四半期報告書-第36期第3四半期(平成30年10月1日-平成30年12月31日)

【提出】
2019/02/14 10:07
【資料】
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【項目】
29項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善に伴い回復基調が続いているものの、個人消費の十分な回復までには至っておりません。また、米国の通商政策の変化による貿易摩擦による世界経済への影響も懸念され不安定な状況が続きました。
外食産業におきましても、個人消費が十分に回復しない中、食材価格の高止まりや人手不足の恒常化による人件費の上昇に加え他業態との顧客獲得競争がさらに激化し、経営環境は厳しい状況が続きました。このような状況の下、当社グループの当連結会計年度は、「家庭食の代行業から健康提供企業へ」をコンセプトとした新たな3ヵ年の「中期経営計画『改革』Ⅰ期~『改革』Ⅱ期~『飛躍』期」の初年度である改革Ⅰ期にあたり、全役職員が一丸となり、「ちゃんとごはん。」を大戸屋ブランドのスローガンに掲げ、店舗価値の向上や人材の育成に取り組んでおります。
当第3四半期連結累計期間におきましては、7月にグランド・メニューの改定を行ったほか、東日本大震災以降行っている子供の学びを支援する活動の一環として、福島県立ふたば未来学園高等学校の生徒とのコラボメニュー「ふるさとおうちごはん」の開発、販売を行いました。また、労働環境の改善・人員体制の強化、新業態の出店等に取り組んでまいりました。
店舗展開につきましては、国内におきまして、「大戸屋ごはん処」7店舗(直営3店舗、フランチャイズ4店舗)を新規に出店し、7店舗(直営2店舗、フランチャイズ5店舗)が閉店いたしました。その結果、当第3四半期連結会計期間末の店舗数は当社グループ合計で459店舗(うち国内直営146店舗、国内フランチャイズ207店舖、海外直営13店舗、海外フランチャイズ93店舗)となりました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は19,383百万円(前年同期比1.7%減)、営業利益319百万円(同21.9%減)、経常利益359百万円(同16.9%減)となり、特別損失に18百万円を計上し、親会社株主に帰属する四半期純利益は201百万円(同194.9%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① 国内直営事業
国内直営事業は、「大戸屋ごはん処」3店舗(大宮すずらん通り店、柏駅南口店、イオンタウン川西多田店)の新規出店がありましたが、2店舗(渋谷宮益坂店、大泉学園店)が閉店いたしました。また、国内直営事業でありました4店舗(駒沢大学駅前店、パサージオ西新井店、アルカキット錦糸町店、成増駅南口店)が国内フランチャイズ事業となり、国内フランチャイズ事業でありました4店舗(和戸通り店、南池袋店、那覇あっぷるタウン店、品川グランパサージュ店)が国内直営事業となりました。その他、「大戸屋ごはん処」の3店舗を新スタイルの定食店「食べ処三かみ」「かこみ食卓」としてリニューアルいたしました。
これにより、当第3四半期連結会計期間末における国内直営事業に係る稼働店舗数は「大戸屋ごはん処」143店舗、新業態3店舗となりました
以上の結果、国内直営事業の当第3四半期連結累計期間の売上高は10,857百万円(前年同期比1.2%減)、営業損失は58百万円(前年同期は95百万円の営業利益)となりました。
② 国内フランチャイズ事業
国内フランチャイズ事業は、「大戸屋ごはん処」4店舗(福島北矢野目店、二俣川ジョイナステラス店、福山店、倉敷四十瀬店)の新規出店がありましたが、5店舗(武蔵小杉店、川崎ソリッドスクエア店、スクエアモール鹿児島宇宿店、センター南aune店、北見店)が閉店いたしました。また、国内フランチャイズ事業でありました4店舗(和戸通り店、南池袋店、那覇あっぷるタウン店、品川グランパサージュ店)が国内直営事業となり、国内直営事業でありました4店舗(駒沢大学駅前店、パサージオ西新井店、アルカキット錦糸町店、成増駅南口店)が国内フランチャイズ事業となりました。
これにより、当第3四半期連結会計期間末における国内フランチャイズ事業に係る稼働店舗数は「大戸屋ごはん処」207店舗となりました。
以上の結果、国内フランチャイズ事業の当第3四半期連結累計期間の売上高は5,983百万円(前年同期比3.6%減)、営業利益751百万円(同4.7%減)となりました。
③ 海外直営事業
海外直営事業は、1店舗(香港)の新規出店がありました。当第3四半期連結会計期間末現在、13店舗(香港大戸屋有限公司が香港に5店舗、OOTOYA ASIA PACIFIC PTE. LTD.がシンガポール共和国に3店舗、AMERICA OOTOYA INC.が米国ニューヨーク州に4店舗、M OOTOYA (THAILAND) CO., LTD.がタイ王国に1店舗)を展開しております。
以上の結果、海外直営事業の当第3四半期連結累計期間の売上高は2,156百万円(前年同期比0.3%減)、営業利益は9百万円(前年同期は91百万円の営業損失)となりました。
④ 海外フランチャイズ事業
海外フランチャイズ事業は、8店舗(中国上海市1店舗、タイ王国1店舗、台湾3店舗、インドネシア共和国3店舗)の新規出店がありましたが、7店舗(タイ王国3店舗、中国上海市2店舗、台湾2店舗)が閉店いたしました。当第3四半期連結会計期間末現在、93店舗(タイ王国に42店舗、台湾に33店舗、インドネシア共和国に14店舗、中国上海市に3店舗、ベトナムホーチミン市に1店舗)を展開しております。
以上の結果、海外フランチャイズ事業の当第3四半期連結累計期間の売上高は166百万円(前年同期比14.8%増)、営業利益は67百万円(同20.4%増)となりました。
⑤ その他
その他は、メンテナンス事業及びタイ王国におけるプライベートブランド商品の輸入・販売事業であり、当第3四半期連結会計期間末現在、株式会社OTYフィールがメンテナンス事業を、THREE FOREST (THAILAND) CO., LTD.がプライベートブランド商品の輸入・販売をタイ王国で行っております。
以上の結果、その他の当第3四半期連結累計期間の売上高は220百万円(外部顧客に対する売上高。前年同期比0.6%減)、営業利益22百万円(同23.5%減)となりました。
(2) 財政状態の分析
(資産)
当第3四半期連結会計期間末の流動資産は、現金及び預金1,783百万円を主なものとして3,571百万円(前連結会計年度末比8.9%減)、また、固定資産は、店舗等の有形固定資産3,341百万円と敷金及び保証金1,876百万円を主なものとして5,888百万円(同6.1%増)であり、資産合計では9,459百万円(同0.1%減)となりました。これは主に、現金及び預金が減少し、有形固定資産が増加したためであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末の流動負債は、短期借入金800百万円、買掛金1,063百万円及び未払金716百万円を主なものとして3,125百万円(前連結会計年度末比3.0%減)、固定負債は、資産除去債務355百万円を主なものとして1,534百万円(同2.2%増)であり、負債合計では4,660百万円(同1.3%減)となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が減少したためであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末の純資産は4,799百万円(前連結会計年度末比1.1%増)となり、自己資本比率は50.3%となりました。これは主に、譲渡制限付株式の発行により資本金及び資本剰余金が増加したためであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因
当第3四半期連結累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更及び新たに生じた要因はありません。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
わが国経済は、緩やかな回復基調にあると思われますが、外食産業におきましては、個人消費の回復の遅れや人手不足の恒常化による人件費上昇の継続、食材価格の高止まりに加え、コンビニエンス・ストアや食品スーパー等他業態との競争がさらに激しくなることが予想され、引き続き厳しい環境が続くと思われます。また、10月に予定されております消費税の増税やキャッシュレス化への対応にも留意が必要となっております。
このような環境の下、「家庭食の代行業から健康提供企業へ」をコンセプトとした新たな3ヵ年の「中期経営計画『改革』Ⅰ期~『改革』Ⅱ期~『飛躍』期」の推進を最重要課題と位置づけ、全役職員が一丸となり、「ちゃんとごはん。」を大戸屋ブランドのスローガンに掲げ、当社グループのブランドの確立と中長期的発展並びに企業価値向上に取り組んで参ります。