有価証券報告書-第113期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、通商問題などの海外リスクや原油高の影響が懸念されたものの、堅調な企業収益と個人消費のもち直しにより緩やかな回復基調で推移しました。
このような状況のもと、当社グループでは、大阪府北部地震、台風21号による被害および酷暑による出控えなどがありましたものの、京都地区ではインバウンド需要が堅調に推移し、福井地区では「福井しあわせ元気国体・元気大会」が2018年秋に開催されるなどの状況を捉え、運輸、不動産、レジャー・サービスの各事業にわたり積極的な営業活動に取り組み、業績の向上に努めました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、有形固定資産の取得などにより、前連結会計年度末に比べ647百万円増加し、20,120百万円となりました。
負債は、借入金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ27百万円減少し、12,599百万円となりました。
純資産は親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ675百万円増加し、7,520百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の営業収益は、12,406百万円(前期比960百万円、8.4%増)となり、営業費は、原油価格の上昇や修繕費の増加があるものの営業利益は、921百万円(前期比238百万円、35.0%増)となりました。これに営業外収益および営業外費用を加減した経常利益は、872百万円(前期比221百万円、34.0%増)となり、特別利益および災害による損失等の特別損失ならびに法人税等を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、698百万円(前期比207百万円、42.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(運輸業)
鉄軌道事業におきましては、嵐山線では、インバウンドのお客様のご利用が引き続き堅調であったことに加え、本中期経営計画において注力した、新駅北野線撮影所前駅とJR嵯峨野線太秦駅、嵐山本線西院駅と阪急京都線西院駅との結節改善事業の効果が顕著となり、運輸収入は増収となりました。また、北野線龍安寺駅、等持院駅でのバリアフリー化工事、ATS(自動列車停止装置)更新工事、各駅多言語案内表示システム設置工事など、輸送の安全・安心の確保とサービス向上のための設備投資を計画的に実施しました。鋼索線(叡山ケーブル・ロープウェイ)では、インバウンドのお客様が増加するとともに、春・秋の瑠璃光院特別拝観にあわせ「八瀬もみじの小径」や「ケーブル八瀬駅・比叡駅」ライトアップを実施したことなどにより増収となりました。
バス運送事業におきましては、京都バス㈱では、2018年3月に運転士要員不足解消を目的とした減便を伴うダイヤ改定を実施しましたが、京都市交通局との共通の企画乗車券の発売や市バスフリーICOCA定期券の利用が好調に推移し増収となりました。さらに、2019年3月には、京都市域均一運賃区間を単独路線に拡大するとともに、「トラフィカ京カード」への参画や「北大路バスターミナル」乗り入れ等、引き続き京都市交通局との連携強化を図りました。運転士不足への対応では、離職防止および採用促進を図るための処遇改善や老朽化施設更新等により、労働条件や職場環境の改善を積極的に進めました。京福バス㈱では、路線バスで、深刻化する運転士の要員不足への対応と収支改善のための効率化を実施しました。2018年4月には、運行本数の見直しを行うとともに、一部路線をグループ等のタクシー会社に移管し、お客様の利便性を見据えて幹線のバス拠点から枝線の乗合タクシーに乗り継ぐ輸送形態を構築しました。また10月には、JR等の鉄道線拠点から乗合タクシーに乗り継ぐ路線への見直しを実施しました。さらには、高速バスの増便に加え、新たなコミュニティバスの運行受託など増収増益への取組みを図りました。貸切バスでは、2018年秋に開催された「福井しあわせ元気国体・元気大会」の輸送受注をグループ貸切バス受注センターで一括して取り扱うことができ、大幅な増収につながりました。
タクシー事業におきましては、グループのバスとの乗り継ぎ輸送の実施のほか、安全性に配慮した次世代タクシー車両「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」の継続導入や配車アプリの積極的な活用などにより、新規顧客の開拓につとめタクシー需要の創出を図りました。
以上の結果、運輸業の営業収益は、7,973百万円(前期比336百万円、4.4%増)となり、営業利益は、359百万円(前期比157百万円、78.0%増)となりました。
(提出会社の鉄軌道事業の運輸成績表)
| 種別 | 単位 | 当連結会計年度 (2018.4.1~2019.3.31) | ||
| 対前期増減率 | ||||
| 営業日数 | 日 | 365 | 0.0% | |
| 営業キロ程 | キロ | 12.8 | 0.0 | |
| 車両走行キロ | 千キロ | 1,071 | 1.3 | |
| 輸送 人員 | 定期 | 千人 | 2,722 | 7.3 |
| 定期外 | 〃 | 5,994 | 0.7 | |
| 計 | 〃 | 8,716 | 2.7 | |
| 旅客 運輸 収入 | 定期 | 百万円 | 261 | 7.4 |
| 定期外 | 〃 | 1,199 | 2.1 | |
| 計 | 〃 | 1,460 | 3.1 | |
| 運輸雑収 | 〃 | 95 | 9.9 | |
| 運輸収入合計 | 〃 | 1,556 | 3.4 | |
| 乗車効率 | % | 33.8 | 1.6 | |
(業種別営業成績)
| 種別 | 当連結会計年度 (2018.4.1~2019.3.31) | |
| 営業収益 | 対前期増減率 | |
| 百万円 | % | |
| 鉄軌道事業 | 1,556 | 3.4 |
| バス運送事業 | 5,555 | 3.8 |
| タクシー事業 | 977 | 9.1 |
| 消去 | △115 | - |
| 計 | 7,973 | 4.4 |
(不動産業)
不動産販売事業におきましては、福井市内の「足羽(あすわ)3丁目」分譲土地3区画および買取中古不動産物件2棟を販売しました。
不動産賃貸事業におきましては、嵐電沿線での定住人口の増加を目的とした「らんでんすもすもプロジェクト」をスタートさせ、子育て世代向け住宅2棟のリフォームを実施し、入居に向けた積極的な営業活動を行いました。「BOAT RACE(ボートレース)三国」では、他のボートレース場との差別化を図るため、2018年4月から9月まで、競合の少ない朝の時間帯に「モーニングレース」を開催、合わせてスマートフォンアプリ等でレース情報を配信するなどの販売促進策を実施したことから舟券売上が大幅に増加し、賃貸収入も増収となりました。なお、「BOAT RACE(ボートレース)三国」や帷子ノ辻駅ビルでは耐震補強工事を実施しました。今後も、グループの保有施設の安全性向上のための施策を図ってまいります。
以上の結果、不動産業の営業収益は、2,948百万円(前期比414百万円、16.4%増)となり、営業利益は、502百万円(前期比25百万円、5.4%増)となりました。
(業種別営業成績)
| 種別 | 当連結会計年度 (2018.4.1~2019.3.31) | |
| 営業収益 | 対前期増減率 | |
| 百万円 | % | |
| 不動産賃貸事業 | 3,463 | 13.7 |
| 不動産販売事業 | 75 | 210.3 |
| 消去 | △590 | - |
| 計 | 2,948 | 16.4 |
(主な相手先別の収益実績及び総営業収益に対する割合)
| 相手先 | 前連結会計年度 (2017.4.1~2018.3.31) | 当連結会計年度 (2018.4.1~2019.3.31) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 越前三国競艇企業団 | 1,416 | 12.4 | 1,827 | 14.7 |
(レジャー・サービス業)
飲食・物販業におきましては、「嵐山駅はんなり・ほっこりスクエア」直営店舗「らんでんや」、「RANDENバル」では、インバウンドのお客様のご利用が堅調であったことに加え、オンラインゲーム「刀剣乱舞」等とのコラボ企画が好評を得て増収となりました。
なお、飲食業の「八幡家(やわたや)」は、2019年3月に運営受託を終了しました。
ホテル業におきましては、2018年3月から営業を開始した「ホテル京福 福井駅前」では、インターネット販売を充実させるとともに、京阪グループ内のホテルと連携を図り、稼働率の向上を図りました。客室改修工事など施設の整備を計画的に実施し、お客様に快適な宿泊環境を提供してまいります。三国観光ホテルでは、「福井しあわせ元気国体・元気大会」への宿泊提供のほか、台湾・タイからのインバウンドのお客様を積極的に誘致し、宿泊客が増加しました。
越前松島水族館では、2018年4月にオープンした「マリンハウス」での、お子様向けの磯遊びや校外学習の機会を増やすため、福井県下の幼稚園や小学校への営業活動に努めました。
以上の結果、レジャー・サービス業の営業収益は、1,989百万円(前期比248百万円、14.3%増)となり、営業利益は、55百万円(前期は3百万円の営業利益)となりました。
(業種別営業成績)
| 種別 | 当連結会計年度 (2018.4.1~2019.3.31) | |
| 営業収益 | 対前期増減率 | |
| 百万円 | % | |
| ホテル業・水族館業 | 1,186 | 17.4 |
| 飲食業 | 39 | △22.4 |
| 物販業 | 527 | 13.7 |
| 広告代理店業 | 97 | 7.6 |
| その他 | 175 | 8.6 |
| 消去 | △37 | - |
| 計 | 1,989 | 14.3 |
②キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、減価償却費や税金等調整前当期純利益などにより2,016百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ550百万円の収入増となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出などにより1,599百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ345百万円の支出増となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出などにより620百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ691百万円の支出増となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は1,011百万円となり、前連結会計年度末に比べ203百万円の減少となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループのサービス・販売等は、必ずしも一様ではないため、セグメント毎に金額あるいは数量での記載は行なっておりません。
そのため生産、受注及び販売の実績については、「(1)経営成績等の状況の概要」における各セグメント業績に関連付けて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりでありま
す。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準にもとづき作成しております。したがって、企業会計原則を初め、税効果会計に係る会計基準、金融商品に係る会計基準等、現行の各会計基準がその前提としている見積りによる会計処理を含んでおります。
②経営成績の分析
当連結会計年度は、運輸業においてインバウンド需要が堅調に推移したこと、不動産業において「BOAT RACE(ボートレース)三国」で「モーニングレース」を開催したこなどにより、営業収益は12,406百万円(前期比960百万円、8.4%増)となりました。営業費は、原油価格の上昇や修繕費の増加があるものの営業利益は、921百万円(前期比238百万円、35.0%増)となりました。営業外損益は、支払補償費が発生したことなどにより営業外費用が増加したものの経常利益は、872百万円(前期比221百万円、34.0%増)となりました。特別損益は損害賠償金などが減少したことにより特別損失が減少したため、税金等調整前当期純利益は、1,044百万円(前期比287百万円、38.0%増)となりました。これに法人税等を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、698百万円(前期比207百万円、42.2%増)となりました。
③キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記
載のとおりです。
④資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要の主な内容は運転資金及び設備投資資金であり、これらの調達方法につきましては、営業
活動により獲得した資金を充当し、不足分を借入金など有利子負債により調達することとしております。
借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資資金については、長期借入金及
び社債での調達を基本としております。
なお、重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除却等の計画 (1)重要な
設備の新設等」に記載のとおりです。
⑤経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「連結営業収益」、「連結営業利益率」、「連結有利子負債/EBITDA倍率」を重要な指標として
位置付けております。各指標は、以下のとおりです。
| 経営指標 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
| 連結営業収益 | 11,446百万円 | 12,406百万円 |
| 連結営業利益率 | 6.0% | 7.4% |
| 連結有利子負債/EBITDA倍率※ | 4.31倍 | 3.71倍 |
※連結有利子負債/EBITDA倍率=(社債+借入金)÷(営業利益+減価償却費)