有価証券報告書-第33期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済環境において、世界的には貿易戦争等の不確定要素もあり不安定な状況が続く見込みでございます。一方で国内的には底堅い内需に支えられ、緩やかな景気回復が持続しております。BPO市場においては、人手不足を背景に人材の確保に関して課題が継続しているものの、堅調に成長しております。
このような環境の下、中期事業計画に基づき、「継続的・安定的な成長」「プレステージ・インターナショナルでしか実現のできないサービスの創造」を骨子とした取り組みをグループ全体として実行いたしました。人財採用につきましては、秋田県横手市において秋田BPO横手キャンパスの仮センターが2017年7月より稼動しており、2019年4月の本センター竣工に向けて拡充を実施いたしました。また、人財の基盤となるBPO拠点におきまして、ESG活動の一環として女子スポーツの実業団チームの活動による地域活性化を通じた知名度向上等の効果を活用し、採用機会の増加の取り組みを継続しております。加えて、女性活躍推進活動として企業内託児所を一層充実させ、子育て世代の働く環境整備に努めて参りました。
これらの取組の結果、旺盛な需要に対し、着実にサービス提供を行うことにより「継続的・安定的な成長」を実現いたしました。
(2)生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績及び受注実績
当社グループの提供するサービスの受注生産は僅少であるため、記載を省略しております。
(2)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
(注)1.上記の金額には、消費税等を含んでおりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績などの状況に関する分析・検討内容
a. 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり、連結決算日における資産、負債の報告金額及び偶発債務の開示並びに連結会計年度における収益及び費用の報告金額に影響を与えるような見積り及び予測を必要とします。結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。また文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針の適用が当社グループの連結財務諸表の作成において使用される見積り及び予測に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 繰延税金資産
当社グループで計上している繰延税金資産は、主として将来減算一時差異によるもので、将来の課税所得を減額する効果を持つものです。
評価性引当額は、主として将来実現が見込めない将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金等に係る繰延税金資産に対するものです。当社グループでは、評価性引当額の算定について当社グループ各社のタックス・プランニング等、回収可能性を総合的に勘案して、当連結会計年度末において640百万円の評価性引当額を計上しております。
② 貸倒引当金
当社グループでは、債権回収不能時に発生する損失の見積額について貸倒引当金を計上しております。主として一般債権については貸倒実績率により、債権先の財務状態が悪化しその支払能力が低下した場合は、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見積額を計上しています。
財政状態が悪化し、その支払能力が低下した債権先からの回収可能見込額を見積もる際には、債権先企業の財政状態、経営成績、事業計画や返済計画の実行可能性に影響するその他特定の要因等を考慮しますが、時には見積りや予測を必要とします。そのため、現在回収可能と考えている債務残高に関して、債権先会社の継続的な経営成績の悪化や経済環境の変化等の追加情報を評価する結果、将来、債権の一部は回収されない可能性があると判断される場合もあります。
③ 投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係の維持のため、特定の取引先の株式を所有しております。これらの株式は公開企業及び非公開会社であります。非公開会社の株式は時価を合理的に算定できないため、その実質価額が著しく低下したときには、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、投資の減損処理を実施しています。
当社グループは、実質価額の回復可能性が十分な証拠によって裏付けられるかどうか判断するにあたって、投資先企業の財政状態、経営成績、事業計画の実行可能性に影響するその他特定の要因、投資先企業が事業を行っている産業の特殊性、実質価額の回復が十分に見込まれる期間まで当社グループが保有し続けることができるか否か等を考慮しますが、時には見積りや予測を必要とします。
そのため、現在実質価額の回復可能性が十分な証拠によって裏付けられていると判断している投資に関して、投資先会社の継続的な経営成績の悪化や経済環境の変化等の追加情報を評価した結果、将来、実質価額の回復可能性が十分な証拠によって裏付けられないと判断される場合もあります。
④ 減損損失
固定資産の減損会計は資産のグルーピング・割引前キャッシュ・フローの総額・回収可能価額に固有の事情を反映した合理的で説明可能な仮定及び予測に基づいて算出しております。なお、当連結会計年度につきましては、減損損失は計上しておりません。
⑤ 保証履行引当金
当社グループでは、家賃保証の保証履行により発生する損失の見積額について保証履行引当金を計上しております。保証履行引当金は、保証委託者の状況および過去の一定期間における回収実績等を勘案して、保証履行による将来の予想損失額を計上しております。
当社グループが保証履行を行うことにより発生する損失額を見積もる際には、保証委託者の状況や過去の回収実績等を考慮しますが、時には見積りや予測を必要とします。そのため、現在想定している保証履行の発生可能性に関して、保証委託者の状況の悪化や経済環境の変化等の追加情報を評価する結果、保証履行引当金を追加で計上する可能性があると判断される場合もあります。
b. 当連結会計年度の経営成績などの状況に関する認識及び分析・検討内容
①財政状態
当連結会計年度末における総資産は、39,023百万円となり前連結会計年度末に比べ4,892百万円増加となりました。流動資産に関しましては、現金及び預金が831百万円増加、受取手形及び売掛金が407百万円増加、流動資産のその他が346百万円増加となりました。これらにより流動資産合計では前連結会計年度末より1,689百万円増加し、24,461百万円となりました。固定資産に関しましては、有形固定資産の建設仮勘定が2,012百万円増加、投資有価証券が859百万円増加し、固定資産合計では前連結会計年度末より3,203百万円増加し、14,562百万円となりました。
負債に関しましては、未払金が1,273百万円増加、未払法人税等が194百万円減少、賞与引当金が156百万円増加、長期借入金が750百万円増加となりました。これらにより負債合計では前連結会計年度末より2,232百万円増加し、11,284百万円となりました。
また、純資産については、配当の支払いが2018年6月及び12月に発生いたしましたが、親会社株主に帰属する当期純利益が3,185百万円であったため前連結会計年度末に比べ2,660百万円増加しております。
②経営成績
連結売上高に関しては、37,196百万円(前期比12.3%増)となりました。
営業利益につきましては、課題の生じたプログラムは発生したものの、主要プログラムと現場対応の安定稼働によりカバーし、4,687百万円(前期比10.8%増)となりました。経常利益につきましては、持分法による投資利益138百万円の計上等により4,928百万円(前期比6.2%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、3,185百万円(前期比8.5%増)となっております。
(注)記載金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。
セグメントの業績は以下のとおりです。
1) 日本
日本国内においては、主要事業の堅調な成長により、売上高は33,814百万円(前期比13.1%増)となりました。
営業利益につきましては、事業領域の拡大と現場対応グループ会社の安定稼働により4,260百万円(前期比13.6%増)となりました。
2) 米州・欧州
米州・欧州においては、米国情勢によりサービス一部が増加したため、売上は2,593百万円(前期比10.2%増)となりました。
営業利益につきましては、売上の増加に伴い709百万円(前期比16.8%増)となりました。
3) アジア・オセアニア
アジア・オセアニアについては、各国情勢によりサービス利用が一部減少したため、売上高は788百万円(前期比9.5%減)となりました。
営業利益につきましては、費用削減などの影響で404百万円(前期比2.7%増)となりました。
事業別の業績は次のとおりであります。
1) ロードアシスト事業
主に損害保険会社、自動車メーカーおよびリース会社向けにロードサービスを提供しているロードアシスト事業は、既存事業が堅調に推移し、売上高は15,500百万円(前期比17.4%増)となりました。営業利益に関しては、現場対応グループ会社の拡充をはじめとする先行投資の効果があらわれ、1,807百万円(前期比22.6%増)となりました。
2) プロパティアシスト事業
分譲・賃貸マンション・戸建ての専有部の一次修繕とコインパーキングのメンテナンス等を提供しているプロパティアシスト事業は、不動産向けサービス(ホームアシスト)の堅調な成長により売上高は4,957百万円(前期比13.0%増)となりました。営業利益に関しては、現場対応グループ会社の拡充をはじめとする先行投資の効果があらわれ、597百万円(前期比66.5%増)となりました。
3) インシュアランスBPO事業
保険に関するサービスを提供しているインシュアランスBPO事業は、海外駐在員向けサービス(ヘルスケア・プログラム)の新規クライアント獲得により、売上高は4,124百万円(前期比12.2%増)となりました。営業利益に関しては、システム投資等の先行コストが発生しましたが成長で吸収し、577百万円(前期比12.9%増)となりました。 4) ワランティ事業
保証に関するサービスを提供しているワランティ事業は、既存の家賃保証プログラムが堅調に推移し、売上高は4,726百万円(前期比9.7%増)となりました。営業利益に関しては、製品保証プログラム等の体制見直し等のコストが先行し、888百万円(前期比7.6%減)となりました。
5) ITソリューション事業
ITソリューション事業におきましては、リソースをグループ内開発に集中させた結果、売上高は627百万円(前期比15.6%減)となりましたが、活動状況は順調に推移し、営業利益につきましては118百万円(前期比42.9%増)となりました。
6) カスタマーサポート事業
国内のカスタマーコンタクトサービスと日本人駐在員向けクレジットカードサービスを展開しているカスタマーサポート事業は、大型既存受諾業務の堅調により、売上高は6,445百万円(前期比6.4%増)となりました。営業利益に関しては、既存クライアントで課題が生じコストが先行した結果、814百万円(前期比11.0%減)となりました。
7) 派遣・その他事業
派遣・その他事業は、託児事業を開始したことにより、売上高は814百万円(前期比9.2%増)となりましたが、営業利益に関してはスポーツ事業が収益確保に至らず、△117百万円(前期は74百万円の損失)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、3,570百万円の収入となりました。主なプラス要因としては、税金等調整前当期純利益が4,838百万円、減価償却費が996百万円、主なマイナス要因としては、法人税等の支払額が1,659百万円、未払消費税等の減少額が540万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、2,743百万円の支出となりました。主な要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出2,422百万円、投資有価証券の取得による支出が756百万円、定期預金の払戻による収入が274百万円、補助金の受取額が132百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、79百万円の支出となりました。主な要因は、長期借入れによる収入が1,000百万円、長期借入金の返済による支出が250百万円、配当金の支払額が830百万円、非支配株主への配当金の支払額が63百万円等によるものであります。
この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末より1,089百万円増加して15,006百万円となりました。
④経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営者の問題認識と今後の方針について
BPO市場における需要は強いものを感じておりますが、人材不足が深刻化し、その対応として外部リソースを活用する企業が増加。加えて、有期労働契約を対象とした無期転換ルール等の影響によりBPOサービスに切り替える企業が増えていることなどから、当社グループを取り巻く環境は厳しさを残しながらも堅調に成長するものと思われます。
当社グループは、2013年11月に山形BPOガーデン、2015年4月に富山BPOタウンを竣工し、更に2019年4月には秋田BPO横手キャンパスを開設いたしました。
これらの施策により、当社グループの従業員は4,000名を超える規模となっており、組織の隅々まで企業文化とコンプライアンス、ガバナンスの意識を徹底させることが重要と考えております。
また、当社グループのサービスを魅力的にする為に、それぞれのBPO拠点の役割、位置づけを明確にし、人材育成の観点からも拠点間での品質及び効率を競わすことも重要と認識しております。これらの施策を効果的に運営し、事業基盤の更なる強化に取組んで参ります。
当社の経営の根幹は「人」によるサービスにあると認識しております。最近の景況感から人材の確保に関しましては競争が激しい状況が継続すると考えています。当社としては「地方都市」において「サービス業」の雇用を創造し、特に「女性」の活躍の場を提供し、継続していくことを社会貢献方針に掲げております。また、当社の必要とする人財は、コミュニケーション能力、気配り、心配りといったホスピタリティのある優秀な人財でもあります。これらの人財を確保するために、当社のBPO拠点では「地域でNo.1の職場環境」を掲げ、様々な工夫に基づいた働きやすい環境を訴求すること、地域に密着し、愛される企業として知名度を向上させるための活動を継続的に行ってまいります。同時に「人でしかできない仕事」に集中するために、システム化、効率化に資する投資に関しましても積極的に実施してまいります。
以上を踏まえ、従業員一人一人が自ら体幹を鍛え、組織としてもそれを評価することで強いチームとして成長を続けることを目指してまいります。
b. 中期事業計画に関して
今後3年間の見通しにつきましては、世界経済に関しては、貿易摩擦の拡大などにより、経済成長に負の影響が生じる可能性がある一方で、国内経済に関しては、人手不足等を背景として、BPO市場は堅調に推移するものと想定しております。
このような情勢の下、当社グループに置きましては、2019年4月1日より、持株会社体制への移行と、現場対応グループの統合を行いました。
持株会社体制への移行については、「継続的・安定的な成長」を骨子とする中期事業計画の推進を目的として事業領域の拡大とBPO拠点の拡充に取り組んでいる環境の中、責任と権限を明確にし、より果敢な、迅速な意思決定と実行が重要な要素と認識しております。この要素を効果的に実現するための組織体制につきまして、より細かい事業メッシュにて責任感のある事業推進を行ってまいります。
現場対応グループの統合については、現場対応機能をグループ会社として保有、拡充することは、アシスタンス会社の差別化という観点から大きな意味を持ち、戦略的に重要な施策となっております。中期経営計画において、現場対応機能のブランドである「PREMIER Assist」の価値の向上を重要戦略として位置付け、将来のマルチタスク化も視野し、拠点戦略、人事戦略、研修体制をより統合的に実行してまいります。
今回の中期事業計画では2021年3月期の目標として、連結決算ベースで売上高45,000百万円、売上高営業利益率14%、ROE15%、ROA10%の各指標を定めました。以上の経営戦略を実践することにより、全従業員が一丸となって目標達成に取り組むことを表明しております。
以上の中期事業計画を踏まえ、当社グループの2020年3月期の連結業績予想は、以下の通りであります。
各事業別については、以下のとおりになります。
(ロードアシスト事業)
損害保険会社向けロードアシスタンスサービスの市場は、将来において技術革新が最も進む分野であると認識しております。一方で、緊急通報サービスなど自動車メーカー向けのサービスが拡大しており、成長分野として重点投資を行う予定であります。このような環境のもと、当社としては、一番の強みである現場対応専門グループの体制強化を行うことで「人でしかできない」サービスとしての独自性を高め、将来においても社会に求められるサービスを提供してまいります。具体的には「PREMIER Assist」ブランドの強化の為、FC化の拡大及び「富山総合研修センター」新設への投資などを行ってまいります。また、アンドロイド端末やモバイルアプリを使用した自動手配システムとオペレーションの連携をより密にすることで、お客様からのお問い合わせから現場までの到着時間を短縮するなどの業務効率化ならびにコスト削減による競争力の強化も推進してまいります。
(プロパティアシスト事業)
不動産向けサービス(ホームアシスト)においては、大手不動産デベロッパーによるサービス利用の拡大が進んでおります。同事業では、サービスの知名度向上により新規参入業者が増加傾向にあるため、顧客獲得競争が厳しくなることも予想されますが、当社としては、新規サービスの運営を開始いたしました。今後も継続的にサービスの開発、運営を行うことで最も成長が見込めるセグメントと考えております。このような環境の下、当社は、サービスの差別化を図るため、フィールドワーク専門子会社の体制強化を進めてまいります。そして、既存クライアント企業との取引の維持拡大のため、受付、手配、現場対応に至るまでの一貫したサービス提供体制を軸に、新たなサービスメニューの追加、サービス品質の向上ならびに業務の効率化を進めてまいります。駐車場管理会社向けサービス(パークアシスト)におきましては、厳しい経済環境下で、コスト削減のために価格を重視する傾向になっております。既存クライアント企業との継続的な連携を強化するとともにサービス品質向上やシステム化による効率化など競争力の強化にも注力してまいります。
(インシュアランスBPO事業)
主に海外の日本人駐在員向けヘルスケア・プログラムにおいて、新興国への日系企業の進出が加速しており、取扱い件数は増加しております。今後、価格の優位性やグローバル市場への新規参入を目的に新興国に進出する企業や進出地域の拠点拡大に向け海外駐在員を増やす企業など、日系企業のグローバル展開は南アジア・中南米及び中東地域を中心に更に加速することが予想されます。このような環境の下、当社グループとしましては、ヘルスケア・プログラムを重点投資分野と位置づけ、アジア・中南米をはじめとする新興国を戦略的拡大地域とし、日系企業の進出が著しい地域の拠点における基盤強化を推進するとともに、世界16ヶ国に展開する海外拠点の役割を明確化し、必要な機能を獲得しながらオペレーション体制を構築してまいります。その一環として、海外の主要医療機関にスタッフを配置するなどの施策を行い、日本人駐在員や帯同家族に一層手厚いサポートができるよう注力してまいります。
(ワランティ事業)
様々な保証サービスを展開するワランティ事業においては、家賃保証・自動車延長保証・住宅設備保証などの各ビジネスで培ったノウハウを、新規分野である介護費用保証や医療保証へと展開し、「生活の安心=保証」の切り口で総合保証サービスの提供に取り組んでまいります。
(カスタマーサポート事業)
カスタマーコンタクトサービスにおいては、サービスの差別化要素が少なく、顧客獲得競争は厳しい状況である上、間接コストを抑制するため、価格を重視する傾向になっております。厳しい環境下ではありますが、当サービスは、当社グループにとって成長事業を生み出す、R&D(研究・開発)の役割を担う重要な分野であります。今後も、大手コールセンター企業との競合は避け、当社が提供する付加価値サービスを評価して長期的に関係構築のできるクライアント企業及び他の事業がサービスを提供している既存クライアント企業に対して、包括的なカスタマーコンタクトサービスの提案をしてまいります。主なターゲット市場は、クレジットカード、決済サービスであります。また、主に海外の日本人駐在員向けに現地通貨で決済が可能なクレジットカードを発行しているカードビジネスにおいては、日系企業における生産拠点の海外シフトが加速されることから日本人駐在員が増加し、カード会員数の増加が見込まれます。利便性の高いクレジットカードとの認識から事業全体としては堅調に成長を続けておりますが、中長期的に亘り安定的な成長を図るために、海外赴任者に対して提携航空会社と共同で継続的なマーケティングを展開し、また新規会員獲得のためプログラム特典の強化を推進するとともに、原価管理を強化し、収益力を高めてまいります。
c. 資本の財源及び資金の流動性
①資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、BPO拠点設置時の設備投資資金であります。中期事業計画期間中に受注能力の拡大を目的に横手キャンパス、秋田BPOにかほキャンパスの設置及び山形BPOガーデン拡張を計画しております。加えて現場対応の品質、能力の向上を目的とした富山総合研修センターの設置、業務効率化を目的としたIT投資の継続を計画しております。中期事業計画においては、8,700百万円の投資計画を表明しております。
②財務政策
当社グループにおいては、資本需要に対しては原則として内部資金を充当することとしております。一時的な資金に関しましては、最も有利な調達手段を採用する方針であります。中期事業計画においては、適正キャッシュポジションを定義し、バランスの取れた財務政策を実行してまいります。
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済環境において、世界的には貿易戦争等の不確定要素もあり不安定な状況が続く見込みでございます。一方で国内的には底堅い内需に支えられ、緩やかな景気回復が持続しております。BPO市場においては、人手不足を背景に人材の確保に関して課題が継続しているものの、堅調に成長しております。
このような環境の下、中期事業計画に基づき、「継続的・安定的な成長」「プレステージ・インターナショナルでしか実現のできないサービスの創造」を骨子とした取り組みをグループ全体として実行いたしました。人財採用につきましては、秋田県横手市において秋田BPO横手キャンパスの仮センターが2017年7月より稼動しており、2019年4月の本センター竣工に向けて拡充を実施いたしました。また、人財の基盤となるBPO拠点におきまして、ESG活動の一環として女子スポーツの実業団チームの活動による地域活性化を通じた知名度向上等の効果を活用し、採用機会の増加の取り組みを継続しております。加えて、女性活躍推進活動として企業内託児所を一層充実させ、子育て世代の働く環境整備に努めて参りました。
これらの取組の結果、旺盛な需要に対し、着実にサービス提供を行うことにより「継続的・安定的な成長」を実現いたしました。
(2)生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績及び受注実績
当社グループの提供するサービスの受注生産は僅少であるため、記載を省略しております。
(2)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
| 名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前期比(%) |
| 日本 | 33,814,488 | 13.1 |
| 米州・欧州 | 2,593,400 | 10.2 |
| アジア・オセアニア | 788,180 | △9.5 |
| 合計 | 37,196,069 | 12.3 |
(注)1.上記の金額には、消費税等を含んでおりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績などの状況に関する分析・検討内容
a. 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり、連結決算日における資産、負債の報告金額及び偶発債務の開示並びに連結会計年度における収益及び費用の報告金額に影響を与えるような見積り及び予測を必要とします。結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。また文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針の適用が当社グループの連結財務諸表の作成において使用される見積り及び予測に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 繰延税金資産
当社グループで計上している繰延税金資産は、主として将来減算一時差異によるもので、将来の課税所得を減額する効果を持つものです。
評価性引当額は、主として将来実現が見込めない将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金等に係る繰延税金資産に対するものです。当社グループでは、評価性引当額の算定について当社グループ各社のタックス・プランニング等、回収可能性を総合的に勘案して、当連結会計年度末において640百万円の評価性引当額を計上しております。
② 貸倒引当金
当社グループでは、債権回収不能時に発生する損失の見積額について貸倒引当金を計上しております。主として一般債権については貸倒実績率により、債権先の財務状態が悪化しその支払能力が低下した場合は、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見積額を計上しています。
財政状態が悪化し、その支払能力が低下した債権先からの回収可能見込額を見積もる際には、債権先企業の財政状態、経営成績、事業計画や返済計画の実行可能性に影響するその他特定の要因等を考慮しますが、時には見積りや予測を必要とします。そのため、現在回収可能と考えている債務残高に関して、債権先会社の継続的な経営成績の悪化や経済環境の変化等の追加情報を評価する結果、将来、債権の一部は回収されない可能性があると判断される場合もあります。
③ 投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係の維持のため、特定の取引先の株式を所有しております。これらの株式は公開企業及び非公開会社であります。非公開会社の株式は時価を合理的に算定できないため、その実質価額が著しく低下したときには、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、投資の減損処理を実施しています。
当社グループは、実質価額の回復可能性が十分な証拠によって裏付けられるかどうか判断するにあたって、投資先企業の財政状態、経営成績、事業計画の実行可能性に影響するその他特定の要因、投資先企業が事業を行っている産業の特殊性、実質価額の回復が十分に見込まれる期間まで当社グループが保有し続けることができるか否か等を考慮しますが、時には見積りや予測を必要とします。
そのため、現在実質価額の回復可能性が十分な証拠によって裏付けられていると判断している投資に関して、投資先会社の継続的な経営成績の悪化や経済環境の変化等の追加情報を評価した結果、将来、実質価額の回復可能性が十分な証拠によって裏付けられないと判断される場合もあります。
④ 減損損失
固定資産の減損会計は資産のグルーピング・割引前キャッシュ・フローの総額・回収可能価額に固有の事情を反映した合理的で説明可能な仮定及び予測に基づいて算出しております。なお、当連結会計年度につきましては、減損損失は計上しておりません。
⑤ 保証履行引当金
当社グループでは、家賃保証の保証履行により発生する損失の見積額について保証履行引当金を計上しております。保証履行引当金は、保証委託者の状況および過去の一定期間における回収実績等を勘案して、保証履行による将来の予想損失額を計上しております。
当社グループが保証履行を行うことにより発生する損失額を見積もる際には、保証委託者の状況や過去の回収実績等を考慮しますが、時には見積りや予測を必要とします。そのため、現在想定している保証履行の発生可能性に関して、保証委託者の状況の悪化や経済環境の変化等の追加情報を評価する結果、保証履行引当金を追加で計上する可能性があると判断される場合もあります。
b. 当連結会計年度の経営成績などの状況に関する認識及び分析・検討内容
①財政状態
当連結会計年度末における総資産は、39,023百万円となり前連結会計年度末に比べ4,892百万円増加となりました。流動資産に関しましては、現金及び預金が831百万円増加、受取手形及び売掛金が407百万円増加、流動資産のその他が346百万円増加となりました。これらにより流動資産合計では前連結会計年度末より1,689百万円増加し、24,461百万円となりました。固定資産に関しましては、有形固定資産の建設仮勘定が2,012百万円増加、投資有価証券が859百万円増加し、固定資産合計では前連結会計年度末より3,203百万円増加し、14,562百万円となりました。
負債に関しましては、未払金が1,273百万円増加、未払法人税等が194百万円減少、賞与引当金が156百万円増加、長期借入金が750百万円増加となりました。これらにより負債合計では前連結会計年度末より2,232百万円増加し、11,284百万円となりました。
また、純資産については、配当の支払いが2018年6月及び12月に発生いたしましたが、親会社株主に帰属する当期純利益が3,185百万円であったため前連結会計年度末に比べ2,660百万円増加しております。
②経営成績
連結売上高に関しては、37,196百万円(前期比12.3%増)となりました。
営業利益につきましては、課題の生じたプログラムは発生したものの、主要プログラムと現場対応の安定稼働によりカバーし、4,687百万円(前期比10.8%増)となりました。経常利益につきましては、持分法による投資利益138百万円の計上等により4,928百万円(前期比6.2%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、3,185百万円(前期比8.5%増)となっております。
| 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 増減 | |
| 売上高(百万円) | 33,119 | 37,196 | 4,076 |
| 営業利益(百万円) | 4,230 | 4,687 | 456 |
| 経常利益(百万円) | 4,638 | 4,928 | 289 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益(百万円) | 2,936 | 3,185 | 248 |
(注)記載金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。
セグメントの業績は以下のとおりです。
1) 日本
日本国内においては、主要事業の堅調な成長により、売上高は33,814百万円(前期比13.1%増)となりました。
営業利益につきましては、事業領域の拡大と現場対応グループ会社の安定稼働により4,260百万円(前期比13.6%増)となりました。
2) 米州・欧州
米州・欧州においては、米国情勢によりサービス一部が増加したため、売上は2,593百万円(前期比10.2%増)となりました。
営業利益につきましては、売上の増加に伴い709百万円(前期比16.8%増)となりました。
3) アジア・オセアニア
アジア・オセアニアについては、各国情勢によりサービス利用が一部減少したため、売上高は788百万円(前期比9.5%減)となりました。
営業利益につきましては、費用削減などの影響で404百万円(前期比2.7%増)となりました。
事業別の業績は次のとおりであります。
1) ロードアシスト事業
主に損害保険会社、自動車メーカーおよびリース会社向けにロードサービスを提供しているロードアシスト事業は、既存事業が堅調に推移し、売上高は15,500百万円(前期比17.4%増)となりました。営業利益に関しては、現場対応グループ会社の拡充をはじめとする先行投資の効果があらわれ、1,807百万円(前期比22.6%増)となりました。
2) プロパティアシスト事業
分譲・賃貸マンション・戸建ての専有部の一次修繕とコインパーキングのメンテナンス等を提供しているプロパティアシスト事業は、不動産向けサービス(ホームアシスト)の堅調な成長により売上高は4,957百万円(前期比13.0%増)となりました。営業利益に関しては、現場対応グループ会社の拡充をはじめとする先行投資の効果があらわれ、597百万円(前期比66.5%増)となりました。
3) インシュアランスBPO事業
保険に関するサービスを提供しているインシュアランスBPO事業は、海外駐在員向けサービス(ヘルスケア・プログラム)の新規クライアント獲得により、売上高は4,124百万円(前期比12.2%増)となりました。営業利益に関しては、システム投資等の先行コストが発生しましたが成長で吸収し、577百万円(前期比12.9%増)となりました。 4) ワランティ事業
保証に関するサービスを提供しているワランティ事業は、既存の家賃保証プログラムが堅調に推移し、売上高は4,726百万円(前期比9.7%増)となりました。営業利益に関しては、製品保証プログラム等の体制見直し等のコストが先行し、888百万円(前期比7.6%減)となりました。
5) ITソリューション事業
ITソリューション事業におきましては、リソースをグループ内開発に集中させた結果、売上高は627百万円(前期比15.6%減)となりましたが、活動状況は順調に推移し、営業利益につきましては118百万円(前期比42.9%増)となりました。
6) カスタマーサポート事業
国内のカスタマーコンタクトサービスと日本人駐在員向けクレジットカードサービスを展開しているカスタマーサポート事業は、大型既存受諾業務の堅調により、売上高は6,445百万円(前期比6.4%増)となりました。営業利益に関しては、既存クライアントで課題が生じコストが先行した結果、814百万円(前期比11.0%減)となりました。
7) 派遣・その他事業
派遣・その他事業は、託児事業を開始したことにより、売上高は814百万円(前期比9.2%増)となりましたが、営業利益に関してはスポーツ事業が収益確保に至らず、△117百万円(前期は74百万円の損失)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、3,570百万円の収入となりました。主なプラス要因としては、税金等調整前当期純利益が4,838百万円、減価償却費が996百万円、主なマイナス要因としては、法人税等の支払額が1,659百万円、未払消費税等の減少額が540万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、2,743百万円の支出となりました。主な要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出2,422百万円、投資有価証券の取得による支出が756百万円、定期預金の払戻による収入が274百万円、補助金の受取額が132百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、79百万円の支出となりました。主な要因は、長期借入れによる収入が1,000百万円、長期借入金の返済による支出が250百万円、配当金の支払額が830百万円、非支配株主への配当金の支払額が63百万円等によるものであります。
この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末より1,089百万円増加して15,006百万円となりました。
④経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営者の問題認識と今後の方針について
BPO市場における需要は強いものを感じておりますが、人材不足が深刻化し、その対応として外部リソースを活用する企業が増加。加えて、有期労働契約を対象とした無期転換ルール等の影響によりBPOサービスに切り替える企業が増えていることなどから、当社グループを取り巻く環境は厳しさを残しながらも堅調に成長するものと思われます。
当社グループは、2013年11月に山形BPOガーデン、2015年4月に富山BPOタウンを竣工し、更に2019年4月には秋田BPO横手キャンパスを開設いたしました。
これらの施策により、当社グループの従業員は4,000名を超える規模となっており、組織の隅々まで企業文化とコンプライアンス、ガバナンスの意識を徹底させることが重要と考えております。
また、当社グループのサービスを魅力的にする為に、それぞれのBPO拠点の役割、位置づけを明確にし、人材育成の観点からも拠点間での品質及び効率を競わすことも重要と認識しております。これらの施策を効果的に運営し、事業基盤の更なる強化に取組んで参ります。
当社の経営の根幹は「人」によるサービスにあると認識しております。最近の景況感から人材の確保に関しましては競争が激しい状況が継続すると考えています。当社としては「地方都市」において「サービス業」の雇用を創造し、特に「女性」の活躍の場を提供し、継続していくことを社会貢献方針に掲げております。また、当社の必要とする人財は、コミュニケーション能力、気配り、心配りといったホスピタリティのある優秀な人財でもあります。これらの人財を確保するために、当社のBPO拠点では「地域でNo.1の職場環境」を掲げ、様々な工夫に基づいた働きやすい環境を訴求すること、地域に密着し、愛される企業として知名度を向上させるための活動を継続的に行ってまいります。同時に「人でしかできない仕事」に集中するために、システム化、効率化に資する投資に関しましても積極的に実施してまいります。
以上を踏まえ、従業員一人一人が自ら体幹を鍛え、組織としてもそれを評価することで強いチームとして成長を続けることを目指してまいります。
b. 中期事業計画に関して
今後3年間の見通しにつきましては、世界経済に関しては、貿易摩擦の拡大などにより、経済成長に負の影響が生じる可能性がある一方で、国内経済に関しては、人手不足等を背景として、BPO市場は堅調に推移するものと想定しております。
このような情勢の下、当社グループに置きましては、2019年4月1日より、持株会社体制への移行と、現場対応グループの統合を行いました。
持株会社体制への移行については、「継続的・安定的な成長」を骨子とする中期事業計画の推進を目的として事業領域の拡大とBPO拠点の拡充に取り組んでいる環境の中、責任と権限を明確にし、より果敢な、迅速な意思決定と実行が重要な要素と認識しております。この要素を効果的に実現するための組織体制につきまして、より細かい事業メッシュにて責任感のある事業推進を行ってまいります。
現場対応グループの統合については、現場対応機能をグループ会社として保有、拡充することは、アシスタンス会社の差別化という観点から大きな意味を持ち、戦略的に重要な施策となっております。中期経営計画において、現場対応機能のブランドである「PREMIER Assist」の価値の向上を重要戦略として位置付け、将来のマルチタスク化も視野し、拠点戦略、人事戦略、研修体制をより統合的に実行してまいります。
今回の中期事業計画では2021年3月期の目標として、連結決算ベースで売上高45,000百万円、売上高営業利益率14%、ROE15%、ROA10%の各指標を定めました。以上の経営戦略を実践することにより、全従業員が一丸となって目標達成に取り組むことを表明しております。
以上の中期事業計画を踏まえ、当社グループの2020年3月期の連結業績予想は、以下の通りであります。
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | ||
| 売上高 | 37,196百万円 | 41,000百万円 | (前期比10.2%増、3,804百万円増) |
| 営業利益 | 4,687百万円 | 5,300百万円 | (前期比13.1%増、 613百万円増) |
| 経常利益 | 4,928百万円 | 5,500百万円 | (前期比11.6%増、 572百万円増) |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 3,185百万円 | 3,600百万円 | (前期比13.0%増、 415百万円増) |
各事業別については、以下のとおりになります。
(ロードアシスト事業)
損害保険会社向けロードアシスタンスサービスの市場は、将来において技術革新が最も進む分野であると認識しております。一方で、緊急通報サービスなど自動車メーカー向けのサービスが拡大しており、成長分野として重点投資を行う予定であります。このような環境のもと、当社としては、一番の強みである現場対応専門グループの体制強化を行うことで「人でしかできない」サービスとしての独自性を高め、将来においても社会に求められるサービスを提供してまいります。具体的には「PREMIER Assist」ブランドの強化の為、FC化の拡大及び「富山総合研修センター」新設への投資などを行ってまいります。また、アンドロイド端末やモバイルアプリを使用した自動手配システムとオペレーションの連携をより密にすることで、お客様からのお問い合わせから現場までの到着時間を短縮するなどの業務効率化ならびにコスト削減による競争力の強化も推進してまいります。
(プロパティアシスト事業)
不動産向けサービス(ホームアシスト)においては、大手不動産デベロッパーによるサービス利用の拡大が進んでおります。同事業では、サービスの知名度向上により新規参入業者が増加傾向にあるため、顧客獲得競争が厳しくなることも予想されますが、当社としては、新規サービスの運営を開始いたしました。今後も継続的にサービスの開発、運営を行うことで最も成長が見込めるセグメントと考えております。このような環境の下、当社は、サービスの差別化を図るため、フィールドワーク専門子会社の体制強化を進めてまいります。そして、既存クライアント企業との取引の維持拡大のため、受付、手配、現場対応に至るまでの一貫したサービス提供体制を軸に、新たなサービスメニューの追加、サービス品質の向上ならびに業務の効率化を進めてまいります。駐車場管理会社向けサービス(パークアシスト)におきましては、厳しい経済環境下で、コスト削減のために価格を重視する傾向になっております。既存クライアント企業との継続的な連携を強化するとともにサービス品質向上やシステム化による効率化など競争力の強化にも注力してまいります。
(インシュアランスBPO事業)
主に海外の日本人駐在員向けヘルスケア・プログラムにおいて、新興国への日系企業の進出が加速しており、取扱い件数は増加しております。今後、価格の優位性やグローバル市場への新規参入を目的に新興国に進出する企業や進出地域の拠点拡大に向け海外駐在員を増やす企業など、日系企業のグローバル展開は南アジア・中南米及び中東地域を中心に更に加速することが予想されます。このような環境の下、当社グループとしましては、ヘルスケア・プログラムを重点投資分野と位置づけ、アジア・中南米をはじめとする新興国を戦略的拡大地域とし、日系企業の進出が著しい地域の拠点における基盤強化を推進するとともに、世界16ヶ国に展開する海外拠点の役割を明確化し、必要な機能を獲得しながらオペレーション体制を構築してまいります。その一環として、海外の主要医療機関にスタッフを配置するなどの施策を行い、日本人駐在員や帯同家族に一層手厚いサポートができるよう注力してまいります。
(ワランティ事業)
様々な保証サービスを展開するワランティ事業においては、家賃保証・自動車延長保証・住宅設備保証などの各ビジネスで培ったノウハウを、新規分野である介護費用保証や医療保証へと展開し、「生活の安心=保証」の切り口で総合保証サービスの提供に取り組んでまいります。
(カスタマーサポート事業)
カスタマーコンタクトサービスにおいては、サービスの差別化要素が少なく、顧客獲得競争は厳しい状況である上、間接コストを抑制するため、価格を重視する傾向になっております。厳しい環境下ではありますが、当サービスは、当社グループにとって成長事業を生み出す、R&D(研究・開発)の役割を担う重要な分野であります。今後も、大手コールセンター企業との競合は避け、当社が提供する付加価値サービスを評価して長期的に関係構築のできるクライアント企業及び他の事業がサービスを提供している既存クライアント企業に対して、包括的なカスタマーコンタクトサービスの提案をしてまいります。主なターゲット市場は、クレジットカード、決済サービスであります。また、主に海外の日本人駐在員向けに現地通貨で決済が可能なクレジットカードを発行しているカードビジネスにおいては、日系企業における生産拠点の海外シフトが加速されることから日本人駐在員が増加し、カード会員数の増加が見込まれます。利便性の高いクレジットカードとの認識から事業全体としては堅調に成長を続けておりますが、中長期的に亘り安定的な成長を図るために、海外赴任者に対して提携航空会社と共同で継続的なマーケティングを展開し、また新規会員獲得のためプログラム特典の強化を推進するとともに、原価管理を強化し、収益力を高めてまいります。
c. 資本の財源及び資金の流動性
①資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、BPO拠点設置時の設備投資資金であります。中期事業計画期間中に受注能力の拡大を目的に横手キャンパス、秋田BPOにかほキャンパスの設置及び山形BPOガーデン拡張を計画しております。加えて現場対応の品質、能力の向上を目的とした富山総合研修センターの設置、業務効率化を目的としたIT投資の継続を計画しております。中期事業計画においては、8,700百万円の投資計画を表明しております。
②財務政策
当社グループにおいては、資本需要に対しては原則として内部資金を充当することとしております。一時的な資金に関しましては、最も有利な調達手段を採用する方針であります。中期事業計画においては、適正キャッシュポジションを定義し、バランスの取れた財務政策を実行してまいります。