四半期報告書-第82期第2四半期(2023/07/01-2023/09/30)
(1) 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年9月30日)の状況 (単位:億円)
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、ウィズコロナ政策などにより前年同期と比較して経済活動の正常化が進みました。しかしながら、根強いインフレ圧力や米国を中心とした金融引き締め政策、中国の景気減速などから、世界経済の先行き不透明感は依然として強い状況が続きました。
このような世界経済情勢のもと、スマートフォンやパソコン、テレビなど主要な民生機器での需要減少、さらにはデータセンタ投資も減速したことから、半導体市場においても関連する半導体の需要が落ち込みました。自動車や産業機器向けなどの一部の半導体では需要が堅調なものの、多くの半導体メーカーでは在庫調整や設備投資の抑制が続いており、全体として半導体市場は縮小しました。
当社の半導体試験装置ビジネスにおいては過去3年度にわたり継続された顧客の投資により、一部の顧客サプライチェーンで設備の余剰が発生しています。加えて半導体市況自体の弱含みもあり、当社製品の需要は前年同期に比べ大きく落ち込みました。
これらの結果、売上高は2,175億円(前年同期比20.8%減)となりました。利益面では、減収に加え好採算品の販売比率低下から営業利益は353億円(同59.9%減)となりました。為替差損による金融費用の増加に伴い税引前四半期利益は333億円(同65.0%減)、四半期利益は259億円(同63.5%減)となりました。当第2四半期連結累計期間の平均為替レートは、米ドルが139円(前年同期130円)、ユーロが151円(同137円)、海外売上比率は95.4%(前年同期97.2%)でした。
セグメントの業績は次のとおりであります。
<半導体・部品テストシステム事業部門>(単位:億円)
当部門では、SoC半導体用試験装置は自動車や産業機器関連の半導体に向けた売上は堅調でした。しかしながらスマートフォン市況の停滞やサーバー投資の減速から、それらに関連する高性能な半導体への製品販売が落ち込みました。メモリ半導体用試験装置については、高性能なDRAMに向けた試験装置需要は堅調なものの、スマートフォンなどに向けたメモリ半導体市況の悪化を受け、売上が減少しました。利益面においても、減収に加え、製品ミックスの悪化や部材調達コストが上昇したこともあり、当セグメントの収益性が低下しました。
以上により、当部門の売上高は1,517億円(前年同期比22.1%減)、セグメント利益は396億円(同51.7%減)となりました。
<メカトロニクス関連事業部門>(単位:億円)
当部門では、半導体試験装置の需要減少を背景に、関連するデバイス・インタフェース製品、テスト・ハンドラの売上が減少しました。ナノテクノロジー製品も前年度に顧客へ製品納入が進んだことから、売上が減少しました。
以上により、当部門の売上高は210億円(前年同期比25.5%減)、セグメント利益は17億円(同75.7%減)となりました。
<サービス他部門>(単位:億円)
当部門では、当社製品の設置台数の増加に伴い保守サービスの売上は伸長しました。しかしながら、特定顧客向けの売上比率が高いシステムレベルテスト事業において、民生機器向けの需要減少の影響により売上が低調でした。また当事業において、中長期的な事業成長を見越した生産体制および開発体制強化によりコストが増加していることから、当セグメントの利益額は前年同期を大幅に下回りました。なお当第2四半期連結累計期間のセグメント利益は、取引先との係争に関する受取和解金等約32億円を含んでいます。
以上により、当部門の売上高は448億円(前年同期比13.5%減)、セグメント利益は19億円(同76.0%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期末の総資産は、営業債権およびその他の債権が236億円減少したものの、棚卸資産が286億円、のれんおよび無形資産が124億円、有形固定資産が123億円それぞれ増加したことなどにより、前年度末比305億円増加の6,308億円となりました。負債合計は、借入金が216億円増加したものの、営業債務およびその他の債務が153億円、未払法人所得税が150億円それぞれ減少したことなどにより、前年度末比26億円減少の2,290億円となりました。また、資本合計は4,018億円となり、親会社所有者帰属持分比率は前年度末比2.3ポイント増加の63.7%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期末における現金および現金同等物は、前年度末より78億円減少し、777億円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期利益333億円を計上したことに加え、営業債権およびその他の債権の減少(271億円)、法人所得税の支払(△260億円)、棚卸資産の増加(△248億円)、営業債務およびその他の債務の減少(△183億円)に減価償却費などの非資金項目等の損益を調整した結果、1億円の収入(前年同期は、464億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、177億円の支出(前年同期は、130億円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得(△100億円)と子会社の取得(△83億円)によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、52億円の収入(前年同期は、421億円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の増加(200億円)と配当金の支払(△129億円)によるものであります。
(4)事業上および財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費は314億円となりました。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)経営方針・経営指標等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
当第2四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年9月30日)の状況 (単位:億円)
前第2四半期 連結累計期間 | 当第2四半期 連結累計期間 | 前年同期比 | |
売上高 | 2,748 | 2,175 | △20.8% |
営業利益 | 879 | 353 | △59.9% |
税引前四半期利益 | 952 | 333 | △65.0% |
四半期利益 | 712 | 259 | △63.5% |
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、ウィズコロナ政策などにより前年同期と比較して経済活動の正常化が進みました。しかしながら、根強いインフレ圧力や米国を中心とした金融引き締め政策、中国の景気減速などから、世界経済の先行き不透明感は依然として強い状況が続きました。
このような世界経済情勢のもと、スマートフォンやパソコン、テレビなど主要な民生機器での需要減少、さらにはデータセンタ投資も減速したことから、半導体市場においても関連する半導体の需要が落ち込みました。自動車や産業機器向けなどの一部の半導体では需要が堅調なものの、多くの半導体メーカーでは在庫調整や設備投資の抑制が続いており、全体として半導体市場は縮小しました。
当社の半導体試験装置ビジネスにおいては過去3年度にわたり継続された顧客の投資により、一部の顧客サプライチェーンで設備の余剰が発生しています。加えて半導体市況自体の弱含みもあり、当社製品の需要は前年同期に比べ大きく落ち込みました。
これらの結果、売上高は2,175億円(前年同期比20.8%減)となりました。利益面では、減収に加え好採算品の販売比率低下から営業利益は353億円(同59.9%減)となりました。為替差損による金融費用の増加に伴い税引前四半期利益は333億円(同65.0%減)、四半期利益は259億円(同63.5%減)となりました。当第2四半期連結累計期間の平均為替レートは、米ドルが139円(前年同期130円)、ユーロが151円(同137円)、海外売上比率は95.4%(前年同期97.2%)でした。
セグメントの業績は次のとおりであります。
<半導体・部品テストシステム事業部門>(単位:億円)
前第2四半期 連結累計期間 | 当第2四半期 連結累計期間 | 前年同期比 | |
売上高 | 1,949 | 1,517 | △22.1% |
セグメント利益 | 819 | 396 | △51.7% |
当部門では、SoC半導体用試験装置は自動車や産業機器関連の半導体に向けた売上は堅調でした。しかしながらスマートフォン市況の停滞やサーバー投資の減速から、それらに関連する高性能な半導体への製品販売が落ち込みました。メモリ半導体用試験装置については、高性能なDRAMに向けた試験装置需要は堅調なものの、スマートフォンなどに向けたメモリ半導体市況の悪化を受け、売上が減少しました。利益面においても、減収に加え、製品ミックスの悪化や部材調達コストが上昇したこともあり、当セグメントの収益性が低下しました。
以上により、当部門の売上高は1,517億円(前年同期比22.1%減)、セグメント利益は396億円(同51.7%減)となりました。
<メカトロニクス関連事業部門>(単位:億円)
前第2四半期 連結累計期間 | 当第2四半期 連結累計期間 | 前年同期比 | |
売上高 | 282 | 210 | △25.5% |
セグメント利益 | 71 | 17 | △75.7% |
当部門では、半導体試験装置の需要減少を背景に、関連するデバイス・インタフェース製品、テスト・ハンドラの売上が減少しました。ナノテクノロジー製品も前年度に顧客へ製品納入が進んだことから、売上が減少しました。
以上により、当部門の売上高は210億円(前年同期比25.5%減)、セグメント利益は17億円(同75.7%減)となりました。
<サービス他部門>(単位:億円)
前第2四半期 連結累計期間 | 当第2四半期 連結累計期間 | 前年同期比 | |
売上高 | 518 | 448 | △13.5% |
セグメント利益 | 77 | 19 | △76.0% |
当部門では、当社製品の設置台数の増加に伴い保守サービスの売上は伸長しました。しかしながら、特定顧客向けの売上比率が高いシステムレベルテスト事業において、民生機器向けの需要減少の影響により売上が低調でした。また当事業において、中長期的な事業成長を見越した生産体制および開発体制強化によりコストが増加していることから、当セグメントの利益額は前年同期を大幅に下回りました。なお当第2四半期連結累計期間のセグメント利益は、取引先との係争に関する受取和解金等約32億円を含んでいます。
以上により、当部門の売上高は448億円(前年同期比13.5%減)、セグメント利益は19億円(同76.0%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期末の総資産は、営業債権およびその他の債権が236億円減少したものの、棚卸資産が286億円、のれんおよび無形資産が124億円、有形固定資産が123億円それぞれ増加したことなどにより、前年度末比305億円増加の6,308億円となりました。負債合計は、借入金が216億円増加したものの、営業債務およびその他の債務が153億円、未払法人所得税が150億円それぞれ減少したことなどにより、前年度末比26億円減少の2,290億円となりました。また、資本合計は4,018億円となり、親会社所有者帰属持分比率は前年度末比2.3ポイント増加の63.7%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期末における現金および現金同等物は、前年度末より78億円減少し、777億円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期利益333億円を計上したことに加え、営業債権およびその他の債権の減少(271億円)、法人所得税の支払(△260億円)、棚卸資産の増加(△248億円)、営業債務およびその他の債務の減少(△183億円)に減価償却費などの非資金項目等の損益を調整した結果、1億円の収入(前年同期は、464億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、177億円の支出(前年同期は、130億円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得(△100億円)と子会社の取得(△83億円)によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、52億円の収入(前年同期は、421億円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の増加(200億円)と配当金の支払(△129億円)によるものであります。
(4)事業上および財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費は314億円となりました。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)経営方針・経営指標等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。