有価証券報告書-第34期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/07/31 14:47
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158項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済環境において、国内では堅調な内需に支えられ緩やかな景気回復を持続しておりました。しかしながら、2020年1月以降、新型コロナウイルス感染拡大の影響によるインバウンド需要の下振れや個人消費の落ち込みを背景とし厳しい状況にあります。世界的にも景気の大幅な下振れにより、先行きの不透明さが強まる状況となっております。
このような環境の下、中期事業計画に基づき、「継続的・安定的な成長」「プレステージ・インターナショナルでしか実現のできないサービスの創造」を骨子とした取り組みをグループ全体として実行いたしました。人財採用につきましては、秋田県横手市において秋田BPO横手キャンパスが2019年4月に竣工し、500席の中核拠点として稼働しております。また、人財の基盤となるBPO拠点におきまして、ESG活動の一環として女子スポーツの実業団チームの活動による地域活性化を通じた知名度向上等の効果を活用し、採用機会の増加の取り組みを継続しております。加えて、女性活躍推進活動として企業内保育園を一層充実させ、子育て世代の働く環境整備に努めて参りました。
これらの取組の結果、旺盛な需要に対し、着実にサービス提供を行うことにより「継続的・安定的な成長」を実現いたしました。
(2)生産、受注及び販売の実績
①生産実績及び受注実績
当社グループの提供するサービスの受注生産は僅少であるため、記載を省略しております。
②販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前期比(%)
日本39,103,433115.6
米州・欧州2,502,59896.5
アジア・オセアニア771,80297.9
合計42,377,834113.9

(注)1.上記の金額には、消費税等を含んでおりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
(3)経営者の視点による経営成績などの状況に関する分析・検討内容
a. 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり、連結決算日における資産、負債の報告金額及び偶発債務の開示並びに連結会計年度における収益及び費用の報告金額に影響を与えるような見積り及び予測を必要とします。結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。また文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に関しましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 追加情報」に記載のとおりであります。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針の適用が当社グループの連結財務諸表の作成において使用される見積り及び予測に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 繰延税金資産
当社グループで計上している繰延税金資産は、主として将来減算一時差異によるもので、将来の課税所得を減額する効果を持つものです。
評価性引当額は、主として将来実現が見込めない将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金等に係る繰延税金資産に対するものです。当社グループでは、評価性引当額の算定について当社グループ各社のタックス・プランニング等、回収可能性を総合的に勘案して、当連結会計年度末において977百万円の評価性引当額を計上しております。
② 貸倒引当金
当社グループでは、債権回収不能時に発生する損失の見積額について貸倒引当金を計上しております。主として一般債権については貸倒実績率により、債権先の財務状態が悪化しその支払能力が低下した場合は、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見積額を計上しています。
財政状態が悪化し、その支払能力が低下した債権先からの回収可能見込額を見積もる際には、債権先企業の財政状態、経営成績、事業計画や返済計画の実行可能性に影響するその他特定の要因等を考慮しますが、時には見積りや予測を必要とします。そのため、現在回収可能と考えている債務残高に関して、債権先会社の継続的な経営成績の悪化や経済環境の変化等の追加情報を評価する結果、将来、債権の一部は回収されない可能性があると判断される場合もあります。
③ 投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係の維持のため、特定の取引先の株式を所有しております。これらの株式は公開企業及び非公開会社であります。非公開会社の株式は時価を合理的に算定できないため、その実質価額が著しく低下したときには、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、投資の減損処理を実施しています。
当社グループは、実質価額の回復可能性が十分な証拠によって裏付けられるかどうか判断するにあたって、投資先企業の財政状態、経営成績、事業計画の実行可能性に影響するその他特定の要因、投資先企業が事業を行っている産業の特殊性、実質価額の回復が十分に見込まれる期間まで当社グループが保有し続けることができるか否か等を考慮しますが、時には見積りや予測を必要とします。
そのため、現在実質価額の回復可能性が十分な証拠によって裏付けられていると判断している投資に関して、投資先会社の継続的な経営成績の悪化や経済環境の変化等の追加情報を評価した結果、将来、実質価額の回復可能性が十分な証拠によって裏付けられないと判断される場合もあります。
④ 減損損失
固定資産の減損会計は資産のグルーピング・割引前キャッシュ・フローの総額・回収可能価額に固有の事情を反映した合理的で説明可能な仮定及び予測に基づいて算出しております。なお、当連結会計年度につきましては、減損損失を27百万円計上しております。
⑤ 保証履行引当金
当社グループでは、家賃保証等の保証履行により発生する損失の見積額について保証履行引当金を計上しております。保証履行引当金は、保証委託者の状況および過去の一定期間における回収実績等を勘案して、保証履行による将来の予想損失額を計上しております。
当社グループが保証履行を行うことにより発生する損失額を見積もる際には、保証委託者の状況や過去の回収実績等を考慮しますが、時には見積りや予測を必要とします。そのため、現在想定している保証履行の発生可能性に関して、保証委託者の状況の悪化や経済環境の変化等の追加情報を評価する結果、保証履行引当金を追加で計上する可能性があると判断される場合もあります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に関しましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 追加情報」に記載のとおりであります。
b. 当連結会計年度の経営成績などの状況に関する認識及び分析・検討内容
①財政状態
当連結会計年度末における総資産は、42,891百万円となり前連結会計年度末に比べ3,867百万円増加となりました。流動資産に関しましては、現金及び預金が2,073百万円増加、流動資産のその他が463百万円増加、立替金が383百万円増加となりました。これらにより流動資産合計では前連結会計年度末より3,240百万円増加し、27,701百万円となりました。固定資産に関しましては、有形固定資産の建物及び構築物が2,219百万円増加、有形固定資産の建設仮勘定が1,613百万円減少し、固定資産合計では前連結会計年度末より627百万円増加し、15,189百万円となりました。
負債に関しましては、流動負債のその他が1,125百万円増加、未払法人税等が628百万円増加、長期借入金が250百万円減少となりました。これらにより負債合計では前連結会計年度末より1,705百万円増加し、12,989百万円となりました。
また、純資産については、配当の支払いが2019年6月及び12月に発生いたしましたが、親会社株主に帰属する当期純利益が3,193百万円であったため前連結会計年度末に比べ2,162百万円増加しております。
②経営成績
連結売上高に関しては、42,377百万円(前期比13.9%増)となりました。
営業利益につきましては、課題の生じたプログラムは発生したものの、主要プログラムと現場対応の安定稼働によりカバーし、4,959百万円(前期比5.8%増)となりました。経常利益につきましては、持分法による投資利益156百万円の計上等により5,364百万円(前期比8.9%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、3,193百万円(前期比0.2%増)となっております。
前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
増減
売上高(百万円)37,19642,3775,181
営業利益(百万円)4,6874,959271
経常利益(百万円)4,9285,364436
親会社株主に帰属する
当期純利益(百万円)
3,1853,1937

(注)記載金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。
セグメントの業績は以下のとおりです。
1) 日本
日本国内においては、主要事業の堅調な成長により、売上高は39,103百万円(前期比15.6%増)となりました。
営業利益につきましては、事業領域の拡大と現場対応グループ会社の安定稼働により5,575百万円(前期比30.9%増)となりました。
2) 米州・欧州
米州・欧州においては、米国情勢によりサービス利用の一部が減少したため、売上は2,502百万円(前期比3.5%減)となりました。
営業利益につきましては、売上の減少に伴い691百万円(前期比2.6%減)となりました。
3) アジア・オセアニア
アジア・オセアニアについては、各国情勢によりサービス利用が一部減少したため、売上高は771百万円(前期比2.1%減)となりました。
営業利益につきましては、新規拠点設立による費用増加などの影響で370百万円(前期比8.4%減)となりました。
事業別の業績は次のとおりであります。
1) ロードアシスト事業
主に損害保険会社、自動車メーカーおよびリース会社向けにロードサービスを提供しているロードアシスト事業は、損害保険会社向けサービスの新規クライアントの獲得と自動車メーカー向けサービスの高い需要を取り込んだことにより、売上高は19,344百万円(前期比24.8%増)となりました。営業利益に関しては、オペレーションと現場対応グループ会社の安定的な稼働により、2,200百万円(前期比21.7%増)となりました。
2) プロパティアシスト事業
分譲・賃貸マンション・戸建ての専有部の一次修繕とコインパーキングのメンテナンス等を提供しているプロパティアシスト事業は、不動産向けサービス(ホームアシスト)の堅調な成長により、売上高は5,500百万円(前期比11.0%増)となりました。営業利益に関しては、新センター稼働に向けた採用、教育の費用等が先行したことにより、550百万円(前期比7.8%減)となりました。
3) インシュアランスBPO事業
保険に関するサービスを提供しているインシュアランスBPO事業は、海外駐在員向けサービス(ヘルスケア・プログラム)の新規クライアント獲得及び会員数の堅調な増加により、売上高は4,495百万円(前期比9.0%増)となりました。営業利益に関しては、サービス価値向上を目的としたシステム投資による先行コスト及び海外旅行保険の取り扱いが一部減少したため、468百万円(前期比18.8%減)となりました。
4) ワランティ事業
保証に関するサービスを提供しているワランティ事業は、家賃保証プログラム及び自動車延長保証が堅調に推移し、売上高は5,252百万円(前期比11.1%増)となりました。営業利益に関しては、家賃保証プログラムの堅調が牽引し、1,130百万円(前期比27.3%増)となりました。
5) ITソリューション事業
ITソリューション事業におきましては、既存プロジェクトの拡大により、売上高は749百万円(前期比19.5%増)、営業利益につきましては190百万円(前期比60.6%増)となりました。
6) カスタマーサポート事業
国内のカスタマーコンタクトサービスと日本人駐在員向けクレジットカードサービスを展開しているカスタマーサポート事業は、既存受託業務が堅調により、売上高は6,542百万円(前期比1.5%増)となりました。営業利益に関しては、前期課題であったプログラムの課題解消が寄与し、934百万円(前期比14.7%増)となりました。
7) 派遣・その他事業
派遣・その他事業は、発達障害児支援プログラムにおいて過誤請求の事実が生じ、売上高は492百万円(前期比39.5%減)、営業損失は△519百万円(前期は117百万円の損失)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、5,933百万円の収入(前期は3,570百万円の収入)となりました。主なプラス要因としては、税金等調整前当期純利益が5,344百万円、未払消費税等の増加額が1,601百万円、減価償却費が1,107百万円、主なマイナス要因としては、法人税等の支払額が1,218百万円、売上債権の増加額が726百万円、その他の資産の増加額が613百万円等よるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、2,796百万円の支出(前期は2,743百万円の支出)となりました。主な要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出が2,927百万円、投資有価証券の取得による支出が200百万円、投資有価証券の売却による収入が200百万円、補助金の受取額が129百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、1,267百万円の支出(前期は79百万円の支出)となりました。主な要因は、ストックオプションの行使による収入が28百万円、配当金の支払額が893百万円、長期借入金の返済による支出が250百万円、非支配株主への配当金の支払額が73百万円等によるものであります。
この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末より2,030百万円増加して17,036百万円となりました。
④経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営者の問題認識と今後の方針について
新型コロナウイルス感染症により、経営環境は大きく変動することが想定されます。BPO市場においては大都市圏での感染リスクが顕在化し、テレワークや時差出勤といった新たなワークスタイルが求められております。このような状況の中で、事業継続を目的とした地方都市での業務運用に対する需要が高まることが想定され、中長期的な視点からは当社グループを取り巻く環境は厳しさを残しながらも堅調に成長するものと考えております。
当社グループは、2013年11月に山形BPOガーデン、2015年4月に富山BPOタウンを竣工し、更に2019年4月には秋田BPO横手キャンパスを開設いたしました。
これらの施策により、当社グループの従業員は4,000名を超える規模となっており、組織の隅々まで企業文化とコンプライアンス、ガバナンスの意識を徹底させることが重要と考えております。
また、当社グループのサービスを魅力的にする為に、それぞれのBPO拠点の役割、位置づけを明確にし、人材育成の観点からも拠点間での品質及び効率を競わすことも重要と認識しております。これらの施策を効果的に運営し、事業基盤の更なる強化に取り組んでまいります。
当社の経営の根幹は「人」によるサービスにあると認識しております。当社としては「地方都市」において「サービス業」の雇用を創造し、特に「女性」の活躍の場を提供し、継続していくことを社会貢献方針に掲げております。また、当社の必要とする人財は、コミュニケーション能力、気配り、心配りといったホスピタリティのある優秀な人財でもあります。これらの人財を確保するために、当社のBPO拠点では「地域でNo.1の職場環境」を掲げ、様々な工夫に基づいた働きやすい環境を訴求すること、地域に密着し、愛される企業として知名度を向上させるための活動を継続的に行ってまいります。同時に「人でしかできない仕事」に集中するために、システム化、効率化に資する投資に関しましても積極的に実施してまいります。
以上を踏まえ、従業員一人一人が自ら体幹を鍛え、組織としてもそれを評価することで強いチームとして成長を続けることを目指してまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症により、経営環境は大きく変動することが想定されます。業績に関しては国内外において、エンドユーザーの活動量が抑制される傾向にあり、これに基づき事業計画を立案しておりますが、当社グループが提供するオペレーション量等が計画より大きく減少した場合、又は長期間に続く場合は、業績に対して以下のような影響を与える可能性があります。
(ロードアシスト関連)
・国内において、外出や旅行などの自粛で自動車を利用した外出が減少することにより、サービス利用者減少によるオペレーション量が大きく減少した場合、収益に影響を及ぼす可能性があります。
・新車販売の低迷が続き、新車販売時に付帯するサービス加入が大きく減少した場合、収益に影響を及ぼす可能性があります。
(プロパティアシスト関連)
・再び緊急事態宣言された場合、分譲マンション等への設備の点検、各種サービス利用が大きく減少し、収益に影響を及ぼす可能性があります。
(インシュランスBPO関連)
・海外旅行保険のクレームエージェントサービスでは、海外への渡航者が減少しております。これに伴いサービス利用の減少が長期間続く場合、収益に影響を及ぼす可能性があります。
・ヘルスケア・プログラムでは、日本人の海外駐在員が新型コロナウイルス感染症の影響で現地医療機関等への受診者数が減少しており、長期間続く場合は収益に影響を及ぼす可能性があります。
(ワランティ関連)
・家賃保証プログラムにおいて、滞納家賃が大きく増加することにより貸倒引当金の積増しなどで収益に影響を及ぼす可能性があります。
(カスタマーサポート関連)
・米国におけるレジットカード発行BPOサービスについては、米国内外の移動に伴う航空機の利用が減少しており、それに伴うカード決済金額の減少傾向がみられており、これらが長期間続く場合は収益に影響を及ぼす可能性があります。
b. 中期経営計画に関して
昨今の新型コロナウイルス感染症の拡大により国内外の経済活動に大きな影響を与え、収束に向けて緊張感のある対応が続くものと想定しておりますが、新しい時代での成長戦略に向けた取り組みを行う方針であります。
1つは首都圏において感染拡大が懸念され、時差出勤、在宅勤務が要請される一方、当社グループがBPO拠点を設置している地方都市においては比較的罹患者が少なく、コンタクトセンターの事業継続が維持されております。このことから本社機能の地方都市への移管をより進めることが事業安定に資すると判断をし、実行に移して参ります。
2つは当社のBPO拠点を設置している地方都市においては主にインバウンド関連の需要が減少し、観光、宿泊、飲食、小売り等のサービス業に対する経済的な打撃が懸念されております。当社グループの社会貢献方針に従い、流動化した人財の採用を積極化し、地域経済の一員としての役割を果たしていく方針であります。
そのうえで、当社グループは、秋田BPOメインキャンパス、山形BPOガーデン、富山BPOタウンに続き、2019年4月に秋田BPO横手キャンパス(秋田県横手市)、2019年7月に魚沼テラス(新潟県魚沼市)を稼働させ、クライアント企業からの業務拡大及び有事の業務継続計画に対応致しております。さらに、当社グループの現場対応サービスのブランドである「PREMIER Assist」のブランド価値の向上を図り、より質の良いサービスを提供するため2020年5月に富山トレーニングフィールドを稼動させました。また、山形BPOガーデン、横手BPOキャンパスにおいて保育園「オランジェリー」を増設し、従業員はもちろん地域に勤務する方たち向けの子育て支援を拡充しております。
これらの施策により、当社グループの従業員は4,000名程度の規模となり、組織の隅々まで企業文化とコンプライアンス、ガバナンスの意識を徹底させることが一層重要となっていると考えております。また、中期事業計画のもと、「継続的・安定的な成長」を実現していくため、責任と権限を明確にし、より果敢かつ迅速な意思決定と実行が重要な状況となっております。
なお、2019年10月に発覚いたしました、当社連結子会社である株式会社プレミア・ケアのコンプライアンス上の問題(給付金の過誤請求)につきましては、2019年12月に経営、管理、法令順守体制の整備、社内処分を実行しております。グループ会社への経営管理体制に課題も発見しており、当社管理体制の充実も図っております。
2021年3月期は2018年5月に設定した「中期経営計画:HOP3」の最終年度となります。新型コロナウイルス感染症の影響は、「④経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 経営者の問題認識と今後の方針について」に記載した通り、中期経営計画の前提に大きな影響を与える可能性があると想定しており、特に海外渡航者の減少による海外旅行保険のクレームエージェントサービス、クレジットカード利用額の減少に伴うカード発行BPOサービスが売上、利益で減少することが想定され、当初計画の達成に関しましては困難な状況と認識しております。当社グループといたしましては、必要な施策の実行、成長に向けた投資の継続を行い、新しい時代に必要とされるサービスを開発し、地域の雇用を創造・維持していく方針であります。このタイミングを機会とし、より強い経営基盤を構築し、新たな成長戦略を実践していく方針であります。
以上の中期経営計画を踏まえ、当社グループの2021年3月期の連結業績予想は、以下の通りであります。
2020年3月期2021年3月期
売上高42,377百万円43,000百万円(前期比1.5%増、622百万円増)
営業利益4,959百万円5,000百万円(前期比0.8%増、40百万円増)
経常利益5,364百万円5,050百万円(前期比5.9%減、314百万円減)
親会社株主に帰属する
当期純利益
3,193百万円3,200百万円(前期比0.2%増、6百万円増)

各事業別については、以下のとおりになります。
(ロードアシスト事業)
損害保険会社向けロードアシスタンスサービスの市場は、将来において技術革新が最も進む分野であると認識しております。一方で、緊急通報サービスなど自動車メーカー向けのサービスが拡大しており、成長分野として重点投資を行う予定であります。このような環境のもと、当社としては、一番の強みである現場対応専門グループの体制強化を行うことで「人でしかできない」サービスとしての独自性を高め、将来においても社会に求められるサービスを提供してまいります。具体的には「PREMIER Assist」ブランドの強化の為、FC化の拡大及び2020年5月に「富山トレーニングフィールド」を竣工し、新しい時代の適切なアシスタンスの技術を習得するとともにフランチャイズ展開を強化してまいります。また、アンドロイド端末やモバイルアプリを使用した自動手配システムとオペレーションの連携をより密にすることで、お客様からのお問い合わせから現場までの到着時間を短縮するなどの業務効率化ならびにコスト削減による競争力の強化も推進してまいります。
(プロパティアシスト事業)
不動産向けサービス(ホームアシスト)においては、大手不動産デベロッパーによるサービス利用の拡大が進んでおります。同事業では、当社グループとして提供できるサービス領域の開発が課題と考え、潜在的な成長性を獲得する方針です。サービスの差別化を図るため、フィールドワーク専門子会社の体制強化を進め、エンド・ユーザーに品質の高いサービスを提供することで、新たなサービスメニューの獲得を実現し、同時に業務の効率化を進めてまいります。駐車場管理会社向けサービス(パークアシスト)におきましては、厳しい経済環境下で、コスト削減のために価格を重視する傾向になっております。既存クライアント企業との継続的な連携を強化するとともにサービス品質向上やシステム化による効率化など競争力の強化にも注力してまいります。
(インシュアランスBPO事業)
主に海外の日本人駐在員向けヘルスケア・プログラムにおいて、新興国への日系企業の進出が加速しており、取扱い件数は増加しております。今後、価格の優位性やグローバル市場への新規参入を目的に新興国に進出する企業や進出地域の拠点拡大に向け海外駐在員を増やす企業など、日系企業のグローバル展開は南アジア・中南米及び中東地域を中心に更に加速することが予想されます。このような環境の下、当社グループとしましては、ヘルスケア・プログラムを重点投資分野と位置づけ、アジア・中南米をはじめとする新興国を戦略的拡大地域とし、日系企業の進出が著しい地域の拠点における基盤強化を推進するとともに、世界18国に展開する海外拠点の役割を明確化し、必要な機能を獲得しながらオペレーション体制を構築してまいります。その一環として、海外の主要医療機関にスタッフを配置するなどの施策を行い、日本人駐在員や帯同家族に一層手厚いサポートができるよう注力してまいります。
(ワランティ事業)
様々な保証サービスを展開するワランティ事業においては、家賃保証・自動車延長保証・住宅設備保証などの各ビジネスで培ったノウハウを、新規分野である介護費用保証や医療保証へと展開し、「生活の安心=保証」の切り口で総合保証サービスの提供に取り組んでまいります。
(カスタマーサポート事業)
カスタマーコンタクトサービスにおいては、サービスの差別化要素が少なく、顧客獲得競争は厳しい状況である上、間接コストを抑制するため、価格を重視する傾向になっております。厳しい環境下ではありますが、当サービスは、当社グループにとって成長事業を生み出す、R&D(研究・開発)の役割を担う重要な分野であります。今後も、大手コールセンター企業との競合は避け、当社が提供する付加価値サービスを評価して、長期的に関係構築のできるクライアント企業及び他の事業がサービスを提供している既存クライアント企業に対して、包括的なカスタマーコンタクトサービスの提案をしてまいります。特に地方都市で運用していることによる事業継続性の需要の高まりは増加傾向にあり、着実に獲得していく方針です。また、主に海外の日本人駐在員向けに現地通貨で決済が可能なクレジットカードを発行しているカードビジネスにおいては、日系企業における生産拠点の海外シフトが加速されることから日本人駐在員が増加し、カード会員数の増加が見込まれます。新型コロナウイルス感染症の影響で利用が減少している足元の状況ではありますが、サービスの向上を図り、海外赴任者に対して提携航空会社と共同で継続的なマーケティングを展開し、また新規会員獲得、利用頻度の増加のためプログラム特典の強化を推進するとともに、原価管理を強化し、収益力を高めてまいります。
c. 資本の財源及び資金の流動性
①資金需要
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、BPO拠点設置時の設備投資資金であります。受注能力の拡大を目的に山形BPOガーデン拡張および秋田BPOにかほキャンパスの設置を計画しております。加えて現場対応の品質、能力の向上を目的とした富山トレーニングフィールドの竣工、業務効率化を目的としたIT投資の継続を計画しております。
②財務政策
当社グループにおいては、資本需要に対しては原則として内部資金を充当することとしております。一時的な資金に関しましては、最も有利な調達手段を採用する方針であります。なお、当社グループは、新型コロナウイルス感染症の業績への影響を考慮し、手元資金を十分確保しており、経営の安定化を図っております。

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