有価証券報告書-第44期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)

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2019/03/22 11:32
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109項目
1. 経営成績等の状況の概要
(1)財政状態及び経営成績等の状況
①経営成績
当連結会計年度(2018年1月1日~2018年12月31日)におけるわが国経済は、米国を中心とした通商問題の動向や中国経済の減速等から先行きに不透明感はあるものの、企業収益や雇用情勢の改善、個人消費の持ち直し等を背景に景気は緩やかな回復が継続しました。情報サービス産業におきましても、企業の情報化投資への需要が高まる中、概ね良好な事業環境が継続しました。
かかる状況の下、当社グループは、2016年度からの3ヵ年を対象とした中期経営計画「ISID Open Innovation 2018『価値協創』」の最終年度として、ソリューションの差別化ならびに業績の拡大に取り組んでまいりました。
当連結会計年度の業績は、売上高91,024百万円(前期比109.1%)、営業利益8,239百万円(同150.1%)、経常利益8,197百万円(同145.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益5,187百万円(同116.9%)となりました。
売上高については、当社グループが展開する4つの事業セグメントのうち、金融ソリューション、エンジニアリングソリューションならびにコミュニケーションITが好調に推移し、前期比で大幅な増収となりました。利益面につきましても、増収による効果に加え、前期に収益性悪化要因となった不採算案件の影響が解消したことにより、前期比で大幅な増益となりました。
なお、当連結会計年度の売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はすべて、過去最高となります。当連結会計年度を最終年度とする中期経営計画で設定した目標<売上高1,000億円、営業利益80億円、営業利益率8.0%、ROE10.0%>との比較においても、売上高は未達となったものの、営業利益82億円、営業利益率9.1%、ROE10.5%と、利益面の目標はすべて達成いたしました。
単位:百万円
第43期(前期)
自 2017年1月1日
至 2017年12月31日
第44期(当期)
自 2018年1月1日
至 2018年12月31日
増減前期比
売上高83,42391,024+7,601109.1%
営業利益5,4898,239+2,750150.1%
営業利益率6.6%9.1%+2.5p-
経常利益5,6428,197+2,555145.3%
親会社株主に帰属する
当期純利益
4,4385,187+749116.9%

②財政状態
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して8,270百万円増加し、80,273百万円となりました。流動資産は、預け金の増加、取引規模拡大による前渡金(前払レンタル料、保守料)、売掛金の増加等により、前連結会計年度末と比較して6,774百万円増加し、66,085百万円となりました。固定資産は、顧客向けサービスのための機器(リース資産)の取得、株式会社エステックの技術開発センター開設に伴う実験用設備の取得等による有形固定資産の増加、資本提携の推進による投資有価証券の増加等により、前連結会計年度末と比較して1,495百万円増加し、14,187百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における総負債は、前連結会計年度末と比較して5,104百万円増加し、29,307百万円となりました。流動負債は、取引規模の拡大に伴う買掛金、前受金、未払費用、リース債務の増加に加え、増益によって未払法人税等が増加しており、前連結会計年度末と比較して4,628百万円増加し、26,578百万円となりました。固定負債は、顧客向けサービスのための機器にかかるリース債務の増加等により、前連結会計年度末と比較して477百万円増加し、2,729百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、剰余金の配当があったものの、主に当社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加した結果、前連結会計年度末と比較して3,165百万円増加し、50,966百万円となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して3,266百万円増加し、33,620百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
法人税等の支払及び取引規模拡大による運転資本の増加があったものの、税金等調整前当期純利益、減価償却費がこれらを上回り、資金は9,319百万円増加となりました。
前年同期との比較においては、運転資本増加額の減少及び税金等調整前当期純利益の増加等により、5,054百万円の収入増となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
ソフトウェア等の固定資産の取得及び投資有価証券の取得等により、資金は3,353百万円の減少となりました。
前年同期との比較においては、主に前年同期に旧三鷹データセンターの固定資産売却による収入があったことの影響により、1,498百万円の支出増となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払及びリース債務の返済等により、資金は2,564百万円の減少となりました。
前年同期との比較においては、主にリース債務返済額の増加により、201百万円の支出増となりました。
(2)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)における生産実績を事業セグメントごとに示すと、次のとおりであります。
事業セグメント生産高(百万円)前期比(%)
金融ソリューション17,686109.7
ビジネスソリューション9,80998.1
エンジニアリングソリューション6,219113.8
コミュニケーションIT8,650109.8
合計42,366107.3

(注)1.金額は、販売価格に換算して表示しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
当連結会計年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)における受注実績を事業セグメントごとに示すと、次のとおりであります。
事業セグメント受注高
(百万円)
前期比
(%)
受注残高
(百万円)
前期比
(%)
金融ソリューション30,210140.712,182233.6
ビジネスソリューション17,216103.66,401106.8
エンジニアリングソリューション31,999119.111,183132.6
コミュニケーションIT22,979109.15,743128.1
合計102,407119.135,511147.2

(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。
2.2018年12月期より全サービス品目を対象とした数値に記載を変更しております。
③販売実績
当連結会計年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)における販売実績を事業セグメントごとに示すと、次のとおりであります。
事業セグメント販売高(百万円)前期比(%)
金融ソリューション23,242108.5
ビジネスソリューション16,81098.7
エンジニアリングソリューション29,252114.6
コミュニケーションIT21,718111.7
合計91,024109.1

(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年1月1日
至 2017年12月31日)
当連結会計年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
株式会社電通及び
そのグループ会社
15,89219.018,27920.1

2. 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成にあたっては、連結会計年度末日における財政状態並びに連結会計年度の経営成績に影響を与えるような見積り・予測を必要としております。当社グループは、過年度の実績や現状を踏まえ、合理的と判断される前提・仮定に基づき、かかる見積り・予測を行なっておりますが、実際の結果はこれと異なる場合があります。
当社グループは、主として以下の会計方針において、連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性のある見積り・予測が内包されていると認識しております。
① 繰延税金資産
当社グループでは繰延税金資産の計上にあたり、今後の事業計画および将来減算(加算)一時差異の解消スケジュール等を基にいわゆるタックス・プランニングを検討し、将来の課税所得等の予測を行なっております。その結果将来実現が困難と判断される繰延税金資産については、評価性引当額を計上しております。
② その他有価証券の減損
当社グループは事業上の必要性により、一部取引先等の株式を保有しております。これらの株式は保有目的区分上「その他有価証券」に分類されますが、その中には価格変動性が高い上場会社の株式と、株価の算定が困難である非上場会社の株式が含まれております。当社グループでは、これらのその他有価証券の期末日時点における株価又は純資産額が、著しく下落し回復の可能性がないと判断された場合には、減損処理を実施することとしております。
③ 市場販売目的ソフトウエアの減価償却および評価損
当社グループは、市場販売目的のソフトウエアの減価償却方法につき、見込販売収益(数量)または見込有効期間(3年以内)による定額法のどちらか多い金額を当該期の減価償却費として計上しております。また販売開始時の見込販売収益を見直した結果、その著しい減少が見込まれる場合には、当該ソフトウエアの経済価値の減少部分を一時の損失として処理することとしております。したがってこれらの金額は、将来の当該ソフトウエアの販売見込に影響を受けることとなります。当社グループはかかる販売見込の策定にあたり、市場規模、需要動向、競合製品の動向等を総合的に勘案して判断しております。
④ 固定資産の減損に係る会計処理
当社グループは、固定資産につき、固定資産の減損に係る会計基準(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 平成14年8月9日)及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号 平成15年10月31日))に基づき、その資産性について営業損益、事業計画や時価等を元に検討しております。将来において当初想定した収益が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、当該連結会計年度において固定資産の減損処理を実施することとしております。
⑤ 受注損失引当金の計上
当社グループは、顧客より受注済みの案件のうち、当該受注契約の履行に伴い、翌連結会計年度以降に損失の発生が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積もることが可能なものについては、将来の損失に備えるため翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失額を受注損失引当金として計上することとしております。
⑥ 退職給付に係る負債の計上
一部の連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため退職一時金制度を設けており、退職給付に係る負債及び退職給付費用については、割引率や予想昇給率といった退職給付会計に準拠した数理計算上の仮定に基づいて算定しております。その上で、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については予測単位積増方式等によっており、数理計算上の差異及び過去勤務費用はその発生時に費用処理しております。
⑦ 受注制作のソフトウエアに係る売上高及び売上原価
当社グループは、受注制作のソフトウエアに係る収益につき、連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる契約については工事進行基準(契約の進捗率の見積りは原価比例法)を適用し、その他の契約については工事完成基準を適用して計上しております。工事進行基準を適用するにあたっては、工事収益総額、工事原価総額及び決算日における工事進捗度について信頼性をもって見積っておりますが、その見積りが変更された場合には、当該連結会計年度においてその影響額を損益として処理することとなります。また、信頼性をもった見積りができなくなった場合には、当該連結会計年度以後においては工事完成基準を適用して処理することとなります。
⑧ 資産除去債務
当社グループは、資産除去債務につき、その発生時に有形固定資産の除去に要する割引前の将来キャッシュ・フローを見積り、割引後の金額(割引価値)で算定しております。割引前の将来キャッシュ・フローに重要な見積りの変更が生じた場合の当該見積りの変更による調整額は、当該連結会計年度において資産除去債務の帳簿価額及び関連する有形固定資産の帳簿価額に加減して処理することとなります。
(2)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績につきましては、「第3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1. 経営成績等の状況の概要 (1)財政状態及び経営成績等の状況 ①経営成績」に記載のとおりであります。
事業セグメント別の経営成績の状況につきましては、以下のとおりであります。
単位:百万円
事業セグメント第43期(前期)
自 2017年1月1日
至 2017年12月31日
第44期(当期)
自 2018年1月1日
至 2018年12月31日
増減額
売上高営業利益営業
利益率
売上高営業利益営業
利益率
売上高営業利益
金融ソリューション21,4131,8218.5%23,2421,7947.7%+1,829△27
ビジネスソリューション17,033△169-16,8107014.2%△223+870
エンジニアリング
ソリューション
25,5301,3595.3%29,2522,2287.6%+3,722+869
コミュニケーションIT19,4452,47712.7%21,7183,51516.2%+2,273+1,038
合計83,4235,4896.6%91,0248,2399.1%+7,601+2,750

(注)事業セグメントの情報は、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等) セグメント情報の「1.報告セグメントの概要」を参照ください。
金融ソリューション
金融機関をはじめ企業における各種金融業務を支援するITソリューションの提供を主たる事業としております。
当連結会計年度は、主要顧客に加え、新規に獲得した政府系金融機関ならびに事業会社向けのシステム開発売上が拡大したことから、売上高は増収となりました。一方、利益面につきましては、収益性の高いソフトウェア製品の売上高構成比が減少したため前期並みとなりました。
ビジネスソリューション
基幹システムや経営・人事管理分野を対象としたITソリューションの提供を主たる事業としております。
当連結会計年度は、人事管理ソリューション「POSITIVE」および連結会計ソリューション「STRAVIS」等のソフトウェア製品販売が堅調に推移したものの、受託システム開発ならびにソフトウェア商品の大型案件終了に伴う反動減の影響により、売上高は減収となりました。一方、利益面につきましては、前期に収益性悪化要因となった不採算案件の影響が解消したことから、増益となりました。
エンジニアリングソリューション
製造業の製品開発/製造/販売/保守にわたる製品ライフサイクル全般を対象とするITソリューションの提供を主たる事業としております。
当連結会計年度は、3次元CADシステム「NX」ならびに製品ライフサイクル管理(PLM)ソリューション「Teamcenter」を中心としたソフトウェア商品販売が、電機・精密業界向けを中心に拡大しました。加えて、自動車業界向けには、スマートファクトリー領域のソフトウェア商品販売やコンサルティングサービスが好調に推移したことから、増収増益となりました。
コミュニケーションIT
電通グループに対する基幹システムの提供、ならびに電通グループとの協業によるITソリューションの提供を主たる事業としております。
当連結会計年度は、電通グループが推進する労働環境改革を支援する各種システム開発ならびにアウトソーシング・運用保守等が拡大しました。また、電通グループとの協業によるビジネスも好調に推移したことから、増収増益となりました。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(3)資本の財源及び資金の流動性について
当社グループにおける資金需要は、通常の運転資金に加え、事業拡大を目的としたソフトウェア製品の開発及び資本提携・M&A等のための投資資金がありますが、いずれも自己資金を充当することを基本としております。また、当社及び当社国内子会社の間ではCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しており、グループ内の資金の流動性を高めるよう努めております。
なお、流動資産に計上している預け金は、親会社である株式会社電通に対し同社が運営するCMSを通じて預け入れた資金であり、直ちに利用可能な財源であることから、連結キャッシュ・フロー計算書における現金及び現金同等物に含めております。

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