訂正四半期報告書-第60期第1四半期(令和3年4月1日-令和3年6月30日)

【提出】
2021/11/10 15:06
【資料】
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【項目】
33項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 財政状態
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ30億23百万円減少し、2,609億70百万円となりました。これは主にその他の金融資産が9億1百万円、使用権資産が7億71百万円、現金及び現金同等物が6億95百万円、売却目的で保有する資産が5億17百万円減少したことによるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ29億51百万円減少し、2,235億27百万円となりました。これは主に社債及び借入金が38億48百万円増加したものの、未払法人所得税等が34億47百万円、営業債務及びその他の債務が23億43百万円、リース負債が10億98百万円減少したことによるものであります。
資本合計は、前連結会計年度末に比べ71百万円減少し、374億43百万円となりました。これは主に非支配株主持分が1億22百万円増加したものの、利益剰余金が1億74百万円減少したことによるものであります。
② 経営成績
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、中国に続いて米国においても景気が急速に回復してきたことを背景に、自動車及び自動車部品や半導体関連製品の輸出が堅調に推移しました。一方、個人消費は高級ブランド品や高機能の家電製品など、一部の分野では回復がみられているとはいえ、感染力の強い変異株の拡大のため新型コロナウイルス感染症の影響が一向に収まらないことから、対面型のサービス産業を中心に弱含みの状態のままとなっております。
外食産業におきましては、緊急事態宣言や蔓延防止等重点措置によって店舗休業や営業時間の短縮、酒類の提供制限等の要請を受けており、しかも休業・時短営業協力金や雇用調整助成金の申請手続きが煩雑なことに加え、その支給が大幅に遅れております。更に外出自粛の影響で来店客数が相変わらず減少し、外食から内食へのシフトが進んでいるなど、非常に厳しい経営環境が続いております。
このような状況の中、当社グループでは引き続き「すべてはお客様の為に」をモットーにQSCAを高め、家庭ではなかなか体験できない様々な料理や高レベルのサービスをお客様に提供することによって、「楽しかった、美味しかった」とお客様に喜んで頂けるよう心掛けております。そして新型コロナウイルス感染症の感染拡大抑止のために、従業員の健康・衛生管理の強化や、お客様に対する入店時の検温並びにマスク会食依頼、店舗内における密閉・密集・密接を避けるための様々な対策などを講じております。更に中食を上回る上質でお値打ち感のあるランチメニューやテイクアウト商品の拡充・強化、デリバリーサービスの推進、デパートの地下食品売り場への大戸屋における惣菜店の出店、インターネット上に実店舗では扱っていない様々なメニューを登録し提供する「バーチャルレストラン」の展開、また料理に必要なカット済みの食材や調味料、ソースをセットにして、完成度の高い食事を短時間で作れるようにする「ミールキット」の開発などを行っております。
コスト面では引き続き費用対効果の精査に努め、損益分岐点の引き下げを鋭意図っております。そのため従業員の適正な配置転換や適切な就労時間の考察に基づく人材の活性化並びに人件費の削減、賃借物件の家賃契約をはじめとする各種契約の見直しによる費用圧縮、業態転換或いは業態集約、提供メニューの工夫に基づく使用食材の歩留まり向上、需要予測の精緻化による食品廃棄ロスの低減、セントラルキッチンの生産ラインにおける作業の一層の効率化、物流拠点の集約及び物流全体の最適化などに取り組んでおります。
店舗政策につきましては、直営レストラン業態を1店舗、直営居酒屋業態を1店舗、合計2店舗を新規出店し、FCレストラン業態4店舗、FC居酒屋業態2店舗、合計6店舗を直営化致しました。一方、不採算や賃貸契約の終了などにより直営レストラン業態を13店舗、直営居酒屋業態を7店舗、合計20店舗を閉店し、直営レストラン業態3店舗をFC化致しました。その結果、当第1四半期連結会計期間末の直営店舗数は1,455店舗となりました。尚、FC店舗を含めた総店舗数は2,822店舗となっております。
海外事業につきましては、新型コロナウイルス感染症が再拡大している東南アジアにおいては、厳しい状況が続いておりますが、新型コロナウイルスワクチンの接種が進んでいる米国では、不透明さは残りますが徐々に制約が解除され、回復基調となってきております。
以上のような施策を進めてまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大抑止を図る必要から、営業店舗の休業や時短営業を継続して実施している影響により、既存店売上収益は前年に対しては回復傾向ではありますが、新型コロナウイルス禍の顕在化する以前の水準には回復しておりません。
しかしながら当第1四半期連結累計期間の連結業績につきましては、売上収益が393億30百万円、事業利益(注)が12億17百万円、営業利益が16億18百万円、四半期利益が10億60百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益が7億19百万円と黒字化しております。
尚、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、政府・自治体からの店舗休業や営業時間短縮等の要請に伴う時短営業協力金53億22百万円及び雇用調整助成金12億94百万円の収入は、販売費及び一般管理費、その他の営業費用から控除並びにその他の営業収益へ計上しております。
(注)事業利益 = 「売上収益 - 売上原価 - 販売費及び一般管理費」により計算しております。
事業利益は、IFRSで定義されている指標ではありません。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
a. ㈱コロワイドMD
㈱コロワイドMDは、各種食料品の商品開発・調達・製造・物流・マーチャンダイジングを行っております。
当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、売上収益は145億65百万円(前年同四半期112億31百万円)、事業利益は1億4百万円(前年同期事業利益4百万円)、営業利益は63百万円(前年同四半期営業損失1億52百万円)となりました。
b. ㈱アトム
㈱アトムは、主に「にぎりの徳兵衛」・「ステーキ宮」などのレストラン業態の直営飲食店チェーン及びFC事業の多店舗展開を行っております。
当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、売上収益は68億12百万円(前年同四半期60億81百万円)、事業利益は7百万円(前年同期事業損失10億25百万円)、営業損失は15百万円(前年同四半期営業損失11億39百万円)となりました。
尚、店舗政策につきましては、当第1四半期連結会計期間末の店舗数は368店舗(直営357店舗、FC11店舗)となっております。
c. ㈱レインズインターナショナル
㈱レインズインターナショナルは、主に「牛角」・「温野菜」・「土間土間」・「かまどか」・「手作り居酒屋 甘太郎」・「北の味紀行と地酒 北海道」・「FRESHNESS BURGER」などのレストラン及び居酒屋業態のフランチャイズ加盟店の募集、加盟店の経営指導、商品の企画販売及び食材等の供給の他、直営店舗の運営を行っております。
当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、売上収益は118億1百万円(前年同四半期105億70百万円)、事業利益は11億66百万円(前年同期事業損失26億2百万円)、営業利益は13億39百万円(前年同四半期営業損失35億30百万円)となりました。
尚、店舗政策につきましては11店舗(FC6店舗・直営5店舗)の新規出店、26店舗(FC11店舗・直営15店舗)の閉鎖を行い、当第1四半期連結会計期間末の店舗数は1,670店舗(FC1,077店舗・直営593店舗)となっております。
d. カッパ・クリエイト㈱
カッパ・クリエイト㈱は、主に「かっぱ寿司」などの回転寿司の直営店の運営の他、寿司・調理パンなどのデリカ事業を行っております。
当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、売上収益は165億35百万円(前年同四半期136億11百万円)、事業損失は1億60百万円(前年同期事業損失12億33百万円)、営業利益は49百万円(前年同四半期営業損失12億39百万円)となりました。
尚、店舗政策につきましては3店舗の閉鎖を行い、当第1四半期連結会計期間末の直営店舗数は315店舗となっております。
e. ㈱大戸屋ホールディングス
㈱大戸屋ホールディングスは、定食店「大戸屋ごはん処」などの国内及び海外におけるチェーン展開を行うグループ会社の企画・管理・運営を行っております。尚、当社は前第2四半期連結会計期間末より同社を連結子会社化しております。
当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、売上収益は40億66百万円、事業利益3億49百万円、営業利益4億6百万円となりました。
尚、店舗政策につきましては4店舗(直営2店舗・FC2店舗)を新規出店し、一方、8店舗(直営5店舗、FC3店舗)の閉鎖を行い、当連結会計年度末の店舗数は427店舗(直営148店舗、FC279店舗)となっております。
f. その他
その他は、ワールドピーコム㈱における外食事業向けセルフ・オーダー・トータル・システムの開発・販売、無線通信技術の開発・運用、㈱バンノウ水産における鮪類並びに水産物の卸売及び加工販売、㈱シルスマリアにおける生菓子、焼き菓子、チョコレート(生チョコ他)の製造・販売、㈱ココットにおける事務処理業務、㈱WORITS、㈱ダブリューピィージャパン、㈱ダイニング・クリエイションにおける飲食店経営、㈱ダイニングエールにおける給食事業運営、㈱フューチャーリンクにおけるFC事業運営となっております。
当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、売上収益は48億13百万円(前年同四半期40億90百万円)、事業利益は314百万円(前年同期事業損失73百万円)、営業利益は2億94百万円(前年同四半期営業損失1億34百万円)となりました。
(注)セグメントにつきましては、「要約四半期連結財務諸表注記 5.セグメント情報」をご参照下さい。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローが13億53百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△3億68百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△16億23百万円、現金及び現金同等物に係る換算差額が△57百万円となりました結果、前連結会計年度末に比べ6億95百万円減少し、377億28百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に減価償却費及び償却費によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得による支出によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に長期借入金の返済による支出、リース負債の返済による支出によるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。