四半期報告書-第45期第1四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/11/13 15:37
【資料】
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【項目】
35項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、5か年の中期経営計画「『ASAHI Road to 1000』~Only One技術で強固なグローバルニッチNo.1を目指す~」に基づき、連結売上高1,000億円達成に向けた事業ポートフォリオの構築として、「グローバル市場の戦略的な開拓と患部・治療領域の拡大」を推進することで、これまでの基本戦略の集大成を図り、既存事業の収益基盤を強化、また将来に向けた成長への投資を継続することにより「グローバルニッチ市場における新規事業の創出」を実現し、グローバルニッチ市場における当社のプレゼンスの強化と企業価値の一層の向上を目指し、その成長戦略を支えるためのビジネス基盤として、「グローバル展開に最適な研究開発・生産体制の構築」を進めるとともに「持続的成長に向けた経営基盤の確立」を図ってまいりたいと考えております。本計画では、連結売上高1,000億円に至るマイルストーンとして、2023年6月期に連結売上高800億円を達成することを目標とし、当該時点での営業利益率は25%を目途としております。
その実現に向けた施策として、当第1四半期連結累計期間では、販売・マーケティング活動強化のために韓国での直接販売化を開始するとともに、2021年1月からのドイツでの直接販売開始に向けて、ドイツ法人を設立いたしました。また、さらなる成長を実現するための基盤技術研究の拡充を目的に、大阪R&Dセンター新棟の建設を決定いたしました。さらには、社会と当社のサステナビリティ重要課題に対して、成長戦略・経営基盤強化の両面からの取り組みを整理したサステナビリティレポートを公開いたしました。
今後におきましても、中期経営計画に基づく成長戦略を着実に進めていくことにより、企業価値の拡大を目指してまいります。
なお、2020年に入り発生した新型コロナウイルス感染症の影響により、グローバル規模で血管内カテーテル治療の症例数が減少し、市場規模が一時的に縮小しております。現在、減少のピークは越えており、グローバル規模で症例数も回復傾向にありますが、依然として先行き不透明な状況が継続しております。
上記環境の中、当社グループの当第1四半期連結累計期間における売上高は、脳血管系製品の販売が好調に推移したものの、新型コロナウイルス感染症の影響による市場規模の縮小や、医療償還価格の下落などの外部環境を受け、144億7百万円(前年同期比7.1%減)となりました。
売上総利益は、売上高の減少に伴い、100億15百万円(同7.6%減)となりました。
営業利益は、開発強化のための研究開発費、組織体制強化のための人件費、システム関連費用の増加など、販売費および一般管理費が増加したことにより、35億34百万円(同29.0%減)となりました。
経常利益は、為替差損の増加などにより、34億83百万円(同29.8%減)となりました。
親会社株主に帰属する四半期純利益は、25億91百万円(同27.2%減)となりました。
なお、当第1四半期連結累計期間における外国為替レート実績は、下記となります。
1米ドル=106.23円(前年同期107.44円、比1.1%減)
1ユーロ=124.08円(前年同期119.46円、比3.9%増)
1中国元=15.35円(前年同期15.31円、比0.3%増)
1タイバーツ=3.39円(前年同期3.50円、比3.1%減)
セグメントごとの経営業績は次のとおりであります。
(メディカル事業)
メディカル事業は、国内・海外市場ともに、新型コロナウイルス感染症の影響によるグローバル規模での症例数減少により、売上高は減少いたしました。
国内市場においては、非循環器系領域の脳血管系ガイディングカテーテルが順調に推移したものの、新型コロナウイルス感染症による症例数の減少や医療償還価格下落の影響を受け、売上高は減少いたしました。
海外市場においては、米国にて循環器系領域の貫通カテーテルや脳血管系領域のガイドワイヤーが増加、また中国では循環器系領域のPTCAガイドワイヤーや貫通カテーテルが増加したものの、全体としてはグローバル規模での新型コロナウイルス感染症による症例数減少の影響を受け、売上高は減少いたしました。
以上の結果、売上高は126億73百万円(前年同期比3.8%減)となりました。
また、セグメント利益は、研究開発費を中心に販売費及び一般管理費が増加したことにより、37億19百万円(同21.4%減)となりました。
(デバイス事業)
デバイス事業は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、医療部材・産業部材ともに減少いたしました。
医療部材については、国内市場においては内視鏡用部材の減少、海外市場においては米国向け腹部血管系カテーテル部材および循環器系検査用カテーテル部材の取引が減少したことなどから、売上高は減少いたしました。
産業部材につきましては、国内市場は横ばいに推移したものの、海外市場のOA機器関連・自動車関連・レジャー関連取引が減少したことなどから、売上高は減少いたしました。
以上の結果、売上高は17億34百万円(前年同期比25.9%減)となりました。
また、セグメント利益は、外部売上高が減少したことにより、7億9百万円(同28.3%減)となりました。
(財政状態)
当第1四半期連結会計期間末の資産につきましては、総資産額が927億72百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億57百万円減少しております。主な要因は、受取手形及び売掛金が10億67百万円、その他(無形固定資産)が5億70百万円、投資その他の資産が9億98百万円それぞれ増加した一方、現金及び預金が34億74百万円減少したことによるものであります。
負債につきましては、負債合計額が211億18百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億35百万円減少しております。主な要因は、賞与引当金が5億16百万円、その他(固定負債)が1億60百万円それぞれ増加した一方、未払法人税等が9億6百万円、その他(流動負債)が3億32百万円がそれぞれ減少したことによるものであります。
純資産につきましては、純資産合計額が716億53百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億21百万円減少しております。主な要因は、利益剰余金が2億96百万円、その他有価証券評価差額金が2億85百万円それぞれ増加した一方、為替換算調整勘定が9億38百万円減少したことによるものであります。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、17億22百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。