有価証券報告書-第44期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が見られたものの、物価上昇や為替変動の影響により、個人消費は慎重な動きが続き、先行き不透明な状況で推移いたしました。
当社が属する情報機器小売業界におきましては、Windows10のサポート終了によるパソコンの買い替え需要の高まりや、ゲーミングPC市場の拡大などにより需要の底堅さが見られた一方で、部材価格の上昇や価格競争の激化など、依然として厳しい事業環境が続きました。
このような状況下で当社のパソコン事業におきましては、Windows10のサポート終了に伴いパソコン本体の売上が大幅に増加しました。加えて、当社の強みでもありますサポートの受付件数も増加し、収益性も向上しております。
不動産事業においては、当事業年度においては小売事業に注力した影響もあり、前事業年度から販売件数が減少しました。当事業年度は来年度に向けた仕込み・調達の時期と位置付けて優良な販売物件の確保に努めました。
その他、不採算店舗の減損損失を9,249千円計上しております。
これらの結果、当事業年度の業績については、売上高9,523,533千円(前年同期比2.7%増)、経常利益493,367千円(前年同期比13.4%増)、当期純利益327,450千円(前年同期比10.2%増)となりました。
セグメント別の売上高は次のとおりであります。
1.小売事業
小売事業の売上高は8,991,872千円(前年同期比6.5%増)、セグメント利益は428,145千円(前年同期比62.4%増)となりました。各事業の実績は次のとおりであります。
(パソコン事業)
パソコン事業の売上高は4,813,207千円(前年同期比5.7%増)となりました。
パソコン事業においては、Windows10のサポート終了に伴いパソコン本体の売上が大幅に増加しました。特に高性能で低価格なコストパフォーマンスの高いZOAオリジナルパソコンを展開し、多くのお客様にご購入をいただきました。一般的なパソコン本体よりも収益性が高く、利益増加に大きく貢献することができました。加えて、当社の強みでもありますサポートの添付もパソコン販売台数の6割を超えるお客様からご用命いただき、更なる収益の拡大に貢献しております。
その他、年末からメモリやSSDの急激な価格高騰を背景として、ゲーミングPCの需要が拡大し、売上が増加しました。自社組み立てによるBTOモデルを展開し、市場の在庫が枯渇する中でも独自力を生かして在庫を確保するとともに、自社で製品化することで収益の向上にもつなげております。
(バイク事業)
バイク事業の売上高は159,444千円(前年同期比24.1%減)となりました。
バイク事業においては、店頭販売では品揃えに限界があるため、通信販売へ誘引しております。その影響により、通信販売におけるバイク用品の売上高は増加したものの、店頭でのバイク用品の売上高は減少傾向にあります。
(インターネット通信販売事業)
インターネット通信販売事業の売上高は4,019,220千円(前年同期比9.3%増)となりました。
インターネット通信販売事業においては、バイク用品の売上高が全体の半分程度を占めており、好調な実績を維持しております。加えて市場で在庫が枯渇していたメモリやグラフィックボードの組立パソコンパーツや取り扱いを強化した掃除機や電子レンジ等の家電製品が好調に推移しました。
2.不動産事業
不動産事業の売上高は531,661千円(前年同期比36.0%減)、セグメント利益は58,325千円(前年同期比64.6%減)となりました。
不動産事業においては、販売件数が前事業年度の9件から当事業年度は4件と減少しました。当事業年度は来年度に向けた仕込み・調達の時期と位置付けて活動を実施した結果、販売用不動産の在庫が14,865千円から240,470千円まで増加しました。来年度はこれら在庫を活用した販売強化に取り組みます。
当社の小売事業セグメントの品目別業績を示すと次のとおりであります。
(パソコン本体系商品)
パソコン本体におきましては、Windows10サポート終了に伴う特需に加えて、ZOAオリジナルパソコンの展開により収益性が向上しました。また、年末から続くメモリやSSDの価格高騰によるゲーミングPCの需要拡大の影響により売上高が増加しました。
以上の結果、パソコン本体系商品分野の売上高は1,899,234千円(前年同期比19.1%増)となりました。
(周辺機器)
周辺機器におきましては、液晶モニターや無線ルータ等の販売に苦戦したため、周辺機器全体の売上高は減少しました。
以上の結果、周辺機器分野の売上高は639,609千円(前年同期比11.7%減)となりました。
(DOS/Vパーツ)
DOS/Vパーツにおきましては、メーカー製品パソコンや自社BTO製品の販売が好調であった半面、自作ニーズが減少したため、DOS/Vパーツの売上高は減少しました。
以上の結果、DOS/Vパーツ分野の売上高は804,744千円(前年同期比17.5%減)となりました。
(ソフト・サプライ)
ソフト・サプライの分野におきましては、パソコン本体の販売増加に伴いMicrosoft officeの販売が好調でした。サプライについては、プリンタインクや用紙等がペーパーレスの推進の影響を受けて販売は減少傾向が続いております。
以上の結果、ソフト・サプライ分野の売上高は860,450千円(前年同期比14.9%増)となりました。
(バイク関連商品)
バイク関連商品の分野につきましては、前事業年度から引き続いてインターネット通信販売に売上が移行したことを受けて、店頭販売の売上高は減少しました。
以上の結果、バイク関連商品分野の売上高は159,444千円(前年同期比24.1%減)となりました。
(通信販売)
通信販売の分野におきましては、バイク用品の販売が好調を維持したことに加えて、掃除機や電子レンジ等の生活家電製品が販売好調で、売上高が増加しました。
以上の結果、通信販売の売上高は4,019,220千円(前年同期比9.3%増)となりました。
(サービス&サポート)
サービス&サポートの分野におきましては、パソコン本体の販売増加に伴い、サポートの受付件数も増加しました。その他、サービスメニューの拡充を図ったことで、サービス&サポートの売上は増加しました。
以上の結果、サービス&サポート分野の売上高は581,694千円(前年同期比8.4%増)となりました。
(その他)
その他、リユースパソコンや法人向けにコピー機の販売等を実施しております。また、売上高から控除する自社ポイントを売上高のマイナスとしてその他の区分にて計上しております。その他の売上高は27,473千円(前年同期は△23,423千円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ171,436千円減少し、1,075,297千円(前年同期比13.8%減)となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、427,006千円の収入超過(前年同期は728,795千円の収入超過)となりました。その主たる要因は、税引前当期純利益484,117千円を計上し、売上債権が1,057千円、仕入債務が174,624千円、棚卸資産が260,888千円それぞれ減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、203,742千円の支出超過(前年同期は67,451千円の支出超過)となりました。その主たる要因は、有形固定資産の取得による支出130,834千円、投資有価証券の取得による支出80,000千円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、394,699千円の支出超過(前年同期は174,626千円の支出超過)となりました。これは、長期借入れによる収入100,000千円、長期借入金の返済による支出406,730千円、配当金の支払額87,969千円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
a.仕入実績
当事業年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前期比(%) | |
| 小売事業 | 6,066,244 | 98.2 |
| 不動産事業 | 654,986 | 296.9 |
| 報告セグメント計 | 6,721,230 | 105.0 |
| その他 | - | - |
| 合計 | 6,721,230 | 105.0 |
(注)1.金額は、仕入価額によるものであります。
2.記載金額は、千円未満を切り捨てて表示しております。
b.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| 品目別 | 当事業年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前期比(%) | |
| 小売事業 | 8,991,872 | 106.5 |
| 不動産事業 | 531,661 | 64.0 |
| 報告セグメント計 | 9,523,533 | 102.7 |
| その他 | - | - |
| 合計 | 9,523,533 | 102.7 |
(注)記載金額は、千円未満を切り捨てて表示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、決算日現在における資産・負債並びに会計期間における収益・費用に影響を与える事象に対し、当社の確かな見込み及び合理的な一定の前提による判断によって見積り及び仮定を行っている部分があります。これらの見積り及び仮定については、継続して評価を行っており、また必要に応じて見直しを行っておりますが、見積り及び仮定には不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる可能性があります。財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ143,776千円減少し、5,279,697千円となりました。その主たる要因は、販売用不動産が225,605千円、土地が74,697千円、投資有価証券が93,853千円それぞれ増加し、現金及び預金が171,436千円、商品が445,022千円それぞれ減少したこと等によるものであります。
(負債)
負債については、前事業年度末に比べ396,687千円減少し、2,093,127千円となりました。その主たる要因は、買掛金が174,624千円、長期借入金(1年以内返済予定の長期借入金を含む)が306,730千円それぞれ減少したこと等によるものであります。
(純資産)
純資産については、前事業年度末に比べ252,910千円増加し、3,186,569千円となり、当事業年度末における自己資本比率は60.4%、1株当たり純資産は2,532円17銭となりました。
2)経営成績
(売上高)
売上高は9,523,533千円となり、前年同期比2.7%増となりました。
その主たる要因は、Windows10サポート終了に伴うパソコン本体の売上増加によるものです。
(売上総利益)
売上総利益は2,552,579千円となり、前年同期比5.8%増となりました。
その主たる要因は、売上高の増加によるものです。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は2,066,108千円となり、前年同期比4.1%増となりました。なお、対売上高比率は21.7%(前事業年度21.4%)となりました。
(営業利益)
営業利益は486,471千円となり、前年同期比13.6%増となりました。また、営業利益率は5.1%(前事業年度4.6%)となりました。
(営業外収益及び営業外費用)
営業外収益は13,869千円となり、前年同期比28.9%増となりました。
営業外費用は6,973千円となり、前年同期比69.2%増となりました。
(経常利益)
経常利益は493,367千円となり、前年同期比13.4%増となりました。また、経常利益率は5.2%(前事業年度4.7%)となりました。
(特別損失)
店舗の減損損失として9,249千円を計上しました。
(当期純利益)
当期純利益は327,450千円となり、前年同期比10.2%増となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ171,436千円減少し、1,075,297千円(前年同期比13.8%減)となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、427,006千円の収入超過(前年同期は728,795千円の収入超過)となりました。その主たる要因は、税引前当期純利益484,117千円を計上し、売上債権が1,057千円、仕入債務が174,624千円、棚卸資産が260,888千円それぞれ減少したこと等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、203,742千円の支出超過(前年同期は67,451千円の支出超過)となりました。その主たる要因は、有形固定資産の取得による支出130,834千円、投資有価証券の取得による支出80,000千円があったこと等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、394,699千円の支出超過(前年同期は174,626千円の支出超過)となりました。これは、長期借入れによる収入100,000千円、長期借入金の返済による支出406,730千円、配当金の支払額87,969千円があったことによるものであります。
4)資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金は内部資金の活用を基本としておりますが、設備資金を中心とする事業の維持拡大のための資金として金融機関からの借入による調達も行っております。また、事業環境等の不測の変化に備え、流動性の確保のために金融機関には十分な借入枠を有しております。