東地域などにおける価格下落の影響もあり、162億1千万円(同34.1%減)となりました。
[海外向け]
売上高は、1,797億2千3百万円(同1.6%増)となりました。
米州では、北米において、エアコンの需要が堅調に拡大するなか、主力のルームエアコンのほかラインアップを強化した小型マルチエアコンの販売も伸長し、売上が増加しました。
欧州では、フランス、英国向けなどのルームエアコンの販売が堅調に推移するとともに、VRFやATW(ヒートポンプ式温水暖房システム)でも新機種投入効果などから販売が伸長し、売上が増加しました。なお、本年4月、業界最小のコンパクトな室外機と業界トップの低騒音を実現したマルチエアコンの新機種を発売し、今後の業務用空調ビジネスの拡大に向けてラインアップを強化しました。
中東・アフリカでは、過去数年にわたりサウジアラビアなどでの省エネ規制導入・強化に対応した高水準の出荷が続きましたが、経済低迷に伴う消費減速と競争激化により現地在庫の消化が進まなかったことから、売上が減少しました。
オセアニアでは、オーストラリアにおける堅調な需要を背景に、販路開拓の取り組みを進めている専門店ルートに加え量販店ルートの販売も伸長し、売上が増加しました。
アジアでは、インド向けにおいて、本年1月の省エネ規制強化に伴い、第4四半期から新規制に対応した機種の本格的な出荷を進めておりますが、従来機種の出荷調整による販売減から、売上が減少しました。
中華圏では、中国の市況が回復するなか、VRFにおいて、小売りルートの販売強化に加えプロジェクト案件の増加により販売が伸長するとともに、ルームエアコンにおいても、拡大するインターネット販売の体制構築が順調に進展しました。また、台湾向けの販売も量販店向けを中心に伸長し、地域全体での売上が増加しました。
なお、当期においても、今後の各地域におけるビジネス拡大に向け、他社との協業・提携を進め、米国で主流の全館空調方式エアコンの販売をリーム社からのOEM提供により開始しました。さらに、当社製エアコンとチラーやエアハンドリングユニットを組み合わせた業務用空調システムや、IoT/AIの活用を含めたソリューションの提供など、事業領域の拡大に向け、イタリア空調機器メーカーG.Ⅰ.ホールディング社および米国換気機器メーカーのヴェンタシティー・システムズ社との提携に合意しました。今後、ラインアップ強化や当社製品と組み合わせた空調システムの販売をはじめ、商品・システムサービスの強化に向けた共同開発などを各社と進めてまいります。
[国内向け]
売上高は、552億3千1百万円(同0.5%減)となりました。
夏期の東日本における天候不順の影響を受け量販店ルートでの販売は低迷しましたが、新規顧客開拓を進めている住宅設備ルートの販売が堅調に推移し、売上は前年度並みとなりました。なお、昨年11月に、当社独自の「熱交換器加熱除菌」機能を搭載した最上位機種「ノクリア」Xシリーズを発売しました。本年4月からは、同機能搭載機種を拡大し、エアコン内部の清潔性に対するニーズに応えてまいります。
<情報通信・電子デバイス部門>情報通信・電子デバイス部門では、電子デバイスの販売は増加しましたが、情報通信システムの更新案件減少の影響が大きく、売上は258億6千9百万円(同1.4%減)となりました。営業利益は、売上構成の改善と費用効率化等により26億1千8百万円(同6.9%増)となりました。
[情報通信システム]
売上高は、124億6千6百万円(同14.4%減)となりました。
公共システムにおける納入済システムの保守・ストックビジネスや民需システムの売上は前年度を上回りましたが、消防・防災システムの更新案件減少の影響により、全体での売上は減少しました。
[電子デバイス]
売上高は、134億3百万円(同14.7%増)となりました。
自動車運転時の安全対策への関心の高まりなどから、車載用カメラや車両運行管理機器の販売が伸長するとともに、企業の設備投資需要の増加に伴い、産業用ロボット向けを中心とした電子部品・ユニット製造の販売が堅調に推移し、売上が増加しました。
<その他部門>売上高は15億1千5百万円(同6.2%増)、営業利益は13億7千8百万円(前年度は5億7千1百万円の損失)となりました。
②財政状態の状況
Ⅰ 資産、負債および純資産の概況
当連結会計年度末の総資産につきましては、受取手形及び売掛金ならびにたな卸資産の増加等により、前連結会計年度末比164億5千4百万円増加し、2,104億3百万円となりました。
負債につきましては、支払手形及び買掛金の増加等により、前連結会計年度末比44億2千6百万円増加し、1,026億8千1百万円となりました。
純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により、前連結会計年度末比120億2千8百万円増加し、1,077億2千2百万円となりました。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は1.9%増加し、49.7%(前連結会計年度末は47.8%)となりました。
Ⅱ キャッシュ・フローの概況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、たな卸資産の増加等による運転資本の増加がありましたが、税金等調整前当期純利益の計上および減価償却費を源泉とした収入等により、108億9千4百万円の収入(前連結会計年度は267億9千9百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、開発・生産設備、ITシステム等への投資および米国換気機器メーカーのヴェンタシティー・システムズ社への出資等により、58億6千2百万円の支出(同49億2千3百万円の支出)となりました。この結果、当連結会計年度のフリー・キャッシュ・フローは50億3千2百万円の黒字(同218億7千5百万円の黒字)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、配当金の支払等により、29億3千6百万円の支出(同28億9千1百万円の支出)となりました。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末比19億2千万円増加し、427億1千万円となりました。
③生産、受注および販売の実績
Ⅰ 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
前年同期比(%)
空調機(百万円)237,6070.8
情報通信・電子デバイス(百万円)22,598△4.6
合計(百万円)260,2050.4

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
Ⅱ 受注実績
当社グループ(当社および連結子会社)の製品は、需要予測による見込生産が主体のため、受注実績を記載しておりません。
Ⅲ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
前年同期比(%)
空調機(百万円)234,9551.1
情報通信・電子デバイス(百万円)25,869△1.4
報告セグメント計(百万円)260,8240.8
その他(百万円)1,5156.2
合計(百万円)262,3400.9

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.総販売実績に対する割合の10%以上を占める相手先はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および見積もり
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、連結貸借対照表上の資産、負債の計上額、および連結損益計算書上の収益、費用の計上額には、過去の情報および将来の予測等をもとに行った合理的な見積りと仮定が含まれており、実際の結果は異なる場合があります。なお、当社の連結財務諸表に適用している重要な会計方針等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当連結会計年度は、販売面では中東の市況悪化等により、為替を除く売上高は前連結会計年度比1.0%減となりました。損益面では、部品価格の恒常的な上昇などの調達環境の構造的な変化や生産地国通貨の上昇による影響を受け、営業利益は前連結会計年度比62億8千2百万円(23.7%)の減益となりました。このような事業環境の変化を踏まえ、中期経営計画(売上高4,000億円、営業利益400億円、営業利益率10%)の達成年度を2年延伸し、2022年度といたしました。
Ⅰ 売上高
当連結会計年度の売上高は2,623億4千万円と前連結会計年度比22億8千5百万円(0.9%)の増加となりました。このうち空調機部門の売上高については、中東やアジア向けの出荷減の影響からルームエアコンの販売は減少しましたが、ラインアップ拡充や販売体制強化を進めているVRF(ビル用マルチエアコン)の販売が欧州や中国を中心に伸長し、2,349億5千5百万円と前連結会計年度比25億7千4百万円(1.1%)の増加となりました。情報通信・電子デバイス部門の売上高は、電子デバイスの販売は増加しましたが、情報通信システムの更新案件減少の影響が大きく、258億6千9百万円と前連結会計年度比3億7千7百万円(1.4%)の減少となりました。その他部門の売上高は、15億1千5百万円と前連結会計年度比8千8百万円(6.2%)の増加となりました。
Ⅱ 営業利益
当連結会計年度の営業利益は202億7百万円と前連結会計年度比62億8千2百万円(23.7%)の減益となりました。
空調機部門においては162億1千万円と前連結会計年度比84億1百万円(34.1%)の減益となりました。変動要因は物量増減で1億2千2百万円増益、中東地域などにおける売価下落で22億3千4百万円減益、素材・部品価格の高騰などにより原価増減で41億2千9百万円減益、開発・営業体制等の事業強化に向けた先行投資費用が減少したことで3億5千2百万円増益、生産地国通貨高などの為替影響で25億1千4百万円減益となっております。
情報通信・電子デバイス部門においては売上構成の改善と費用効率化等により、26億1千8百万円と前連結会計年度比1億6千8百万円(6.9%)の増益となりました。
その他部門においては13億7千8百万円と前連結会計年度比19億4千9百万円の増益(前年度は5億7千1百万円の損失)となりました。
Ⅲ 経常利益
当連結会計年度の経常利益は185億4千3百万円と前連結会計年度比54億1千6百万円(22.6%)の減益となりました。営業外損益は純額で16億6千3百万円(損)となり、前連結会計年度比8億6千6百万円良化いたしました。この主な要因は前連結会計年度より為替差損が減少したことによるものであります。
Ⅳ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の185億4千3百万円から、税金費用および非支配株主に帰属する当期純利益を控除し、128億5千4百万円と前連結会計年度比28億2千2百万円(28.1%)の増益となりました。この主な要因は、前年度においては特別損失として独禁法関連引当金繰入額を計上していたことによります。
この結果、1株当たり当期純利益は122.86円となり、前連結会計年度比26.98円増加いたしました。
Ⅴ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「2 事業等のリスク」に記載しております。そのなかでも、為替レート、素材・部品価格の市況変動が経営成績に与える影響は直接的であり、かつ、重大なものと認識しております。
為替については、当社グループの海外売上高比率が約70%あり、かつ、主力の空調機セグメントは全製品を海外で製造しているため、外部および関係会社間の外貨建取引の割合が高くなっていることから、レート変動が急激な場合、当社グループの業績および財務状況に多大な影響を及ぼします。この影響を軽減させるため、グループ各社の仕入通貨と販売通貨をマッチングさせるなど、為替リスクの軽減を図っております。また、外貨建債権債務に対しては、為替予約等によりリスクヘッジを行っております。また、グループ各社の為替ポジションを当社財務経理部門で把握しており、為替レートの変動に対して適宜対応できる体制をとっております。
素材・部品については、戦略的提携等を通じて基幹部品の供給確保に努める一方で、調達を外部の取引先に依存しているため、コンプレッサーや電子部品などの調達部材の供給環境が著しく悪化した場合や、銅およびアルミなどの市況が急激に変動した場合には、当社グループの業績および財務状況に多大な影響を及ぼします。この影響を軽減させるため、銅については価格のヘッジ等を行うとともに、設計の標準化、内製化の拡大、調達先との関係強化等によるコスト削減に努めております。
上記に加え当社グループは、トータルコストダウンの推進や商品構成の改善などによる平均売価アップなどにより、為替レート、素材・部品価格の市況変動に伴う損益影響を極力低減すべく、たゆまぬ努力を重ねてまいります。
③資本の財源および資金の流動性
当社グループにおいては、事業上必要な運転資金および設備投資資金は、利益と資金効率で生み出したキャッシュで賄うことを基本方針としております。その上で、成長投資のための多額のキャッシュが必要となった場合は、銀行借入や社債等の調達手段のなかから、適宜、最適と判断する手段にて調達する方針としております。
なお、当社グループは、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)を資金効率の指標とし、売上債権の圧縮や棚卸資産の適正化等を通じて、自己資金を生み出す力の強化を図っております。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。