四半期報告書-第54期第1四半期(令和2年3月1日-令和2年5月31日)

【提出】
2020/07/10 9:11
【資料】
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【項目】
35項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社。以下同じ。)が判断したものです。
(1) 財政状態の状況
当第1四半期連結会計期間末における資産の残高は、株式会社ニチエーと株式会社サニーTSUBAKIの新規連結に伴い、現金及び預金が20億58百万円、固定資産が57億51百万増加したことなどにより1,786億15百万円となり、前連結会計年度末と比較し68億58百万円増加しました。
負債の残高は、短期借入金が40億61百万円、支払手形及び買掛金が12億68百万円増加したことなどにより892億54百万円となり、前連結会計年度末と比較し58億87百万円増加しました。純資産の残高は、その他有価証券評価差額金が9億91百万円増加したことなどにより893億61百万円となり、前連結会計年度末と比較し9億70百万円増加しました。
(2) 経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2020年3月1日~2020年5月31日)におけるわが国の経済は、消費税率引き上げの影響が残るなか、新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言発令を受けた、国内外の移動制限や外出自粛による消費支出の落込み等により、戦後最大のマイナス成長が見込まれています。小売業界におきましても、コロナ禍のもと、食料品を中心とした生活必需品等は需要増になったものの、不要不急の商品は、外出自粛による買い控えにより売上高の減少を余儀なくされ、全体では厳しい状況となりました。
このような状況下、当社グループにおいては、お客様および従業員の安全・安心の確保を最優先の課題と位置づけ、グループを挙げて感染防止対策を徹底し、新型コロナウイルス感染症拡大の防止に取り組みました。同時に、食料品や日用雑貨品など急激な需要の高まりに対し、欠品なくお客様へ商品を提供することに注力いたしました。
しかしながら、コロナ禍を受けた需要減に直面する業種の大幅な減収、大型ショッピングセンターの客数減による減収をカバーするには至らず、グループでは大きなマイナスとなりました。
当第1四半期連結累計期間の売上高は696億21百万円(前年同期比5.9%減)、営業利益は6億84百万円(前年同期比66.1%減)、経常利益は9億30百万円(前年同期比58.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3億44百万円(前年同期比76.8%減)となりました。
セグメント別の状況は、次のとおりです。
[小売事業]
当社は、2020年度の経営方針を「みんなでつくろう!楽しくて親しみのあるお店~お客様の声をきき、お客様の視点をもつ~」とし、フジという会社や店舗を選んでいただくために、環境への配慮と地域社会との深いかかわりを持ちながら、お客様視点で考え行動できる企業文化の構築を目指しています。また、健全で楽しく働きがいのある職場環境を整え、自律的に考え行動できる人材の育成と組織力の向上にも取り組んでいます。営業面においては、顧客ニーズに応えるマーチャンダイジング(お客様に商品を提供するために必要なすべての活動の総称)の深耕、お客様の声の更なる活用、コスト構造の見直しによる利益改善により、強い店頭を追究することで、お客様からの支持を高めることを目指しています。
店舗では、3月にフジ小網店(広島市中区)を新設しました。また、同じく3月にフジ砥部原町店(愛媛県伊予郡砥部町)、フジグラン山口(山口県山口市)、4月にフジグラン宇部(山口県宇部市)の改装を実施しました。
加えて、物流センターの効率化および事業拡大に向け、更なる品質の向上とチルドカテゴリーの強化を目的とし、5月にフジ松山チルドセンターとフジ香川チルドセンターを移転・新設しました。
また、3月に株式会社ニチエー(広島県福山市、11店舗)、4月に株式会社サニーTSUBAKI(愛媛県松山市、3店舗)が連結子会社として当社グループに加わりました。
中核事業と位置付けるスーパーマーケット事業におきましては、商品の安定供給に注力するなど、内食需要の高まりに対応したことにより、堅調に推移しました。
ノンストアリテイル事業では、3月には愛媛県南宇和郡愛南町と広島県安芸郡海田町で、4月には広島県安芸郡熊野町で移動スーパー「おまかせくん」のサービスを新たに開始し、愛媛県と広島県での巡回エリアを拡大いたしました。現在、合計16店舗を拠点に、26台78ルートで営業を行っており、移動販売は計画どおり事業拡大しております。(前年同期比82.6%増)また、ネットスーパーの客数が増加し、売上高増となりました。(前年同期比48.8%増)
DVD・CD・書籍の小売及びレンタル業では、お客様にとって魅力ある店舗づくりを行うため、品揃えの強化・拡充及び売場環境の整備に取り組み、外出自粛による需要の高まりもあり、業績は堅調に推移しました。
一方で、衣料品、テナントにおいては、不要不急の消費自粛や店舗での長時間滞在を避ける動きが顕著となったことで、来店客数が減少したことに加え、営業時間の短縮や休業を実施したことにより、売上高が大きく減少しました。(衣料品売上高前年同期比37.5%減、テナント売上高前年同期比24.8%減)
これらの結果、小売事業の営業収益は722億59百万円(前年同期比5.5%減)、営業利益は11億99百万円(前年同期比25.5%減)となりました。
[小売周辺事業]
食品製造・加工販売業では、『「デリカスマイル」の醸成~10周年の感謝を込めて~』をテーマに、既存店の活性化、新しいマーケットを創出するマーチャンダイジング力の向上、自社製品の販路拡大と生産性向上、品質管理力の向上に取り組んでいます。
飲食業では、「スクラップ&ビルドの推進」をテーマに、新メニューや新業態への開発に取り組み、品質とサービス向上に努めております。3月には、業態変更により、初のローコストオペレーション型店舗となる「EX!焼肉じゃんじゃか庚午店」(広島市西区)を出店しました。また、外出自粛による「巣ごもり需要」に対応するため、テイクアウト商品の品ぞろえを充実させましたが、外食を控える動きが広まったことにより、客数が減少し、業績に深刻な影響を及ぼしました。(前年同期比32.6%減)
クレジットカード事業では、「スピードと実行力のある企業体質の構築」をテーマに、ファイナンス事業の強化、グループ外収益の拡大、キャッシュレスの推進に取り組んでいます。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、接触を避ける行動への意識が高まり、キャッシュレス利用率が前年同期比で4.5%上昇しました。(2019年42.5%→2020年47.0%)
総合フィットネスクラブ事業では、「フィッタブランドのさらなる成長と会員様満足の実現」をテーマに、営業力と利益体質の強化と強固な組織づくりに取り組んでいます。しかしながら、緊急事態宣言下において、行政等からの要請を受け、休業や営業時間短縮を実施したため、休会を選択する会員が増加し、営業収益が大幅に減少しました。(前年同期比38.5%減)
これらの結果、小売周辺事業の営業収益は77億41百万円(前年同期比12.9%減)、営業損失は3億54百万円(前年同期は営業利益3億29百万円)となりました。
[その他]
総合ビルメンテナンス業では、「安全・安心・快適・便利の深耕」をテーマに、お客様視点の徹底、企画提案型営業力の強化、サービス品質の向上に取り組み、収益力の向上と事業領域の拡大を図っています。
一般旅行業では、「顧客の創造」をテーマに、コンサルティング力を発揮した提案の強化に取り組んでいます。しかしながら、国内外の移動制限により、旅行需要が急激に減退し、大幅に営業収益が減少しました。(前年同期比90.2%減)
これらの結果、その他事業の営業収益は19億31百万円(前年同期比20.2%減)、営業損失は1億12百万円(前年同期は営業利益1億23百万円)となりました。
(注) セグメント別の営業収益には、売上高及び営業収入を含め、セグメント間の取引も含めています。また、記載金額には消費税等を含めていません。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
(5) 従業員数
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数の著しい増減はありません。
(6) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設について、当第1四半期連結累計期間に著しい変更はありません。なお、当第1四半期連結累計期間において、主に以下の設備を取得しました。
小売事業
会社名
事業所名
(所在地)
設備の内容取得価額完了年月
建物及び
構築物
(百万円)
その他
(百万円)
合計
(百万円)
㈱フジ
フジ小網店
(広島県広島市中区)
店舗の新設5391296692020年3月

(注) 上記金額には、消費税等を含めていません。