四半期報告書-第12期第1四半期(平成27年4月1日-平成27年6月30日)

【提出】
2015/08/07 13:17
【資料】
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【項目】
37項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当第1四半期連結会計期間より、会計方針の変更を行っており、遡及処理の内容を反映させた数値で前年同期との比較を行っております。会計方針の変更の詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
(1) 業績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、金融・財政政策の効果を受け、企業業績の向上や雇用情勢に改善が見られる等、総じて景気は緩やかな回復基調が続いております。個人消費においては、雇用環境等の着実な改善を背景に、全体としては底堅く推移しています。しかしながら、新興国経済の成長鈍化や欧州における債務問題等といった海外経済の下振れに対する不安感から、依然として景気の本格回復にはまだ時間を要する状況で推移しております。
このような状況の中、遊技機業界におきましては、遊技機の型式試験を執り行う一般財団法人保安通信協会(略称:保通協)での、パチスロ遊技機の型式試験方法の運用が変更されたことに伴い、市場全体で新タイトルの投入数が減少したものの、大型タイトルの販売等により、パチスロ遊技機の新台入替は比較的堅調に推移いたしました。また、パチンコ遊技機は、引き続き安定稼働が見込める大型タイトルを中心に、新台入替は比較的堅調に推移いたしました。今後の市場活性化に向けては、幅広いエンドユーザーに支持される機械の開発、供給等が求められております。
エンタテインメントコンテンツ事業を取り巻く環境につきましては、国内において、スマートフォンの普及に伴いスマートデバイス向けなどのデジタルゲーム市場が拡大する一方で、パッケージゲーム市場やアミューズメント施設・機器市場については縮小傾向が続いております
リゾート業界においては、円安の進行による訪日外国人数の増加で遊園地・テーマパーク売上高は前年を上回る状況が続いております。また観光立国の実現に向けて、「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案(IR推進法案)」が国会に提出されました。
このような経営環境のもと、当第1四半期連結累計期間における売上高は529億35百万円(前年同期比41.2%減)、営業損失は94億55百万円(前年同期は営業利益89億53百万円)、経常損失は87億6百万円(前年同期は経常利益96億57百万円)となり、親会社株主に帰属する四半期純損失は79億30百万円(前年同期は純利益51億61百万円)となりました。
セグメント別の概況は以下のとおりであります。
なお、平成27年4月1日付のグループ内組織再編に伴い、当第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分方法を変更しており、当第1四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後のセグメント区分に基づいております。セグメント情報に関する詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」の「2.報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
《遊技機事業》
パチスロ遊技機におきましては、当第1四半期における新作タイトルの販売がありませんでした(前年同期は82千台の販売)。パチンコ遊技機におきましては、サミーブランド『ぱちんこCR聖戦士ダンバイン』、『デジハネCR化物語』シリーズやタイヨーエレックブランド『CRガメラ』等の販売を行い、22千台の販売となりました(前年同期は47千台の販売)。
以上の結果、売上高は78億6百万円(前年同期比83.5%減)、営業損失は67億25百万円(前年同期は営業利益125億60百万円)となりました。
《エンタテインメントコンテンツ事業》
エンタテインメントコンテンツ事業におきましては、成長の中心と位置づけるデジタルゲーム分野において、サービス開始から3年を超えた『ファンタシースターオンライン2』をはじめ、『チェインクロニクル ~絆の新大陸~』、『ぷよぷよ!!クエスト』等のスマートデバイス向け既存タイトルが堅調に推移いたしました。また、4月に投入した『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』、5月に投入した『モンスターギア』などの新作タイトルについても好調な滑り出しとなっており、タイトルラインアップが更に充実しております。なお、デジタルゲーム分野における国内配信タイトル数(無料プレイ型)は平成27年6月末時点で46本となりました。
パッケージゲーム分野におきましては、主力タイトルの販売がなく、販売本数は183万本となりました。また、アミューズメント機器分野におきましては、主力タイトルの販売がなかった一方で、CVTキットの販売やレベニューシェアタイトルによる配分収益が計上されました。
アミューズメント施設分野におきましては、既存のゲームセンター業態におけるプライズなどの運営強化により、国内既存店舗の売上高は前年同期比で101.4%と堅調に推移いたしました。また、新業態として親子3世代で楽しめるビュッフェダイニング『KidsBee 港北みなも店』(神奈川県横浜市)を平成27年4月にオープンいたしました。
映像・玩具分野におきましては、劇場版『名探偵コナン 業火の向日葵』がシリーズ最高の興行収入を記録いたしました。また、株式会社サンリオと共同開発したキャラクター『ジュエルペット』の新製品『Jewel watch』が、一般社団法人日本玩具協会が主催する「日本おもちゃ大賞2015」のガールズ・トイ部門で大賞を受賞するなど高評価を受けました。
以上の結果、売上高は419億11百万円(前年同期比4.1%増)、営業損失は7億39百万円(前年同期は営業損失13億66百万円)となりました。
《リゾート事業》
統合型リゾート分野への参入に向けた先行投資を進めているリゾート事業におきましては、屋内型テーマパーク『東京ジョイポリス』において『鬼灯の冷徹』等の人気コンテンツとのコラボレーションを実施するなど運営力強化に取り組み、施設稼働は堅調に推移いたしました。大自然超体感ミュージアム『オービィ横浜』では、『毒毒毒毒毒毒毒毒毒展(もうどく展)inみなとみらい』を実施したものの、施設稼働は低調に推移いたしました。ホテル・ゴルフ場・国際会議場等の機能を保有する国内有数のリゾート施設である『フェニックス・シーガイア・リゾート』においては、東九州自動車道 宮崎―大分間の開通や、香港からの定期便の新規就航に合わせた営業施策の実施により、施設稼働は堅調に推移いたしました。
また、海外においては、韓国における代表的観光企業であるParadise Co., Ltd.と当社の合弁会社であるPARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.(当社持分法適用関連会社)が、韓国・仁川において、既存のカジノ施設の運営に取り組んでおります。
以上の結果、売上高は34億50百万円(前年同期比19.0%増)、営業損失は5億91百万円(前年同期は営業損失7億93百万円)となりました。
(2) 財政状態の分析
(資産及び負債)
当第1四半期連結累計期間におきましては、現金及び預金、売上債権、有価証券の減少等により、流動資産は346億12百万円減少いたしました。また、投資有価証券や有形固定資産の増加等により、固定資産は92億87百万円増加いたしました。
流動負債は仕入債務や未払法人税等の減少等により、144億55百万円減少いたしました。また、社債の発行等により固定負債が47億92百万円増加いたしました。
この結果、当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ253億24百万円減少し、5,033億34百万円となりました。
(純資産)
当第1四半期連結累計期間におきましては、親会社株主に帰属する四半期純損失を計上したことに加えて自己株式の買付、配当金の支払等により株主資本が減少いたしました。
この結果、当第1四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べて156億61百万円減少し、3,067億91百万円となりました。
(財務比率)
当第1四半期連結会計期間末における流動比率は、前連結会計年度末に比べ20.7ポイント上昇の364.6%となり、引き続き高水準を維持しております。
また、当第1四半期連結会計期間末における自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.1ポイント低下し、59.9%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ268億79百万円減少し、1,639億57百万円となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前四半期純損失84億86百万円を計上したこと、仕入債務が79億49百万円減少したこと、法人税等につき49億55百万円の支払いを行ったこと等により、当第1四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは223億42百万円の支出(前年同期は129億10百万円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得により36億21百万円、無形固定資産の取得により31億87百万円、投資有価証券の取得により65億71百万円をそれぞれ支出したこと等により、当第1四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは110億93百万円の支出(前年同期は91億19百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払により46億85百万円を支出した一方で、社債の発行により99億60百万円の収入があったこと等により、当第1四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは58億13百万円の収入(前年同期は37億4百万円の収入)となりました。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は96億93百万円であります。