有価証券報告書-第42期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/18 16:52
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152項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、弱めの動きが見られながらも緩やかな回復基調が続く一方、各国の通商政策を巡る不確実性や地政学リスクの増大、物価高による個人消費拡大への懸念等、依然として先行きは不透明な状況にあります。
このような経済環境の下、当連結会計年度における当社グループの業績は、会員収入が減少したものの、グループ会社を含めた事業収入が増加したこと等により、売上高は771億24百万円と前期に比べ3億67百万円(0.5%)の増収となりました。営業利益は14億75百万円と前期に比べ5億61百万円(△27.6%)の減益、経常利益は22億76百万円と前期に比べ7億21百万円(△24.1%)の減益となりました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は12億96百万円と、4Kチャンネル「WOWOW 4K」の放送サービス終了他による減損損失を計上した前期に比べ6億58百万円(103.3%)の増益となりました。
各セグメントの経営成績は次のとおりです。
<メディア・コンテンツ>当連結会計年度は、「欧州サッカー UEFAチャンピオンズリーグ」、日本代表戦が注目を集めたラグビー、テニスのグランドスラム4大会等のスポーツコンテンツ、Mrs. GREEN APPLEや東方神起、SUMMER SОNIC 2025等の音楽コンテンツを放送・配信し、新規加入獲得を牽引いたしました。また、コンテンツのさらなる充実に向け㈱NTTドコモとコンテンツの共同制作・共同調達・相互提供に関する業務提携契約を締結し、両社初の共同制作となるWOWOW×Lemino連続ドラマ「北方謙三 水滸伝」も新規加入獲得に貢献しました。
しかしながら、他社の動画配信サービスとの競争激化、目的番組の終了による解約件数増加の影響等により、正味加入件数は純減と厳しい結果となりました。
一方で、中期経営計画(2025-2029年度)で掲げた各事業領域において、メディア・サービス領域、コマースおよびイベント領域、会員領域以外(BtoB)では、収益向上を図るため様々な取り組みを実施いたしました。
メディア・サービス領域では、主に4Kチャンネルの放送サービス終了に伴う費用削減、2026年度にローンチ予定の新たな配信サービスの準備を進めてまいりました。コマースおよびイベント領域では、2025年10月にECサイト「WOWOW百貨店」がグランドオープンしたほか、2日間で約6万人を動員した「WESSION FESTIVAL 2025」、日本全国3都市で実施した国内アリーナツアー「ATEEZ 2025 WORLD TOUR [IN YOUR FANTASY] IN JAPAN」等のイベント事業を実施いたしました。会員領域以外(BtoB)において、国内プロダクション事業では、当社が企画・制作しNHK総合で放送された戦後80年ドラマ「八月の声を運ぶ男」等を受注したほか、海外作品向けのプロダクション事業では「FBI:インターナショナル4<最終章>」の日本国内での撮影業務を受注しました。
以上の結果、当連結会計年度におけるメディア・コンテンツセグメントの売上高は、701億11百万円と前期に比べ3億61百万円(△0.5%)の減収、セグメント利益は13億82百万円と前期に比べ8億82百万円(△38.9%)の減益となりました。
当連結会計年度の加入件数の状況は次表のとおりとなりました。
(単位:件)
第41期
2025年3月期
第42期
2026年3月期
対前年差対前年増減率
新規加入件数704,674571,398△133,276△18.9%
解約件数812,074764,409△47,665△5.9%
正味加入件数△107,400△193,011△85,611-
累計正味加入件数2,359,7122,166,701△193,011△8.2%
内)複数契約(注)1315,599287,738△27,861△8.8%
内)宿泊施設契約(注)288,98190,8281,8472.1%

(注)1. 同一契約者による2契約目と3契約目については、月額2,530円(税込)の視聴料金を990円(税込)に割引しており、
当該割引の対象となる契約を「複数契約」と呼称しております。
2. 宿泊設の客室で視聴するための宿泊施設事業者との契約については、視聴料金を個別に定めており、当該契約を
「宿泊施設契約」と呼称しております。
3.トリプルプラン{月額プラン料金3,960円(税込)、年額プラン料金43,560円(税込)}の契約者は、
1契約として各実績に含めております。
<テレマーケティング>前連結会計年度に当社グループに加わりました㈱cinraの売上が通期で寄与いたしましたこと等により、売上高は104億43百万円と前期に比べ5億17百万円(5.2%)の増収となりました。セグメント利益は91百万円(前期はセグメント損失2億29百万円)となりました。

② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ7億22百万円増加し、264億46百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は53億38百万円(前年同期は43億44百万円の収入)となりました。主な増加要因は、棚卸資産の減少額100億82百万円、減価償却費30億23百万円であり、主な減少要因は、仕入債務の減少額73億22百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は37億21百万円(前年同期は36億26百万円の使用)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出26億23百万円及び無形固定資産の取得による支出11億74百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果使用した資金は9億28百万円(前年同期は9億27百万円の使用)となりました。主な要因は、配当金の支払額8億47百万円です。
③ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における売上高実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称売上高(百万円)対前年増減率(%)
メディア・コンテンツ70,104△0.5
テレマーケティング7,02011.6
合計77,1240.5

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主要な販売の相手先は一般視聴者であり、主な相手先別に記載するべきものはありません。
3.「メディア・コンテンツ」セグメントには会員収入54,947百万円(対前年増減率△6.1%)を含んでおります。
加入件数の状況、加入方法及び有料放送の料金体系を示すと、以下のとおりです。
A 加入件数の状況
「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」における加入件数の状況をご参照ください。
B 加入方法
(A) デジタル機器(直接受信または同時配信)による視聴の場合
加入申込は、カスタマーセンターでの電話による受付及びインターネット、Amazonアプリストア、Apple App Store等を通じて顧客と当社が直接契約する形態と特約店業務委託契約をしている電器店等を通じて行う形態があります。
(B) ケーブルテレビ局経由による視聴の場合
加入申込は、当社が契約しているケーブルテレビ局を通じて行っております。
(C) スカパー!経由による視聴の場合
加入申込は、スカパーJSAT㈱を通じて行っております。
(D) ひかりTV経由による視聴の場合
加入申込は、㈱アイキャストを通じて行っております。
(注)いずれの視聴方法につきましても、番組配信サービス「WOWOWオンデマンド」の配信番組と、テレビのBS放送(BS-9ch)の放送番組をどちらもご覧いただけます。
C 有料放送の料金体系
区分視聴料備考
衛星デジタル有料放送サービス
(スタンダードプラン含む)
月額視聴料 2,530円(税込)
(プログラムガイド込み)
ただし、Apple App内課金が提供する決済方法を用いて料金を支払う場合 2,790円(税込)(プログラムガイド込み/希望者のみ)
衛星デジタル有料放送サービス
(トリプルプラン含む)
月額視聴料 3,960円(税込)
(プログラムガイド込み)
ただし、年額プランを申し込んだ場合 年間視聴料43,560円(税込)(プログラムガイド込み)
衛星デジタル有料放送サービスに更に衛星デジタル有料放送サービスを追加して有料放送契約を締結する場合の衛星デジタル有料放送サービス(複数契約)月額視聴料 990円(税込)
(プログラムガイドなし)
ただし、同一世帯による同一口座から視聴料の引落しを受ける衛星デジタル有料放送サービス契約1契約につき新たな衛星デジタル有料放送サービス2契約までとする。


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたって、決算日における資産・負債の数値並びに当該連結会計年度における収益・費用の数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行います。
見積り及び判断の基礎としては、過去の実績や合理的と考えられる査定方式を採っております。実際の結果は、見積り特有の不確実性により、見積りと異なる場合があります。見積りに大きな影響を及ぼす重要な会計方針の主要なものは以下のとおりです。
A 固定資産の減損処理
当社グループは、のれん及び顧客関連資産を含む有形・無形固定資産の価値が毀損していないかどうかを確認するために、資産グループの減損兆候の有無を調査した上で、割引前将来キャッシュ・フローに基づき減損損失の認識の判定を行っております。その結果、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損して、当該差額を減損損失として計上しております。
固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等を合理的に見積った上で計算するため、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の見積りに変更があった場合、当社グループで減損損失が計上される可能性があります。
B 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、回収可能性を判断したうえで繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、当該見積額が減少した場合には繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
C 投資有価証券の減損処理
当社グループは、長期的な取引関係維持または将来における事業の多角化を見据え、特定の有価証券を保有しております。これらの株式のうち、市場価格のない株式等以外のものについて時価が著しく下落したときは、回復する見込みがあると認められる場合を除き、減損処理をしております。市場価格のない株式等について実質価額が著しく低下したときは、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられない限り、減損処理をしております。
将来の市況悪化または投資先の業績不振等により、現在簿価に反映されていない追加的な評価損の計上が必要となる可能性があります。
当連結会計年度において、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
A 連結経営成績の推移
最近5期間における経営成績(重要な経営指標)は、以下のように推移しております。
回次第38期第39期第40期第41期第42期
決算年月2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月2026年3月
新規加入件数(件)611,860551,401625,993704,674571,398
解約件数(件)722,920672,260718,433812,074764,409
正味加入件数(件)△111,060△120,859△92,440△107,400△193,011
累計正味加入件数(件)2,680,4112,559,5522,467,1122,359,7122,166,701
売上高(百万円)79,65777,10174,86976,75777,124
経常利益(百万円)5,3493,5472,0572,9972,276
売上高経常利益率(%)6.74.62.73.93.0
営業活動による
キャッシュ・フロー
(百万円)6,4223,2194,2934,3445,338

2022年3月期
累計正味加入件数の減少に伴い会員収入は減少しましたが、テレマーケティング業務等その他収入の増加により、売上高は前期に比べ0.6%の増収となりました。一方、大型スポーツコンテンツへの戦略的な投下により番組費が増加したため、経常利益は前期に比べ22.9%の減益、経常利益率は2.1ポイントの減少となりました。営業活動の結果得られた資金は前期に比べ7.7%の増加となりました。
2023年3月期
累計正味加入件数の減少に伴う会員収入の減少等により、売上高は前期に比べ3.2%の減収となりました。番組費が大幅に減少したものの、売上高減に伴う利益減の影響等により、経常利益は前期に比べ33.7%の減益、経常利益率は2.1ポイントの減少となりました。営業活動の結果得られた資金は前期に比べ49.9%の減少となりました。
2024年3月期
累計正味加入件数の減少に伴う会員収入の減少等により、売上高は前期に比べ2.9%の減収となりました。広告宣伝費や番組費が減少したものの、テレマーケティングセグメントにおけるフロストインターナショナルコーポレーション㈱の買収による取得費用の発生等により、経常利益は前期に比べ42.0%の減益、経常利益率は1.9ポイントの減少となりました。営業活動の結果得られた資金は前期に比べ33.4%の増加となりました。
2025年3月期
会員収入が減少したものの、映画事業等その他収入の増加やグループ会社の売上増加等により、売上高は前期に比べ2.5%の増収となりました。売上高の増加に加え、効果的な費用投下を行ったこと等により、経常利益は前期に比べ45.7%の増益、経常利益率は1.2ポイントの増加となりました。営業活動の結果得られた資金は前期に比べ1.2%の増加となりました。
B 当連結会計年度(2026年3月期)の経営成績の分析
(A) 加入件数
当連結会計年度における加入件数の状況は、他社の動画配信サービスとの競争激化、目的番組の終了による解約件数増加の影響等により新規加入件数は571,398件(対前年増減率△18.9%)、解約件数は764,409件(同△5.9%)、新規加入件数から解約件数を差し引きました正味加入件数は△193,011件となり、当連結会計年度末の累計正味加入件数は2,166,701件(同△8.2%)と厳しい結果になりました。また、当連結会計年度末時点において、複数契約は287,738件(同△8.8%)、宿泊施設契約は90,828件(同2.1%)となりました。
(B) 売上高
会員収入が減少したものの、グループ会社を含めた事業収入が増加したこと等により、売上高は771億24百万円と前期に比べ3億67百万円(0.5%)の増収となりました。
(C) 経常利益
事業収入の増加はあったものの会員収入の減少を補うことができず、経常利益は22億76百万円となり、前期に比べ7億21百万円(△24.1%)の減益となりました。
(D) 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は53億38百万円(前年同期は43億44百万円の収入)となりました。主な増加要因は、棚卸資産の減少額100億82百万円、減価償却費30億23百万円であり、主な減少要因は、仕入債務の減少額73億22百万円です。
C 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループを取り巻く事業環境は、年々競争激化の様相を強めております。それに伴い事業運営のリスク要因等も多種・多様化しております。詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」並びに「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
当社グループの主たる収益基盤はメディア・サービス(放送・配信サービス)における会員収入であり、会員をいかに継続的に拡大・維持するかが経営成績に重要な影響を与える要因となります。顧客の加入・視聴継続に大きな影響を及ぼすのは、当該サービスの内容、すなわち番組・コンテンツの質であると認識しております。質の高いコンテンツの獲得は、会員の拡大・維持に加え、コンテンツ多層化を主軸とする事業収入においても必要不可欠であり、経営成績に重要な影響を与える要因となります。
D 資本の財源及び資金の流動性について
(A) 当社グループの資金状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、前連結会計年度に比べ7億22百万円増加し、264億46百万円となりました。詳細につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(B) 財政政策
当社グループは、運転資金及び設備投資等の資金につきましては、自己資金により充当しております。
次期の運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金、取引銀行4行と個別契約しております総額32億70百万円の当座貸越契約及び取引銀行4行と2024年5月31日に締結いたしました総額100億円のコミットメントライン契約により確保しております。

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