有価証券報告書-第104期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、緩やかな回復基調ながら、米国の関税政策に伴う産業への下振れ懸念から先行き不透明感が続きました。2026年2月末には、イラン情勢の緊迫化により石油等の供給が懸念される事態となりました。
米国では、関税政策の影響もあり物価高の状況が続いているものの、AI需要を背景として製造業の生産活動が活発であり、企業の設備投資も底堅く推移いたしました。欧州では、輸出の減少など製造業の不振が続き、中国においても輸出は堅調であるものの内需は総じて減速しており、低成長にとどまりました。
わが国においては、米国の関税政策の不透明感が続く中、AI・データセンター向の半導体需要は活況を呈しているものの、従来用途の半導体需要は軟調を示しており、産業機械等の設備投資需要は停滞いたしました。
当社グループの当連結会計年度の業績は、国内においては、社会インフラの老朽化対策やプラント関連の需要が継続する中で、圧力計の需要は比較的安定しておりましたが、半導体業界における設備投資需要が依然として在庫調整局面にあることから、半導体業界向の売上が減少いたしました。
圧力センサについては、空調管材業界向の売上が増加したものの、産業機械業界向の売上が減少し、圧力計事業同様に半導体業界向の売上が減少いたしました。
一方、米国子会社においては、米国及び欧州地域のOEM事業が好調であったため、前期比で圧力計、圧力センサともに産業機械関連製品を中心に増加いたしました。
計測制御機器は、自動車・電子部品関連業界向のエアリークテスタが減少したものの、医療機器及び空気圧機器の売上が伸長いたしました。ダイカスト製品は、主要取引先である自動車業界の回復を背景に、売上が増加いたしました。
これらの結果、売上高は676億91百万円(前期比2.7%減)となりました。損益面では、営業利益は69億78百万円(前期比8.8%減)となり、経常利益は受取配当金の減少等により68億62百万円(前期比9.4%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税、住民税及び事業税の計上等により、53億97百万円(前期比10.9%減)となりました。
当社グループでは、圧力センサ素子の加工及び研磨工程の生産能力を強化するため、2025年6月に丸子電子機器工場の敷地内にダイアフラム加工棟(通称DP棟)の増設を完了し、2025年9月から稼働を開始いたしました。これにより圧力センサ素子の製造工程を集約し、より効率的な生産体制で今後の生産増加への対応が可能となりました。
また、長野県内において上田計測機器工場(上田市秋和)と丸子電子機器工場(上田市御岳堂)の2拠点で、圧力計及び圧力センサの生産活動を行っておりますが、さらなる事業拡大と生産性向上を図るため、丸子電子機器工場の敷地内に、圧力計及び圧力センサ素子の生産棟をそれぞれ新設することを、引き続き検討しております。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
[圧力計事業]
圧力計事業では、国内においてプロセス業界向の保守・メンテナンス需要は増加した一方、FA空圧機器業界向及び、半導体業界向の売上が減少いたしました。米国子会社では、産業機械業界向の売上が増加し、営業利益も増加いたしました。これらの結果、圧力計事業の売上高は364億70百万円(前期比1.4%減)となり、営業利益は31億41百万円(前期比7.1%増)となりました。
[圧力センサ事業]
圧力センサ事業では、国内においてプロセス・新エネルギー向、空調管材向、自動車搭載用及び建設機械搭載用センサの売上が増加した一方、産業機械業界向の売上が減少いたしました。さらに、前期において好調であった半導体業界向の売上も減少いたしました。米国子会社では、産業機械業界向が好調であったことから売上が増加いたしました。これらの結果、圧力センサ事業の売上高は194億59百万円(前期比8.9%減)、営業利益は29億57百万円(前期比31.7%減)となりました。
[計測制御機器事業]
計測制御機器事業では、自動車・電子部品関連業界向のエアリークテスタは、足元の設備投資が鈍い状況を受けて売上が減少いたしましたが、一般産業の設備投資に関わる生産設備向として、空気圧機器の売上が増加し、医療機器の売上も増加いたしました。これらにより、計測制御機器事業の売上高は44億56百万円(前期比10.2%増)となり、営業利益は5億7百万円(前期比69.2%増)となりました。
[ダイカスト事業]
自動車業界を主要取引先とするダイカスト事業は自動車生産台数の回復を背景に売上高は54億88百万円(前期比4.4%増)となり、営業利益は2億33百万円(前期は52百万円の営業損失)となりました。
[その他事業]
その他事業では、ショッピングタウン事業(テナントビル)を2025年6月に売却したことにより、期中の店舗賃貸収入は減少し、当該売却に伴い当連結会計年度でショッピングタウン事業は終了いたしました。また、自動車用電装品の売上が減少いたしました。これらの結果、その他事業の売上高は18億16百万円(前期比4.2%減)となり、営業利益は1億36百万円(前期比0.1%減)となりました。
財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ20億68百万円増加し764億75百万円となりました。これは主に、投資有価証券の売却により現金及び預金が37億44百万円増加した一方、商品及び製品が12億61百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が5億87百万円減少したことによるものです。
(負債)
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ23億81百万円減少し273億68百万円となりました。これは主に、長期借入金が28億53百万円増加した一方、短期借入金が38億86百万円、未払法人税等が8億2百万円、固定負債のリース債務が4億51百万円減少したことによるものです。
(純資産)
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ44億50百万円増加し491億6百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加等により株主資本合計が32億46百万円、その他有価証券評価差額金が6億3百万円、為替換算調整勘定が4億7百万円増加したことによるものです。
これらの結果、自己資本比率は前連結会計年度末から4.1ポイント増加の62.9%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は134億85百万円となり、前連結会計年度末97億円に対し、37億84百万円の増加となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は76億20百万円(前年同期は60億97百万円の収入)となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益79億97百万円、減価償却費18億61百万円であり、支出の主な内訳
は、法人税等の支払額30億27百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、得られた資金は2億82百万円(前年同期は3億51百万円の支出)となりました。
収入の主な内訳は、投資有価証券の売却による収入9億52百万円、有形固定資産の売却による収入8億49百万
円であり、支出の主な内訳は、生産設備等の有形固定資産の取得による支出14億63百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は42億54百万円(前年同期は35億3百万円の支出)となりました。
収入の主な内訳は、長期借入金による収入39億10百万円であり、支出の主な内訳は、短期借入金の減少額38億29百万円、自己株式取得による支出12億4百万円、長期借入金の返済による支出10億97百万円、リース債務の返済による支出10億71百万円、配当金の支払額9億53百万円によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.ダイカストは受注残高を計上しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度において、総販売実績の10%を超える相手先はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、676億91百万円(前期比2.7%減)となり、前連結会計年度に比べて18億52百万円減少いたしました。セグメント別の売上高については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(売上総利益)
当連結会計年度は、国内においては、半導体業界向及びFA空圧機器業界向の売上が減少した一方で、プロセス業界向の保守・メンテナンス需要が増加しましたが、売上は減少しました。米国子会社においては、主力の産業機械関連製品を中心に売上が増加いたしました。これにより、売上原価は460億11百万円となり、当連結会計年度における売上総利益は216億80百万円(前期比2.4%減)、前連結会計年度に比べて5億37百万円の減少となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ1億36百万円増加して147億1百万円(前期比0.9%増)となり、当連結会計年度における営業利益は、69億78百万円(前期比8.8%減)となりました。これは主に、売上総利益が減少したことによります。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、受取配当金の減少等により前連結会計年度に比べ81百万円減少し、4億84百万円(前期比14.4%減)となりました。
当連結会計年度における営業外費用は、前期に発生した為替差損により前連結会計年度に比べ42百万円減少し、6億円(前期比6.6%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ7億13百万円減少し、68億62百万円(前期比9.4%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、投資有価証券売却益及び上田ショッピングタウンの固定資産売却益の計上等しましたが、前連結会計年度に比べ2億43百万円減少し、11億94百万円(前期比17.0%減)となりました。
当連結会計年度における特別損失は、New-Era International Co.,Ltd.の関係会社株式評価損の計上がありましたが、前連結会計年度に比べ15百万円減少し、59百万円(前期比20.6%減)となりました。
また、税金等調整前当期純利益の減少により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、53億97百万円(前期比10.9%減)となりました。
財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料及び製品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資の取得等によるものであります。
短期運転資金は当社および一部の国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入金を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、129億75百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、134億85百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表にあたって、当社経営陣は、決算日における資産・負債の報告数値、偶発債務の開示、各連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行っております。
経営陣は、貸倒引当金、従業員の退職給付費用、繰延税金資産に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。
(貸倒引当金)
債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
(退職給付引当金)
従業員の退職給付費用については、各連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき引当計上しております。これらは割引率、昇給率、死亡率、年金資産の長期期待運用収益率等の重要な見積りを加味して計上しております。
(繰延税金資産)
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。なお、当該課税所得を見積るにあたって、前提とした条件や仮定に変更が生じ、これが減少した場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(固定資産の減損)
減損の兆候のある資産又は資産グループごとに将来キャッシュ・フローの見積りを行い、固定資産の減損要否の判定を行っております。資産又は資産グループの減損が必要であると判断した場合、帳簿価額が回収可能価額を超える部分について減損損失を認識しております。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するにあたり、売上高、営業利益、営業利益率、自己資本利益率(ROE)を指標としております。2026年3月期は、売上高は676億91百万円、営業利益は69億78百万円、営業利益率は10.3%となり、2026年3月期の業績予想値を上回りました。また、自己資本利益率は11.8%となり、こちらについても目標水準としていた10%を上回ることができました。
2027年3月期を初年度とする「中期経営計画2028」では、計画の最終年度となる2029年3月期の目標である売上高755億円、営業利益90億円、営業利益率12%の達成を見据え、初年度の2027年3月期は、売上高675億円、営業利益68億円、営業利益率10%を目標としております。また、対象期間中の自己資本利益率(ROE)12%確保を目標としております。
この目標値は2026年5月に策定した数値であり、有価証券報告書提出日現在において、妥当であると判断しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、緩やかな回復基調ながら、米国の関税政策に伴う産業への下振れ懸念から先行き不透明感が続きました。2026年2月末には、イラン情勢の緊迫化により石油等の供給が懸念される事態となりました。
米国では、関税政策の影響もあり物価高の状況が続いているものの、AI需要を背景として製造業の生産活動が活発であり、企業の設備投資も底堅く推移いたしました。欧州では、輸出の減少など製造業の不振が続き、中国においても輸出は堅調であるものの内需は総じて減速しており、低成長にとどまりました。
わが国においては、米国の関税政策の不透明感が続く中、AI・データセンター向の半導体需要は活況を呈しているものの、従来用途の半導体需要は軟調を示しており、産業機械等の設備投資需要は停滞いたしました。
当社グループの当連結会計年度の業績は、国内においては、社会インフラの老朽化対策やプラント関連の需要が継続する中で、圧力計の需要は比較的安定しておりましたが、半導体業界における設備投資需要が依然として在庫調整局面にあることから、半導体業界向の売上が減少いたしました。
圧力センサについては、空調管材業界向の売上が増加したものの、産業機械業界向の売上が減少し、圧力計事業同様に半導体業界向の売上が減少いたしました。
一方、米国子会社においては、米国及び欧州地域のOEM事業が好調であったため、前期比で圧力計、圧力センサともに産業機械関連製品を中心に増加いたしました。
計測制御機器は、自動車・電子部品関連業界向のエアリークテスタが減少したものの、医療機器及び空気圧機器の売上が伸長いたしました。ダイカスト製品は、主要取引先である自動車業界の回復を背景に、売上が増加いたしました。
これらの結果、売上高は676億91百万円(前期比2.7%減)となりました。損益面では、営業利益は69億78百万円(前期比8.8%減)となり、経常利益は受取配当金の減少等により68億62百万円(前期比9.4%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税、住民税及び事業税の計上等により、53億97百万円(前期比10.9%減)となりました。
当社グループでは、圧力センサ素子の加工及び研磨工程の生産能力を強化するため、2025年6月に丸子電子機器工場の敷地内にダイアフラム加工棟(通称DP棟)の増設を完了し、2025年9月から稼働を開始いたしました。これにより圧力センサ素子の製造工程を集約し、より効率的な生産体制で今後の生産増加への対応が可能となりました。
また、長野県内において上田計測機器工場(上田市秋和)と丸子電子機器工場(上田市御岳堂)の2拠点で、圧力計及び圧力センサの生産活動を行っておりますが、さらなる事業拡大と生産性向上を図るため、丸子電子機器工場の敷地内に、圧力計及び圧力センサ素子の生産棟をそれぞれ新設することを、引き続き検討しております。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
[圧力計事業]
圧力計事業では、国内においてプロセス業界向の保守・メンテナンス需要は増加した一方、FA空圧機器業界向及び、半導体業界向の売上が減少いたしました。米国子会社では、産業機械業界向の売上が増加し、営業利益も増加いたしました。これらの結果、圧力計事業の売上高は364億70百万円(前期比1.4%減)となり、営業利益は31億41百万円(前期比7.1%増)となりました。
[圧力センサ事業]
圧力センサ事業では、国内においてプロセス・新エネルギー向、空調管材向、自動車搭載用及び建設機械搭載用センサの売上が増加した一方、産業機械業界向の売上が減少いたしました。さらに、前期において好調であった半導体業界向の売上も減少いたしました。米国子会社では、産業機械業界向が好調であったことから売上が増加いたしました。これらの結果、圧力センサ事業の売上高は194億59百万円(前期比8.9%減)、営業利益は29億57百万円(前期比31.7%減)となりました。
[計測制御機器事業]
計測制御機器事業では、自動車・電子部品関連業界向のエアリークテスタは、足元の設備投資が鈍い状況を受けて売上が減少いたしましたが、一般産業の設備投資に関わる生産設備向として、空気圧機器の売上が増加し、医療機器の売上も増加いたしました。これらにより、計測制御機器事業の売上高は44億56百万円(前期比10.2%増)となり、営業利益は5億7百万円(前期比69.2%増)となりました。
[ダイカスト事業]
自動車業界を主要取引先とするダイカスト事業は自動車生産台数の回復を背景に売上高は54億88百万円(前期比4.4%増)となり、営業利益は2億33百万円(前期は52百万円の営業損失)となりました。
[その他事業]
その他事業では、ショッピングタウン事業(テナントビル)を2025年6月に売却したことにより、期中の店舗賃貸収入は減少し、当該売却に伴い当連結会計年度でショッピングタウン事業は終了いたしました。また、自動車用電装品の売上が減少いたしました。これらの結果、その他事業の売上高は18億16百万円(前期比4.2%減)となり、営業利益は1億36百万円(前期比0.1%減)となりました。
財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ20億68百万円増加し764億75百万円となりました。これは主に、投資有価証券の売却により現金及び預金が37億44百万円増加した一方、商品及び製品が12億61百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が5億87百万円減少したことによるものです。
(負債)
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ23億81百万円減少し273億68百万円となりました。これは主に、長期借入金が28億53百万円増加した一方、短期借入金が38億86百万円、未払法人税等が8億2百万円、固定負債のリース債務が4億51百万円減少したことによるものです。
(純資産)
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ44億50百万円増加し491億6百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加等により株主資本合計が32億46百万円、その他有価証券評価差額金が6億3百万円、為替換算調整勘定が4億7百万円増加したことによるものです。
これらの結果、自己資本比率は前連結会計年度末から4.1ポイント増加の62.9%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は134億85百万円となり、前連結会計年度末97億円に対し、37億84百万円の増加となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は76億20百万円(前年同期は60億97百万円の収入)となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益79億97百万円、減価償却費18億61百万円であり、支出の主な内訳
は、法人税等の支払額30億27百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、得られた資金は2億82百万円(前年同期は3億51百万円の支出)となりました。
収入の主な内訳は、投資有価証券の売却による収入9億52百万円、有形固定資産の売却による収入8億49百万
円であり、支出の主な内訳は、生産設備等の有形固定資産の取得による支出14億63百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は42億54百万円(前年同期は35億3百万円の支出)となりました。
収入の主な内訳は、長期借入金による収入39億10百万円であり、支出の主な内訳は、短期借入金の減少額38億29百万円、自己株式取得による支出12億4百万円、長期借入金の返済による支出10億97百万円、リース債務の返済による支出10億71百万円、配当金の支払額9億53百万円によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 圧力計 | 36,689,007 | 98.3 |
| 圧力センサ | 19,459,713 | 91.1 |
| 計測制御機器 | 4,066,277 | 100.4 |
| ダイカスト | 5,488,058 | 104.4 |
| その他 | 1,406,241 | 73.9 |
| 合計 | 67,109,298 | 96.0 |
(注)金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 圧力計 | 36,245,916 | 98.4 | 6,256,683 | 96.5 |
| 圧力センサ | 18,799,931 | 91.5 | 3,895,596 | 85.5 |
| 計測制御機器 | 4,350,732 | 99.5 | 872,142 | 79.1 |
| ダイカスト | 5,488,058 | 104.4 | - | - |
| その他 | 1,810,591 | 99.7 | 594,105 | 101.3 |
| 合計 | 66,695,229 | 96.9 | 11,618,527 | 91.3 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.ダイカストは受注残高を計上しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 圧力計 | 36,470,862 | 98.6 |
| 圧力センサ | 19,459,713 | 91.1 |
| 計測制御機器 | 4,456,861 | 110.2 |
| ダイカスト | 5,488,058 | 104.4 |
| その他 | 1,816,479 | 95.8 |
| 合計 | 67,691,975 | 97.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度において、総販売実績の10%を超える相手先はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、676億91百万円(前期比2.7%減)となり、前連結会計年度に比べて18億52百万円減少いたしました。セグメント別の売上高については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(売上総利益)
当連結会計年度は、国内においては、半導体業界向及びFA空圧機器業界向の売上が減少した一方で、プロセス業界向の保守・メンテナンス需要が増加しましたが、売上は減少しました。米国子会社においては、主力の産業機械関連製品を中心に売上が増加いたしました。これにより、売上原価は460億11百万円となり、当連結会計年度における売上総利益は216億80百万円(前期比2.4%減)、前連結会計年度に比べて5億37百万円の減少となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ1億36百万円増加して147億1百万円(前期比0.9%増)となり、当連結会計年度における営業利益は、69億78百万円(前期比8.8%減)となりました。これは主に、売上総利益が減少したことによります。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、受取配当金の減少等により前連結会計年度に比べ81百万円減少し、4億84百万円(前期比14.4%減)となりました。
当連結会計年度における営業外費用は、前期に発生した為替差損により前連結会計年度に比べ42百万円減少し、6億円(前期比6.6%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ7億13百万円減少し、68億62百万円(前期比9.4%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、投資有価証券売却益及び上田ショッピングタウンの固定資産売却益の計上等しましたが、前連結会計年度に比べ2億43百万円減少し、11億94百万円(前期比17.0%減)となりました。
当連結会計年度における特別損失は、New-Era International Co.,Ltd.の関係会社株式評価損の計上がありましたが、前連結会計年度に比べ15百万円減少し、59百万円(前期比20.6%減)となりました。
また、税金等調整前当期純利益の減少により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、53億97百万円(前期比10.9%減)となりました。
財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料及び製品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資の取得等によるものであります。
短期運転資金は当社および一部の国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入金を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、129億75百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、134億85百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表にあたって、当社経営陣は、決算日における資産・負債の報告数値、偶発債務の開示、各連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行っております。
経営陣は、貸倒引当金、従業員の退職給付費用、繰延税金資産に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。
(貸倒引当金)
債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
(退職給付引当金)
従業員の退職給付費用については、各連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき引当計上しております。これらは割引率、昇給率、死亡率、年金資産の長期期待運用収益率等の重要な見積りを加味して計上しております。
(繰延税金資産)
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。なお、当該課税所得を見積るにあたって、前提とした条件や仮定に変更が生じ、これが減少した場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(固定資産の減損)
減損の兆候のある資産又は資産グループごとに将来キャッシュ・フローの見積りを行い、固定資産の減損要否の判定を行っております。資産又は資産グループの減損が必要であると判断した場合、帳簿価額が回収可能価額を超える部分について減損損失を認識しております。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するにあたり、売上高、営業利益、営業利益率、自己資本利益率(ROE)を指標としております。2026年3月期は、売上高は676億91百万円、営業利益は69億78百万円、営業利益率は10.3%となり、2026年3月期の業績予想値を上回りました。また、自己資本利益率は11.8%となり、こちらについても目標水準としていた10%を上回ることができました。
2027年3月期を初年度とする「中期経営計画2028」では、計画の最終年度となる2029年3月期の目標である売上高755億円、営業利益90億円、営業利益率12%の達成を見据え、初年度の2027年3月期は、売上高675億円、営業利益68億円、営業利益率10%を目標としております。また、対象期間中の自己資本利益率(ROE)12%確保を目標としております。
この目標値は2026年5月に策定した数値であり、有価証券報告書提出日現在において、妥当であると判断しております。