四半期報告書-第13期第1四半期(平成28年4月1日-平成28年6月30日)

【提出】
2016/08/10 14:19
【資料】
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【項目】
35項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
遊技機業界におきましては、パチスロ遊技機市場において、遊技機の型式試験を執り行う一般財団法人保安通信協会(略称:保通協)における型式試験方法の運用変更に対応した機種への入れ替えに対して、パチンコホール運営者が慎重な見方を示しておりますが、一部の実績あるシリーズ機を中心に高い評価を受けるタイトルが登場してきております。一方で、パチンコ遊技機市場におきましては、日本遊技機工業組合(略称:日工組)にて決定された『のめり込み』対策に係る新たな申合せが適用されたこと等に伴い、依然として不透明な状況が続いております。このような環境の中、当第1四半期は、第42回先進国首脳会議(伊勢志摩サミット)開催に伴い、新台の入替自粛を実施したことから、販売タイトル数が減少し、一時的にパチンコ・パチスロ遊技機の新台入替は低水準で推移いたしました。今後の市場活性化に向けては、各種自主規制等に適応した、幅広いエンドユーザーに支持される機械の開発、供給等が求められております。
エンタテインメントコンテンツ事業を取り巻く環境につきましては、スマートデバイス向けなどのデジタルゲーム市場において、国内におけるスマートフォン普及の鈍化、及び上位タイトルの優位性が増しており、より品質の高いコンテンツの供給が求められていることから、開発期間の長期化や運営費用が増加傾向にあります。一方、海外におきましては、アジアを中心に今後の成長が期待されております。パッケージゲーム市場におきましては、家庭用ゲーム機の新世代ハードの普及による今後の市場拡大に期待が高まっているほか、欧米及びアジアでは、PC向けゲームが大きな市場を形成しております。アミューズメント施設・機器市場につきましては、新作ビデオゲームを中心に、施設稼働の向上やユーザー層拡大の兆しが表れております。
リゾート業界におきましては、訪日外国人数の増加継続により、ホテルの客室稼働率は引き続き上昇傾向にあり、遊園地・テーマパーク売上高におきましても前年を上回る状況が続いております。また、観光立国の実現に向けて、『特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案(IR推進法案)』が国会に提出されております。
このような経営環境のもと、当第1四半期連結累計期間における売上高は706億34百万円(前年同期比33.4%増)、営業利益は30億55百万円(前年同期は営業損失94億55百万円)、経常利益は29億85百万円(前年同期は経常損失87億6百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は41億11百万円(前年同期は純損失79億30百万円)となりました。
セグメント別の概況は以下のとおりであります。
なお、文中の各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。
また、当グループの報告セグメントとして従来「エンタテインメントコンテンツ事業」に含まれていた一部事業について、当第1四半期連結会計期間より「遊技機事業」に変更しており、当第1四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後のセグメント区分に基づいております。セグメント情報に関する詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」の「2.報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
《遊技機事業》
パチスロ遊技機におきましては、当第1四半期において、前作の魅力をそのままに、新たなゲーム性を加えて原作の世界観を完全再現した『パチスロ コードギアス 反逆のルルーシュ R2』等の販売が好調に推移し、前年同期実績を上回る29千台の販売となりました(前年同期比29千台増)。パチンコ遊技機におきましては、液晶非搭載ながらシンプルかつストレスのない遊技性を実現した『CRビッグドリーム~神撃99Ver.』等の販売が好調に推移し、前年並みとなる20千台の販売となりました(前年同期比1千台減)。
以上の結果、売上高は212億39百万円(前年同期比114.8%増)、営業利益は3億43百万円(前年同期は営業損失67億59百万円)となりました。
《エンタテインメントコンテンツ事業》
エンタテインメントコンテンツ事業におきましては、デジタルゲーム分野において、『ファンタシースターオンライン2』がPlayStation®4での配信を開始し、同時接続数が過去最大となる13万人を突破いたしました。平成28年7月4日にサービス開始から4周年を迎え、現在もなお人気を維持しております。スマートデバイス向けタイトルにつきましては、新作タイトル『蒼空のリベラシオン』を投入したほか、各種イベント等の開催を実施した『チェインクロニクル ~絆の新大陸~』や、3周年記念イベントを実施した『ぷよぷよ!!クエスト』、1周年記念キャンペーンを開催した『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』など既存主力タイトルを中心に堅調に推移いたしました。
パッケージゲーム分野におきましては、欧州を中心に高い人気を誇り、16年間で合計2,000万本以上を販売している『Total War』シリーズの最新作『Total War: WARHAMMER』などの海外向けタイトルが好調に推移しており、販売本数は前年同期を上回る241万本となりました。
また、アミューズメント機器分野におきましては、新作タイトル『艦これアーケード』を導入し、全国のゲームセンターでプレイ待ちの行列が発生するなど、好調な滑り出しとなっております。一方で、新機種の導入やラインナップの拡充を進めているカジノ機器において、研究開発費などの先行費用が発生しております。アミューズメント施設分野におきましては、既存のゲームセンター業態におけるプライズなどの運営強化や、新作タイトル『艦これアーケード』等のビデオゲームを中心に稼働が好調なことから、国内既存店舗の売上高は前年同期比で111.2%と好調に推移いたしました。
映像・玩具分野におきましては、劇場版『名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』が前作に続きシリーズ最高の興行収入を記録したほか、玩具につきましては『アンパンマン』シリーズなどの定番・主力製品やサービスを中心に販売いたしました。
以上の結果、売上高は467億0百万円(前年同期比17.9%増)、営業利益は49億41百万円(前年同期は営業損失6億99百万円)となりました。
《リゾート事業》
リゾート事業におきましては、国内有数のリゾート『フェニックス・シーガイア・リゾート』において、平成28年熊本地震の影響により、宿泊・ゴルフ・宴会などの一部キャンセルが発生いたしました。大自然超体感ミュージアム『オービィ横浜』では、ゴールデンウィークイベントとして『ひつじのショーン ドタバタかくれんぼゲーム!』を実施したものの、施設稼働は低調に推移いたしました。一方で、屋内型テーマパーク『東京ジョイポリス』におきましては、20周年イベントの開催や『名探偵コナン in JOYPOLIS~20年目の邂逅(エンカウンター)~』などコラボイベントを実施し、施設稼働は堅調に推移いたしました。
また、海外におきましては、韓国における代表的観光企業であるParadise Co., Ltd.と当社の合弁会社であるPARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.(当社持分法適用関連会社)が、韓国・仁川において、既存のカジノ施設の運営に取り組んでおります。
以上の結果、売上高は26億94百万円(前年同期比21.7%減)、営業損失は8億98百万円(前年同期は営業損失5億91百万円)となりました。
(2) 財政状態の分析
(資産及び負債)
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ286億10百万円減少し、5,043億46百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ188億64百万円減少いたしました。これは、有価証券やたな卸資産が増加した一方で、現金及び預金や売上債権の減少等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ97億46百万円減少いたしました。これは、有形固定資産や投資有価証券の減少によるものであります。
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ173億97百万円減少し、2,156億9百万円となりました。これは、社債や長期借入金の減少等によるものであります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べて112億13百万円減少し、2,887億37百万円となりました。
これは、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上した一方で、配当金の支払による株主資本の減少に加えて、その他有価証券評価差額金や為替換算調整勘定の減少等によるものであります。
(財務比率)
当第1四半期連結会計期間末における流動比率は、前連結会計年度末に比べ4.9ポイント上昇の290.1%となり、引き続き高水準を維持しております。
また、当第1四半期連結会計期間末における自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.2ポイント上昇し、56.5%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ75億66百万円減少し、1,780億46百万円となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前四半期純利益43億66百万円を計上したことや、売上債権が196億41百万円減少した一方で、たな卸資産が66億1百万円増加したこと、法人税等につき32億77百万円の支払いを行ったこと等により、当第1四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは114億68百万円の収入(前年同期は223億42百万円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の売却により14億33百万円の収入があった一方で、有形固定資産の取得により44億55百万円、無形固定資産の取得により18億82百万円をそれぞれ支出したこと等により、当第1四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは45億73百万円の支出(前年同期は110億93百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
社債の償還により50億円、配当金の支払により46億31百万円、長期借入金の返済により10億48百万円をそれぞれ支出したこと等により、当第1四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは111億51百万円の支出(前年同期は58億13百万円の収入)となりました。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は100億77百万円であります。