四半期報告書-第58期第2四半期(令和1年7月1日-令和1年9月30日)

【提出】
2019/11/14 10:30
【資料】
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【項目】
17項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、省力化投資を中心に外国人観光客の富裕層をターゲットにした高級ホテルの建設などもあって、非製造業では高水準の設備投資意欲が伺えました。しかしながら米中貿易戦争の長期化を主な要因に外需が縮小しているため、製造業では生産や出荷が鈍りました。個人消費につきましても、消費増税前の駆け込み需要がみられたものの、世界経済が不透明感を増していることもあって、消費者心理は悪化が続いております。
外食産業におきましては、人件費や物流費の上昇、食材価格の高騰のほか、消費者のニーズの多様化やコストパフォーマンス意識の高まりなどのため、厳しい経営環境が続いております。更に消費増税後も軽減税率が適用される弁当や惣菜の持ち帰りや宅配サービスといった中食との競合の一層の激化もあり、今後も予断を許さない状況にあります。
このような状況の中、当社グループでは「すべてはお客様のために」をモットーにQSCAを高め、家庭ではなかなか体験できない様々な料理や高レベルのサービスをお客様に提供することで、「楽しかった、美味しかった」とお客様に喜んで頂けるよう引き続き心掛けております。そのため、お客様のニーズの分析や主要業態のコンセプトの一層のブラッシュアップなどを行うとともに、訴求力を高めた様々なサービスの提供、従業員のスキルの更なる習熟やモチベーションの向上などに努めております。
具体的には、店舗運営面で生ビール半額キャンペーンや1杯88円キャンペーンを実施、また「甘太郎」「北海道」などを運営しているレインズインターナショナル コロワイドカンパニーでは1ヶ月間飲み放題が楽しめる「飲みホー定期券」を発行致しました。更に回転寿司を提供しているカッパ・クリエイトでは、ランチタイムやディナータイムにおいても食べ放題を可能にしているほか、サイドメニューとして「有名店の味をかっぱ寿司で」をコンセプトに、本格ラーメンを提供し好評を博しております。このような「お値打ち感」を一層高めた新メニュー・店内サービスの提供だけでなく、アトムやカッパ・クリエイトでは寿司の持ち帰り需要に対してWEB予約を充実させ、スムーズにお受け取り頂くことを可能に致しました。更にキャッシュレス決済に対応して、スマートフォン決済サービスの「PayPay」や「d払い」等を導入しております。
コスト面では広告宣伝費投入の効率化を図るため、SNSを活用するとともに、テレビ媒体を活用する場合はテレビCMのみではなく番組とのタイアップを進めることや、また新聞折込みチラシも地域一律配布をやめて個店単位で配布するように致しました。また各業態とも提供メニューの工夫によって、使用食材の歩留まり向上に努めております。更に各種食料品の調達・製造・物流などを手掛けているコロワイドMDでは、仕入先との中期的な契約の締結やスポット商品の機動的な調達などによって食材価格上昇の影響を抑制したほか、焼肉のタレやソース、ハンバーガーのパティ、ラーメンのスープなどの加工製品の内製化を進めております。これらに加えて、グループ各社が使用する各種調味料の規格の統一化、原材料・製品・資材の在庫回転率の一層の改善、物流機能の集約などにも取り組んでおります。
店舗政策につきましては、直営レストラン業態を20店舗、直営居酒屋業態を5店舗、合計25店舗を新規出店致しました。一方、不採算などにより直営レストラン業態を32店舗、直営居酒屋業態を29店舗、合計61店舗を閉店致しました。その結果、当第2四半期連結会計期間末の直営店舗数は1,472店舗となりました。尚、FC店舗を含めた総店舗数は2,682店舗となっております。
以上のような施策を進めてまいりました結果、レインズインターナショナルが手掛けている「牛角」や「温野菜」、カッパ・クリエイトの「かっぱ寿司」などは堅調に推移致しました。しかしながら居酒屋業態は、大雨や台風に見舞われた8月後半以降、苦戦を強いられました。またアトムの運営する「ステーキ宮」が、他社の高価格専門店の値下げ等の影響から伸び悩んでおります。このため、当第2四半期連結累計期間の連結業績につきましては、売上収益が1,200億70百万円となりました。また営業利益は減損損失5億71百万円を計上したことから42億28百万円となり、更にM&Aに附随して取得した有価証券に対して、投資有価証券評価損8億20百万円を金融費用として計上したこと等により、税引前四半期利益は19億96百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は1億14百万円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① ㈱コロワイドMD
㈱コロワイドMDは、各種食料品の商品開発・調達・製造・物流・マーチャンダイジングを行っております。
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、売上収益は417億94百万円(前年同四半期426億65百万円)、営業利益は7億6百万円(前年同四半期11億72百万円)となりました。
② ㈱アトム
㈱アトムは、主に「にぎりの徳兵衛」・「ステーキ宮」などのレストラン業態の直営飲食店チェーン及びFC事業の多店舗展開を行っております。
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、売上収益は258億40百万円(前年同四半期260億25百万円)、営業利益は4億4百万円(前年同四半期9億78百万円)となりました。
尚、店舗政策につきましては3店舗(直営3店舗)の新規出店、12店舗(直営11店舗・FC1店舗)の閉鎖を行い、当第2四半期連結会計期間末の店舗数467店舗は(直営453店舗、FC14店舗)となっております。
③ ㈱レインズインターナショナル
㈱レインズインターナショナルは、主に「手作り居酒屋 甘太郎」・「北の味紀行と地酒 北海道」・「遊食三昧 NIJYU-MARU」、「牛角」・「温野菜」・「土間土間」・「かまどか」・「FRESHNESS BURGER」などのレストラン及び居酒屋業態の直営店舗の運営の他、フランチャイズ加盟店の募集、加盟店の経営指導、商品の企画販売及び食材等の供給を行っております。
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、売上収益は540億45百万円(前年同四半期541億30百万円)、営業利益は25億62百万円(前年同四半期17億9百万円)となりました。
尚、店舗政策につきましては51店舗(FC30店舗・直営21店舗)の新規出店、67店舗(FC21店舗・直営46店舗)の閉鎖を行い、当第2四半期連結会計期間末の店舗数は1,840店舗(FC1,193店舗・直営647店舗)となっております。
④ カッパ・クリエイト㈱
カッパ・クリエイト㈱は、主に「かっぱ寿司」などの回転寿司の直営店の運営の他、寿司・調理パンなどのデリカ事業を行っております。
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、売上収益は389億58百万円(前年同四半期395億18百万円)、営業利益は15億77百万円(前年同四半期7億3百万円)となりました。
尚、店舗政策につきましては1店舗の新規出店、3店舗の閉鎖を行い、当第2四半期連結会計期間末の直営店舗数は329店舗となっております。
⑤ その他
その他は、ワールドピーコム㈱における外食事業向けセルフ・オーダー・トータル・システムの開発・販売、無線通信技術の開発・運用、㈱バンノウ水産における鮪類並びに水産物の卸売及び加工販売、㈱シルスマリアにおける生菓子、焼き菓子、チョコレート(生チョコ他)の製造・販売、㈱ココットにおける事務処理業務、㈱WORITS、㈱ダブリューピィージャパン、㈱ダイニング・クリエイション、及びCOLOWIDE VIETNAM.,JSC.における飲食店経営となっております。
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、売上収益は139億14百万円(前年同四半期144億28百万円)、営業利益は1億71百万円(前年同四半期2億5百万円)となりました。
(注)セグメントにつきましては、「要約四半期連結財務諸表注記 5.セグメント情報」をご参照下さい。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローが136億4百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△56億3百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△124億13百万円、現金及び現金同等物に係る換算差額が△20百万円となりました結果、前連結会計年度末に比べ44億32百万円減少し、294億22百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税引前四半期利益と減価償却費及び償却費によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得による支出によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に短期借入金の純増、長期借入れによる収入及び社債の発行による収入があるものの、長期借入金の返済による支出、社債の償還による支出及びリース負債の返済による支出によるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。