有価証券報告書-第102期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要ならびに経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
(1) 経営成績等の概要
① 経営成績の状況
当社グループは、前連結会計年度に取り組みました構造改善施策を計画通りに進めることができたことで、今期は不採算取引業務の見直し、倉庫事業の操業度と稼働率の良化を実現し、運送事業における赤字の原因であった運送子会社の収支構造を抜本的に改善し、同時に労務コストの削減を図ることができました。
当社グループは、ここ数年きわめて不本意な業績の結果を発表せざるをえない状況が続きましたが、上述の構造改革を経て、当連結会計年度で赤字体質を脱却し、次の成長に向けての基盤を整えることができました。
持続的成長軌道を確立すべく業容拡大戦略にもとづき、グループ各社がそれぞれの事業分野や地域において競争力を高め、収益力の向上と期待利益の確保を図るため、新規顧客の獲得と既存顧客の業務拡大に注力し、同時に、業務品質の維持・向上にかかる業務の効率化に取り組んだ結果、新規顧客取引が数社開始されたものの、その取組みはまだこれからが本番であると認識いたしておりますので、今後も緩むことなく、筋肉質の体制強化に励んでまいります。
当連結会計年度の当社グループの業績は、前年同期間と比較して、上海現地法人の新規顧客獲得効果が見られたものの、構造改善施策にともなう不採算取引の見直しによる影響が大きく、9.2%減の80億20百万円の計上となりました。
また、利益面につきましては、運賃仕入コストや労務コストの上昇、営業収益が減少したことによる影響があったものの、構造改善施策による削減効果が営業原価に見られたことから、営業利益は99百万円(前年同期間は1億15百万円の営業損失)となり、経常利益は1億1百万円(前年同期間は1億42百万円の経常損失)となりました。これにより、営業損益および経常損益の両面で黒字に転換いたしました。
さらに、タカセ株式会社が保有する札幌営業所の土地および連結子会社のADD SYSTEM COMPANY LIMITED.(香港現地法人)の倉庫設備にかかる工具・器具及び備品について、減損損失58百万円を特別損失に計上したことの他、構造改善施策効果により今後の業績が大幅に改善されることが見込まれることを踏まえ、タカセ株式会社および連結子会社の株式会社タカセ運輸集配システムで、繰延税金資産56百万円を新たに計上することになったことから、法人税等調整額(△は利益)は△51百万円の計上となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益(前年同期間は4億10百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)は69百万円となりました。
② 報告セグメントの状況
A.総合物流事業におきましては、上海現地法人の新規顧客獲得効果が見られたものの、不採算取引の見直しによる影響が大きく、営業収益は前年同期間と比較して8.9%減の78億5百万円となりました。また、営業総利益は、構造改善施策による営業原価の削減効果等が見られたことから、前年同期間と比較して26.3%増の9億12百万円となりました。
B.運送事業におきましては、当事業が、総合物流事業に対する運送分野を担っております。同事業における赤字事業であった「共同配送事業(まごころ便の一部)」の廃止により収支改善を図ったことから、営業収益は前年同期間と比較して56%減の3億95百万円となりました。しかしながら、営業総利益はその収支改善効果があったことから、30百万円(前年同期間は9百万円の営業総損失)となりました。
C.流通加工事業におきましては、当事業が、主に、総合物流事業に対する流通加工(倉庫内オペレーション)分野を担っており、国内流通加工業務の取扱減少があったことから、営業収益は前年同期間と比較して3.3%減の11億25百万円となりました。一方、営業総利益は、人手不足にともなう労務コストの上昇傾向にある中、構造改善施策による労務コストの削減効果が寄与したことにより、前年同期間と比較して3.4%増の87百万円となりました。
(注)上記営業収益は、セグメント間取引消去前の金額で記載しております。
③ 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ6億54百万円(7.1%)増加し、98億44百万円となりました。
この主な要因は、現金及び預金が1億70百万円、受取手形及び売掛金が1億54百万円減少したことのほか、平和島新倉庫の建替が完了したことにともない、有形固定資産の建設仮勘定が4億89百万円減少し、建物及び構築物が15億10百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ5億55百万円(17.1%)増加し、38億5百万円となりました。
この主な要因は、長期借入金が14億円90百万円増加した一方で、支払手形及び営業未払金が1億43百万円、短期借入金が1億15百万円、1年内償還予定の社債が5億円、流動負債の「その他」の項目において1億47百万円がそれぞれ減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ98百万円(1.7%)増加し、60億39百万円となりました。
この主な要因は、利益剰余金が当連結累計年度に親会社株主に帰属する当期純利益69百万円の計上をしたことによるものであります。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが2億88百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローが13億35百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローが8億74百万円の増加となり、現金及び現金同等物に係る換算差額等を調整し、当連結会計年度末には、22億24百万円となりました。
この結果、当連結会計年度末の資金残高は、前連結会計年度末より1億70百万円の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とこれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得された資金は、2億88百万円(前年同期間は64百万円の支出)となりました。
この主な要因は、売上債権の資金増1億54百万円、減価償却費の資金増3億8百万円があった一方で、仕入債務の資金減1億43百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出された資金は、13億35百万円(前年同期間対比10億円の支出増)となりました。
この主な要因は、有形固定資産の取得による支出が13億41百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得された資金は、8億74百万円(前年同期間対比4億96百万円の収入増)となりました。
この主な要因は、長期借入による収入増17億93百万円があった一方で、社債の償還による支出5億円、長期借入金の返済による支出3億万円、短期借入金の純増減額の減少1億15百万円があったことによるものであります。
⑤ 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、「運送(運送事業)」、「保管(倉庫事業)」、「作業(流通加工等)」といった物流業務全般にわたるサービスを提供しておりますが、そのサービス内容は多種多様であり、当社グループが実施している諸事業と相互に密接に関連しているほか、受注生産形態をとらない事業であることから、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注状況
該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
3 上記の金額には、消費税等を含めておりません。
4 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合について、当連結会計年度においては㈱アニメイトの総販売実績に対する割合が10%を下回ったため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績の分析
当社グループは、顧客から詳細で複雑な業務サービスの提供や高度な業務品質の維持向上を迫られ、運賃仕入コストの増加、人手不足による労務コストの上昇が続く環境の中、前連結会計年度に取り組みました構造改善施策を計画通りに進めることができたことで、当連結会計年度は不採算取引業務の見直し、倉庫事業の操業度と稼働率の良化を実現し、運送事業における赤字の原因であった運送子会社の収支構造を抜本的に改善したほか、同時に労務コストを削減し、黒字転換を図ることができました。ここ数年きわめて不本意な業績を余儀なくされましたが、この構造改革を経て、当連結会計年度で赤字体質を脱却し、次の成長に向けての基盤を整えることができたと判断しております。
a.営業成績
当社グループは、上海現地法人の新規顧客獲得効果が見られたものの、構造改善施策にともなう不採算取引の見直しによる影響が大きく、前年同期間と比較して8億9百万円減少し80億20百万円の計上となりました。
なお、当連結会計年度のセグメント別営業収益は、次のとおりであります。
<セグメント別の状況>
b.営業原価、販売費及び一般管理費、営業利益、経常利益
営業費用につきましては、運賃仕入コストや労務コストの上昇が見られる中、不採算取引の見直し等による営業収益減少に連動した営業原価の減少が見られたほか、東京営業所の廃止により保管コストの削減効果が見られたことから、営業原価は前年同期間と比較して10億41百万円減少し70億12百万円の計上となり、営業原価率も3.8%改善されました。一方で、販売費及び一般管理費は、人件費の削減を図ったものの、平和島新倉庫の完成にともなう一過性の費用や上海現地法人の業務拡大にともなう管理部門要員増員のほか事務所の移転にともなう一過性の費用等が発生したことから前年同期間と比較して19百万円増加しました。以上の結果、営業利益は99百万円(前年同期間は1億15百万円の営業損失)となり、経常利益は1億1百万円(前年同期間は1億42百万円の経常損失)となりました。
なお、当連結会計年度の営業費用項目ごとに示すと、次のとおりであります。
c.特別損益、法人税等調整額、親会社株主に帰属する当期純利益
特別損失項目で、前連結会計年度において発生した事業構造改善費用等が解消されましたが、当連結会計年度では、タカセ株式会社が保有する札幌営業所の土地および連結子会社のADD SYSTEM COMPANY LIMITED.(香港現地法人)の倉庫設備にかかる工具・器具及び備品について、減損損失58百万円の計上を余儀なくされました。一方で、構造改善施策効果により今後の業績が大幅に改善されることが見込まれることを踏まえ、タカセ株式会社および連結子会社の株式会社タカセ運輸集配システムで、繰延税金資産56百万円を新たに計上することになったことから、法人税等調整額(△は利益)は△51百万円の計上となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益(前年同期間は4億10百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)は69百万円となりました。
② 財政状態の分析
財政状態の分析につきましては、上記「(1) 経営成績等の概要 ③財政状態の状況」に記載しておりますので、ご参照願います。
当社グループは、前連結会計年度に取り組みました構造改善施策を計画通りに進めたことにより、当連結会計年度は不採算取引業務の見直し、倉庫事業の操業度と稼働率の良化を実現し、運送事業における赤字の原因であった運送子会社の収支構造を抜本的に改善し、同時に労務コストの削減を図ることができました。
これにともない、資産項目では、営業収益が減少したことから受取手形及び売掛金が1億54百万円減少した一方で、平和島新倉庫の建替が完了したことにより有形固定資産の建設仮勘定が4億89百万円減少し、建物及び構築物が15億10百万円増加しました。また、負債項目では、受取手形及び売掛金の減少に連動し支払手形及び営業未払金が1億43百万円、短期借入金が1億15百万円、流動負債の「その他」の項目において1億47百万円それぞれ減少したことのほか、1年内償還予定の社債が5億円減少しました。一方で、社債の償還および平和島新倉庫の建築代金支払のために長期借入金が14億円90百万円増加しました。さらに、純資産項目では、利益剰余金が当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益が黒字に転換したことから69百万円増加しました。
③ キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、上記「(1) 経営成績等の概要 ④ キャッシュ・フローの状況」に記載しておりますので、ご参照願います。
なお、資本の財源及び資金の流動性に係る情報に関して、当社グループの主要な資金需要は、営業活動にかかる営業原価および販売費及び一般管理費の支払によるものであり、金融機関からの短期借入を含め、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金による運転資金で賄われております。
また、借入金の返済および配当金の支払についても、運転資金で賄う予定にしております。
今後の事業拡大戦略にもとづく設備等の投資については、その金額規模および資金ポジションを考慮しつつ、大規模となる事案については、金融機関からの長期借入による資金調達により対応することとしております。
④ 将来に関する事項
今後につきましては、不透明な国際情勢のリスクが顕在化することなく、グローバルな景気拡大が期待される中、物流業界の運賃仕入コストの上昇や人手不足による労務コストの上昇といった厳しい事業環境に変わりはありませんが、これまで築き上げてきた、ビジネスの基盤である業務品質をさらに向上させ、新しい顧客ニーズに応えられる事業体質を創ることで、更なる業務拡大と利益率改善に努めてまいります。
次期の見通しにつきましては、連結営業収益は81億円、連結営業利益は2億円、連結経常利益は2億円、親会社株主に帰属する当期純利益は1億50百万円と予想しております。
今後、さらなる業績の拡大を図るためには、「第2[事業の状況] 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております諸課題について、着実な実現を目指し、現在、鋭意取組みを強化しております。
また、これまでの業績不振を背景に、平成30年3月期(第102期)までの「中期経営計画」は、一旦、取り下げておりましたが、前連結会計年度に取り組んだ構造改善施策が計画通りに実施されたことを踏まえ、持続的成長軌道を確立すべく、新たな業容拡大戦略にもとづいた「中期経営計画」をあらためて策定することとしております。
(1) 経営成績等の概要
① 経営成績の状況
当社グループは、前連結会計年度に取り組みました構造改善施策を計画通りに進めることができたことで、今期は不採算取引業務の見直し、倉庫事業の操業度と稼働率の良化を実現し、運送事業における赤字の原因であった運送子会社の収支構造を抜本的に改善し、同時に労務コストの削減を図ることができました。
当社グループは、ここ数年きわめて不本意な業績の結果を発表せざるをえない状況が続きましたが、上述の構造改革を経て、当連結会計年度で赤字体質を脱却し、次の成長に向けての基盤を整えることができました。
持続的成長軌道を確立すべく業容拡大戦略にもとづき、グループ各社がそれぞれの事業分野や地域において競争力を高め、収益力の向上と期待利益の確保を図るため、新規顧客の獲得と既存顧客の業務拡大に注力し、同時に、業務品質の維持・向上にかかる業務の効率化に取り組んだ結果、新規顧客取引が数社開始されたものの、その取組みはまだこれからが本番であると認識いたしておりますので、今後も緩むことなく、筋肉質の体制強化に励んでまいります。
当連結会計年度の当社グループの業績は、前年同期間と比較して、上海現地法人の新規顧客獲得効果が見られたものの、構造改善施策にともなう不採算取引の見直しによる影響が大きく、9.2%減の80億20百万円の計上となりました。
また、利益面につきましては、運賃仕入コストや労務コストの上昇、営業収益が減少したことによる影響があったものの、構造改善施策による削減効果が営業原価に見られたことから、営業利益は99百万円(前年同期間は1億15百万円の営業損失)となり、経常利益は1億1百万円(前年同期間は1億42百万円の経常損失)となりました。これにより、営業損益および経常損益の両面で黒字に転換いたしました。
さらに、タカセ株式会社が保有する札幌営業所の土地および連結子会社のADD SYSTEM COMPANY LIMITED.(香港現地法人)の倉庫設備にかかる工具・器具及び備品について、減損損失58百万円を特別損失に計上したことの他、構造改善施策効果により今後の業績が大幅に改善されることが見込まれることを踏まえ、タカセ株式会社および連結子会社の株式会社タカセ運輸集配システムで、繰延税金資産56百万円を新たに計上することになったことから、法人税等調整額(△は利益)は△51百万円の計上となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益(前年同期間は4億10百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)は69百万円となりました。
② 報告セグメントの状況
A.総合物流事業におきましては、上海現地法人の新規顧客獲得効果が見られたものの、不採算取引の見直しによる影響が大きく、営業収益は前年同期間と比較して8.9%減の78億5百万円となりました。また、営業総利益は、構造改善施策による営業原価の削減効果等が見られたことから、前年同期間と比較して26.3%増の9億12百万円となりました。
B.運送事業におきましては、当事業が、総合物流事業に対する運送分野を担っております。同事業における赤字事業であった「共同配送事業(まごころ便の一部)」の廃止により収支改善を図ったことから、営業収益は前年同期間と比較して56%減の3億95百万円となりました。しかしながら、営業総利益はその収支改善効果があったことから、30百万円(前年同期間は9百万円の営業総損失)となりました。
C.流通加工事業におきましては、当事業が、主に、総合物流事業に対する流通加工(倉庫内オペレーション)分野を担っており、国内流通加工業務の取扱減少があったことから、営業収益は前年同期間と比較して3.3%減の11億25百万円となりました。一方、営業総利益は、人手不足にともなう労務コストの上昇傾向にある中、構造改善施策による労務コストの削減効果が寄与したことにより、前年同期間と比較して3.4%増の87百万円となりました。
(注)上記営業収益は、セグメント間取引消去前の金額で記載しております。
③ 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ6億54百万円(7.1%)増加し、98億44百万円となりました。
この主な要因は、現金及び預金が1億70百万円、受取手形及び売掛金が1億54百万円減少したことのほか、平和島新倉庫の建替が完了したことにともない、有形固定資産の建設仮勘定が4億89百万円減少し、建物及び構築物が15億10百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ5億55百万円(17.1%)増加し、38億5百万円となりました。
この主な要因は、長期借入金が14億円90百万円増加した一方で、支払手形及び営業未払金が1億43百万円、短期借入金が1億15百万円、1年内償還予定の社債が5億円、流動負債の「その他」の項目において1億47百万円がそれぞれ減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ98百万円(1.7%)増加し、60億39百万円となりました。
この主な要因は、利益剰余金が当連結累計年度に親会社株主に帰属する当期純利益69百万円の計上をしたことによるものであります。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが2億88百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローが13億35百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローが8億74百万円の増加となり、現金及び現金同等物に係る換算差額等を調整し、当連結会計年度末には、22億24百万円となりました。
この結果、当連結会計年度末の資金残高は、前連結会計年度末より1億70百万円の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とこれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得された資金は、2億88百万円(前年同期間は64百万円の支出)となりました。
この主な要因は、売上債権の資金増1億54百万円、減価償却費の資金増3億8百万円があった一方で、仕入債務の資金減1億43百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出された資金は、13億35百万円(前年同期間対比10億円の支出増)となりました。
この主な要因は、有形固定資産の取得による支出が13億41百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得された資金は、8億74百万円(前年同期間対比4億96百万円の収入増)となりました。
この主な要因は、長期借入による収入増17億93百万円があった一方で、社債の償還による支出5億円、長期借入金の返済による支出3億万円、短期借入金の純増減額の減少1億15百万円があったことによるものであります。
⑤ 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、「運送(運送事業)」、「保管(倉庫事業)」、「作業(流通加工等)」といった物流業務全般にわたるサービスを提供しておりますが、そのサービス内容は多種多様であり、当社グループが実施している諸事業と相互に密接に関連しているほか、受注生産形態をとらない事業であることから、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注状況
該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 総合物流事業(千円) | 7,812,405 | △8.8 |
| 運送事業(千円) | 63,467 | △38.5 |
| 流通加工事業(千円) | 113,876 | △12.3 |
| その他の事業(千円) | 30,731 | △6.5 |
| 合計(千円) | 8,020,481 | △9.2 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| ㈱ジャパンディストリビューションシステム | 937,120 | 10.6 | 887,422 | 11.1 |
| ㈱アニメイト | 919,899 | 10.4 | ― | ― |
3 上記の金額には、消費税等を含めておりません。
4 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合について、当連結会計年度においては㈱アニメイトの総販売実績に対する割合が10%を下回ったため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績の分析
当社グループは、顧客から詳細で複雑な業務サービスの提供や高度な業務品質の維持向上を迫られ、運賃仕入コストの増加、人手不足による労務コストの上昇が続く環境の中、前連結会計年度に取り組みました構造改善施策を計画通りに進めることができたことで、当連結会計年度は不採算取引業務の見直し、倉庫事業の操業度と稼働率の良化を実現し、運送事業における赤字の原因であった運送子会社の収支構造を抜本的に改善したほか、同時に労務コストを削減し、黒字転換を図ることができました。ここ数年きわめて不本意な業績を余儀なくされましたが、この構造改革を経て、当連結会計年度で赤字体質を脱却し、次の成長に向けての基盤を整えることができたと判断しております。
a.営業成績
当社グループは、上海現地法人の新規顧客獲得効果が見られたものの、構造改善施策にともなう不採算取引の見直しによる影響が大きく、前年同期間と比較して8億9百万円減少し80億20百万円の計上となりました。
なお、当連結会計年度のセグメント別営業収益は、次のとおりであります。
<セグメント別の状況>
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 比較増減 (百万円) |
| 総合物流事業 | 8,564 | 7,812 | △751 |
| 運送事業 | 103 | 63 | △39 |
| 流通加工事業 | 129 | 113 | △15 |
| その他の事業 | 32 | 30 | △2 |
| 合計 | 8,830 | 8,020 | △809 |
b.営業原価、販売費及び一般管理費、営業利益、経常利益
営業費用につきましては、運賃仕入コストや労務コストの上昇が見られる中、不採算取引の見直し等による営業収益減少に連動した営業原価の減少が見られたほか、東京営業所の廃止により保管コストの削減効果が見られたことから、営業原価は前年同期間と比較して10億41百万円減少し70億12百万円の計上となり、営業原価率も3.8%改善されました。一方で、販売費及び一般管理費は、人件費の削減を図ったものの、平和島新倉庫の完成にともなう一過性の費用や上海現地法人の業務拡大にともなう管理部門要員増員のほか事務所の移転にともなう一過性の費用等が発生したことから前年同期間と比較して19百万円増加しました。以上の結果、営業利益は99百万円(前年同期間は1億15百万円の営業損失)となり、経常利益は1億1百万円(前年同期間は1億42百万円の経常損失)となりました。
なお、当連結会計年度の営業費用項目ごとに示すと、次のとおりであります。
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 比較増減 (百万円) | |
| 営業原価 (対営業収益比率) | 8,055 (91.2%) | 7,012 (87.4%) | △1,043 (△3.8%) |
| 販売費及び一般管理費 (対営業収益比率) | 889 (10.1%) | 909 (11.3%) | 19 (1.2%) |
c.特別損益、法人税等調整額、親会社株主に帰属する当期純利益
特別損失項目で、前連結会計年度において発生した事業構造改善費用等が解消されましたが、当連結会計年度では、タカセ株式会社が保有する札幌営業所の土地および連結子会社のADD SYSTEM COMPANY LIMITED.(香港現地法人)の倉庫設備にかかる工具・器具及び備品について、減損損失58百万円の計上を余儀なくされました。一方で、構造改善施策効果により今後の業績が大幅に改善されることが見込まれることを踏まえ、タカセ株式会社および連結子会社の株式会社タカセ運輸集配システムで、繰延税金資産56百万円を新たに計上することになったことから、法人税等調整額(△は利益)は△51百万円の計上となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益(前年同期間は4億10百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)は69百万円となりました。
② 財政状態の分析
財政状態の分析につきましては、上記「(1) 経営成績等の概要 ③財政状態の状況」に記載しておりますので、ご参照願います。
当社グループは、前連結会計年度に取り組みました構造改善施策を計画通りに進めたことにより、当連結会計年度は不採算取引業務の見直し、倉庫事業の操業度と稼働率の良化を実現し、運送事業における赤字の原因であった運送子会社の収支構造を抜本的に改善し、同時に労務コストの削減を図ることができました。
これにともない、資産項目では、営業収益が減少したことから受取手形及び売掛金が1億54百万円減少した一方で、平和島新倉庫の建替が完了したことにより有形固定資産の建設仮勘定が4億89百万円減少し、建物及び構築物が15億10百万円増加しました。また、負債項目では、受取手形及び売掛金の減少に連動し支払手形及び営業未払金が1億43百万円、短期借入金が1億15百万円、流動負債の「その他」の項目において1億47百万円それぞれ減少したことのほか、1年内償還予定の社債が5億円減少しました。一方で、社債の償還および平和島新倉庫の建築代金支払のために長期借入金が14億円90百万円増加しました。さらに、純資産項目では、利益剰余金が当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益が黒字に転換したことから69百万円増加しました。
③ キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、上記「(1) 経営成績等の概要 ④ キャッシュ・フローの状況」に記載しておりますので、ご参照願います。
なお、資本の財源及び資金の流動性に係る情報に関して、当社グループの主要な資金需要は、営業活動にかかる営業原価および販売費及び一般管理費の支払によるものであり、金融機関からの短期借入を含め、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金による運転資金で賄われております。
また、借入金の返済および配当金の支払についても、運転資金で賄う予定にしております。
今後の事業拡大戦略にもとづく設備等の投資については、その金額規模および資金ポジションを考慮しつつ、大規模となる事案については、金融機関からの長期借入による資金調達により対応することとしております。
④ 将来に関する事項
今後につきましては、不透明な国際情勢のリスクが顕在化することなく、グローバルな景気拡大が期待される中、物流業界の運賃仕入コストの上昇や人手不足による労務コストの上昇といった厳しい事業環境に変わりはありませんが、これまで築き上げてきた、ビジネスの基盤である業務品質をさらに向上させ、新しい顧客ニーズに応えられる事業体質を創ることで、更なる業務拡大と利益率改善に努めてまいります。
次期の見通しにつきましては、連結営業収益は81億円、連結営業利益は2億円、連結経常利益は2億円、親会社株主に帰属する当期純利益は1億50百万円と予想しております。
今後、さらなる業績の拡大を図るためには、「第2[事業の状況] 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております諸課題について、着実な実現を目指し、現在、鋭意取組みを強化しております。
また、これまでの業績不振を背景に、平成30年3月期(第102期)までの「中期経営計画」は、一旦、取り下げておりましたが、前連結会計年度に取り組んだ構造改善施策が計画通りに実施されたことを踏まえ、持続的成長軌道を確立すべく、新たな業容拡大戦略にもとづいた「中期経営計画」をあらためて策定することとしております。