有価証券報告書-第35期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済対策や日本銀行による金融政策を背景とした企業収益の改善と雇用環境の改善により、戦後2番目の長さとなる景気回復傾向や企業業績の改善傾向がみとめられました。個人の消費マインドについても底堅く推移している状況となっており、引き続き日本経済は緩やかに回復するとみられています。
当社の主要販売先であります薬局におきましては、大手薬局チェーンのM&A等による規模拡大によって業界再編が進む一方、薬局業界を取り巻く環境は厳しさを増しており、薬局業務においての付加価値が求められる状況となっております。平成30年4月に実施された医療保険と介護保険の同時報酬改定による業績への影響が、当初予測していたほどは出ず、営業体制を強化し、システムの拡販に努めた結果、売上高・営業利益・経常利益・当期純利益ともに過去最高額に到達することができました。
当社グループは、「2025年問題」(※1)に象徴される超高齢社会を見据え、医療(クリニック・薬局)と介護の情報連携を実現すべく、平成28年10月から介護事業者向けシステム事業へ本格的に参入し、平成29年3月に医療介護連携ソリューション「ひろがるケアネット」のリリースに続いて、8月に「つながるケアNEXT」(居宅介護支援事業者・ケアマネージャー向け)機能をリリースいたしました。クリニック向け、薬局向け、介護サービス事業者向けのシステム間で三位一体のネットワークを結ぶことで、医療と介護のシームレスな情報連携が行える環境を提供して参ります。加えて、今まで以上に国民や医療業界に貢献できる商品やサービスの開発、提供を可能にするため、AIを活用することを検討しております。商品化への推進力を得るために、平成29年12月に株式会社情報医療へ出資を行いました。出資することで持続的な関係維持強化を図り株式会社情報医療が持つさまざまな医療関連技術と当社が持つ技術や知見を融合することで更なる製品付加価値の創出へ取り組んで参ります。また、平成30年3月に日本電気株式会社(NEC)と協業を開始しました。それぞれの知見や技術を活用し、健康・医療分野の新たなサービスを創出していく予定です。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高13,953百万円(前年同期比2.0%増)、営業利益3,063百万円(前年同期比17.9%増)、経常利益3,618百万円(前年同期比14.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,369百万円(前年同期比12.0%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。なお、セグメント別の売上高及び営業利益又は営業損失は、セグメント間の内部取引消去前の金額であります。
(調剤システム事業及びその関連事業)
調剤システム事業及びその関連事業につきましては、薬局チェーン店へのアプローチ強化、販売代理店やOEM供給による販売チャネルの増強を引き続き行い、薬局向けシステム「Recepty NEXT」及び「ぶんぎょうめいと」の拡販に注力いたしました。
このような状況下で、システム販売件数は計画に届かなかったものの、課金売上が順調に増加し、ハードウェアの入替えも計画通りに推移、サプライ販売も引き続き堅調でした。この結果売上高は計画を達成し、継続的な原価及び経費の圧縮が利益面に寄与しました。
この結果、当連結会計年度の調剤システム事業及びその関連事業は、売上高11,307百万円(前年同期比1.7%増)、営業利益2,870百万円(前年同期比8.5%増)となりました。
(医科システム事業及びその関連事業)
医科システム事業及びその関連事業につきましては、全国的な販売チャネルの拡充を図るべく、クリニックの市場開拓を販売代理店経由で進めております。更に、医事会計システムの「MRN(※2) クラークスタイル」、「ユニメディカル」、また電子カルテシステムの「MRN カルテスタイル」、「オルテア」の拡販に引き続き注力いたしました。
この結果、販売チャネルは着実に拡大しており、営業リソースを重点的に再配置した事により、MRNのシステム販売件数は着実に増加しており、課金売上も順調に推移し、サプライ販売も好調な状況となりました。この結果、当連結会計年度の医科システム事業及びその関連事業は、売上高1,765百万円(前年同期比5.7%増)、営業利益237百万円(前年同期 営業利益17百万円)となりました。
(その他の事業)
その他の事業につきましては、医療介護連携事業において、クリニック・薬局・介護サービス事業者向けに提供する「ひろがるケアネット」を平成29年3月にリリースいたしました。更に、平成28年10月に出荷しましたASP型介護サービス事業者支援システム「つながるケアNEXT」の機能拡充の開発を進めており更なる販売拡大に取り組んでおります。
また、平成28年12月13日に全国健康保険協会(協会けんぽ)広島支部より受託しました「薬局向けレセプト作成支援システムへのオンライン資格確認システム導入委託事業」はクリニック向けも開始し、当初の契約期間を延長してサービス提供を行っております。
当社では、今後の医療業界の発展に貢献すべく、電子処方箋の実現、EHR(※3)及びPHR(※4)に関する研究開発や実証事業に積極的に取り組んで参ります。日本医師会・日本薬剤師会・日本大学との共同研究である「感染症流行探知サービス」におきましては、利用薬局は全国で1万件超となっております。このほか、連結子会社である株式会社ブリック薬局は薬局事業を経営し、連結子会社株式会社ラソンテは、スポーツジム、貸会議室及び保育園経営の各事業を行っております。
介護システム事業は平成29年8月に「つながるケアNEXT」(居宅介護支援事業者・ケアマネージャー向け)機能をリリースしたことにより、徐々にではありますが案件が増加しております。
薬局事業の売上高及び営業利益は堅調に推移しており、売上高・営業利益ともに計画を上回りました。また、売上高・営業利益ともに前年同期を上回る結果となりました。
株式会社ラソンテが行っている事業は、売上高は前年同期を上回ったものの営業利益は前年同期を下回る結果となりました。
このような状況下で、介護システム事業は、予定していた機能追加の時期を遅らせたこともあり、売上高及び利益が計画より大幅に下回りました。薬局事業は、調剤報酬及び薬価の改定の影響を一部受けましたが、営業努力を重ねた結果、売上高・営業利益ともに前年同期及び計画を上回る結果となりました。また株式会社ラソンテは、運営方針の変更などの経営努力を行い、売上高は前年同期を上回ったものの営業利益は前年同期を下回りましたが、計画を上回っております。この結果、当連結会計年度のその他の事業は、売上高1,029百万円(前年同期比4.8%増)、営業利益9百万円(前年同期 営業損失 32百万円)となりました。
(※1) 約8百万人といわれる団塊の世代が2025年までに後期高齢者に達することで、介護・医療費などの社会保障費の増加や介護職員の人材不足など様々な問題が深刻化すること
(※2) MRN:Medical Recepty NEXT
(※3) EHR:Electronic Health Record
(※4) PHR:Personal Health Record
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、当連結会計年度の堅調な業績に伴う税金等調整前当期純利益及び投資不動産の賃貸による収入の増加により、前連結会計年度末に比べ627百万円増加し、当連結会計年度末は8,528百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,324百万円(前年同期2,080百万円の収入)となりました。これは主に、当連結会計年度の業績が堅調に推移したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は316百万円(前年同期577百万円の収入)となりました。これは主に、投資不動産の賃貸による収入によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は2,033百万円(前年同期1,091百万円の支出)となりました。これは主に、借入金返済による支出によるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
該当事項はありません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注状況
該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため、記載を省略しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、引当金の計上など一部に将来の合理的な見積もりが求められているものもあります。これらの見積もりは当社グループにおける過去の実績・現状・将来計画を考慮し、合理的と考えられる事項に基づき判断しておりますが、実際の結果は、これらの見積もりと異なる場合があります。なお、重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりであります。
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は13,953百万円となり、前連結会計年度に比べ276百万円増加いたしました。これは、主に課金売上が順調に増加し、ハードウェアの入替えも計画通りに推移し、サプライ販売も引き続き堅調であったことによるものであります。なお、セグメント別の売上高等につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況
」に記載しております。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は7,876百万円となり、前連結会計年度に比べ261百万円増加いたしました。また、売上総利益率は、前連結会計年度に比べ、0.7ポイント増加し、56.4%となりました。これは、主に当社グループが保有するソフトウェアの償却の一部が満了したことにより売上原価が減少したことによるものであります。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は4,813百万円となり、前連結会計年度に比べ204百万円減少いたしました。これは、主に当社グループにて業務プロセス再構築(BPR)推進により全体的なコストの減少が進んだことによるものであります。
この結果、営業利益は3,063百万円となり、前連結会計年度に比べ466百万円増加いたしました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は1,029百万円(前年同期988百万円)となりました。これは、主に本社ビルのテナント事業が引き続き堅調であったことによるものであります。また、営業外費用は474百万円(前年同期422百万円)となりました。これは主に、本社ビルのテナント事業にかかる経費及び本社ビルが10年目を迎え、メンテナンスを行ったことによるものであります。
この結果、経常利益は3,618百万円となり、前連結会計年度に比べ455百万円増加いたしました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は13百万円(前年同期26百万円)となりました。これは、主に当社が所有しておりました遊休資産の売却益によるものであります。また、特別損失は38百万円(前年同期18百万円)となりました。これは、主に社宅の減損、非連結子会社の清算損ならびに長期借入金の一括返済に係る清算金等であります。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,369百万円となり、前連結会計年度に比べ253百万円増加いたしました。
b.財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は11,763百万円となり、前連結会計年度末に比べ541百万円増加いたしました。これは、主に通常業務における仕入や人件費ならびに経費の支払のほか、法人税等の納付、剰余金の配当ならびに借入金の繰り上げ返済等が発生したものの、売掛金の回収が順調に行われたことにより現金及び預金が627百万円増加したことによるものであります。また、固定資産の残高は10,129百万円となり、前連結会計年度末に比べ5百万円増加いたしました。主な要因は、本社ビルを含む有形及び無形固定資産の減価償却による減少とソフトウェア仮勘定215百万円及び投資有価証券169百万円の増加によるものです。
この結果、総資産は21,893百万円となり、前連結会計年度末に比べ545百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は3,782百万円となり、前連結会計年度末に比べ467百万円減少いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が270百万円、短期借入金が300百万円それぞれ減少したことによるものであります。固定負債は2,058百万円となり、前連結会計年度末に比べ976百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が1,118百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、5,840百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,444百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は16,052百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,989百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金1,738百万円ならびにストックオプション行使による資本金及び資本剰余金がそれぞれ51百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は72.7%(前連結会計年度末は65.4%)となりました。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
(資金需要)
当社グループの運転資金需要のうち、主なものは当社グループが保有する販売用ソフトウェアの維持に係る人件費及び外注加工費等、販売活動やお客様のサポートにかかる人件費をはじめとする販売費及び一般管理費、ならびに商品仕入等であります。
(資金調達と流動性マネジメント)
当社グループの運転資金につきましては、主に、内部資金及び金融機関からの借入により調達しております。また、当連結会計年度中に新株予約権(ストック・オプション)の行使に伴い、117,800株の新株式を発行し、100百万円の資金を調達しております。
d.キャッシュ・フロー状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
e.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
f.経営方針・経営戦略等
当連結会計年度において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等については、平成30年5月8日に開示しております「新中期経営計画策定に関するお知らせ」に記載のとおりであります。なお、当社グループは、積極的な変革に挑みつつ、安定した経営を実現していくために高収益企業を目指しており、営業利益の増額と、ROE(株主資本当期純利益率)を重要な経営指標と考えております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済対策や日本銀行による金融政策を背景とした企業収益の改善と雇用環境の改善により、戦後2番目の長さとなる景気回復傾向や企業業績の改善傾向がみとめられました。個人の消費マインドについても底堅く推移している状況となっており、引き続き日本経済は緩やかに回復するとみられています。
当社の主要販売先であります薬局におきましては、大手薬局チェーンのM&A等による規模拡大によって業界再編が進む一方、薬局業界を取り巻く環境は厳しさを増しており、薬局業務においての付加価値が求められる状況となっております。平成30年4月に実施された医療保険と介護保険の同時報酬改定による業績への影響が、当初予測していたほどは出ず、営業体制を強化し、システムの拡販に努めた結果、売上高・営業利益・経常利益・当期純利益ともに過去最高額に到達することができました。
当社グループは、「2025年問題」(※1)に象徴される超高齢社会を見据え、医療(クリニック・薬局)と介護の情報連携を実現すべく、平成28年10月から介護事業者向けシステム事業へ本格的に参入し、平成29年3月に医療介護連携ソリューション「ひろがるケアネット」のリリースに続いて、8月に「つながるケアNEXT」(居宅介護支援事業者・ケアマネージャー向け)機能をリリースいたしました。クリニック向け、薬局向け、介護サービス事業者向けのシステム間で三位一体のネットワークを結ぶことで、医療と介護のシームレスな情報連携が行える環境を提供して参ります。加えて、今まで以上に国民や医療業界に貢献できる商品やサービスの開発、提供を可能にするため、AIを活用することを検討しております。商品化への推進力を得るために、平成29年12月に株式会社情報医療へ出資を行いました。出資することで持続的な関係維持強化を図り株式会社情報医療が持つさまざまな医療関連技術と当社が持つ技術や知見を融合することで更なる製品付加価値の創出へ取り組んで参ります。また、平成30年3月に日本電気株式会社(NEC)と協業を開始しました。それぞれの知見や技術を活用し、健康・医療分野の新たなサービスを創出していく予定です。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高13,953百万円(前年同期比2.0%増)、営業利益3,063百万円(前年同期比17.9%増)、経常利益3,618百万円(前年同期比14.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,369百万円(前年同期比12.0%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。なお、セグメント別の売上高及び営業利益又は営業損失は、セグメント間の内部取引消去前の金額であります。
(調剤システム事業及びその関連事業)
調剤システム事業及びその関連事業につきましては、薬局チェーン店へのアプローチ強化、販売代理店やOEM供給による販売チャネルの増強を引き続き行い、薬局向けシステム「Recepty NEXT」及び「ぶんぎょうめいと」の拡販に注力いたしました。
このような状況下で、システム販売件数は計画に届かなかったものの、課金売上が順調に増加し、ハードウェアの入替えも計画通りに推移、サプライ販売も引き続き堅調でした。この結果売上高は計画を達成し、継続的な原価及び経費の圧縮が利益面に寄与しました。
この結果、当連結会計年度の調剤システム事業及びその関連事業は、売上高11,307百万円(前年同期比1.7%増)、営業利益2,870百万円(前年同期比8.5%増)となりました。
(医科システム事業及びその関連事業)
医科システム事業及びその関連事業につきましては、全国的な販売チャネルの拡充を図るべく、クリニックの市場開拓を販売代理店経由で進めております。更に、医事会計システムの「MRN(※2) クラークスタイル」、「ユニメディカル」、また電子カルテシステムの「MRN カルテスタイル」、「オルテア」の拡販に引き続き注力いたしました。
この結果、販売チャネルは着実に拡大しており、営業リソースを重点的に再配置した事により、MRNのシステム販売件数は着実に増加しており、課金売上も順調に推移し、サプライ販売も好調な状況となりました。この結果、当連結会計年度の医科システム事業及びその関連事業は、売上高1,765百万円(前年同期比5.7%増)、営業利益237百万円(前年同期 営業利益17百万円)となりました。
(その他の事業)
その他の事業につきましては、医療介護連携事業において、クリニック・薬局・介護サービス事業者向けに提供する「ひろがるケアネット」を平成29年3月にリリースいたしました。更に、平成28年10月に出荷しましたASP型介護サービス事業者支援システム「つながるケアNEXT」の機能拡充の開発を進めており更なる販売拡大に取り組んでおります。
また、平成28年12月13日に全国健康保険協会(協会けんぽ)広島支部より受託しました「薬局向けレセプト作成支援システムへのオンライン資格確認システム導入委託事業」はクリニック向けも開始し、当初の契約期間を延長してサービス提供を行っております。
当社では、今後の医療業界の発展に貢献すべく、電子処方箋の実現、EHR(※3)及びPHR(※4)に関する研究開発や実証事業に積極的に取り組んで参ります。日本医師会・日本薬剤師会・日本大学との共同研究である「感染症流行探知サービス」におきましては、利用薬局は全国で1万件超となっております。このほか、連結子会社である株式会社ブリック薬局は薬局事業を経営し、連結子会社株式会社ラソンテは、スポーツジム、貸会議室及び保育園経営の各事業を行っております。
介護システム事業は平成29年8月に「つながるケアNEXT」(居宅介護支援事業者・ケアマネージャー向け)機能をリリースしたことにより、徐々にではありますが案件が増加しております。
薬局事業の売上高及び営業利益は堅調に推移しており、売上高・営業利益ともに計画を上回りました。また、売上高・営業利益ともに前年同期を上回る結果となりました。
株式会社ラソンテが行っている事業は、売上高は前年同期を上回ったものの営業利益は前年同期を下回る結果となりました。
このような状況下で、介護システム事業は、予定していた機能追加の時期を遅らせたこともあり、売上高及び利益が計画より大幅に下回りました。薬局事業は、調剤報酬及び薬価の改定の影響を一部受けましたが、営業努力を重ねた結果、売上高・営業利益ともに前年同期及び計画を上回る結果となりました。また株式会社ラソンテは、運営方針の変更などの経営努力を行い、売上高は前年同期を上回ったものの営業利益は前年同期を下回りましたが、計画を上回っております。この結果、当連結会計年度のその他の事業は、売上高1,029百万円(前年同期比4.8%増)、営業利益9百万円(前年同期 営業損失 32百万円)となりました。
(※1) 約8百万人といわれる団塊の世代が2025年までに後期高齢者に達することで、介護・医療費などの社会保障費の増加や介護職員の人材不足など様々な問題が深刻化すること
(※2) MRN:Medical Recepty NEXT
(※3) EHR:Electronic Health Record
(※4) PHR:Personal Health Record
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、当連結会計年度の堅調な業績に伴う税金等調整前当期純利益及び投資不動産の賃貸による収入の増加により、前連結会計年度末に比べ627百万円増加し、当連結会計年度末は8,528百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,324百万円(前年同期2,080百万円の収入)となりました。これは主に、当連結会計年度の業績が堅調に推移したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は316百万円(前年同期577百万円の収入)となりました。これは主に、投資不動産の賃貸による収入によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は2,033百万円(前年同期1,091百万円の支出)となりました。これは主に、借入金返済による支出によるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
該当事項はありません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 調剤システム事業及びその関連事業(百万円) | 4,277 | 101.4 |
| 医科システム事業及びその関連事業(百万円) | 665 | 107.6 |
| その他の事業(百万円) | 509 | 99.9 |
| 合計(百万円) | 5,452 | 101.9 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注状況
該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 調剤システム事業及びその関連事業(百万円) | 11,261 | 101.3 | |
| 医科システム事業及びその関連事業(百万円) | 1,760 | 105.4 | |
| その他の事業(百万円) | 1,025 | 105.0 | |
| 報告セグメント計(百万円) | 14,048 | 102.0 | |
| 調整額(百万円) | △94 | 102.9 | |
| 合計(百万円) | 13,953 | 102.0 | |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため、記載を省略しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、引当金の計上など一部に将来の合理的な見積もりが求められているものもあります。これらの見積もりは当社グループにおける過去の実績・現状・将来計画を考慮し、合理的と考えられる事項に基づき判断しておりますが、実際の結果は、これらの見積もりと異なる場合があります。なお、重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりであります。
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は13,953百万円となり、前連結会計年度に比べ276百万円増加いたしました。これは、主に課金売上が順調に増加し、ハードウェアの入替えも計画通りに推移し、サプライ販売も引き続き堅調であったことによるものであります。なお、セグメント別の売上高等につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況
」に記載しております。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は7,876百万円となり、前連結会計年度に比べ261百万円増加いたしました。また、売上総利益率は、前連結会計年度に比べ、0.7ポイント増加し、56.4%となりました。これは、主に当社グループが保有するソフトウェアの償却の一部が満了したことにより売上原価が減少したことによるものであります。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は4,813百万円となり、前連結会計年度に比べ204百万円減少いたしました。これは、主に当社グループにて業務プロセス再構築(BPR)推進により全体的なコストの減少が進んだことによるものであります。
この結果、営業利益は3,063百万円となり、前連結会計年度に比べ466百万円増加いたしました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は1,029百万円(前年同期988百万円)となりました。これは、主に本社ビルのテナント事業が引き続き堅調であったことによるものであります。また、営業外費用は474百万円(前年同期422百万円)となりました。これは主に、本社ビルのテナント事業にかかる経費及び本社ビルが10年目を迎え、メンテナンスを行ったことによるものであります。
この結果、経常利益は3,618百万円となり、前連結会計年度に比べ455百万円増加いたしました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は13百万円(前年同期26百万円)となりました。これは、主に当社が所有しておりました遊休資産の売却益によるものであります。また、特別損失は38百万円(前年同期18百万円)となりました。これは、主に社宅の減損、非連結子会社の清算損ならびに長期借入金の一括返済に係る清算金等であります。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,369百万円となり、前連結会計年度に比べ253百万円増加いたしました。
b.財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は11,763百万円となり、前連結会計年度末に比べ541百万円増加いたしました。これは、主に通常業務における仕入や人件費ならびに経費の支払のほか、法人税等の納付、剰余金の配当ならびに借入金の繰り上げ返済等が発生したものの、売掛金の回収が順調に行われたことにより現金及び預金が627百万円増加したことによるものであります。また、固定資産の残高は10,129百万円となり、前連結会計年度末に比べ5百万円増加いたしました。主な要因は、本社ビルを含む有形及び無形固定資産の減価償却による減少とソフトウェア仮勘定215百万円及び投資有価証券169百万円の増加によるものです。
この結果、総資産は21,893百万円となり、前連結会計年度末に比べ545百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は3,782百万円となり、前連結会計年度末に比べ467百万円減少いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が270百万円、短期借入金が300百万円それぞれ減少したことによるものであります。固定負債は2,058百万円となり、前連結会計年度末に比べ976百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が1,118百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、5,840百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,444百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は16,052百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,989百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金1,738百万円ならびにストックオプション行使による資本金及び資本剰余金がそれぞれ51百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は72.7%(前連結会計年度末は65.4%)となりました。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
(資金需要)
当社グループの運転資金需要のうち、主なものは当社グループが保有する販売用ソフトウェアの維持に係る人件費及び外注加工費等、販売活動やお客様のサポートにかかる人件費をはじめとする販売費及び一般管理費、ならびに商品仕入等であります。
(資金調達と流動性マネジメント)
当社グループの運転資金につきましては、主に、内部資金及び金融機関からの借入により調達しております。また、当連結会計年度中に新株予約権(ストック・オプション)の行使に伴い、117,800株の新株式を発行し、100百万円の資金を調達しております。
d.キャッシュ・フロー状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
e.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
f.経営方針・経営戦略等
当連結会計年度において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等については、平成30年5月8日に開示しております「新中期経営計画策定に関するお知らせ」に記載のとおりであります。なお、当社グループは、積極的な変革に挑みつつ、安定した経営を実現していくために高収益企業を目指しており、営業利益の増額と、ROE(株主資本当期純利益率)を重要な経営指標と考えております。