有価証券報告書-第87期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度の国内経済は、雇用・所得環境の改善のなかで、各種政策の効果もあり、緩やかな景気回復が続きました。また、世界経済も、中国を始めアジア新興国などの経済の先行き、政策に関する不確実性による影響や金融・資本市場の動向などに留意する必要があるものの、米国を中心に緩やかな景気回復が続きました。これらを背景に、為替の動向は、第4四半期はやや円高ドル安に推移したものの、おおむね安定して推移いたしました。
当社グループは、SUBARUがお客様の心の中で際立った存在になることを目指して、2014年に策定いたしました中期経営ビジョン「際立とう2020」の取り組みを通じ、徹底的に考え抜いたクルマづくりや確かなモノづくりを貫き、お客様への「安心と愉しさ」の提供を追求していくための努力を続けてまいりました。
当連結会計年度は、当社の重点市場の北米が前連結会計年度に引き続き世界販売を牽引し、自動車売上台数は過去最高を記録するなど、着実に取り組みの成果を出すことができました。
これらの取り組みの結果、当連結会計年度の連結決算は次のとおりとなりました。
売上高は、為替変動に伴う売り上げの増加や自動車売上台数の増加などにより、過去最高となる3兆4,052億円と前連結会計年度に比べ792億円(2.4%)の増収となりました。
利益面につきまして、営業利益は、為替変動による増益影響があったものの、米国の金利上昇に伴う販売費の増加、原材料市況の影響および試験研究費の増加などにより、3,794億円と前連結会計年度に比べ314億円(7.6%)の減益、経常利益は、3,799億円と前連結会計年度に比べ144億円(3.7%)の減益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、エアバッグ関連損失として813億円の特別損失を計上したことなどにより、2,204億円と前連結会計年度に比べ620億円(22.0%)の減益となりました。
当連結会計年度のセグメントの状況は次のとおりであります。
(自動車事業)
当連結会計年度の国内の自動車全体需要は、登録車は前連結会計年度並み、軽自動車は前連結会計年度を上回り、519.7万台(前連結会計年度に比べ2.3%の増加)となりました。また、当社の重点市場であります米国の自動車全体需要は、1,730.8万台(前連結会計年度に比べ1.0%の減少)となり、乗用車系からSUV(多目的スポーツ車)を含むライトトラック系へ移行が進みました。
このような全需動向のなか、国内につきましては、軽自動車の販売が前連結会計年度を下回ったものの、登録車では全面改良を行った「SUBARU XV」を中心に販売が好調に推移し、売上台数は16.3万台と前連結会計年度に比べ0.5万台(2.8%)の増加となりました。
海外につきましては、当社の重点市場であります北米において、売上台数が9期連続過去最高を更新し、好調を維持したものの、競争環境の厳しい中国の売上台数が減少したことにより、90.3万台と前連結会計年度に比べ0.2万台(0.2%)の減少となりました。
以上の結果、国内と海外の売上台数の合計は、過去最高となる106.7万台と前連結会計年度に比べ0.2万台(0.2%)の増加となり、全体の売上高は3兆2,349億円と前連結会計年度に比べ829億円(2.6%)の増収となりました。一方、セグメント利益につきましては、3,615億円と前連結会計年度に比べ362億円(9.1%)の減益となりました。
なお、当連結会計年度の連結売上台数は以下のとおりです
(航空宇宙事業)
防衛省向け製品では、新多用途ヘリコプター「UH-X」の契約に基づく開発本格化などにより、売上高は前連結会計年度を上回りました。
民間向け製品では、「ボーイング777」の生産が減少したものの、「ボーイング787」の生産が増加したため、売上高は前連結会計年度を上回りました。
以上の結果、全体の売上高は1,422億円と前連結会計年度に比べ34億円(2.5%)の増収となりました。また、セグメント利益につきましても、123億円と前連結会計年度に比べ32億円(34.7%)の増益となりました。
(その他事業)
売上高は282億円と前連結会計年度に比べ71億円(20.1%)の減収となりました。一方、セグメント利益につきましては、51億円と前連結会計年度に比べ16億円(44.2%)の増益となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
なお、自動車事業については見込生産を行っております。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
総資産につきましては、2兆8,843億円と前連結会計年度末に比べ1,220億円の増加となりました。主な要因は、有形固定資産の増加458億円、現金及び預金と有価証券を合わせた手許資金の増加286億円、繰延税金資産の増加265億円などであります。
負債につきましては、1兆3,233億円と前連結会計年度末に比べ259億円の増加となりました。主な要因は、エアバッグ関連損失引当金の増加647億円、未払費用の増加346億円、1年内返済予定を含めた長期借入金および短期借入金の減少621億円などであります。
純資産につきましては、1兆5,610億円と前連結会計年度末に比べ961億円の増加となりました。主な要因は、利益剰余金の増加1,103億円などであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、7,656億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は3,663億円(前連結会計年度は3,454億円の増加)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上2,973億円、エアバッグ関連損失引当金の計上647億円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は1,507億円(前連結会計年度は2,543億円の減少)となりました。主な要因は、固定資産の取得による支出(売却による収入との純額)1,465億円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は1,709億円(前連結会計年度は1,890億円の減少)となりました。主な要因は、配当金の支払1,103億円、長期借入金の返済による支出(借入れによる収入との純額)409億円、短期借入金の減少184億円などであります。
(4) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、様々な見積りによる判断が行なわれておりますが、見積りに内在する不確実性により、実際の結果は異なることがあります。
連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりですが、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性のある見積りを含む会計方針は以下のとおりであります。
① 貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しておりますが、将来、取引先等の財務状況が悪化するなどにより支払能力が低下した場合、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
② 製品保証引当金
販売した製品のアフターサービスに備えるため、原則として保証書の約款に従い、過去の実績を基礎に将来の保証見込みを加味して計上しておりますが、実際の保証費用が見積りと異なる場合、引当金の追加計上が必要になる可能性があります。
③ 退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産
将来の退職給付の支払いに備えるため、当連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しておりますが、この計算は主として数理計算上で設定される前提条件に基づいて行なわれております。この前提条件には、割引率、将来の給与水準、年金資産の長期期待運用収益率、退職率、死亡率などが含まれており、それぞれの条件は現時点で充分に合理的と考えられる方法で計算されておりますが、実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合には、将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。
④ 投資有価証券
価格変動性の高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式を保有しておりますが、投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、合理的な基準に基づいて減損処理を行っております。将来の市況悪化や投資先の業績不振など、現在の簿価に反映されていない損失が発生するなどにより簿価の回収が困難となる状況となった場合、減損の追加処理が必要となる可能性があります。
⑤ 繰延税金資産
繰延税金資産の回収可能性については、現時点において将来の課税所得を合理的に見積った上で判断しておりますが、将来、繰延税金資産の全部又は一部が回収できないと判断した場合、繰延税金資産の減額を行い、税金費用が発生する可能性があります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性に係わる分析
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、主要銀行とコミットメントライン契約を締結しており、現在必要とされる資金水準を満たす流動性を保持していると考えています。
有利子負債は、862億円と前連結会計年度に比べて621億円の減少となりました。デット・エクイティ・レシオは5.6%になり、安全性を維持しています。
今後の設備投資や研究開発の支出計画によっては、資金の調達、また、現預金残高の取り崩しをする可能性があります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度の国内経済は、雇用・所得環境の改善のなかで、各種政策の効果もあり、緩やかな景気回復が続きました。また、世界経済も、中国を始めアジア新興国などの経済の先行き、政策に関する不確実性による影響や金融・資本市場の動向などに留意する必要があるものの、米国を中心に緩やかな景気回復が続きました。これらを背景に、為替の動向は、第4四半期はやや円高ドル安に推移したものの、おおむね安定して推移いたしました。
当社グループは、SUBARUがお客様の心の中で際立った存在になることを目指して、2014年に策定いたしました中期経営ビジョン「際立とう2020」の取り組みを通じ、徹底的に考え抜いたクルマづくりや確かなモノづくりを貫き、お客様への「安心と愉しさ」の提供を追求していくための努力を続けてまいりました。
当連結会計年度は、当社の重点市場の北米が前連結会計年度に引き続き世界販売を牽引し、自動車売上台数は過去最高を記録するなど、着実に取り組みの成果を出すことができました。
これらの取り組みの結果、当連結会計年度の連結決算は次のとおりとなりました。
売上高は、為替変動に伴う売り上げの増加や自動車売上台数の増加などにより、過去最高となる3兆4,052億円と前連結会計年度に比べ792億円(2.4%)の増収となりました。
利益面につきまして、営業利益は、為替変動による増益影響があったものの、米国の金利上昇に伴う販売費の増加、原材料市況の影響および試験研究費の増加などにより、3,794億円と前連結会計年度に比べ314億円(7.6%)の減益、経常利益は、3,799億円と前連結会計年度に比べ144億円(3.7%)の減益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、エアバッグ関連損失として813億円の特別損失を計上したことなどにより、2,204億円と前連結会計年度に比べ620億円(22.0%)の減益となりました。
| (単位 金額:百万円、比率:%) | |||||
| 売上高 | 親会社株主 | 為替レート | |||
| 営業利益 | 経常利益 | に帰属する | |||
| (利益率) | (利益率) | 当期純利益 | |||
| (利益率) | |||||
| 2018年3月期 | 3,405,221 | 379,447 | 379,934 | 220,354 | 111円/米ドル |
| (11.1) | (11.2) | (6.5) | 130円/ユーロ | ||
| 2017年3月期 | 3,325,992 | 410,810 | 394,330 | 282,354 | 108円/米ドル |
| (12.4) | (11.9) | (8.5) | 119円/ユーロ | ||
| 増減 | 79,229 | △31,363 | △14,396 | △62,000 | |
| 増減率 | 2.4 | △7.6 | △3.7 | △22.0 | |
当連結会計年度のセグメントの状況は次のとおりであります。
| (単位 金額:百万円、比率:%) | ||||||||
| 売上高 | セグメント利益 | |||||||
| 2017年3月期 | 2018年3月期 | 増減 | 増減率 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | 増減 | 増減率 | |
| 自動車 | 3,151,961 | 3,234,866 | 82,905 | 2.6 | 397,657 | 361,454 | △36,203 | △9.1 |
| 航空宇宙 | 138,759 | 142,163 | 3,404 | 2.5 | 9,102 | 12,259 | 3,157 | 34.7 |
| その他 | 35,272 | 28,192 | △7,080 | △20.1 | 3,512 | 5,066 | 1,554 | 44.2 |
| 調整額 | - | - | - | - | 539 | 668 | 129 | 23.9 |
| 合計 | 3,325,992 | 3,405,221 | 79,229 | 2.4 | 410,810 | 379,447 | △31,363 | △7.6 |
| (注)1.売上高は、外部顧客への売上高であります。 | ||||||||
| 2.セグメント利益の調整額は、セグメント間取引消去であります。 | ||||||||
(自動車事業)
当連結会計年度の国内の自動車全体需要は、登録車は前連結会計年度並み、軽自動車は前連結会計年度を上回り、519.7万台(前連結会計年度に比べ2.3%の増加)となりました。また、当社の重点市場であります米国の自動車全体需要は、1,730.8万台(前連結会計年度に比べ1.0%の減少)となり、乗用車系からSUV(多目的スポーツ車)を含むライトトラック系へ移行が進みました。
このような全需動向のなか、国内につきましては、軽自動車の販売が前連結会計年度を下回ったものの、登録車では全面改良を行った「SUBARU XV」を中心に販売が好調に推移し、売上台数は16.3万台と前連結会計年度に比べ0.5万台(2.8%)の増加となりました。
海外につきましては、当社の重点市場であります北米において、売上台数が9期連続過去最高を更新し、好調を維持したものの、競争環境の厳しい中国の売上台数が減少したことにより、90.3万台と前連結会計年度に比べ0.2万台(0.2%)の減少となりました。
以上の結果、国内と海外の売上台数の合計は、過去最高となる106.7万台と前連結会計年度に比べ0.2万台(0.2%)の増加となり、全体の売上高は3兆2,349億円と前連結会計年度に比べ829億円(2.6%)の増収となりました。一方、セグメント利益につきましては、3,615億円と前連結会計年度に比べ362億円(9.1%)の減益となりました。
なお、当連結会計年度の連結売上台数は以下のとおりです
| (単位 台数:万台、比率:%) | |||||
| 2017年3月期 | 2018年3月期 | 増減 | 増減率 | ||
| 国内合計 | 15.9 | 16.3 | 0.5 | 2.8 | |
| 登録車 | 12.6 | 13.3 | 0.6 | 4.9 | |
| 軽自動車 | 3.3 | 3.1 | △0.2 | △5.1 | |
| 海外合計 | 90.6 | 90.3 | △0.2 | △0.2 | |
| 北米 | 72.1 | 72.8 | 0.7 | 1.0 | |
| 欧州・ロシア | 4.6 | 4.8 | 0.2 | 3.7 | |
| 豪州 | 4.9 | 5.6 | 0.7 | 13.4 | |
| 中国 | 4.4 | 2.7 | △1.7 | △38.9 | |
| その他地域 | 4.6 | 4.5 | △0.0 | △0.8 | |
| 総合計 | 106.5 | 106.7 | 0.2 | 0.2 | |
(航空宇宙事業)
防衛省向け製品では、新多用途ヘリコプター「UH-X」の契約に基づく開発本格化などにより、売上高は前連結会計年度を上回りました。
民間向け製品では、「ボーイング777」の生産が減少したものの、「ボーイング787」の生産が増加したため、売上高は前連結会計年度を上回りました。
以上の結果、全体の売上高は1,422億円と前連結会計年度に比べ34億円(2.5%)の増収となりました。また、セグメント利益につきましても、123億円と前連結会計年度に比べ32億円(34.7%)の増益となりました。
(その他事業)
売上高は282億円と前連結会計年度に比べ71億円(20.1%)の減収となりました。一方、セグメント利益につきましては、51億円と前連結会計年度に比べ16億円(44.2%)の増益となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 自動車 | |||
| 小型・普通自動車 | (台) | 1,049,749 | △0.6 |
| 航空宇宙 | (百万円) | 153,267 | +26.8 |
| その他 | (百万円) | 22,715 | △6.3 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
なお、自動車事業については見込生産を行っております。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 航空宇宙 | 132,129 | △25.3 | 284,026 | △3.0 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 自動車 | (百万円) | 3,234,866 | +2.6 |
| 航空宇宙 | (百万円) | 142,163 | +2.5 |
| その他 | (百万円) | 28,192 | △20.1 |
| 合計 | (百万円) | 3,405,221 | +2.4 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
総資産につきましては、2兆8,843億円と前連結会計年度末に比べ1,220億円の増加となりました。主な要因は、有形固定資産の増加458億円、現金及び預金と有価証券を合わせた手許資金の増加286億円、繰延税金資産の増加265億円などであります。
負債につきましては、1兆3,233億円と前連結会計年度末に比べ259億円の増加となりました。主な要因は、エアバッグ関連損失引当金の増加647億円、未払費用の増加346億円、1年内返済予定を含めた長期借入金および短期借入金の減少621億円などであります。
純資産につきましては、1兆5,610億円と前連結会計年度末に比べ961億円の増加となりました。主な要因は、利益剰余金の増加1,103億円などであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、7,656億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は3,663億円(前連結会計年度は3,454億円の増加)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上2,973億円、エアバッグ関連損失引当金の計上647億円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は1,507億円(前連結会計年度は2,543億円の減少)となりました。主な要因は、固定資産の取得による支出(売却による収入との純額)1,465億円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は1,709億円(前連結会計年度は1,890億円の減少)となりました。主な要因は、配当金の支払1,103億円、長期借入金の返済による支出(借入れによる収入との純額)409億円、短期借入金の減少184億円などであります。
(4) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、様々な見積りによる判断が行なわれておりますが、見積りに内在する不確実性により、実際の結果は異なることがあります。
連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりですが、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性のある見積りを含む会計方針は以下のとおりであります。
① 貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しておりますが、将来、取引先等の財務状況が悪化するなどにより支払能力が低下した場合、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
② 製品保証引当金
販売した製品のアフターサービスに備えるため、原則として保証書の約款に従い、過去の実績を基礎に将来の保証見込みを加味して計上しておりますが、実際の保証費用が見積りと異なる場合、引当金の追加計上が必要になる可能性があります。
③ 退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産
将来の退職給付の支払いに備えるため、当連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しておりますが、この計算は主として数理計算上で設定される前提条件に基づいて行なわれております。この前提条件には、割引率、将来の給与水準、年金資産の長期期待運用収益率、退職率、死亡率などが含まれており、それぞれの条件は現時点で充分に合理的と考えられる方法で計算されておりますが、実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合には、将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。
④ 投資有価証券
価格変動性の高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式を保有しておりますが、投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、合理的な基準に基づいて減損処理を行っております。将来の市況悪化や投資先の業績不振など、現在の簿価に反映されていない損失が発生するなどにより簿価の回収が困難となる状況となった場合、減損の追加処理が必要となる可能性があります。
⑤ 繰延税金資産
繰延税金資産の回収可能性については、現時点において将来の課税所得を合理的に見積った上で判断しておりますが、将来、繰延税金資産の全部又は一部が回収できないと判断した場合、繰延税金資産の減額を行い、税金費用が発生する可能性があります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性に係わる分析
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、主要銀行とコミットメントライン契約を締結しており、現在必要とされる資金水準を満たす流動性を保持していると考えています。
有利子負債は、862億円と前連結会計年度に比べて621億円の減少となりました。デット・エクイティ・レシオは5.6%になり、安全性を維持しています。
今後の設備投資や研究開発の支出計画によっては、資金の調達、また、現預金残高の取り崩しをする可能性があります。