半期報告書-第47期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2024/11/14 15:34
【資料】
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【項目】
35項目
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当中間連結会計期間(2024年4月1日~9月30日)におけるわが国の経済は、社会活動の正常化に伴う個人消費の回復やインバウンド需要の高まりによって、景気は緩やかな持ち直しの動きがみられました。しかしながら、不安定な国際情勢の中、円安の影響による原材料価格やエネルギー価格の高騰、物価の上昇など、依然として先行き不透明な状況が継続しております。
このような社会情勢において、当社グループは、企業理念である「次世代へ快適な環境を」のもと、住環境領域、エネルギー領域、資源循環領域の各領域において、事業を通じた社会課題の解決を推進し、持続可能な社会づくりに取り組んでまいりました。
売上高につきましては、環境資源開発事業において、発電所売上では、電力市場価格が大幅に下がった影響を受け、電力卸売りよりも単価の高い小売りを主体とした売電に変更しましたが、前期程度の売電契約単価の水準に至りませんでした。また、苫小牧発電所の定期修繕において、前期は3月から4月に実施していたものを、当期は4月から5月にかけ実施したため、当中間連結会計期間における稼働日数が前期比減少したこともあり減収(前年同期比9.4%減)となりました。この結果、グループ全体の売上高は21,259百万円(前年同期比5.9%減)となりました。
利益につきましては、環境資源開発事業において、苫小牧発電所における売電契約単価が下回ったことによる減収に加え、定期修繕に伴い修繕費を計上した影響もあり、グループ全体の損益は、650百万円の営業利益(前年同期比56.1%減)、499百万円の経常利益(前年同期比62.8%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は270百万円(前年同期比76.0%減)となりました。
当中間連結会計期間の各セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
<住環境領域>HS事業
HS事業では、前期より新規顧客の開拓を重視した営業方針を強化し、顧客基盤の拡充に向けた取り組みを推進してまいりました。この結果、「白蟻防除施工」が前年同期比7.1%減、「床下・天井裏換気システム」が前年同期比0.7%減となったものの、「基礎補修・家屋補強工事」が前年同期比0.9%増、住宅改修工事を含む「その他」が前年同期比25.2%増となり、売上高は6,184百万円(前年同期比3.4%増)となりました。
営業損益は、前年同期比増収に加え、販売費及び一般管理費等の固定費の削減効果により、1,013百万円の営業利益(前年同期比13.7%増)となりました。
ES事業
ES事業では、ビル・マンション等のオーナー及び管理会社等提携先との関係強化を進めてまいりました。しかしながら、提携先からの紹介案件が減少したこともあり、主力商品である「防錆機器取付施工(商品名:ドールマンショック)」が前年同期比10.4%減、「建物給排水補修施工」が前年同期比1.2%減、「建物防水塗装補修施工」が前年同期比21.8%減となり、売上高は1,277百万円(前年同期比3.7%減)となりました。
営業損益は、前年同期比減収により、25百万円の営業利益(前年同期比1.0%減)となりました。
SE事業
SE事業では、戸建てに特化した太陽光発電システム等の販売に注力してまいりました。この結果、売上高は623百万円(前年同期比5.0%増)となりました。
営業損益は、採算性の改善を進めたことにより、22百万円の営業損失(前年同期は64百万円の営業損失)となりました。
<エネルギー領域>PV事業
PV事業では、企業・法人向けに自家消費型太陽光発電システム等の販売施工、自治体へのPPA事業の提案、土地付太陽光発電所の販売、既設太陽光発電システムの機器交換、メンテナンス等に注力してまいりました。当中間連結会計期間は電力会社との系統連系の遅れや案件の大型化・高度化等により受注から施工までの期間が長期化し、売上計上時期に遅れが生じたことから、売上高は3,527百万円(前年同期比15.0%減)となりました。
営業損益は、材料コストの低下等により粗利率は改善してきているものの、前年同期比減収となったこともあり、149百万円の営業損失(前年同期は50百万円の営業損失)となりました。
新電力事業
新電力事業では、2020年度冬季における卸電力取引市場(JEPX)の価格高騰等の影響を受け、電力調達にかかる価格変動リスクの低減のため、採算性の確保を優先し事業縮小を進めてまいりました。この結果、売上高は1,309百万円(前年同期比1.9%減)となりました。
営業損益は、減収となったものの採算性が改善し、88百万円の営業利益(前年同期比27.8%増)となりました。
<資源循環領域>環境資源開発事業
環境資源開発事業では、「プラスチック燃料」が前年同期比6.7%増、「廃液処理」が前年同期比7.3%増、「埋立処理」が前年同期比13.1%増となりました。しかしながら、「発電所売上」が苫小牧発電所において電力市場価格が大幅に下がった影響を受け、電力卸売りよりも単価の高い小売りを主体とした売電に変更しましたが、前期程度の売電契約単価の水準に至りませんでした。また、苫小牧発電所の定期修繕において、前期は3月から4月に実施していたものを、当期は4月から5月にかけ実施したため稼働日数が前期比減少したこともあり前年同期比46.6%減となりました。この結果、売上高は8,376百万円(前年同期比8.9%減)となりました。
営業損益は、苫小牧発電所における減収に加え、定期修繕に伴い修繕費を計上した影響もあり、1,079百万円の営業利益(前年同期比45.5%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当中間連結会計期間末の資産合計は36,230百万円となり、前連結会計年度末比で735百万円減少しました。負債合計は27,117百万円となり、前連結会計年度末比で936百万円減少しました。純資産合計は9,113百万円となり、前連結会計年度末比で201百万円増加しました。その結果、自己資本比率は25.1%(前連結会計年度末は24.1%)となりました。
(資産)
流動資産は13,802百万円となり、前連結会計年度末比で2,408百万円減少しました。主な要因は、受取手形及び売掛金が1,613百万円、現金及び預金が1,023百万円それぞれ減少したためであります。
固定資産は22,427百万円となり、前連結会計年度末比で1,673百万円増加しました。主な要因は、機械装置及び運搬具(純額)が1,139百万円、土地が486百万円それぞれ増加したためであります。
(負債)
流動負債は16,748百万円となり、前連結会計年度末比で1,261百万円減少しました。主な要因は、短期借入金が309百万円増加したものの、預り金が減少したことでその他が845百万円、支払手形及び買掛金が412百万円、未払法人税等が394百万円それぞれ減少したためであります。
固定負債は10,368百万円となり、前連結会計年度末比で325百万円増加しました。主な要因は、長期借入金が196百万円、社債が150百万円それぞれ減少したものの、長期未払金が増加したことでその他が606百万円増加したためであります。
(純資産)
純資産合計は9,113百万円となり、前連結会計年度末比で201百万円増加しました。主な要因は、親会社株主に帰属する中間純利益270百万円を計上したためであります。
(3)キャッシュ・フローの分析
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて1,030百万円減少し、当中間連結会計期間末には5,239百万円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,143百万円の収入(前年同期は2,274百万円の収入)となりました。主な要因は、仕入債務の減少が380百万円、その他流動負債の減少が347百万円、未払金の減少が207百万円あったものの、売上債権が1,613百万円減少し、税金等調整前中間純利益を499百万円計上したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、2,660百万円の支出(前年同期は1,377百万円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得により2,613百万円を支出したためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、500百万円の収入(前年同期は397百万円の支出)となりました。主な要因は、割賦債務の返済による支出が、411百万円あったものの、セール・アンド・割賦バックによる収入が1,092百万円あったためであります。
(4)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、56百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当中間連結会計期間において、生産実績について著しい変動があったものは、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
ES事業7253.7
SE事業2234.3
PV事業12731.5

(注)1.金額は、製造原価によっております。
2.ES事業における生産高は、防錆機器であります。
②受注実績
当中間連結会計期間において、受注実績について著しい変動があったものは、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
PV事業4,65991.51,131120.3

(注) HS事業、ES事業、SE事業における施工、環境資源開発事業における産業廃棄物処理はいずれも受注から短期間で完了し、期末における受注残高も金額が少ないため、記載を省略しております。また新電力事業における電力小売事業は、顧客の需要に応じて販売を行うことから、受注実績には該当しないため、記載を省略しております。一方、PV事業については、契約書締結(卸販売の場合は注文書受付)から着工(卸販売の場合は発送)まで短期間であることから、受注高は販売実績に加えて施工中物件の契約金額を、受注残高は施工中物件の契約金額を記載しております。
③販売実績
当中間連結会計期間において、販売実績について著しい変動があったものは、次のとおりであります。詳細につきましては、「第2[事業の状況]2[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績の状況」に記載の通りであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
PV事業3,52785.0