有価証券報告書-第176期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
2025年度におけるわが国の経済は、世界経済の不透明感が続く中でも、企業部門の力強い成長や雇用・所得環境の改善を背景に、内需を中心とした緩やかな回復が続きました。また、物価上昇が続く中で個人消費には持ち直しの動きがみられ、食料品価格の上昇鈍化など物価動向にも変化の兆しがみられました。一方で、世界情勢の動向や消費者マインドの変動には引き続き留意する必要があります。
金融市場は、米国関税政策の影響から10年国債利回りが4月には一時1.1%台まで低下する場面もありましたが、その後は日銀による利上げ観測の高まりを背景に上昇が続き、日銀が追加の利上げを決定した12月には節目となる2%を超過しました。年度末にかけても、中東情勢の悪化に伴うインフレ懸念等から上昇が続き、3月末には2.3%台となりました。
日経平均株価は、企業の好調な決算内容を背景に上昇が続き、10月に入ると新内閣の発足による政治改革への期待感などから一段と上昇して、節目となる50,000円を突破しました。その後も概ね50,000円台で推移し、3月末には51,000円台となりました。
為替は、関税政策の影響による米国景気の減速懸念等から、4月には対ドルベースで一時140円台まで円高が進みましたが、その後は、景気減速への過度な警戒感が和らいだことや米国の早期利下げ観測の後退、中東情勢悪化による米ドルへの資金集中に伴って円安が進み、3月末には158円台となりました。
こうした中、当地山陰の経済は、不安定な海外情勢の影響などから生産活動は弱い動きが続いているものの、投資活動は全体として概ね堅調に推移しており、観光関連の宿泊者数も増加して個人消費も上向くなど、総じて持ち直しの動きが見られました。今後も全国同様に持ち直しの動きが続くことが期待されます。
当行グループの第176期の業績につきましては、役職員一丸となって業績の向上と経営の効率化、顧客サービスの充実に努めてまいりました結果、次のようになりました。
預金につきましては、スマートフォン支店の預金残高増加を主要因とし個人預金が増加しましたが、法人預金及び金融機関預金が減少したことなどから、全体では期中16億円減少し5,252億円となりました。
また、貸出金は、個人向け貸出金が減少しましたが、地公体向け貸出金や中小企業向け貸出金が増加したことなどから、全体では期中15億円増加し3,897億円となりました。
有価証券は、投資信託の一部解約がありましたが、国債や地方債を中心に購入を行ったことなどから、全体で期中132億円増加し1,308億円となりました。
総資産につきましては、前期比56億円減少し5,631億円となり、純資産は25億円減少し123億円となりました。
損益状況につきましては、経常収益は、役務取引等収益が減少しましたが、貸出金利息、有価証券利息配当金及び貸出債権譲渡益の計上により、その他業務収益が増加したことなどから、全体では前期比1,899百万円増加し12,245百万円となりました。経常費用は、預金利息及び営業経費が増加したことなどから、全体では前期比2,339百万円増加し11,827百万円となりました。この結果、経常利益は前期比440百万円減少の417百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比238百万円減少の370百万円となりました。
セグメントごとの業績につきましては、「銀行業」の経常収益は前期比1,708百万円増加の9,838百万円、セグメント利益は前期比429百万円減少の379百万円となりました。
「リース業」の経常収益は前期比210百万円増加の2,512百万円、セグメント利益は前期比6百万円減少の52百万円となり、「その他」のセグメント損益は、持分法による投資利益は0百万円のセグメント利益となりました(前期のセグメント利益は1百万円)。
この結果、連結自己資本比率(バーゼルⅢ国内基準)は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)」に基づき算出した結果、前期比0.48%低下し7.38%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末比20,939百万円減少し25,189百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により使用した資金は、4,202百万円(前連結会計年度は18,520百万円の獲得)となりました。これは主に、貸出金の増加による支出1,564百万円、預金の減少による支出1,611百万円及び借用金の減少による支出1,733百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により使用した資金は、16,537百万円(前連結会計年度は5,362百万円の使用)となりました。これは主に、有価証券の売却による収入や有価証券の償還による収入を有価証券の取得による支出が上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により使用した資金は、199百万円(前連結会計年度は227百万円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払いによる支出によるものであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績の分析
当行グループの2025年度における損益状況は以下のとおりになりました。
(ア) 連結
(注) 連結粗利益=(資金運用収益-資金調達費用)+(役務取引等収益-役務取引等費用)+(その他業務収益-その他業務費用)
資金利益につきましては、前連結会計年度に比べ93百万円増加の5,896百万円となりました。資金利益増加の主な要因は、預金利息が前連結会計年度に比べ975百万円増加したものの、貸出金利息が前連結会計年度に比べ762百万円、有価証券利息配当金が前連結会計年度に比べ227百万円、それぞれ増加したことなどによります。貸出金利息の増加は、貸出金利回りの上昇に加え、貸出金残高の増加によるものであります。有価証券利息配当金の増加は、国債を主とした保有残高の増加に加え、利回りの上昇が要因となります。預金利息の増加は、預金残高は減少したものの、利回りの上昇に加え、個人向けキャンペーン定期の取り組みや、スマートフォン支店『しまホ!』での預金獲得が順調に推移したこと等により利回りが上昇したことが要因となっております。
役務取引等利益につきましては、前連結会計年度に比べ257百万円減少の51百万円となりました。役務取引等利益減少の主な要因は、役務取引等費用が前連結会計年度に比べ44百万円増加し、役務取引等収益が前連結会計年度に比べ211百万円減少したことによります。役務取引等収益の減少は、住宅関連融資取扱手数料及び保険窓販業務の収入の減少が主要因となっております。役務取引等費用の増加は、保証付貸出の増加に伴う、支払保証料の増加が要因となっております。
その他業務利益につきましては、前連結会計年度に比べ628百万円増加の112百万円となりました。その他業務利益の増加は、投資信託の解約や債券の売却等により、その他業務費用が前連結会計年度に比べ161百万円増加したものの、貸出債権の流動化に伴う譲渡益の計上により、その他業務収益が前連結会計年度に比べ790百万円増加したことによります。
この結果、連結粗利益は、前連結会計年度に比べ465百万円増加の6,060百万円となりました。
経費につきましては、ベースアップの実施に伴う人件費の増加や、次期システムへの移行に伴うシステム関連費用の増加などから物件費が増加したことが主因となり、全体では前連結会計年度に比べ965百万円増加の5,732百万円となりました。
貸倒償却引当費用につきましては、個別貸倒引当金繰入額が前連結会計年度に比べ88百万円減少したことが主因となり、前連結会計年度に比べ30百万円減少の243百万円となりました。
この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ441百万円減少の417百万円となりました。
特別損益につきましては、固定資産処分益の計上額が前連結会計年度に比べ16百万円増加したことや、減損損失が前連結会計年度に比べ59百万円減少したことから、前連結会計年度に比べ67百万円増加の8百万円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ239百万円減少の370百万円となりました。
(イ)単体
銀行単体において、中期経営計画「ふるさと山陰活性化プロジェクト!~ローカルエンゲージメントの向上を目指します~リージョナルバンクしまぎん」(計画期間:2025年4月~2028年3月)、(以下、「中期経営計画」という。)を掲げ、その数値目標達成のため各種施策を積極的に取り組んでまいりました。この結果、中期経営計画の数値目標に対する実績等につきましては、次のとおりとなりました。
コア業務純益につきましては、(ア)連結で記載した要因により、前事業年度に比べ191百万円減少の1,246百万円となり、2027年度目標(計画期間最終年度)に対する目標水準を下回る結果となりました。
資金利益は、預金利息が増加しましたが、貸出金利息及び有価証券利息配当金の増加を主因に98百万円増加の5,928百万円となりました。
役務取引等利益は、前事業年度に比べ257百万円減少し52百万円となりました。
経費は、前事業年度に比べ961百万円増加の5,663百万円となりました。
なお、コア業務純益(除く投資信託解約損益)につきましては、コア業務純益と同額の1,246百万円となっております。
当期純利益につきましては、前事業年度に比べ238百万円減少の342百万円となりました。
自己資本比率につきましては、貸出金残高の増加などによるリスクアセットの増加を主因として、前事業年度に比べ0.47%低下し、7.09%となりました。
以上のとおり、当事業年度につきましては、コア業務純益、当期純利益及び自己資本比率の目標は未達となりました。次年度につきましては、SBIグループとの連携を一層深化させ中期経営計画における数値目標の達成を目指してまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当行グループの資金状況は、以下のとおりとなります。営業活動によるキャッシュ・フローについては、貸出金の増加による支出1,564百万円、預金の減少による支出1,611百万円や借用金の減少による支出1,733百万円があったことなどから4,202百万円の資金使用となりました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却による収入5,454百万円や有価証券の償還による収入31,588百万円がありましたが、有価証券の取得による支出53,647百万円があったことなどから16,537百万円の資金使用となりました。さらに、財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払による支出198百万円があったことなどから199百万円の資金使用となりました。
また、当行グループは資金繰りの把握、資金繰りの安定に努め、適切なリスク管理体制の構築を行っております。貸出金や有価証券等の資金運用については、顧客からの預金を中心に資金調達を行い、一部を日本銀行借入金にて資金調達しております。
なお、当面の設備資金、貸出金、有価証券への投資は預金での調達を主とした自己資金で対応する予定であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当行グループが連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(3) 資金運用/調達の状況
当連結会計年度の資金運用勘定平均残高は、560,978百万円と前期比23,745百万円の増加となりました。また、資金運用利回りは、1.35%と前期比0.14ポイントの上昇となりました。
資金調達勘定平均残高は、549,995百万円と前期比22,917百万円の増加となりました。また、資金調達利回りは、0.30%と前期比0.17ポイントの上昇となりました。
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については半期毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度569百万円、当連結会計年度647百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託見合額の平均残高(前連結会計年度638百万円、当連結会計年度482百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度1百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
3 連結相殺消去後の金額を記載しております。
(4) 役務取引の状況
当連結会計年度の役務取引等収益は、1,054百万円と前期比211百万円の減少となりました。また、役務取引等費用は、1,002百万円と前期比44百万円の増加となりました。
(5) 預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
(注) 1 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
2 定期性預金=定期預金+定期積金
(6) 貸出金残高の状況
○ 業種別貸出状況(末残・構成比)
(7) 有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
(自己資本比率の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:百万円、%)
単体自己資本比率(国内基準)
(単位:百万円、%)
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるものについて債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
当連結会計年度における当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
2025年度におけるわが国の経済は、世界経済の不透明感が続く中でも、企業部門の力強い成長や雇用・所得環境の改善を背景に、内需を中心とした緩やかな回復が続きました。また、物価上昇が続く中で個人消費には持ち直しの動きがみられ、食料品価格の上昇鈍化など物価動向にも変化の兆しがみられました。一方で、世界情勢の動向や消費者マインドの変動には引き続き留意する必要があります。
金融市場は、米国関税政策の影響から10年国債利回りが4月には一時1.1%台まで低下する場面もありましたが、その後は日銀による利上げ観測の高まりを背景に上昇が続き、日銀が追加の利上げを決定した12月には節目となる2%を超過しました。年度末にかけても、中東情勢の悪化に伴うインフレ懸念等から上昇が続き、3月末には2.3%台となりました。
日経平均株価は、企業の好調な決算内容を背景に上昇が続き、10月に入ると新内閣の発足による政治改革への期待感などから一段と上昇して、節目となる50,000円を突破しました。その後も概ね50,000円台で推移し、3月末には51,000円台となりました。
為替は、関税政策の影響による米国景気の減速懸念等から、4月には対ドルベースで一時140円台まで円高が進みましたが、その後は、景気減速への過度な警戒感が和らいだことや米国の早期利下げ観測の後退、中東情勢悪化による米ドルへの資金集中に伴って円安が進み、3月末には158円台となりました。
こうした中、当地山陰の経済は、不安定な海外情勢の影響などから生産活動は弱い動きが続いているものの、投資活動は全体として概ね堅調に推移しており、観光関連の宿泊者数も増加して個人消費も上向くなど、総じて持ち直しの動きが見られました。今後も全国同様に持ち直しの動きが続くことが期待されます。
当行グループの第176期の業績につきましては、役職員一丸となって業績の向上と経営の効率化、顧客サービスの充実に努めてまいりました結果、次のようになりました。
預金につきましては、スマートフォン支店の預金残高増加を主要因とし個人預金が増加しましたが、法人預金及び金融機関預金が減少したことなどから、全体では期中16億円減少し5,252億円となりました。
また、貸出金は、個人向け貸出金が減少しましたが、地公体向け貸出金や中小企業向け貸出金が増加したことなどから、全体では期中15億円増加し3,897億円となりました。
有価証券は、投資信託の一部解約がありましたが、国債や地方債を中心に購入を行ったことなどから、全体で期中132億円増加し1,308億円となりました。
総資産につきましては、前期比56億円減少し5,631億円となり、純資産は25億円減少し123億円となりました。
損益状況につきましては、経常収益は、役務取引等収益が減少しましたが、貸出金利息、有価証券利息配当金及び貸出債権譲渡益の計上により、その他業務収益が増加したことなどから、全体では前期比1,899百万円増加し12,245百万円となりました。経常費用は、預金利息及び営業経費が増加したことなどから、全体では前期比2,339百万円増加し11,827百万円となりました。この結果、経常利益は前期比440百万円減少の417百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比238百万円減少の370百万円となりました。
セグメントごとの業績につきましては、「銀行業」の経常収益は前期比1,708百万円増加の9,838百万円、セグメント利益は前期比429百万円減少の379百万円となりました。
「リース業」の経常収益は前期比210百万円増加の2,512百万円、セグメント利益は前期比6百万円減少の52百万円となり、「その他」のセグメント損益は、持分法による投資利益は0百万円のセグメント利益となりました(前期のセグメント利益は1百万円)。
この結果、連結自己資本比率(バーゼルⅢ国内基準)は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)」に基づき算出した結果、前期比0.48%低下し7.38%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末比20,939百万円減少し25,189百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により使用した資金は、4,202百万円(前連結会計年度は18,520百万円の獲得)となりました。これは主に、貸出金の増加による支出1,564百万円、預金の減少による支出1,611百万円及び借用金の減少による支出1,733百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により使用した資金は、16,537百万円(前連結会計年度は5,362百万円の使用)となりました。これは主に、有価証券の売却による収入や有価証券の償還による収入を有価証券の取得による支出が上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により使用した資金は、199百万円(前連結会計年度は227百万円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払いによる支出によるものであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績の分析
当行グループの2025年度における損益状況は以下のとおりになりました。
(ア) 連結
| <連結ベース> | (単位:百万円) | |||
| 2025年度 | 2024年度 | |||
| 2024年度比 | ||||
| 連結粗利益 | 6,060 | 465 | 5,595 | |
| 資金利益 | 5,896 | 93 | 5,803 | |
| 役務取引等利益 | 51 | △257 | 308 | |
| その他業務利益 | 112 | 628 | △516 | |
| 経費(除く臨時処理分) | 5,732 | 965 | 4,767 | |
| 貸倒償却引当費用 | 243 | △30 | 273 | |
| 貸出金償却 | ― | ― | ― | |
| 個別貸倒引当金繰入額 | 208 | △88 | 296 | |
| 一般貸倒引当金繰入額 | 5 | 147 | △142 | |
| その他 | 29 | △89 | 118 | |
| 株式等関係損益 | △4 | △4 | ― | |
| 持分法による投資損益 | 0 | △1 | 1 | |
| その他 | 338 | 36 | 302 | |
| 経常利益 | 417 | △441 | 858 | |
| 特別損益 | 8 | 67 | △59 | |
| 税金等調整前当期純利益 | 426 | △372 | 798 | |
| 法人税、住民税及び事業税 | 21 | △108 | 129 | |
| 法人税等調整額 | 32 | △26 | 58 | |
| 非支配株主に帰属する当期純利益 | 0 | 0 | 0 | |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 370 | △239 | 609 | |
(注) 連結粗利益=(資金運用収益-資金調達費用)+(役務取引等収益-役務取引等費用)+(その他業務収益-その他業務費用)
資金利益につきましては、前連結会計年度に比べ93百万円増加の5,896百万円となりました。資金利益増加の主な要因は、預金利息が前連結会計年度に比べ975百万円増加したものの、貸出金利息が前連結会計年度に比べ762百万円、有価証券利息配当金が前連結会計年度に比べ227百万円、それぞれ増加したことなどによります。貸出金利息の増加は、貸出金利回りの上昇に加え、貸出金残高の増加によるものであります。有価証券利息配当金の増加は、国債を主とした保有残高の増加に加え、利回りの上昇が要因となります。預金利息の増加は、預金残高は減少したものの、利回りの上昇に加え、個人向けキャンペーン定期の取り組みや、スマートフォン支店『しまホ!』での預金獲得が順調に推移したこと等により利回りが上昇したことが要因となっております。
役務取引等利益につきましては、前連結会計年度に比べ257百万円減少の51百万円となりました。役務取引等利益減少の主な要因は、役務取引等費用が前連結会計年度に比べ44百万円増加し、役務取引等収益が前連結会計年度に比べ211百万円減少したことによります。役務取引等収益の減少は、住宅関連融資取扱手数料及び保険窓販業務の収入の減少が主要因となっております。役務取引等費用の増加は、保証付貸出の増加に伴う、支払保証料の増加が要因となっております。
その他業務利益につきましては、前連結会計年度に比べ628百万円増加の112百万円となりました。その他業務利益の増加は、投資信託の解約や債券の売却等により、その他業務費用が前連結会計年度に比べ161百万円増加したものの、貸出債権の流動化に伴う譲渡益の計上により、その他業務収益が前連結会計年度に比べ790百万円増加したことによります。
この結果、連結粗利益は、前連結会計年度に比べ465百万円増加の6,060百万円となりました。
経費につきましては、ベースアップの実施に伴う人件費の増加や、次期システムへの移行に伴うシステム関連費用の増加などから物件費が増加したことが主因となり、全体では前連結会計年度に比べ965百万円増加の5,732百万円となりました。
貸倒償却引当費用につきましては、個別貸倒引当金繰入額が前連結会計年度に比べ88百万円減少したことが主因となり、前連結会計年度に比べ30百万円減少の243百万円となりました。
この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ441百万円減少の417百万円となりました。
特別損益につきましては、固定資産処分益の計上額が前連結会計年度に比べ16百万円増加したことや、減損損失が前連結会計年度に比べ59百万円減少したことから、前連結会計年度に比べ67百万円増加の8百万円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ239百万円減少の370百万円となりました。
(イ)単体
銀行単体において、中期経営計画「ふるさと山陰活性化プロジェクト!~ローカルエンゲージメントの向上を目指します~リージョナルバンクしまぎん」(計画期間:2025年4月~2028年3月)、(以下、「中期経営計画」という。)を掲げ、その数値目標達成のため各種施策を積極的に取り組んでまいりました。この結果、中期経営計画の数値目標に対する実績等につきましては、次のとおりとなりました。
| 2025年度実績 | 計画期間最終年度目標(2027年度) | |
| コア業務純益 | 12億円 | 22億円 |
| 当期純利益 | 3.4億円 | 6億円 |
| 自己資本比率 | 7.09% | 7.5%程度 |
コア業務純益につきましては、(ア)連結で記載した要因により、前事業年度に比べ191百万円減少の1,246百万円となり、2027年度目標(計画期間最終年度)に対する目標水準を下回る結果となりました。
資金利益は、預金利息が増加しましたが、貸出金利息及び有価証券利息配当金の増加を主因に98百万円増加の5,928百万円となりました。
役務取引等利益は、前事業年度に比べ257百万円減少し52百万円となりました。
経費は、前事業年度に比べ961百万円増加の5,663百万円となりました。
なお、コア業務純益(除く投資信託解約損益)につきましては、コア業務純益と同額の1,246百万円となっております。
当期純利益につきましては、前事業年度に比べ238百万円減少の342百万円となりました。
自己資本比率につきましては、貸出金残高の増加などによるリスクアセットの増加を主因として、前事業年度に比べ0.47%低下し、7.09%となりました。
以上のとおり、当事業年度につきましては、コア業務純益、当期純利益及び自己資本比率の目標は未達となりました。次年度につきましては、SBIグループとの連携を一層深化させ中期経営計画における数値目標の達成を目指してまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当行グループの資金状況は、以下のとおりとなります。営業活動によるキャッシュ・フローについては、貸出金の増加による支出1,564百万円、預金の減少による支出1,611百万円や借用金の減少による支出1,733百万円があったことなどから4,202百万円の資金使用となりました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却による収入5,454百万円や有価証券の償還による収入31,588百万円がありましたが、有価証券の取得による支出53,647百万円があったことなどから16,537百万円の資金使用となりました。さらに、財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払による支出198百万円があったことなどから199百万円の資金使用となりました。
また、当行グループは資金繰りの把握、資金繰りの安定に努め、適切なリスク管理体制の構築を行っております。貸出金や有価証券等の資金運用については、顧客からの預金を中心に資金調達を行い、一部を日本銀行借入金にて資金調達しております。
なお、当面の設備資金、貸出金、有価証券への投資は預金での調達を主とした自己資金で対応する予定であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当行グループが連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(3) 資金運用/調達の状況
当連結会計年度の資金運用勘定平均残高は、560,978百万円と前期比23,745百万円の増加となりました。また、資金運用利回りは、1.35%と前期比0.14ポイントの上昇となりました。
資金調達勘定平均残高は、549,995百万円と前期比22,917百万円の増加となりました。また、資金調達利回りは、0.30%と前期比0.17ポイントの上昇となりました。
| 種類 | 期別 | 平均残高(百万円) | 利息(百万円) | 利回り(%) |
| 合計 | 合計 | |||
| 資金運用勘定 | 前連結会計年度 | 537,233 | 6,508 | 1.21 |
| 当連結会計年度 | 560,978 | 7,586 | 1.35 | |
| うち貸出金 | 前連結会計年度 | 379,161 | 5,332 | 1.40 |
| 当連結会計年度 | 386,103 | 6,094 | 1.57 | |
| うち有価証券 | 前連結会計年度 | 131,024 | 1,100 | 0.84 |
| 当連結会計年度 | 146,334 | 1,328 | 0.90 | |
| うち預け金 | 前連結会計年度 | 27,046 | 75 | 0.27 |
| 当連結会計年度 | 28,534 | 163 | 0.57 | |
| 資金調達勘定 | 前連結会計年度 | 527,077 | 705 | 0.13 |
| 当連結会計年度 | 549,995 | 1,691 | 0.30 | |
| うち預金 | 前連結会計年度 | 509,062 | 698 | 0.13 |
| 当連結会計年度 | 530,472 | 1,673 | 0.31 | |
| うち債券貸借取引受入担保金 | 前連結会計年度 | 646 | 1 | 0.22 |
| 当連結会計年度 | ― | ― | ― | |
| うち借用金 | 前連結会計年度 | 18,006 | 5 | 0.03 |
| 当連結会計年度 | 20,004 | 17 | 0.08 |
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については半期毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度569百万円、当連結会計年度647百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託見合額の平均残高(前連結会計年度638百万円、当連結会計年度482百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度1百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
3 連結相殺消去後の金額を記載しております。
(4) 役務取引の状況
当連結会計年度の役務取引等収益は、1,054百万円と前期比211百万円の減少となりました。また、役務取引等費用は、1,002百万円と前期比44百万円の増加となりました。
| 種類 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 役務取引等収益 | 1,266 | 1,054 |
| うち預金・貸出業務 | 652 | 536 |
| うち為替業務 | 102 | 106 |
| うち証券関連業務 | 84 | 110 |
| うち代理業務 | 41 | 36 |
| うち保護預り・貸金庫業務 | 1 | 0 |
| うち保証業務 | 31 | 30 |
| うち保険窓販業務 | 353 | 233 |
| 役務取引等費用 | 957 | 1,002 |
| うち為替業務 | 21 | 24 |
(5) 預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
| 種類 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 預金合計 | 526,896 | 525,285 |
| うち流動性預金 | 269,422 | 294,481 |
| うち定期性預金 | 255,806 | 229,159 |
| うちその他 | 1,667 | 1,644 |
| 譲渡性預金 | ― | ― |
| 総合計 | 526,896 | 525,285 |
(注) 1 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
2 定期性預金=定期預金+定期積金
(6) 貸出金残高の状況
○ 業種別貸出状況(末残・構成比)
| 業種別 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 製造業 | 13,517 | 3.48 | 13,216 | 3.39 |
| 農業,林業 | 1,271 | 0.33 | 1,209 | 0.31 |
| 漁業 | 82 | 0.02 | 92 | 0.02 |
| 鉱業,採石業,砂利採取業 | 192 | 0.05 | 174 | 0.04 |
| 建設業 | 18,797 | 4.84 | 20,568 | 5.28 |
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 6,732 | 1.73 | 7,168 | 1.84 |
| 情報通信業 | 4,861 | 1.25 | 5,840 | 1.50 |
| 運輸業,郵便業 | 2,528 | 0.65 | 2,227 | 0.57 |
| 卸売業,小売業 | 17,974 | 4.63 | 17,981 | 4.61 |
| 金融業,保険業 | 14,027 | 3.61 | 13,282 | 3.41 |
| 不動産業,物品賃貸業 | 131,958 | 34.00 | 135,826 | 34.85 |
| 学術研究,専門・技術サービス業 | 2,995 | 0.77 | 3,161 | 0.81 |
| 宿泊業 | 1,012 | 0.26 | 1,154 | 0.30 |
| 飲食業 | 3,509 | 0.90 | 3,948 | 1.01 |
| 生活関連サービス業,娯楽業 | 5,437 | 1.40 | 5,181 | 1.33 |
| 教育,学習支援業 | 635 | 0.16 | 597 | 0.15 |
| 医療・福祉 | 12,554 | 3.23 | 12,074 | 3.10 |
| その他のサービス | 10,323 | 2.66 | 12,108 | 3.11 |
| 地方公共団体 | 36,519 | 9.41 | 44,947 | 11.53 |
| その他 | 103,204 | 26.62 | 88,939 | 22.84 |
| 合計 | 388,137 | 100.00 | 389,701 | 100.00 |
(7) 有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
| 種類 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 国債 | 33,186 | 41,247 |
| 地方債 | 445 | 7,333 |
| 社債 | 11,221 | 11,255 |
| 株式 | 185 | 196 |
| その他の証券 | 72,568 | 70,854 |
| 合計 | 117,607 | 130,888 |
(自己資本比率の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:百万円、%)
| 2026年3月31日 | |
| 1.連結自己資本比率(2/3) | 7.38 |
| 2.連結における自己資本の額 | 23,309 |
| 3.リスク・アセットの額 | 315,680 |
| 4.連結総所要自己資本額 | 12,627 |
単体自己資本比率(国内基準)
(単位:百万円、%)
| 2026年3月31日 | |
| 1.単体自己資本比率(2/3) | 7.09 |
| 2.単体における自己資本の額 | 22,207 |
| 3.リスク・アセットの額 | 313,222 |
| 4.単体総所要自己資本額 | 12,528 |
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるものについて債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
| 債権の区分 | 2025年3月31日 | 2026年3月31日 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 3,754 | 3,338 |
| 危険債権 | 4,562 | 5,496 |
| 要管理債権 | 335 | 509 |
| 正常債権 | 389,868 | 389,758 |