有価証券報告書-第100期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/24 14:48
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【項目】
157項目
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度(2018年4月1日から2019年3月31日まで)におきましては、国内向け空調機および情報通信システムの売上は増加しましたが、中東での販売減の影響を大きく受けた海外向け空調機の売上減少により、連結売上高は2,526億6千7百万円(前年度比3.7%減)となりました。
損益につきましては、将来に向けた先行投資を行う一方、全社的なコストダウンや下期での空調機の売価引き上げ等に努めましたが、海外向け空調機の減収影響に加え生産地国通貨高、素材・部品価格の上昇などにより、営業利益は145億8千9百万円(同27.8%減)、経常利益は141億1千6百万円(同23.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は88億9千2百万円(同30.8%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
<空調機部門>空調機部門では、北米、欧州および国内向けなどの販売が増加しましたが、中東向けの販売減の影響を大きく受
け、売上高は2,249億1千5百万円(同4.3%減)となりました。営業利益は、コストダウンや下期での売価引き上げ
等に努めましたが、海外向けの減収影響に加え生産地国通貨高、素材・部品価格の上昇などにより、108億2千万円
(同33.2%減)となりました。
[海外向け]
売上高は、1,655億8千2百万円(同7.9%減)となりました。
米州では、北米において、販売網拡充などの取り組みによりルームエアコン、VRF(ビル用マルチエアコン)ともに販売が伸長したほか、米国で主流の全館空調方式エアコンもラインアップを拡充して販売が堅調に推移したことから、売上が増加しました。なお、本年4月、業界最小のコンパクトな室外機で施工性に優れた店舗・オフィス用マルチエアコンの新機種を投入し、北米ライトコマーシャル市場向け主力機種のラインアップを強化しました。
欧州では、需要が概ね堅調に推移するなか、スペイン、東欧、フランス向けなどのルームエアコンの販売が伸長するとともに、店舗・オフィス用マルチエアコンのラインアップ拡充の効果もあり、売上が増加しました。また、今後の欧州ライトコマーシャル市場での販売拡大に向けて、現地企業との協業により、当社製エアコンとチラーやエアハンドリングユニットのシステム化に向けた共同開発をさらに進めました。
中東・アフリカでは、中東諸国における政治経済情勢の不透明感の高まりによる消費減速とプロジェクト案件の低迷から売上が減少するなか、現地在庫の削減を進めました。
オセアニアでは、前年好調だったオーストラリア市場の反動減の影響を受けましたが、需要が堅調に推移しているニュージーランドにおける販売増に加え、現地空調エンジニアリング会社の連結化効果により、売上は前年度並みとなりました。
アジアでは、各地域において天候不順による需要低迷の影響を受けましたが、新商品投入や販路開拓等の取り組みを通じた販売増に加え、インドの空調エンジニアリング会社の連結化効果もあり、売上は前年度を上回りました。なお、本年4月、省エネ性能に優れデザインも一新したインド向けインバーターエアコンの新機種を発売し、商品ラインアップを強化しました。
中華圏では、中国において、前年の猛暑の反動や景気減速の影響によりルームエアコンの販売が前年度を下回るとともに、VRFの大型プロジェクト案件の伸び悩み等により、売上が減少しました。
なお、空調ソリューションビジネスへの事業領域拡大に向け、インドおよびオーストラリアの空調エンジニアリング会社を昨年12月に子会社化し、設備設計から施工・サービスメンテナンスまで一貫したビジネスへの本格参入を図ってまいります。また、イタリアの販売代理店を本年1月に子会社化し、コマーシャルビジネスを含めた現地での販売強化に取り組んでまいります。
[国内向け]
売上高は、593億3千3百万円(同7.4%増)となりました。
全国的な猛暑の影響による夏期の需要増加に加え、下半期に入っても暖房需要が堅調に推移するなか、量販店ルートにおいて、最上位機種並みの清潔機能を備えた「ノクリア」Dシリーズなど中級機種を中心に販売が増加しました。また、重点施策として販売拡大に取り組んでいる住宅設備ルートにおいても、新規顧客開拓と既存顧客の深耕の着実な進展により販売が堅調に推移し、売上が増加しました。なお、富士通㈱のAI技術「Zinrai」を生活機器に初めて活用することで、エアコンの使用環境や使う方の好みを学習し「オーダーメイド快適」を提供する本格AIエアコン「ノクリア」Xシリーズの新型を本年2月に発売し、好調な立ち上がりを見せています。
<情報通信・電子デバイス部門>情報通信・電子デバイス部門では、電子デバイスの販売は減少しましたが、情報通信システムの販売増により、売上高は259億7千万円(同0.4%増)、営業利益は27億2千5百万円(同4.1%増)となりました。
[情報通信システム]
売上高は、136億2千8百万円(同9.3%増)となりました。
公共システムにおいて、受注済みシステムの納入が順調に進展したほか、商談案件の増加を背景とした新規受注や納入済みシステムの保守・ストックビジネスも堅調に推移し、売上が増加しました。なお、外食企業の本部・店舗システムを主力とする民需向けシステム事業において、技術者派遣やシステム開発等を手掛ける株式会社アウトソーシングテクノロジーと本年3月に合弁会社を設立し、両社のノウハウ融合により事業拡大を図ってまいります。
[電子デバイス]
売上高は、123億4千2百万円(同7.9%減)となりました。
自動車運転時の安全対策への関心の高まりなどから車載用カメラの販売は伸長しましたが、産業用ロボット向けを中心とした電子部品・ユニット製造において、米中貿易摩擦の影響等による設備投資の減速や一部納入先企業における在庫調整により、売上が減少しました。
<その他部門>売上高は17億8千1百万円(同17.5%増)、営業利益は10億4千2百万円(同24.4%減)となりました。
②財政状態の状況
Ⅰ 資産、負債および純資産の概況
当連結会計年度末の総資産につきましては、今後の事業拡大に向けた設備投資および資本参加を実施したことにより、現金及び預金は減少した一方で、のれんを含む固定資産の増加等により、前連結会計年度末比53億8千万円増加し、2,157億8千4百万円となりました。
負債につきましては、リース債務などの固定負債は増加しましたが、支払手形及び買掛金などの流動負債は減少したことから負債合計では、前連結会計年度末比19百万円減少し、1,026億6千1百万円となりました。
純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により、前連結会計年度末比53億9千9百万円増加し、1,131億2千2百万円となりました。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は1.0%増加し、50.7%(前連結会計年度末は49.7%)となりました。
Ⅱ キャッシュ・フローの概況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、税金等調整前当期純利益の計上および減価償却費を源泉とした収入等により、85億1千3百万円の収入(前連結会計年度は108億9千4百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、開発・生産設備、ITシステムへの設備投資に加え、インドおよびオーストラリアの空調エンジニアリング会社などへの出資等により125億1千5百万円の支出(同58億6千2百万円の支出)となりました。この結果、当連結会計年度のフリー・キャッシュ・フローは40億2百万円の赤字(同50億3千2百万円の黒字)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、配当金の支払等により、31億7千2百万円の支出(同29億3千6百万円の支出)となりました。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末比72億9千7百万円減少し、354億1千2百万円となりました。
③生産、受注および販売の実績
Ⅰ 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
空調機(百万円)219,289△7.7
情報通信・電子デバイス(百万円)22,9061.4
合計(百万円)242,195△6.9

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
Ⅱ 受注実績
当社グループ(当社および連結子会社)の製品は、需要予測による見込生産が主体のため、受注実績を記載しておりません。
Ⅲ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
空調機(百万円)224,915△4.3
情報通信・電子デバイス(百万円)25,9700.4
報告セグメント計(百万円)250,886△3.8
その他(百万円)1,78117.5
合計(百万円)252,667△3.7

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.総販売実績に対する割合の10%以上を占める相手先はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および見積もり
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、連結貸借対照表上の資産、負債の計上額、および連結損益計算書上の収益、費用の計上額には、過去の情報および将来の予測等をもとに行った合理的な見積りと仮定が含まれており、実際の結果は異なる場合があります。なお、当社の連結財務諸表に適用している重要な会計方針等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当連結会計年度は、販売面では中東の消費減速等の影響により、為替を除く売上高は前連結会計年度比2.9%減となりました。損益面では、将来に向けた先行投資を行う一方、全社的なコストダウンや下期での空調機の売価引き上げ等に努めましたが、海外向け空調機の減収影響に加え生産地国通貨高、素材・部品価格の上昇などにより、営業利益は前連結会計年度比56億1千8百万円(27.8%)の減益となりました。
Ⅰ 売上高
当連結会計年度の売上高は2,526億6千7百万円と前連結会計年度比96億7千2百万円(3.7%)の減少となりました。このうち空調機部門の売上高については、北米、欧州および国内向けなどの販売が増加しましたが、中東向けの販売減の影響を大きく受け、売上高は2,249億1千5百万円と前連結会計年度比100億3千9百万円(4.3%)の減少となりました。情報通信・電子デバイス部門の売上高は、電子デバイスの販売は減少しましたが、情報通信システムの販売増により、売上高は259億7千万円と前連結会計年度比1億1百万円(0.4%)の増加となりました。その他部門の売上高は、17億8千1百万円と前連結会計年度比2億6千5百万円(17.5%)の増加となりました。
Ⅱ 営業利益
当連結会計年度の営業利益は145億8千9百万円と前連結会計年度比56億1千8百万円(27.8%)の減益となりました。
空調機部門においては108億2千万円と前連結会計年度比53億8千9百万円(33.2%)の減益となりました。変動要因は物量・売価による影響で6億2千6百万円減益、銅価格の上昇などによる素材影響で12億5千4百万円減益、コストダウンで9億8千2百万円増益、生産地国通貨高などの為替影響で28億5千4百万円減益、開発・営業体制等の事業強化に向けた先行投資費用等が増加したことで16億3千7百万円減益となっております。
情報通信・電子デバイス部門においては情報通信システムの販売増などにより、27億2千5百万円と前連結会計年度比1億7百万円(4.1%)の増益となりました。
その他部門においては10億4千2百万円と前連結会計年度比3億3千5百万円(24.4%)の減益となりました。
Ⅲ 経常利益
当連結会計年度の経常利益は141億1千6百万円と前連結会計年度比44億2千7百万円(23.9%)の減益となりました。営業外損益は純額で4億7千2百万円(損)となり、前連結会計年度比11億9千万円良化いたしました。この主な要因は前連結会計年度より為替差損が減少したことによるものであります。
Ⅳ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の141億1千6百万円から、税金費用および非支配株主に帰属する当期純利益を控除し、88億9千2百万円と前連結会計年度比39億6千1百万円(30.8%)の減益となりました。
この結果、1株当たり当期純利益は84.99円となり、前連結会計年度比37.87円減少いたしました。
Ⅴ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「2 事業等のリスク」に記載しております。そのなかでも、為替レート、素材・部品価格の市況変動が経営成績に与える影響は直接的であり、かつ、重大なものと認識しております。
為替については、当社グループの海外売上高比率が約70%あり、かつ、主力の空調機セグメントは全製品を海外で製造しているため、外部および関係会社間の外貨建取引の割合が高くなっていることから、為替レート変動が急激な場合、当社グループの業績および財務状況に多大な影響を及ぼします。この影響を軽減させるため、グループ各社の仕入通貨と販売通貨をマッチングさせるなど、為替リスクの軽減を図っております。また、外貨建債権債務に対しては、為替予約等によりリスクヘッジを行っております。また、グループ各社の為替ポジションを当社財務経理部門で把握しており、為替レートの変動に対して適宜対応できる体制をとっております。
素材・部品については、戦略的提携等を通じて基幹部品の供給確保に努める一方で、調達を外部の取引先に依存しているため、コンプレッサーや電子部品などの調達部材の供給環境が著しく悪化した場合や、銅およびアルミなどの市況が急激に変動した場合には、当社グループの業績および財務状況に多大な影響を及ぼします。この影響を軽減させるため、銅については価格のヘッジ等を行うとともに、設計の標準化、内製化の拡大、調達先との関係強化等によるコスト削減に努めております。
上記に加え当社グループは、トータルコストダウンの推進や商品構成の改善などによる平均売価アップなどにより、為替レート、素材・部品価格の市況変動に伴う損益影響を極力低減すべく、たゆまぬ努力を重ねてまいります。
③資本の財源および資金の流動性
当社グループにおいては、事業上必要な運転資金および設備投資資金は、利益と資金効率で生み出したキャッシュで賄うことを基本方針としております。その上で、成長投資のための多額のキャッシュが必要となった場合は、銀行借入や社債等の調達手段のなかから、適宜、最適と判断する手段にて調達する方針としております。
なお、当社グループは、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)を資金効率の指標とし、売上債権の圧縮や棚卸資産の適正化等を通じて、自己資金を生み出す力の強化を図っております。

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