有価証券報告書-第48期(2023/04/01-2024/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の収束により正常化が進み、国内の外出需要や円安を背景としたインバウンド需要の回復により消費活動が活発化する一方で、国外情勢悪化の長期化、資源価格の高止まりや円安進行による物価の上昇など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような環境下におきまして、当社グループは円安の影響や原材料・資材の価格高騰を受けアパレル・雑貨事業が苦戦する一方で、インバウンド需要の拡大が追い風になっている国内ホテル事業、他社との差別化をはかった商品展開を行っている化粧品健康食品事業やナース関連事業、通信販売のノウハウ、インフラをサービス提供するデータベース活用事業に注力いたしました。その結果、当連結会計年度の売上高は208,298百万円(前年同期比1.9%減)となり、営業利益は9,787百万円(同12.7%減)、経常利益は11,831百万円(同5.0%減)となりました。また、投資有価証券売却益が前年同期より増加した一方で、減損損失が発生したことなどにより親会社株主に帰属する当期純利益は5,839百万円(同21.3%減)となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
[アパレル・雑貨事業]
アパレル・雑貨通販事業においては、円安の影響や原材料・資材の高騰を受け仕入原価及びカタログ・チラシ等の紙媒体費用が上昇したため、収益性の確保を優先し商品価格の見直しや紙媒体の発行数量の抑制を行いました。商品の値上げにより受注単価は上昇したものの、それ以上に受注件数は鈍化する傾向となりました。また、紙媒体の発行数量を抑制したことにより新規顧客の獲得が減少し稼働顧客数も減少傾向となりました。この結果、売上高は74,251百万円(同15.9%減)となり、セグメント損失は2,992百万円(前年同期は930百万円のセグメント利益)となりました。
[化粧品健康食品事業]
化粧品事業においては、国内ECの新規顧客獲得が鮮度時期において好調であったこと、国内卸売販売が拡大したことにより増収増益となりました。健康食品事業においては、通信販売の定期顧客数が減少したことなどにより減収となりましたが、収益性を重視した広告展開を行ったため増益となりました。この結果、売上高は14,718百万円(同0.5%減)となり、セグメント利益は926百万円(同57.5%増)となりました。
[グルメ事業]
グルメ通販事業においては、新型コロナウイルス感染症の収束による外食・外飲みへの回帰影響などにより売上の伸長率が鈍化しました。また、円安の影響や原材料・資材の高騰を受け仕入原価が上昇し、一部商品の販売価格の見直しを行ったものの原価率は悪化しました。この結果、売上高は32,438百万円(同0.4%増)となり、セグメント利益は1,091百万円(同38.1%減)となりました。
[ナース関連事業]
看護師向け通販事業においては、各シーズンの紙媒体の発行部数の抑制や発行回数自体の見直しを行うなど収益性を重視しました。また、法人受注の獲得に注力したため受注件数も改善傾向となりました。この結果、売上高は12,975百万円(同7.8%減)となり、セグメント利益は481百万円(同102.7%増)となりました。
[データベース活用事業]
封入・同送サービス事業においては、新規クライアントの獲得や新たなサービス展開は順調であったものの、アパレル・雑貨事業における紙媒体の発行数の抑制や商品出荷件数の減少により減収減益となりました。フルフィルメント受託サービスにおいては、新規クライアントの獲得は順調であったものの、人件費等の上昇などにより増収減益となりました。ファイナンス事業においては、貸倒が増加傾向にあるものの、新規顧客の獲得が順調であったため増収増益となりました。この結果、売上高は16,725百万円(同6.2%増)となり、セグメント利益は5,150百万円(同9.7%減)となりました。
[呉服関連事業]
和装販売事業においては、不採算店舗の撤退、既存店舗の来客数の減少や購入単価の下落により減収となりました。一方でコスト削減を継続推進したことにより増益となりました。衣裳レンタル事業においては、卒業式袴の早期受注会の実施拡大、前撮りサービスといった新しい取組みにより増収増益となりました。この結果、売上高は23,248百万円(同2.6%減)となり、セグメント利益は1,357百万円(同9.0%増)となりました。
[プロパティ事業]
ホテル事業においては、新型コロナウイルス感染症の収束により国内旅行や出張・インバウンド需要が回復したことで、国内海外共に既存ホテルの稼働率や客室単価が上昇しました。また、国内の新規ホテルが通期で業績に寄与したことなどもあり増収増益となりました。この結果、売上高は30,851百万円(同54.4%増)となり、セグメント利益は4,143百万円(同203.2%増)となりました。
[その他の事業]
飲食店事業においては、新型コロナウイルス感染症の収束により外食需要が回復したことや新規出店を行ったことにより増収増益となりました。アパレル卸事業においてはクライアントの展開縮小などが継続しているため減収減益となりました。この結果、売上高は3,833百万円(同7.6%減)となり、セグメント損失は152百万円(前年同期は92百万円のセグメント損失)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末比7,297百万円増加し、129,961百万円となりました。これは主に、商品及び製品が2,300百万円減少した一方で、現金及び預金が3,731百万円、営業貸付金が2,371百万円、その他の流動資産が3,259百万円増加したことによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末比7,801百万円増加し、170,730百万円となりました。これは主に、建設仮勘定が17,421百万円減少した一方で、建物及び構築物が21,557百万円、機械装置及び運搬具が1,463百万円、リース資産が1,837百万円増加したことによるものであります。この結果、資産合計は、前連結会計年度末比15,099百万円増加し、300,691百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末比5,380百万円減少し、59,206百万円となりました。これは主に、1年内償還予定の社債が4,995百万円増加した一方で、支払手形及び買掛金が2,788百万円、短期借入金が7,235百万円減少したことによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末比10,734百万円増加し、105,302百万円となりました。これは主に、社債が5,015百万円減少した一方で、長期借入金が13,101百万円、リース債務が2,114百万円増加したことによるものであります。この結果、負債合計は、前連結会計年度末比5,353百万円増加し、164,509百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末比9,745百万円増加し、136,182百万円となりました。この結果、自己資本比率は45.0%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末比5,416百万円増の37,245百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、12,770百万円(前年同期は8,241百万円の増加)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益9,772百万円、減価償却費5,435百万円、固定資産減損損失3,433百万円、棚卸資産の減少2,471百万円、販売用不動産の減少1,016百万円などであります。主な減少要因は、営業貸付金の増加2,404百万円、仕入債務の減少2,243百万円、その他の流動負債の減少1,912百万円、法人税等の支払額3,832百万円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、14,403百万円(前年同期は29,924百万円の減少)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出15,653百万円、無形固定資産の取得による支出1,128百万円、投資有価証券の取得による支出1,359百万円などであります。主な増加要因は、投資有価証券の売却による収入3,761百万円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、5,971百万円(前年同期は23,527百万円の増加)となりました。主な増加要因は、長期借入による収入25,307百万円、セール・アンド・リースバックによる収入2,737百万円などであります。主な減少要因は、短期借入金の純増減額9,000百万円、長期借入金の返済による支出10,753百万円、配当金の支払額1,958百万円などであります。
(生産、受注及び販売の状況)
当社グループは、主にカタログ等を媒体とする通信販売により一般顧客を対象に小売販売を行っており、製品の製造は行っておりません。従って生産実績の記載は行っておりません。また、通信販売の特質上受注から商品発送までのリードタイムは極めて短いものであり受注状況の記載を行っておりません。
(1) 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は仕入価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
(2) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は販売実績によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
(2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度は、アパレル・雑貨事業、化粧品健康食品事業、グルメ事業、ナース関連事業、データベース活用事業、呉服関連事業、プロパティ事業、その他の事業の8セグメントにおいて、1つ1つのセグメントを太く強くし、シナジー効果を発揮するポートフォリオ経営の成熟に取り組んで参りました。その結果、売上高は208,298百万円(前年同期比1.9%減)となり、営業利益は9,787百万円(同12.7%減)となりました。なお、第五次経営計画の2年目である当連結会計年度の目標は、売上高219,000百万円、営業利益14,000百万円、ROE8%以上としておりました。2023年10月30日に業績予測を修正し、売上高208,500百万円、営業利益10,000百万円としておりました。売上高は修正後予算に届かず、修正目標比0.1%減となりました。営業利益についても修正後予算に届かず、修正目標比2.1%減となりました。経常利益は為替差益が前年同期より増加しことなどにより営業外損益は2,044百万円(同64.6%増)となったものの営業減益の影響で11,831百万円(同5.0%減)となりました。また、投資有価証券売却益が増加したものの減損損失が発生したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は5,839百万円(同21.3%減)となりました。
主力事業の取り組みは次のとおりであります。
[アパレル・雑貨事業]
アパレル・雑貨通販事業においては、円安の影響や原材料・資材の高騰を受け仕入原価及びカタログ・チラシ等の紙媒体費用が上昇したため、収益性の確保を優先し商品価格の見直しや紙媒体の発行数量の抑制を行いました。商品の値上げにより受注単価は上昇したものの、それ以上に受注件数は鈍化する傾向となりました。また、紙媒体の発行数量を抑制したことにより新規顧客の獲得が減少し稼働顧客数も減少傾向となりました。この結果、売上高は74,251百万円(同15.9%減)となり、セグメント損失は2,992百万円(前年同期は930百万円のセグメント利益)となりました。
[化粧品健康食品事業]
化粧品事業においては、国内ECの新規顧客獲得が鮮度時期において好調であったこと、国内卸売販売が拡大したことにより増収増益となりました。健康食品事業においては、通信販売の定期顧客数が減少したことなどにより減収となりましたが、収益性を重視した広告展開を行ったため増益となりました。この結果、売上高は14,718百万円(同0.5%減)となり、セグメント利益は926百万円(同57.5%増)となりました。
[グルメ事業]
グルメ通販事業においては、新型コロナウイルス感染症の収束による外食・外飲みへの回帰影響などにより売上の伸長率が鈍化しました。また、円安の影響や原材料・資材の高騰を受け仕入原価が上昇し、一部商品の販売価格の見直しを行ったものの原価率は悪化しました。この結果、売上高は32,438百万円(同0.4%増)となり、セグメント利益は1,091百万円(同38.1%減)となりました。
[ナース関連事業]
看護師向け通販事業においては、各シーズンの紙媒体の発行部数の抑制や発行回数自体の見直しを行うなど収益性を重視しました。また、法人受注の獲得に注力したため受注件数も改善傾向となりました。この結果、売上高は12,975百万円(同7.8%減)となり、セグメント利益は481百万円(同102.7%増)となりました。
[データベース活用事業]
封入・同送サービスにおいては、新規クライアントの獲得や新たなサービス展開は順調であったものの、アパレル・雑貨事業における紙媒体の発行数の抑制や商品出荷件数の減少により減収減益となりました。フルフィルメント受託サービスにおいては、新規クライアントの獲得は順調であったものの、人件費等の上昇などにより増収減益となりました。ファイナンス事業においては、貸倒れが増加傾向にあるものの、新規顧客の獲得が順調であったため増収増益となりました。この結果、売上高は16,725百万円(同6.2%増)となり、セグメント利益は5,150百万円(同9.7%減)となりました。
[呉服関連事業]
和装販売事業においては、不採算店舗の撤退、既存店舗の来客数の減少や購入単価の下落により減収となりました。一方でコスト削減を継続推進したことにより増益となりました。衣裳レンタル事業においては、卒業式袴の早期受注会の実施拡大、前撮りサービスといった新しい取組みにより増収増益となりました。この結果、売上高は23,248百万円(同2.6%減)となり、セグメント利益は1,357百万円(同9.0%増)となりました。
[プロパティ事業]
ホテル事業においては、新型コロナウイルス感染症の収束により国内旅行や出張・インバウンド需要が回復したことで、国内海外共に既存ホテルの稼働率や客室単価が上昇しました。また、国内の新規ホテルが通期で業績に寄与したことなどもあり増収増益となりました。この結果、売上高は30,851百万円(同54.4%増)となり、セグメント利益は4,143百万円(同203.2%増)となりました。
[その他の事業]
飲食店事業においては、新型コロナウイルス感染症の収束により外食需要が回復したことや新規出店を行ったことにより増収増益となりました。アパレル卸事業においてはクライアントの展開縮小などが継続しているため減収減益となりました。この結果、売上高は3,833百万円(同7.6%減)となり、セグメント損失は152百万円(前年同期は92百万円のセグメント損失)となりました。
財政状態の分析
当連結会計年度末における財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
財務政策
当社グループは、更なる成長を目指すために、設備や不動産開発・取得への投資を行っており、財務の健全性や資本効率など当社グループにとって最適な資本構成を追及するとともに、将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元とのバランスを保つことに努めております。
資金の調達源としては、営業キャッシュ・フローに加え、金融機関からの借入金を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務・社債を含む有利子負債の残高は119,551百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は37,245百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告数値、並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行う必要があります。当社グループは連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の実績や状況に応じ、合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。この差異は、当社グループの連結財務諸表及びセグメントごとの業績に影響を及ぼす可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の収束により正常化が進み、国内の外出需要や円安を背景としたインバウンド需要の回復により消費活動が活発化する一方で、国外情勢悪化の長期化、資源価格の高止まりや円安進行による物価の上昇など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような環境下におきまして、当社グループは円安の影響や原材料・資材の価格高騰を受けアパレル・雑貨事業が苦戦する一方で、インバウンド需要の拡大が追い風になっている国内ホテル事業、他社との差別化をはかった商品展開を行っている化粧品健康食品事業やナース関連事業、通信販売のノウハウ、インフラをサービス提供するデータベース活用事業に注力いたしました。その結果、当連結会計年度の売上高は208,298百万円(前年同期比1.9%減)となり、営業利益は9,787百万円(同12.7%減)、経常利益は11,831百万円(同5.0%減)となりました。また、投資有価証券売却益が前年同期より増加した一方で、減損損失が発生したことなどにより親会社株主に帰属する当期純利益は5,839百万円(同21.3%減)となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
[アパレル・雑貨事業]
アパレル・雑貨通販事業においては、円安の影響や原材料・資材の高騰を受け仕入原価及びカタログ・チラシ等の紙媒体費用が上昇したため、収益性の確保を優先し商品価格の見直しや紙媒体の発行数量の抑制を行いました。商品の値上げにより受注単価は上昇したものの、それ以上に受注件数は鈍化する傾向となりました。また、紙媒体の発行数量を抑制したことにより新規顧客の獲得が減少し稼働顧客数も減少傾向となりました。この結果、売上高は74,251百万円(同15.9%減)となり、セグメント損失は2,992百万円(前年同期は930百万円のセグメント利益)となりました。
[化粧品健康食品事業]
化粧品事業においては、国内ECの新規顧客獲得が鮮度時期において好調であったこと、国内卸売販売が拡大したことにより増収増益となりました。健康食品事業においては、通信販売の定期顧客数が減少したことなどにより減収となりましたが、収益性を重視した広告展開を行ったため増益となりました。この結果、売上高は14,718百万円(同0.5%減)となり、セグメント利益は926百万円(同57.5%増)となりました。
[グルメ事業]
グルメ通販事業においては、新型コロナウイルス感染症の収束による外食・外飲みへの回帰影響などにより売上の伸長率が鈍化しました。また、円安の影響や原材料・資材の高騰を受け仕入原価が上昇し、一部商品の販売価格の見直しを行ったものの原価率は悪化しました。この結果、売上高は32,438百万円(同0.4%増)となり、セグメント利益は1,091百万円(同38.1%減)となりました。
[ナース関連事業]
看護師向け通販事業においては、各シーズンの紙媒体の発行部数の抑制や発行回数自体の見直しを行うなど収益性を重視しました。また、法人受注の獲得に注力したため受注件数も改善傾向となりました。この結果、売上高は12,975百万円(同7.8%減)となり、セグメント利益は481百万円(同102.7%増)となりました。
[データベース活用事業]
封入・同送サービス事業においては、新規クライアントの獲得や新たなサービス展開は順調であったものの、アパレル・雑貨事業における紙媒体の発行数の抑制や商品出荷件数の減少により減収減益となりました。フルフィルメント受託サービスにおいては、新規クライアントの獲得は順調であったものの、人件費等の上昇などにより増収減益となりました。ファイナンス事業においては、貸倒が増加傾向にあるものの、新規顧客の獲得が順調であったため増収増益となりました。この結果、売上高は16,725百万円(同6.2%増)となり、セグメント利益は5,150百万円(同9.7%減)となりました。
[呉服関連事業]
和装販売事業においては、不採算店舗の撤退、既存店舗の来客数の減少や購入単価の下落により減収となりました。一方でコスト削減を継続推進したことにより増益となりました。衣裳レンタル事業においては、卒業式袴の早期受注会の実施拡大、前撮りサービスといった新しい取組みにより増収増益となりました。この結果、売上高は23,248百万円(同2.6%減)となり、セグメント利益は1,357百万円(同9.0%増)となりました。
[プロパティ事業]
ホテル事業においては、新型コロナウイルス感染症の収束により国内旅行や出張・インバウンド需要が回復したことで、国内海外共に既存ホテルの稼働率や客室単価が上昇しました。また、国内の新規ホテルが通期で業績に寄与したことなどもあり増収増益となりました。この結果、売上高は30,851百万円(同54.4%増)となり、セグメント利益は4,143百万円(同203.2%増)となりました。
[その他の事業]
飲食店事業においては、新型コロナウイルス感染症の収束により外食需要が回復したことや新規出店を行ったことにより増収増益となりました。アパレル卸事業においてはクライアントの展開縮小などが継続しているため減収減益となりました。この結果、売上高は3,833百万円(同7.6%減)となり、セグメント損失は152百万円(前年同期は92百万円のセグメント損失)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末比7,297百万円増加し、129,961百万円となりました。これは主に、商品及び製品が2,300百万円減少した一方で、現金及び預金が3,731百万円、営業貸付金が2,371百万円、その他の流動資産が3,259百万円増加したことによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末比7,801百万円増加し、170,730百万円となりました。これは主に、建設仮勘定が17,421百万円減少した一方で、建物及び構築物が21,557百万円、機械装置及び運搬具が1,463百万円、リース資産が1,837百万円増加したことによるものであります。この結果、資産合計は、前連結会計年度末比15,099百万円増加し、300,691百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末比5,380百万円減少し、59,206百万円となりました。これは主に、1年内償還予定の社債が4,995百万円増加した一方で、支払手形及び買掛金が2,788百万円、短期借入金が7,235百万円減少したことによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末比10,734百万円増加し、105,302百万円となりました。これは主に、社債が5,015百万円減少した一方で、長期借入金が13,101百万円、リース債務が2,114百万円増加したことによるものであります。この結果、負債合計は、前連結会計年度末比5,353百万円増加し、164,509百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末比9,745百万円増加し、136,182百万円となりました。この結果、自己資本比率は45.0%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末比5,416百万円増の37,245百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、12,770百万円(前年同期は8,241百万円の増加)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益9,772百万円、減価償却費5,435百万円、固定資産減損損失3,433百万円、棚卸資産の減少2,471百万円、販売用不動産の減少1,016百万円などであります。主な減少要因は、営業貸付金の増加2,404百万円、仕入債務の減少2,243百万円、その他の流動負債の減少1,912百万円、法人税等の支払額3,832百万円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、14,403百万円(前年同期は29,924百万円の減少)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出15,653百万円、無形固定資産の取得による支出1,128百万円、投資有価証券の取得による支出1,359百万円などであります。主な増加要因は、投資有価証券の売却による収入3,761百万円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、5,971百万円(前年同期は23,527百万円の増加)となりました。主な増加要因は、長期借入による収入25,307百万円、セール・アンド・リースバックによる収入2,737百万円などであります。主な減少要因は、短期借入金の純増減額9,000百万円、長期借入金の返済による支出10,753百万円、配当金の支払額1,958百万円などであります。
(生産、受注及び販売の状況)
当社グループは、主にカタログ等を媒体とする通信販売により一般顧客を対象に小売販売を行っており、製品の製造は行っておりません。従って生産実績の記載は行っておりません。また、通信販売の特質上受注から商品発送までのリードタイムは極めて短いものであり受注状況の記載を行っておりません。
(1) 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 仕入高(百万円) | 前年同期比(%) | |
通 販 事 業 | アパレル・雑貨事業 | 33,920 | 81.2 |
化粧品健康食品事業 | 3,621 | 94.4 | |
グルメ事業 | 18,353 | 94.3 | |
ナース関連事業 | 5,432 | 69.7 | |
データベース活用事業 | 0 | 1.4 | |
小計 | 61,328 | 84.2 | |
呉服関連事業 | 8,808 | 94.1 | |
プロパティ事業 | 4,669 | 144.4 | |
その他の事業 | 1,949 | 83.0 | |
合計 | 76,756 | 87.4 |
(注) 金額は仕入価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
(2) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) | |
通 販 事 業 | アパレル・雑貨事業 | 74,116 | 84.2 |
化粧品健康食品事業 | 14,716 | 99.5 | |
グルメ事業 | 32,106 | 100.2 | |
ナース関連事業 | 12,975 | 92.3 | |
データベース活用事業 | 16,679 | 106.5 | |
小計 | 150,594 | 91.5 | |
呉服関連事業 | 23,172 | 97.5 | |
プロパティ事業 | 30,747 | 154.4 | |
その他の事業 | 3,783 | 92.6 | |
合計 | 208,298 | 98.1 |
(注) 金額は販売実績によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
(2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度は、アパレル・雑貨事業、化粧品健康食品事業、グルメ事業、ナース関連事業、データベース活用事業、呉服関連事業、プロパティ事業、その他の事業の8セグメントにおいて、1つ1つのセグメントを太く強くし、シナジー効果を発揮するポートフォリオ経営の成熟に取り組んで参りました。その結果、売上高は208,298百万円(前年同期比1.9%減)となり、営業利益は9,787百万円(同12.7%減)となりました。なお、第五次経営計画の2年目である当連結会計年度の目標は、売上高219,000百万円、営業利益14,000百万円、ROE8%以上としておりました。2023年10月30日に業績予測を修正し、売上高208,500百万円、営業利益10,000百万円としておりました。売上高は修正後予算に届かず、修正目標比0.1%減となりました。営業利益についても修正後予算に届かず、修正目標比2.1%減となりました。経常利益は為替差益が前年同期より増加しことなどにより営業外損益は2,044百万円(同64.6%増)となったものの営業減益の影響で11,831百万円(同5.0%減)となりました。また、投資有価証券売却益が増加したものの減損損失が発生したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は5,839百万円(同21.3%減)となりました。
主力事業の取り組みは次のとおりであります。
[アパレル・雑貨事業]
アパレル・雑貨通販事業においては、円安の影響や原材料・資材の高騰を受け仕入原価及びカタログ・チラシ等の紙媒体費用が上昇したため、収益性の確保を優先し商品価格の見直しや紙媒体の発行数量の抑制を行いました。商品の値上げにより受注単価は上昇したものの、それ以上に受注件数は鈍化する傾向となりました。また、紙媒体の発行数量を抑制したことにより新規顧客の獲得が減少し稼働顧客数も減少傾向となりました。この結果、売上高は74,251百万円(同15.9%減)となり、セグメント損失は2,992百万円(前年同期は930百万円のセグメント利益)となりました。
[化粧品健康食品事業]
化粧品事業においては、国内ECの新規顧客獲得が鮮度時期において好調であったこと、国内卸売販売が拡大したことにより増収増益となりました。健康食品事業においては、通信販売の定期顧客数が減少したことなどにより減収となりましたが、収益性を重視した広告展開を行ったため増益となりました。この結果、売上高は14,718百万円(同0.5%減)となり、セグメント利益は926百万円(同57.5%増)となりました。
[グルメ事業]
グルメ通販事業においては、新型コロナウイルス感染症の収束による外食・外飲みへの回帰影響などにより売上の伸長率が鈍化しました。また、円安の影響や原材料・資材の高騰を受け仕入原価が上昇し、一部商品の販売価格の見直しを行ったものの原価率は悪化しました。この結果、売上高は32,438百万円(同0.4%増)となり、セグメント利益は1,091百万円(同38.1%減)となりました。
[ナース関連事業]
看護師向け通販事業においては、各シーズンの紙媒体の発行部数の抑制や発行回数自体の見直しを行うなど収益性を重視しました。また、法人受注の獲得に注力したため受注件数も改善傾向となりました。この結果、売上高は12,975百万円(同7.8%減)となり、セグメント利益は481百万円(同102.7%増)となりました。
[データベース活用事業]
封入・同送サービスにおいては、新規クライアントの獲得や新たなサービス展開は順調であったものの、アパレル・雑貨事業における紙媒体の発行数の抑制や商品出荷件数の減少により減収減益となりました。フルフィルメント受託サービスにおいては、新規クライアントの獲得は順調であったものの、人件費等の上昇などにより増収減益となりました。ファイナンス事業においては、貸倒れが増加傾向にあるものの、新規顧客の獲得が順調であったため増収増益となりました。この結果、売上高は16,725百万円(同6.2%増)となり、セグメント利益は5,150百万円(同9.7%減)となりました。
[呉服関連事業]
和装販売事業においては、不採算店舗の撤退、既存店舗の来客数の減少や購入単価の下落により減収となりました。一方でコスト削減を継続推進したことにより増益となりました。衣裳レンタル事業においては、卒業式袴の早期受注会の実施拡大、前撮りサービスといった新しい取組みにより増収増益となりました。この結果、売上高は23,248百万円(同2.6%減)となり、セグメント利益は1,357百万円(同9.0%増)となりました。
[プロパティ事業]
ホテル事業においては、新型コロナウイルス感染症の収束により国内旅行や出張・インバウンド需要が回復したことで、国内海外共に既存ホテルの稼働率や客室単価が上昇しました。また、国内の新規ホテルが通期で業績に寄与したことなどもあり増収増益となりました。この結果、売上高は30,851百万円(同54.4%増)となり、セグメント利益は4,143百万円(同203.2%増)となりました。
[その他の事業]
飲食店事業においては、新型コロナウイルス感染症の収束により外食需要が回復したことや新規出店を行ったことにより増収増益となりました。アパレル卸事業においてはクライアントの展開縮小などが継続しているため減収減益となりました。この結果、売上高は3,833百万円(同7.6%減)となり、セグメント損失は152百万円(前年同期は92百万円のセグメント損失)となりました。
財政状態の分析
当連結会計年度末における財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
財務政策
当社グループは、更なる成長を目指すために、設備や不動産開発・取得への投資を行っており、財務の健全性や資本効率など当社グループにとって最適な資本構成を追及するとともに、将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元とのバランスを保つことに努めております。
資金の調達源としては、営業キャッシュ・フローに加え、金融機関からの借入金を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務・社債を含む有利子負債の残高は119,551百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は37,245百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告数値、並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行う必要があります。当社グループは連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の実績や状況に応じ、合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。この差異は、当社グループの連結財務諸表及びセグメントごとの業績に影響を及ぼす可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。