有価証券報告書-第24期(2024/03/01-2025/02/28)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、経済社会活動が活性化し、個人消費の回復やインバウンド需要の増加等を背景に、緩慢的ながらも、景気回復の動きが続いております。一方で、エネルギー価格の上昇や円安に伴う物価上昇、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や、金融引き締めによる影響などから、依然として先行き不透明な状態が続いております。
外食産業におきましては、人流の増加やインバウンド消費の拡大等に伴い売上高は増加しているものの、原材料価格の高騰や、人手不足など、厳しい経営環境が続いております。
このような環境のもと、当社グループでは、「たくさんのありがとうを集めよう」をスローガンに「人間力」を大切に、飲食事業では、カフェから居酒屋まで多業態を開発、展開し、他にも不動産事業や高速道路サービスエリア事業など多角化を図ることで、永続的な企業価値の向上に努めております。
当連結会計年度におきましては、既存店の改修、リニューアルや新たな業態への転換を図ったことにより、既存店が104.0%と好調に推移し、又、高速道路事業への3拠点目となる「清水パーキングエリア」への出店など新規出店も寄与し、前年度に対して大幅な増収増益となりました。
また、バルを中心とした飲食事業を展開する株式会社エッジオブクリフ&コムレイド他2社、有限会社エー・ラウンドを連結子会社化し、7店舗を取得しました。
2025年2月末日現在の業態数及び店舗数は、62業態111店舗(国内102店舗、海外1店舗、FC8店舗)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は10,742百万円(前年同期比3.0%増)、営業利益は377百万円(同21.7%増)、経常利益は352百万円(同15.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は458百万円(同85.3%増)となりました。
なお、当連結会計年度第4四半期に、2件のM&Aを実行したことにより、当初計画外の手数料等を計上したため、第2四半期に上方修正した業績予想につきましては、売上高、当期純利益は上回りましたが、営業利益及び経常利益は若干下回るものの、すべての利益項目で過去最高益を達成することができております。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① 飲食事業
飲食事業におきましては、市場の回復に伴い新規出店に注力するとともに、株式会社エッジオブクリフ&コムレイド等の連結子会社化により、7店舗を取得いたしました。
新規出店といたしましては、2024年12月「清水パーキングエリア」(静岡県静岡市)、「寿司と天ぷらとわたくし」(名古屋市熱田区)、「かわ屋」(名古屋市熱田区)、2025年2月「吟醸マグロ」(京都市下京区)を新規オープンいたしました。
また、既存店舗の改修にも取り組みました。2024年5月「三枡三蔵」(宮城県仙台市)、「芋蔵」(東京都新宿区)、6月「芋蔵」(東京都豊島区)、8月「芋蔵」(東京都渋谷区)、2025年2月「てしごと屋」(名古屋市中村区)の内装の大きな修繕工事を行いました。
リニューアルでは、2024年6月「うしじま洋食店」(名古屋市西区)を「REGOLITH」、10月「くぐる」(名古屋市西区)を「ほっこり別邸」にリニューアルオープンいたしました。
また、2024年3月「猿カフェ」(東京都町田市)、5月「猿カフェ」(東京都新宿区)、6月「芋蔵」(東京都港区)、8月「あげ松」(愛知県刈谷市)、「芋蔵」(横浜市神奈川区)、「マキビシ」(愛知県刈谷市)、「金べこ」(愛知県豊田市)、9月「ハイボールへようこそ」(名古屋市中区)、「Bar泡」(名古屋市中区)、12月「狼牙包包軒」(名古屋市中区)、2025年1月「吟醸マグロ」(愛知県豊田市)を閉店いたしました。うち、7店舗を外部に転貸しております。
その結果、飲食事業における売上高10,074百万円(前年同期比3.2%増)、営業利益は1,270百万円(同9.5%増)となりました。
② 不動産事業
2023年6月に完全子会社である株式会社ジェイプロジェクトを吸収合併した影響により、セグメント間の賃貸売上が減少いたしました。
その結果、不動産事業における売上高487百万円(前年同期比32.4%減)、営業利益は108百万円(同19.0%減)となりました。
③ その他の事業
株式会社ジェイキャストの人材派遣業が終了したことにより、売上が減少いたしました。
その結果、卸売業及び人材派遣業等のその他の事業における売上高は262百万円(前年同期比31.8%減)、営業損失は106百万円(前年同期は営業損失111百万円)となりました。
財政状態につきましては、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが835百万円の資金増(前年同期は106百万円の資金増)、投資活動によるキャッシュ・フローが385百万円の資金減(前年同期は184百万円の資金減)、財務活動によるキャッシュ・フローが158百万円の資金減(前年同期は4百万円の資金減)となりました。
その結果、当連結会計年度末の資金残高は1,561百万円となり、前連結会計年度末の1,264百万円に比べ296百万円増加しております。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は835百万円(前年同期は106百万円の資金増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を534百万円、減価償却費を291百万円、減損損失を140百万円計上し、未払金の減少額が69百万円、未払消費税等の減少額が38百万円あったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は385百万円(前年同期は184百万円の資金減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が351百万円あったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は158百万円(前年同期は4百万円の資金減)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が450百万円、長期借入金の返済による支出が488百万円、配当金の支払額が143百万円あったことなどによるものであります。
③ 仕入、受注及び販売の状況
a. 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は仕入価格によっております。
b. 販売実績
(セグメント別販売実績)
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は販売価格によっております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成されております。重要な会計方針及び見積りについての詳細は、「第5 経理の状況」に記載しております。なお、見積り及び評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(経営成績)
売上高は、10,742百万円(前年同期比3.0%増)となりました。これは、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載いたしましたとおりであります。
売上原価は、3,526百万円で原価率32.8%となり、前年同期と比べ0.2ポイント減少いたしました。
販売費及び一般管理費は、組織構造改革や管理コストの削減に取り組んだ結果、6,838百万円(前年同期比2.4%増)となりました。これらの結果、営業利益は377百万円(同21.7%増)となりました。
営業外収益は、前年同期に比べ為替差益が18百万円減少し、営業外費用は、前年同期に比べ支払利息が3百万円増加いたしました。これらの結果、経常利益は352百万円(同15.4%増)となりました。
特別利益は、受取立退料を322百万円計上し、特別損失は、減損損失を140百万円計上いたしました。これらの結果、税金等調整前当期純利益は534百万円(同101.9%増)となり、法人税等及び非支配株主に帰属する当期純利益を加味した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は458百万円(同85.3%増)となりました。
経営指標として重視している売上高経常利益率は、当期において3.3%となりました。翌期においても、食材の仕入価格や光熱費、人件費等の高騰等の影響が生じる中で厳しい経営環境でありますが、前述の組織構造改革や管理コストの削減の取り組みを進めており、中期的な目標として達成を目指してまいります。
セグメントごとの経営成績の詳細は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
(財政状態)
当連結会計年度末における総資産は9,813百万円(前連結会計年度末比664百万円増加)となり、負債は7,865百万円(同311百万円増加)、純資産は1,948百万円(同352百万円増加)となりました。
流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ389百万円増加し2,379百万円となりました。これは、新規借入や立退料の受け取りなどにより現金及び預金が373百万円増加したことなどが主な要因であります。
固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ274百万円増加し7,433百万円となりました。これは、新規子会社の取得などによりのれんが161百万円、新規出店などにより差入保証金が72百万円それぞれ増加したことなどが主な要因であります。
流動負債につきましては、前連結会計年度末に比べ70百万円増加し1,682百万円となりました。これは、1年内返済予定の長期借入金が46百万円、買掛金が42百万円、未払法人税等が39百万円それぞれ増加した一方で、未払金が33百万円、未払消費税等が27百万円それぞれ減少したことなどが主な要因であります。
固定負債につきましては、前連結会計年度末に比べ241百万円増加し6,183百万円となりました。これは、長期借入金が171百万円、繰延税金負債が32百万円それぞれ増加したことなどが主な要因であります。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ352百万円増加し1,948百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により458百万円、新株予約権の行使による株式の発行により132百万円それぞれ増加した一方で、剰余金の配当により143百万円、連結子会社株式の追加取得により77百万円それぞれ減少したことなどが主な要因であります。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料費、人件費及び地代家賃等の営業費用であり、設備投資資金需要のうち主なものは、飲食事業における新規出店及びリニューアル費用等、並びに不動産事業における不動産取得費用等であります。運転資金及び飲食事業における設備投資資金については営業キャッシュ・フローで充当するとともに、必要に応じて金融機関からの借入れによる資金調達を実施し充当しております。不動産事業における不動産取得費用等の資金については、金融機関からの長期借入れや株式の発行等の安定的な長期資金での調達を基本としております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、経済社会活動が活性化し、個人消費の回復やインバウンド需要の増加等を背景に、緩慢的ながらも、景気回復の動きが続いております。一方で、エネルギー価格の上昇や円安に伴う物価上昇、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や、金融引き締めによる影響などから、依然として先行き不透明な状態が続いております。
外食産業におきましては、人流の増加やインバウンド消費の拡大等に伴い売上高は増加しているものの、原材料価格の高騰や、人手不足など、厳しい経営環境が続いております。
このような環境のもと、当社グループでは、「たくさんのありがとうを集めよう」をスローガンに「人間力」を大切に、飲食事業では、カフェから居酒屋まで多業態を開発、展開し、他にも不動産事業や高速道路サービスエリア事業など多角化を図ることで、永続的な企業価値の向上に努めております。
当連結会計年度におきましては、既存店の改修、リニューアルや新たな業態への転換を図ったことにより、既存店が104.0%と好調に推移し、又、高速道路事業への3拠点目となる「清水パーキングエリア」への出店など新規出店も寄与し、前年度に対して大幅な増収増益となりました。
また、バルを中心とした飲食事業を展開する株式会社エッジオブクリフ&コムレイド他2社、有限会社エー・ラウンドを連結子会社化し、7店舗を取得しました。
2025年2月末日現在の業態数及び店舗数は、62業態111店舗(国内102店舗、海外1店舗、FC8店舗)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は10,742百万円(前年同期比3.0%増)、営業利益は377百万円(同21.7%増)、経常利益は352百万円(同15.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は458百万円(同85.3%増)となりました。
なお、当連結会計年度第4四半期に、2件のM&Aを実行したことにより、当初計画外の手数料等を計上したため、第2四半期に上方修正した業績予想につきましては、売上高、当期純利益は上回りましたが、営業利益及び経常利益は若干下回るものの、すべての利益項目で過去最高益を達成することができております。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① 飲食事業
飲食事業におきましては、市場の回復に伴い新規出店に注力するとともに、株式会社エッジオブクリフ&コムレイド等の連結子会社化により、7店舗を取得いたしました。
新規出店といたしましては、2024年12月「清水パーキングエリア」(静岡県静岡市)、「寿司と天ぷらとわたくし」(名古屋市熱田区)、「かわ屋」(名古屋市熱田区)、2025年2月「吟醸マグロ」(京都市下京区)を新規オープンいたしました。
また、既存店舗の改修にも取り組みました。2024年5月「三枡三蔵」(宮城県仙台市)、「芋蔵」(東京都新宿区)、6月「芋蔵」(東京都豊島区)、8月「芋蔵」(東京都渋谷区)、2025年2月「てしごと屋」(名古屋市中村区)の内装の大きな修繕工事を行いました。
リニューアルでは、2024年6月「うしじま洋食店」(名古屋市西区)を「REGOLITH」、10月「くぐる」(名古屋市西区)を「ほっこり別邸」にリニューアルオープンいたしました。
また、2024年3月「猿カフェ」(東京都町田市)、5月「猿カフェ」(東京都新宿区)、6月「芋蔵」(東京都港区)、8月「あげ松」(愛知県刈谷市)、「芋蔵」(横浜市神奈川区)、「マキビシ」(愛知県刈谷市)、「金べこ」(愛知県豊田市)、9月「ハイボールへようこそ」(名古屋市中区)、「Bar泡」(名古屋市中区)、12月「狼牙包包軒」(名古屋市中区)、2025年1月「吟醸マグロ」(愛知県豊田市)を閉店いたしました。うち、7店舗を外部に転貸しております。
その結果、飲食事業における売上高10,074百万円(前年同期比3.2%増)、営業利益は1,270百万円(同9.5%増)となりました。
② 不動産事業
2023年6月に完全子会社である株式会社ジェイプロジェクトを吸収合併した影響により、セグメント間の賃貸売上が減少いたしました。
その結果、不動産事業における売上高487百万円(前年同期比32.4%減)、営業利益は108百万円(同19.0%減)となりました。
③ その他の事業
株式会社ジェイキャストの人材派遣業が終了したことにより、売上が減少いたしました。
その結果、卸売業及び人材派遣業等のその他の事業における売上高は262百万円(前年同期比31.8%減)、営業損失は106百万円(前年同期は営業損失111百万円)となりました。
財政状態につきましては、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが835百万円の資金増(前年同期は106百万円の資金増)、投資活動によるキャッシュ・フローが385百万円の資金減(前年同期は184百万円の資金減)、財務活動によるキャッシュ・フローが158百万円の資金減(前年同期は4百万円の資金減)となりました。
その結果、当連結会計年度末の資金残高は1,561百万円となり、前連結会計年度末の1,264百万円に比べ296百万円増加しております。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は835百万円(前年同期は106百万円の資金増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を534百万円、減価償却費を291百万円、減損損失を140百万円計上し、未払金の減少額が69百万円、未払消費税等の減少額が38百万円あったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は385百万円(前年同期は184百万円の資金減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が351百万円あったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は158百万円(前年同期は4百万円の資金減)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が450百万円、長期借入金の返済による支出が488百万円、配当金の支払額が143百万円あったことなどによるものであります。
③ 仕入、受注及び販売の状況
a. 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日) | |
仕入高(千円) | 前年同期比(%) | |
飲食事業 | 3,069,175 | 102.5 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は仕入価格によっております。
b. 販売実績
(セグメント別販売実績)
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日) | |
販売高(千円) | 前年同期比(%) | |
飲食事業 | 10,073,135 | 103.2 |
不動産事業 | 422,364 | 108.3 |
その他の事業 | 246,958 | 87.1 |
合計 | 10,742,457 | 103.0 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は販売価格によっております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成されております。重要な会計方針及び見積りについての詳細は、「第5 経理の状況」に記載しております。なお、見積り及び評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(経営成績)
売上高は、10,742百万円(前年同期比3.0%増)となりました。これは、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載いたしましたとおりであります。
売上原価は、3,526百万円で原価率32.8%となり、前年同期と比べ0.2ポイント減少いたしました。
販売費及び一般管理費は、組織構造改革や管理コストの削減に取り組んだ結果、6,838百万円(前年同期比2.4%増)となりました。これらの結果、営業利益は377百万円(同21.7%増)となりました。
営業外収益は、前年同期に比べ為替差益が18百万円減少し、営業外費用は、前年同期に比べ支払利息が3百万円増加いたしました。これらの結果、経常利益は352百万円(同15.4%増)となりました。
特別利益は、受取立退料を322百万円計上し、特別損失は、減損損失を140百万円計上いたしました。これらの結果、税金等調整前当期純利益は534百万円(同101.9%増)となり、法人税等及び非支配株主に帰属する当期純利益を加味した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は458百万円(同85.3%増)となりました。
経営指標として重視している売上高経常利益率は、当期において3.3%となりました。翌期においても、食材の仕入価格や光熱費、人件費等の高騰等の影響が生じる中で厳しい経営環境でありますが、前述の組織構造改革や管理コストの削減の取り組みを進めており、中期的な目標として達成を目指してまいります。
セグメントごとの経営成績の詳細は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
(財政状態)
当連結会計年度末における総資産は9,813百万円(前連結会計年度末比664百万円増加)となり、負債は7,865百万円(同311百万円増加)、純資産は1,948百万円(同352百万円増加)となりました。
流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ389百万円増加し2,379百万円となりました。これは、新規借入や立退料の受け取りなどにより現金及び預金が373百万円増加したことなどが主な要因であります。
固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ274百万円増加し7,433百万円となりました。これは、新規子会社の取得などによりのれんが161百万円、新規出店などにより差入保証金が72百万円それぞれ増加したことなどが主な要因であります。
流動負債につきましては、前連結会計年度末に比べ70百万円増加し1,682百万円となりました。これは、1年内返済予定の長期借入金が46百万円、買掛金が42百万円、未払法人税等が39百万円それぞれ増加した一方で、未払金が33百万円、未払消費税等が27百万円それぞれ減少したことなどが主な要因であります。
固定負債につきましては、前連結会計年度末に比べ241百万円増加し6,183百万円となりました。これは、長期借入金が171百万円、繰延税金負債が32百万円それぞれ増加したことなどが主な要因であります。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ352百万円増加し1,948百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により458百万円、新株予約権の行使による株式の発行により132百万円それぞれ増加した一方で、剰余金の配当により143百万円、連結子会社株式の追加取得により77百万円それぞれ減少したことなどが主な要因であります。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料費、人件費及び地代家賃等の営業費用であり、設備投資資金需要のうち主なものは、飲食事業における新規出店及びリニューアル費用等、並びに不動産事業における不動産取得費用等であります。運転資金及び飲食事業における設備投資資金については営業キャッシュ・フローで充当するとともに、必要に応じて金融機関からの借入れによる資金調達を実施し充当しております。不動産事業における不動産取得費用等の資金については、金融機関からの長期借入れや株式の発行等の安定的な長期資金での調達を基本としております。