有価証券報告書-第66期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/25 16:45
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128項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は170,995百万円であり、前連結会計年度末に比べ1,651百万円増加しております。流動資産は95,787百万円と前連結会計年度末に比べ639百万円増加しましたが、これは主に当連結会計年度に株式取得した子会社の売上債権やたな卸資産が加わったことによるものです。固定資産は75,207百万円と前連結会計年度末に比べ1,011百万円増加しました。これは主に事業基盤整備による有形固定資産及び無形固定資産の増加によるものです。
負債合計は64,848百万円であり、前連結会計年度末に比べ5,963百万円増加しております。これは主に長期借入金及び仕入債務の支払方法変更による電子記録債務の増加によるものです。
純資産合計は106,146百万円であり、前連結会計年度末に比べ4,312百万円減少しております。
これらにより当社グループの流動比率は279.5%、自己資本比率は61.5%となり、その他の要素も含め、健全な財政状態を維持しております。
②経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収支の持ち直しを背景に、設備投資の増加や雇用・所得環境の改善が進み、穏やかな回復基調で推移しました。その一方、世界経済や政策の不確実性、金融市場の変動の影響等が懸念され、先行きは不透明な状況です。当社事業に関連の深い建設市場においては、非住宅市場では都市部の再開発やインフラ整備により拡大傾向となったものの、新設住宅着工戸数は9カ月連続で減少するなど、弱含みで推移しました。また、産業界における物流環境の変化や人手不足の問題など、予断を許さない経営環境が続いています。
このような状況のもと、当社グループは更なる企業価値向上を目指し、2017年5月に中期経営計画(2017-2019)「PLG 2019」を発表しました。初年度である当期は、物流施設の新設や統廃合を行い、配送体制の効率化を図ったほか、専門部署を設置するなど重点市場や商品に特化した営業活動を積極化しました。さらに、海外事業においては、2017年12月にシンガポールのGoodrich Global Holdings Pte.Ltd.を買収しました。当子会社を東南アジア地域での事業基盤とし、2016年4月に設立した中国の山月堂(上海)装飾有限公司、2016年11月に買収した米国のKoroseal Interior Products Holdings,Inc.と併せ、よりグローバルな事業展開に向けた取り組みを進めています。
当連結会計年度の経営成績は、Koroseal Interior Products Holdings,Inc.及びフェアトーン株式会社の連結開始により、売上高と販売費及び一般管理費が大幅に増加しました。また、新規連結先の影響だけでなく、既存のインテリア事業においても、物流拠点の新設や統廃合、基幹システムの再構築費用、人件費や輸配送コストの上昇などにより、販売費及び一般管理費が増加しております。これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高156,390百万円(前年同期比15.3%増)、営業利益5,033百万円(同33.5%減)、経常利益5,698百万円(同31.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益4,514百万円(同31.3%減)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントを以下のとおり4区分に変更し、前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
(インテリア事業)
壁装事業では、非住宅向けに不燃認定壁紙を収録した見本帳「FAITH」が順調に推移したほか、粘着剤付化粧フィルム「リアテック」、「ガラスフィルム」において、都市圏を中心としたコントラクト案件への営業強化が奏功し、売上が伸長しました。その結果、壁装材の売上高は57,588百万円(前年同期比2.1%増)となりました。
床材事業では、新設住宅着工戸数の伸び悩みが影響し、住宅向け塩ビ床シートは前年並みとなりましたが、商業施設等において塩ビ床タイルが継続して堅調に推移したほか、医療福祉施設や文教施設の改修需要に伴い、メンテナンス性に優れた施設用塩ビ床シートが売上を伸ばしました。その結果、床材の売上高は42,877百万円(同3.6%増)となりました。
ファブリック事業では、2017年7月に発売した住宅向けカーテン見本帳「STRINGS」と「Simple Order」が売上を牽引しました。また、注力市場に特化した営業活動を行い、コントラクト施設向けカーテンも堅調に推移しました。この結果、カーテンと椅子生地を合わせたファブリックの売上高は7,907百万円(同2.7%増)となりました。
これらのほか、施工代などを含むその他の売上12,478百万円(同11.6%増)を加え、インテリア事業における売上高は120,852百万円(同3.6%増)、営業利益は5,752百万円(同19.8%減)となりました。
(エクステリア事業)
エクステリア事業を担う株式会社サングリーンにおいては、従来から継続している営業管理体制の整備と施工力の強化を進めたほか、地域戦略に沿った営業拠点の統廃合を実行しました。商品においては、カーポートや大型ガレージが伸びたほか、現在はエクステリア照明や人工木材デッキ、宅配ボックスといったガーデンエクステリアの需要が伸長しており、こうしたニーズに沿った商品の取り扱い拡大と販売促進に注力しました。この結果、エクステリア事業の売上高は15,013百万円(前年同期比1.6%増)、営業利益は439百万円(同9.3%増)となりました。
(照明器具事業)
照明器具事業を担う山田照明株式会社においては、照明市場全体がインバウンド等に伴う建設・リニューアルの活況や省エネルギーへの需要により底堅く推移するなか、従来から継続しているコントラクト営業の強化や、サンゲツと連携した営業活動に注力しました。また、大手建設事務所と照明の共同開発に取り組むなど、営業力と商品力の強化に努めました。一方、他社の市場参入や低価格化などにより競争は激しさを増しており、照明器具事業の売上高は3,663百万円(前年同期比13.6%減)、営業損失は137百万円(前年同期は営業利益23百万円)となりました。
(海外事業)
北米市場を担うKoroseal Interior Products Holdings,Inc.においては、粘着剤付化粧フィルム「リアテック」の営業活動をより広い地域で展開し、ホテル物件等の販路を拡大しました。また、中国市場を担う山月堂(上海)装飾有限公司においては、従来の塗り壁から壁紙への仕様の変更も追い風となり、大型集合住宅への壁紙の採用が進むとともに、医療・商業関連施設等への床材採用など、取扱商品の拡大にも努めました。この結果、海外事業における売上高は17,151百万円となりました。また、のれん償却前の営業損失は205百万円、のれん償却後の営業損失は870百万円となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,342百万円減少し、19,856百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は7,196百万円(前年同期は10,072百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5,575百万円の収入などがあったことを反映したものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は5,732百万円(前年同期は22,392百万円の使用)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出4,304百万円、子会社株式の取得による支出1,285百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は4,831百万円(前年同期は7,533百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入6,056百万円、配当金の支払額3,642百万円及び自己株式の取得による支出6,995百万円によるものです。
④仕入及び販売の状況
a.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
インテリア事業(百万円)82,792102.2
エクステリア事業(百万円)13,019101.4
照明器具事業(百万円)2,49085.0
海外事業(百万円)10,14116,400.4
調整額(百万円)△45-
合計(百万円)108,399111.9

(注)1.セグメント間の取引については調整額欄で相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
インテリア事業(百万円)120,852103.6
エクステリア事業(百万円)15,013101.6
照明器具事業(百万円)3,66386.4
海外事業(百万円)17,15188,494.3
調整額(百万円)△291-
合計(百万円)156,390115.3

(注)1.セグメント間の取引については調整額欄で相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.総販売実績の10%以上の割合を占める主要な取引先はありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成には、経営者による会計基準の選択及び適用、資産及び負債ならびに収益及び費用の見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や状況を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性により、これらの見積りと差異が生じる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績等の状況につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(インテリア事業)
インテリア事業においては、引き続き構造改善・機能強化のための投資による費用増が続き、販売費及び一般管理費が増加しています。当連結会計年度においては、主に物流拠点の新設や統廃合として、2017年5月に「中部ロジスティクスセンターⅡ」、2018年1月に「東京ロジスティクスセンター」を稼働開始し、物流全体の効率の改善、サ-ビスの向上を進めました。これらの施策を通じた商品開発力、営業力、物流機能等の事業遂行能力向上によって、当社グループの業界シェアは確実にアップしていると推定しています。インテリア事業における最重要課題は、収益の改善であると認識しており、今後、運送コストの改善や壁紙、床材等商品価格の値上げを実施してまいります。
(エクステリア事業)
エクステリア事業を担うサングリーン株式会社においては、新設住宅着工戸数が9カ月連続で減少するなど厳しい経営環境が続く中、業績は堅調に推移しております。当連結会計年度は、営業管理体制の整備と地域戦略に沿った営業拠点の統廃合、新規取扱商品の販売や施工力の強化を進めました。同業他社との価格競争が激化することが予想されますが、インテリア事業とのシナジーを追求するなど、今後も営業体制の強化を進めてまいります。
(照明器具事業)
照明器具事業を担う山田照明株式会社においては、前連結会計年度に黒字化したものの、当連結会計年度に再度営業赤字となりました。主な要因は、価格競争激化による受注見込物件の失注とともに、従来得意分野であった商品分野において、大手同業他社が同様の商品を低価格で市場投入してきたことによる販売減が全体に影響したものです。今後、商品構成の見直し、競争力ある商品調達としてのコスト削減を行い、抜本的な改革を進めてまいります。
(海外事業)
中国の山月堂(上海)装飾有限公司は、日系企業への販売拡大により売上が増加し、設立後2年目となる当連結会計年度で黒字化しています。
アメリカのKoroseal Interior Products Holdings,Inc.は、スクラップ率等、製造コストの効率化が進んでいないことによる売上原価の高止まりのため、売上総利益が計画を下回りました。また、販売費及び一般管理費においても、見本帳の費用計上方法を当社に合わせる会計処理に変更したことによる一時的な費用増加などが影響し、計画を上回りました。
海外事業においては、特にKoroseal Interior Products Holdings,Inc.の収益力強化が課題となります。2018年度に新たな新規製造設備の導入をすることで効率化を進めるとともに、サンゲツとのグループシナジーの一つとして、日本の壁紙や粘着剤付き化粧フィルム「リアテック」の北米市場での販路開拓を進めてまいります。
(3) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金及び投資につきましては、主に内部資金を活用することを基本としつつ、一部の投資については借入により外部資金調達を行い、幅広い資金調達手段の確保に努めています。
当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は18,761百万円(前年同期比4,573百万円増)となっています。また、自己資本比率は前年同期比3.7ポイント低下し61.5%となりました。これは主に、海外事業の強化を目的としたシンガポールのGoodrich Global Holdings Pte.Ltd.買収に伴う費用を金融機関からの長期借入金で調達したものです。当社グループでは、自己資本比率やネットキャッシュを鑑みつつ、投資すべき案件では外部資金調達を含めて資金を有効活用し、将来の成長に向けた各施策を進めていく所存です。
(4) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、自己資本当期純利益率(ROE)を重要な経営指標と位置付けております。中期経営計画(2017-2019)「PLG 2019」においては、成長の為の事業推進及び収益管理体制の強化を図り、最終年度となる2019年度の定量目標としてROE8%~10%の達成を目指し、企業価値の向上に取り組んでおります。
当連結会計年度におけるROEは4.2%であります。中期経営計画(2017-2019)「PLG 2019」に掲げる資本政策に基づき、安定的な増配と機動的な自己株式取得の実行により自己資本の圧縮は進捗する一方、連結当期純利益が前年同期比2,055百万円減(31.3%減)したことにより、ROEは前年同期比1.8ポイント低下しました。収益力向上に向けた施策を強化し、引き続きROE改善に取り組んでまいります。
また、中期経営計画(2017-2019)「PLG 2019」の付随目標としてCCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)75日~60日の達成を目指しております。当連結会計年度末におけるCCCは79.7日(前年同期比8.6日改善)となりました。CCCの内訳は以下のとおりであります。売上債権回転期間は全社を挙げて進めている売掛金回収期間短縮への取り組みにより、113.8日(同11.3日改善)となりました。棚卸資産回転期間はインテリア事業における新見本帳発刊に向けた商品在庫金額増などが影響し、45.8日(同1.8日悪化)となりました。仕入債務回転期間は79.9日(同0.9日改善)となりました。これらの結果、CCCは80日を切る水準まで改善しており、引き続き資金効率の向上に取り組んでまいります。

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