有価証券報告書-第77期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 16:46
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81項目

(1)重要な会計方針および見積り
当社の連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しております。
この連結財務諸表を作成するために、会計方針の適用ならびに資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす会計上の判断、見積りおよび仮定を用いております。見積りおよび仮定は、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づく経営者の最善の判断に基づいております。しかしながら実際の結果は、その性質上、見積りおよび仮定と異なることがあります。
重要な会計方針および見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」(以下、「連結財務諸表の注記」という。)の注3、注4に記載しております。
(2)経営成績の状況の分析
①業績
前連結会計年度
(百万円)
当連結会計年度
(百万円)
前年同期比
(百万円)
前年同期比
(%)
売上高207,223282,45675,23336.3
売上原価
販売費および一般管理費
その他の損益
△100,635
△82,645
544
△128,417
△93,100
3,723
△27,782
△10,455
3,179
27.6
12.7
6.8倍
営業利益24,48764,66240,1752.6倍
営業利益率11.8%22.9%11.1%-
金融損益△2051,5491,754-
税引前利益24,28266,21141,9292.7倍
法人所得税費用△6,179△9,218△3,03949.2
当期利益18,10356,99338,8903.1倍
当期利益の帰属:
親会社の所有者
18,10356,99338,8903.1倍

当連結会計年度における世界経済は、米国において底堅い経済成長が続いたことなどにより、全体としては成長軌道が引き続き維持されました。しかし保護主義的な通商政策の拡大や中国の成長鈍化などにより、世界経済の先行きに対する懸念が2018年の秋口以降強まりました。
こうした世界経済の動向を背景に、半導体およびその関連産業の成長をここ数年間主導してきたデータセンター投資やスマートフォン市場においても減速感が強まりました。これにより半導体市場全体にわたって需給の緩みが鮮明になったことから、設備投資計画の見直しや在庫調整の動きが2018年の後半以降、大手半導体メーカーで本格的に進みました。一方で、データサーバやスマートフォン、ディスプレイ、カーエレクトロニクスなど、電子機器の性能向上への要求は停滞することなく、それらの機器に組み込まれる半導体の高性能化や搭載数量増加が推進されました。最終製品の性能向上に直結するこれらの半導体に対しては、テスト複雑化への対応や信頼性向上のためのテスト能力強化が各半導体メーカーで積極的に展開され、半導体試験装置に対する力強い需要が続きました。
当連結会計年度の平均為替レートは、米ドルが110円(前期111円)、ユーロが129円(前期129円)となりました。
(売上高)
当社グループは、半導体試験装置業界でもっとも充実した製品ポートフォリオを有する強みを発揮し、幅広い顧客から新規の製品需要を取り込み、市場シェアを伸ばしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、前年度に比べ75,233百万円(36.3%)増加の282,456百万円となりました。
(売上原価)
当連結会計年度の売上原価は、前年度に比べ売上高の大幅な増加により、27,782百万円(27.6%)増加の128,417百万円となりました。売上原価率は、採算性の良い製品の売上高占め率が上昇したため、前年度に比べ3.1ポイント減少の45.5%となりました。
(販売費および一般管理費)
当連結会計年度の販売費および一般管理費は、前年度に比べ売上高の大幅な増加に対し、費用の伸びを抑えられたことにより、前年度に比べ10,455百万円(12.7%)増加の93,100百万円に留まりました。
(その他の損益)
当連結会計年度のその他の損益は、当社および国内子会社従業員の年金制度の一部を確定拠出年金制度へ移行したことに伴う清算益2,530百万円など一過性の利益約35億円により、前年度に比べ3,179百万円(6.8倍)増加の3,723百万円となりました。
(営業利益)
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前年度に比べ40,175百万円(2.6倍)増加の64,662百万円となり、売上高に対する営業利益の比率は、前年度比11.1ポイント増加の22.9%となりました。
(金融損益)
当連結会計年度の金融収益と金融費用を合わせた金融損益は、前年度に比べ1,754百万円改善の1,549百万円の利益となりました。これは主に、前連結会計年度の期末レートがユーロ高ドル安により、米ドル建て資産において為替差損が発生したが、当連結会計年度の期末レートは、ユーロ安ドル高により、為替差益が発生したことによります。
(税引前利益)
以上の結果、当連結会計年度の税引前利益は、前年度に比べ41,929百万円(2.7倍)増加の66,211百万円となりました。
(法人所得税費用)
当社グループの法人所得税費用の実際負担税率は、当連結会計年度は13.9%、前連結会計年度は25.4%でありました。当社グループの当連結会計年度および前連結会計年度の法人所得税に関しては、連結財務諸表の注記16に記載しております。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
以上の結果、当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する当期利益は、前年度に比べ38,890百万円(3.1倍)増加の56,993百万円となり、売上高に対する親会社の所有者に帰属する当期利益の比率は、前年度比11.5ポイント増加の20.2%となりました。
②生産、受注および販売の実績
a.生産実績
当社グループは、原則として受注に基づいた生産を行っており、生産実績は販売実績と傾向が類似しているため、記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高
(百万円)
前年同期比(%)受注残高
(百万円)
前年同期比(%)
半導体・部品テストシステム事業部門206,75721.845,264△15.1
メカトロニクス関連事業部門37,746△14.212,766△13.5
サービス他部門30,679△10.016,83114.7
内部取引消去△4---
合計275,17811.174,861△9.5

(注)金額表示は販売価格(消費税等抜き)によっており、セグメント間の内部売上高(振替高)を含めて表示しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
半導体・部品テストシステム事業部門211,71750.2
メカトロニクス関連事業部門39,2299.3
サービス他部門31,5143.4
内部取引消去△4-
合計282,45636.3

(注)1.金額表示は消費税等抜きであり、セグメント間の内部売上高(振替高)を含めて表示しております。
2.主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
Samsung Electronics Co., Ltd.29,55814.3--

③セグメントの業績
(半導体・部品テストシステム事業部門)
当部門は、当連結会計年度において売上高の75.0%を占めております。
当部門では、スマートフォンの基幹部品であるアプリケーション・プロセッサの性能向上が進展したこと、タッチセンサ組み込みなどディスプレイ・ドライバICの高機能化に即したテスト能力増強の動きが進んだことなどから、SoCテストシステムの需要が高水準に推移し、売上高は、前年度の実績を大きく上回りました。メモリ・テスト事業は、メモリ半導体の在庫調整に伴い第3四半期以降は受注が落ち込んだものの、DRAMやNAND型フラッシュメモリの大容量化が進んだことに支えられ、前年度を超える売上を収めました。
以上の結果、当部門の当連結会計年度の売上高は、前年度に比べて70,787百万円(50.2%)増加の211,717百万円、セグメント利益は前年度に比べて36,141百万円(2.2倍)増加の65,058百万円となりました。
(メカトロニクス関連事業部門)
当部門は、当連結会計年度において売上高の13.9%を占めております。
当部門では、メモリ半導体メーカーの半導体試験装置投資が高水準であったことを背景に、メモリ・テストと事業連動性の高いデバイス・インタフェース製品の販売が堅調でした。
以上の結果、当部門の当連結会計年度の売上高は、前年度に比べて3,336百万円(9.3%)増加の39,229百万円、セグメント利益は前年度2,738百万円の損失から2,026百万円改善し712百万円の損失となりました。
(サービス他部門)
当部門は当連結会計年度において売上高の11.1%を占めております。
当部門では、半導体市場の在庫調整の動きが拡大した中にあっても各半導体メーカーの生産稼動は高水準が維持されたことで、当社製品の保守サービスに対する安定的な需要が続きました。
以上の結果、当部門の当連結会計年度の売上高は、前年度に比べて1,048百万円(3.4%)増加の31,514百万円、セグメント利益は前年度に比べて45百万円(1.1%)増加の4,242百万円となりました。
④地域別売上高
当連結会計年度の海外売上比率は94.7%(前連結会計年度93.2%)となりました。
(日本)
当連結会計年度の日本における売上高は、前年度に比べ699百万円(4.9%)増加の14,881百万円となりました。
(日本以外のアジア)
当連結会計年度の日本以外のアジアにおける売上高は、前年度に比べ72,810百万円(41.8%)増加の246,872百万円となりました。これは主に、台湾において、スマートフォンの基幹部品であるアプリケーション・プロセッサ向けSoC半導体用テストシステムおよびDRAM向けメモリ半導体用テストシステムが好調だったこと、韓国において、ディスプレイ・ドライバIC用テストシステム等のSoC半導体用テストシステムおよびDRAM向けメモリ半導体用テストシステムが好調だったことと、中国において、ディスプレイ・ドライバIC用テストシステム等のSoC半導体用テストシステムが好調だったことによります。
(米州)
当連結会計年度の米州における売上高は、前年度に比べ2,289百万円(20.3%)増加の、13,579百万円となりました。
(欧州)
当連結会計年度の欧州における売上高は、前年度に比べ565百万円(7.3%)減少の、7,124百万円となりました。
(3)財政状態およびキャッシュ・フローの状況の分析
①流動性および資金源
当社グループの資金・財務政策は、当社の経理部門が所管しております。当社は資金需要に関して、営業活動により稼得した現預金ならびに手許の現金および現金同等物から充当するほか、必要に応じて債券の発行および株式等の発行ならびに金融機関からの借入により資金を調達することが可能であります。
また、中期的に半導体業界および半導体・部品テストシステム業界の状況が低迷する場合、当社は将来の設備投資またはその他の運転資金需要のために債券の発行または希薄化効果を伴う株式等の発行等を行う可能性があります。
当社は2012年5月25日に、総額25,000百万円の国内無担保社債を発行し、このうち、10,000百万円は、2015年5月に、残りの15,000百万円は、2017年5月に償還しました。
また、当社は2014年3月14日に、総額30,000百万円のユーロ円建転換社債型新株予約権付社債を発行しました。本新株予約権付社債はゼロ・クーポンで発行され、2019年2月28日までに、その全額について新株予約権の行使請求が行われ、普通株式への転換が完了しました。
②キャッシュ・フロー
当連結会計年度末の現金および現金同等物は前年度末より15,970百万円増加の119,943百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は、税引前利益66,211百万円、営業債権およびその他の債権の増加(△14,130百万円)、棚卸資産の増加(△6,901百万円)の他、減価償却費などの非資金項目等の損益を調整した結果、44,792百万円の収入となりました。前連結会計年度の28,254百万円の収入と比べ16,538百万円の増加となった主な要因は、税引前利益の増加によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は、事業譲受による支出(△11,098百万円)、有形固定資産の取得(△5,891百万円)等により、15,915百万円の支出となりました。前連結会計年度の2,329百万円の支出と比べ13,586百万円の支出の増加となった主な要因は、事業譲受による支出によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払(△13,786百万円)等により、13,724百万円の支出となりました。当連結会計年度は、社債を償還(△15,000百万円)した前連結会計年度の15,237百万円の支出と比べ1,513百万円の支出の減少となりました。
③資産、負債および資本
当連結会計年度末の資産は、前年度末に比べ50,021百万円増加し、304,580百万円となりました。この主な要因は、売上の増加等による現金および現金同等物の15,970百万円の増加、営業債権およびその他の債権の13,857百万円の増加、事業譲受等によるのれんおよび無形資産の10,832百万円の増加によります。
負債は、前年度末に比べ24,100百万円減少し、105,849百万円となりました。この主な要因は、株式への転換により社債が29,872百万円減少したことによります。
資本または親会社の所有者に帰属する持分は、前年度末に比べ74,121百万円増加し、198,731百万円となりました。この主な要因は、社債の転換等による自己株式の71,462百万円の減少によります。
親会社所有者帰属持分比率は、前年度末に比べ16.2ポイント増加の65.2%となりました。
(4)中期経営計画の進捗
中期経営計画の初年度となる当連結会計年度は、テスタ市場拡大と市場シェア改善により、ベース・シナリオで掲げた全ての経営指標で、目標値を超過しました。
当連結会計年度
(2018年度)
中期経営計画
(2018年度~2020年度平均)
保守的シナリオベース・シナリオ
売上高2,825億円2,300億円2,500億円
営業利益率22.9%15%17%
親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)35.3%15%18%
基本的1株当たり当期利益(EPS)302円135円170円

(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載しております。

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