有価証券報告書-第95期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/30 9:54
【資料】
PDFをみる
【項目】
152項目
(1) 経営成績等の状況の概要
・業績
当連結会計年度の国内経済は、期初より内外における新型コロナウイルス感染症の影響から経済活動が抑制され、生産や輸出は大きく下振れし、個人消費も外出自粛や雇用環境の悪化を背景に大幅な減少となり厳しい状況となりました。5月には緊急事態宣言が解除され、経済活動が徐々に再開し、生産や輸出に一部持ち直しの動きがみられたものの、期後半には、新型コロナウイルス感染症が再拡大し、緊急事態宣言が再度発令されるなど、国内経済の回復ペースが下押しされる状況が続きました。
富山県経済も、新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい状況が続きましたが、一部では持ち直しの動きがみられました。製造業では、医薬品を中心とする化学の生産は増加しましたが、一般機械、アルミニウム、鉄鋼、プラスチックは横ばい、繊維は低調に推移しました。非製造業では、情報サービスは堅調に推移しましたが、飲食業、宿泊業は低調に推移しました。
金融面では、金融緩和政策が継続され、短期金利は0%を下回る水準で推移しました。長期金利についても期初より0%近辺で推移していましたが、期末には日本銀行による金融政策運営方法の見直しが公表されたことを受け、0.1%近傍まで上昇しました。
このような環境の中、富山銀行グループの2021年3月期の連結ベースの経営成績は以下のとおりとなりました。
主要勘定では、預金は、引続き地域に密着した営業基盤の拡充に努めた結果、期末残高は期中32,529百万円増加して486,455百万円となりました。貸出金は、地域への資金供給に積極的にお応えした結果、期末残高は期中31,535百万円増加して363,281百万円となりました。また、有価証券は、金利リスクに配意するとともに安定収益と流動性確保を目的に資金の効率的な運用に努めた結果、期末残高は期中23,157百万円増加して131,980百万円となりました。
経常収益は、有価証券売却益が減少したことなどから、前期比2,593百万円減少して9,328百万円となり、一方、経常費用は、有価証券売却損や営業経費が減少したことなどから、前期比2,542百万円減少して8,305百万円となりました。この結果、経常利益は前期比50百万円減少して1,023百万円となり、これに特別損益、法人税等を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は前期比165百万円減少して559百万円となりました。
セグメントの業績については、グループ全体として経営全般の効率化と業績の向上に努めた結果、銀行業の経常収益は、2,537百万円減少して7,697百万円、セグメント利益(経常利益)は80百万円減少して955百万円となりました。リース業の経常収益は、77百万円減少して1,647百万円、セグメント利益は37百万円増加して55百万円となりました。報告セグメント以外の「その他」の経常収益は前期比3百万円減少して36百万円、セグメント利益は前期比3百万円減少して18百万円となりました。
・キャッシュ・フロー
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、預金が増加したことを主因に前期比22,845百万円増加して、11,688百万円となりました。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出が増加したことを主因に前期比35,867百万円減少して、△19,213百万円となりました。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、前期比0百万円増加して、△273百万円となりました。これは主として配当金の支払いによるものです。
④ 現金及び現金同等物の増減状況
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前期比7,798百万円減少して、37,146百万円となりました。
イ. 国内・国際業務部門別収支
(経営成績の説明)
当連結会計年度の資金運用収支は前連結会計年度比608百万円減少して5,065百万円、役務取引等収支は前連結会計年度比51百万円増加して972百万円、その他業務収支は前連結会計年度比355百万円減少して△214百万円となりました。
種類期別国内業務部門国際業務部門相殺消去額(△)合計
金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)
資金運用収支前連結会計年度5,61263△25,674
当連結会計年度4,99473△25,065
うち資金運用収益前連結会計年度5,68568△100
5,742
当連結会計年度5,05275△80
5,118
うち資金調達費用前連結会計年度724△70
68
当連結会計年度581△60
53
役務取引等収支前連結会計年度9173920
当連結会計年度9692972
うち役務取引等収益前連結会計年度1,3575△121,350
当連結会計年度1,3703△111,362
うち役務取引等費用前連結会計年度4401△12430
当連結会計年度4001△11390
その他業務収支前連結会計年度14411△14141
当連結会計年度△22112△4△214
うちその他業務収益前連結会計年度1,71811△231,705
当連結会計年度1,78312△171,777
うちその他業務費用前連結会計年度1,573△91,564
当連結会計年度2,005△121,992

(注) 1 「国内業務部門」とは、当行の国内店及び国内子会社の円建取引であります。
「国際業務部門」とは、当行の国内店の外貨建取引であります。
2 資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。
3 相殺消去額は、当行及び子会社相互間においての取引を相殺消去額として記載しております。
ロ. 国内・国際業務部門別資金運用/調達の状況
(経営成績の説明)
資金運用勘定全体では、平均残高は貸出金の増加を主要因として前連結会計年度比35,430百万円増加し、利息は有価証券利息配当金の減少を主要因に前連結会計年度比623百万円減少し、利回りは有価証券利回りの下落を主要因に前連結会計年度比0.21ポイント下落しました。
一方資金調達勘定全体では、平均残高は預金の増加を主要因として前連結会計年度36,731百万円増加し、利息は預金利息の減少を主要因に前連結会計年度比15百万円減少し、利回りは前連結会計年度より変動なく0.01ポイントとなりました。
① 国内業務部門
種類期別平均残高利息利回り
金額(百万円)金額(百万円)(%)
資金運用勘定前連結会計年度(4,153)
470,630
(0)
5,685
1.20
当連結会計年度(8,100)
505,186
(0)
5,052
1.00
うち貸出金前連結会計年度317,5223,1911.00
当連結会計年度348,4993,3030.94
うち有価証券前連結会計年度114,0702,4652.16
当連結会計年度106,7061,7131.60
うちコールローン及び
買入手形
前連結会計年度
当連結会計年度
うち預け金前連結会計年度34,883270.07
当連結会計年度41,880340.08
資金調達勘定前連結会計年度461,753720.01
当連結会計年度497,961580.01
うち預金前連結会計年度449,933560.01
当連結会計年度477,711450.00
うちコールマネー及び売渡手形前連結会計年度8,938△5△0.06
当連結会計年度10,664△6△0.05
うち借用金前連結会計年度2,881210.73
当連結会計年度9,585190.19

(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、国内子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 「国内業務部門」とは、当行の国内店及び国内子会社の円建取引であります。
3 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度729百万円、当連結会計年度898百万円)を控除して表示しております。
4 ( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
② 国際業務部門
種類期別平均残高利息利回り
金額(百万円)金額(百万円)(%)
資金運用勘定前連結会計年度4,846681.40
当連結会計年度9,242750.81
うち有価証券前連結会計年度3,908611.57
当連結会計年度8,188740.90
うち預け金前連結会計年度35761.70
当連結会計年度47200.18
資金調達勘定前連結会計年度(4,153)
4,830
(0)
4
0.08
当連結会計年度(8,100)
8,875
(0)
1
0.02
うち預金前連結会計年度67530.48
当連結会計年度77310.14

(注) 1 国際業務部門の国内店外貨建取引の平均残高は、月次カレント方式により算出しております。
2 「国際業務部門」とは、当行の国内店の外貨建取引であります。
3 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度―百万円、当連結会計年度―百万円)を控除して表示しております。
4 ( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
③ 合計
種類期別平均残高(百万円)利息(百万円)利回り
(%)
小計相殺
消去額
(△)
合計小計相殺
消去額
(△)
合計
資金運用勘定前連結会計年度471,322△1,582469,7405,752△105,7421.22
当連結会計年度506,328△1,157505,1715,127△85,1181.01
うち貸出金前連結会計年度317,522△980316,5423,191△73,1831.00
当連結会計年度348,499△600347,8993,303△63,2970.94
うち有価証券前連結会計年度117,978△26117,9512,526△22,5232.13
当連結会計年度114,895△26114,8691,788△21,7851.55
うちコールローン
及び買入手形
前連結会計年度
当連結会計年度
うち預け金前連結会計年度35,240△57534,66433△0330.09
当連結会計年度42,352△53141,82134△0340.08
資金調達勘定前連結会計年度462,429△1,555460,87375△7680.01
当連結会計年度498,736△1,131497,60559△6530.01
うち預金前連結会計年度450,609△575450,03360△0600.01
当連結会計年度478,484△531477,95346△0460.00
うちコールマネー及び売渡手形前連結会計年度8,9388,938△5△5△0.06
当連結会計年度10,66410,664△6△6△0.05
うち借用金前連結会計年度2,881△9801,90121△7130.72
当連結会計年度9,585△6008,98519△6130.14

(注) 1 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度729百万円、当連結会計年度898百万円)を控除しております。
2 国内業務部門と国際業務部門の資金貸借の平均残高及び利息は、相殺して記載しております。
3 相殺消去額は、当行及び子会社相互間においての取引を相殺消去額として記載しております。
ハ. 国内・国際業務部門別役務取引の状況
(経営成績の説明)
役務取引等収益は前連結会計年度比12百万円増加して1,362百万円、役務取引等費用は前連結会計年度比39百万円減少して390百万円となりました。
種類期別国内業務部門国際業務部門相殺消去額(△)合計
金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)
役務取引等収益前連結会計年度1,3575△121,350
当連結会計年度1,3703△111,362
うち預金・貸出業務前連結会計年度295△1294
当連結会計年度340△0340
うち為替業務前連結会計年度2384△0243
当連結会計年度2313△0234
うち証券関連業務前連結会計年度167167
当連結会計年度204204
うち代理業務前連結会計年度2626
当連結会計年度2828
うち保護預り・
貸金庫業務
前連結会計年度33
当連結会計年度33
うち保証業務前連結会計年度500△1040
当連結会計年度490△1039
役務取引等費用前連結会計年度4401△12430
当連結会計年度4001△11390
うち為替業務前連結会計年度411△042
当連結会計年度391△040

(注) 1 「国内業務部門」とは、当行の国内店及び国内子会社の円建取引であります。
「国際業務部門」とは、当行の国内店の外貨建取引であります。
2 相殺消去額は、当行及び子会社相互間においての取引を相殺消去額として記載しております。
二. 国内・国際業務部門別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
種類期別国内業務部門国際業務部門相殺消去額(△)合計
金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)
預金合計前連結会計年度453,906657△636453,926
当連結会計年度486,067813△424486,455
うち流動性預金前連結会計年度208,949△106208,843
当連結会計年度247,391△94247,297
うち定期性預金前連結会計年度244,037△530243,507
当連結会計年度237,900△330237,570
うちその他前連結会計年度9196571,576
当連結会計年度7758131,588
譲渡性預金前連結会計年度
当連結会計年度
総合計前連結会計年度453,906657△636453,926
当連結会計年度486,067813△424486,455

(注) 1 「国内業務部門」とは、当行の国内店及び国内子会社の円建取引であります。
「国際業務部門」とは、当行の国内店の外貨建取引であります。
2 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
3 定期性預金=定期預金+定期積金
4 相殺消去額は、当行及び子会社相互間においての取引を相殺消去額として記載しております。
ホ. 国内・海外別貸出金残高の状況
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
業種別前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
国内
(除く特別国際金融取引勘定分)
331,745100.00363,281100.00
製造業56,32016.9862,98917.34
農業、林業2,9060.885640.15
漁業
鉱業、採石業、砂利採取業270.01110.00
建設業20,4156.1529,3368.08
電気・ガス・熱供給・水道業6,2071.876,7561.86
情報通信業6,6181.995,3381.47
運輸業、郵便業10,7553.2410,8482.99
卸売業、小売業23,1426.9825,5927.04
金融業、保険業20,0616.0521,0335.79
不動産業、物品賃貸業53,58416.1564,44217.74
各種サービス業43,08112.9952,24014.38
地方公共団体38,62011.6437,19910.24
その他50,00415.0746,92612.92
海外及び特別国際金融取引勘定分
政府等
金融機関
その他
合計331,745363,281

(注) 1 「国内」とは、当行及び国内子会社であります。
「海外及び特別国際金融取引勘定分」については当行は該当ありません。
2 国内には国内・国際業務部門の貸出金残高を含んでおります。
② 外国政府等向け債権残高(国別)
該当事項はありません。
ヘ. 国内・国際業務部門別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
種類期別国内業務部門国際業務部門相殺消去額(△)合計
金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)
国債前連結会計年度39,07339,073
当連結会計年度36,68036,680
地方債前連結会計年度8,4688,468
当連結会計年度13,46713,467
社債前連結会計年度23,35123,351
当連結会計年度36,13936,139
株式前連結会計年度13,720△2613,693
当連結会計年度15,741△2615,714
その他の証券前連結会計年度21,8312,40424,236
当連結会計年度20,8089,17029,978
合計前連結会計年度106,4452,404△26108,823
当連結会計年度122,8379,170△26131,980

(注) 1 「国内業務部門」とは、当行の国内店及び国内子会社の円建取引であります。
「国際業務部門」とは、当行の国内店の外貨建取引であります。
2 「その他の証券」には、外国債券を含んでおります。
(自己資本比率等の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年(2006年)金融庁告示第19号。)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
2021年3月31日
1.連結自己資本比率(2/3)8.43
2.連結における自己資本の額260
3.リスク・アセットの額3,091
4.連結総所要自己資本額123

単体自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
2021年3月31日
1.自己資本比率(2/3)8.16
2.単体における自己資本の額248
3.リスク・アセットの額3,049
4.単体総所要自己資本額121


(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年(1998年)法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年(1948年)法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付を行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
なお、区分対象となる社債のうち、「その他有価証券」目的で保有しているものは、時価(貸借対照表計上額)で区分されております。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、3カ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
債権の区分2020年3月31日2021年3月31日
金額(百万円)金額(百万円)
破産更生債権及びこれらに準ずる債権3,9793,858
危険債権3,1075,972
要管理債権1,141957
正常債権328,805358,470

(生産、受注及び販売の状況)
「生産、受注及び販売の状況」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループ(当行及び連結子会社)が判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当行グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
・貸倒引当金
貸倒引当金は、貸出先の状況、差入れられた担保の価値及び経済全体に関する前提及び見積りに基づいて算出しております。
当該見積り及び当該仮定について、将来不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において追加の与信コスト(その他経常費用)が発生する可能性があります。
なお、当連結会計年度末の貸倒引当金の算定に用いた仮定は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)5会計方針に関する事項 (5) 貸倒引当金の計上基準」に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による貸倒引当金の算定に用いた仮定は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の財政状態・経営成績の分析
当行は、2019年5月に公表した第6次中期経営計画のもと、営業基盤の確立や収益力の強化等に取組んでまいりました。
当連結会計年度において、預金は、地域に密着した営業基盤の拡充に取組んだ結果、前期比増加しました。貸出金は、事業性評価に基づく融資推進体制を強化する等、事業性貸出金の推進に積極的に取組んだ結果、前期比増加しました。有価証券運用については、金利リスクに配意するとともに安定収益と流動性確保を目的に効率的なポートフォリオの運営に努めました。
収益については、ソリューション営業力の強化に積極的に取組み、事業性貸出金の推進による貸出金利息増加や、法人のお客さまへのコンサルティング営業及び個人のお客さまへのオーダーメイドの問題解決型営業等による役務収益の獲得に努めました。
・預金
個人預金及び法人預金ともに増加したことから、期末残高は期中35,529百万円増加して486,455百万円となりました。
前連結会計年度
(百万円)(A)
当連結会計年度
(百万円)(B)
増減(百万円)
(B)-(A)
預金残高(末残)453,926486,45532,529
うち個人預金344,476360,46515,989
うち法人預金109,450125,98916,539

・貸出金
地域への資金供給に積極的にお応えした結果、期末残高は期中31,535百万円増加して363,281百万円となりました。
前連結会計年度
(百万円)(A)
当連結会計年度
(百万円)(B)
増減(百万円)
(B)-(A)
貸出金残高(末残)331,745363,28131,535
うち事業性貸出金残高243,120279,15536,034
うち消費者ローン残高47,22444,546△2,677

・有価証券
金利リスクに配意するとともに安定収益と流動性確保を目的に資金の効率的な運用に努めた結果、期末残高は期中23,157百万円増加して131,980百万円となりました。
前連結会計年度
(百万円)(A)
当連結会計年度
(百万円)(B)
増減(百万円)
(B)-(A)
有価証券残高(末残)108,823131,98023,157
債券70,89386,28715,394
株式13,69315,7142,021
その他の証券24,23629,9785,742

・連結自己資本比率(国内基準)
連結自己資本比率は、0.31%減少して8.43%となりました。国内基準行に求められる健全性基準である4%を大きく上回っております。
前連結会計年度末(%)(A)当連結会計年度
(%)(B)
増減(%)
(B)-(A)
連結自己資本比率8.748.43△0.31


・連結業務粗利益
連結業務粗利益は、資金運用収益が減少したこと等から、前期比912百万円減少して5,823百万円となりました。
・経常利益等
貸倒償却引当費用が増加したこと等から、経常利益は前期比50百万円減少して1,023百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前期比165百万円減少して、559百万円となりました。
前連結会計年度
(百万円)(A)
当連結会計年度
(百万円)(B)
増減(百万円)
(B)-(A)
資金運用収支5,6745,065△608
資金運用収益5,7425,118△623
資金調達費用6853△15
役務取引等収支92097251
役務取引等収益1,3501,36212
役務取引等費用430390△39
その他業務収支141△214△355
その他業務収益1,7051,77771
その他業務費用1,5641,992427
連結業務粗利益6,7365,823△912
営業経費5,5535,019△534
貸倒償却引当費用22553530
貸出金償却0△0
個別貸倒引当金繰入額50450399
一般貸倒引当金繰入額△4489133
その他の債権売却損等1513△2
貸倒引当金戻入益
株式等関係損益△153691845
その他678013
経常利益1,0731,023△50
特別損益△1103114
税金等調整前当期純利益9621,02663
法人税、住民税及び事業税236380143
法人税等調整額△125770
法人税等合計224438214
当期純利益738587△150
非支配株主に帰属する当期純利益132815
親会社株主に帰属する当期純利益725559△165

③ 資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
翌連結会計年度以降の設備投資等につきましては、原則として自己資本により対応する予定であります。