有価証券報告書-第23期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/25 14:57
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(平成29年4月1日~平成30年3月31日)におけるわが国経済は、消費や設備投資の拡大を中心とした欧米経済の成長、政府主導の成長戦略等を背景として、雇用情勢・企業収益は引き続き緩やかな回復基調で推移しました。
当社グループが属するセキュリティ業界におきましては、グローバル規模で標的型攻撃等、外部からの攻撃による脅威が多様化・高度化し、従来型のセキュリティ対策では対応が困難な状況となっている一方で、クラウドコンピューティング・IoT・AI等、ITの活用はますます拡大しており、新たな脅威に対するセキュリティ対策製品が求められています。加えて、わが国においては2019年のラグビーワールドカップや2020年の東京オリンピック・パラリンピックなど、世界的なイベントを控えて標的型攻撃の対象となる事が懸念されており、セキュリティ強化が急務となっております。
このような状況の中、当社グループの国内事業につきましては、当社グループの強みである「国産・自社開発」を活かしながら、創業以来主力事業としてまいりました「企業・組織内からの情報漏洩対策」に加え、標的型攻撃に代表される外部からの脅威に対するソリューションの企画・開発を推進し、「i-FILTER」Ver.10、「m-FILTER」Ver.5を2017年9月にリリースいたしました。これらの製品を導入することで、Webとメールからのマルウェア感染やデータ流出対策がより強固になり、多層防御対策費用や従業員の教育費用の削減が可能となりました。既存ユーザーの無償バージョンアップ、新規ユーザーの獲得が順調に推移していることに加えて、既存ユーザーのみならず新規ユーザーからも、新製品の有効性について高い評価を頂いており、連結会計年度末で過去最速の普及ペースとなる1,500社・200万ライセンスの利用数を獲得いたしました。「企業・組織内からの情報漏洩」対策ソリューション企業から「外部からの標的型攻撃」対策も含む総合セキュリティ対策ソリューション企業へと大きく飛躍する第一歩を踏み出すことができました。
一方、海外事業につきましては、ファイルセキュリティへの関心がグローバル規模で高まっており、政府系・企業系共に具体的な案件が増加しております。これらの案件を着実に獲得するため、米国子会社FinalCode, Inc.を中心に組織体制の強化と積極的な販売活動を進めました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は5,116,969千円(前年同期比101.2%)となりました。また、利益面につきましては、前連結会計年度の公共向け市場における特需の剥落を企業向け市場の成長で回収し、増収を確保したこと、中長期的な成長を目的とした組織・人事戦略の見直しによるリソースの最適配分を行った人件費抑制等を主要因として、営業利益は1,902,917千円(前年同期比104.3%)、経常利益は1,909,377千円(前年同期比105.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,281,924千円(前年同期比113.9%)となりました。
各市場の業績は次の通りです。
企業向け市場
企業向け市場におきましては、主力製品である「i-FILTER」「m-FILTER」「FinalCode」の販売が順調に推移しました。「i-FILTER」については、標的型攻撃対策や精度の高い内部情報漏洩対策を求める大規模企業の新規案件獲得が牽引いたしました。「m-FILTER」は、内部情報漏洩対策を目的とした案件獲得が堅調に推移し、安定的な成長を確保いたしました。また、「FinalCode」につきましては、テスト導入・スモールスタートを目的とした案件の獲得が一巡し、ライセンス追加・全社導入案件が中心となったことを背景として受注が期末に集中したものの、持続的な成長を確保いたしました。
加えて、前連結会計年度に設立したデジタルアーツコンサルティングにおいても、情報セキュリティ対策強化への意識の高まりから、売上が大きく伸張し、全社売上の成長に貢献いたしました。
以上の結果、企業向け市場の売上高は、3,009,322千円(前年同期比116.9%)となりました。
公共向け市場
公共向け市場におきましては、セキュリティ意識の高まりから、より盤石な対策を求めるお客様に弊社主力製品である「i-FILTER」「m-FILTER」「FinalCode」の導入が進みましたが、前連結会計年度に各市区町村において活発化したセキュリティ対策向上(「自治体情報システム強靭性向上モデル」)対応、各都道府県におけるインターネット接続口を集約化し、監視機能を強化(「自治体情報セキュリティクラウド」)する動きが一巡したこと、および前連結会計年度に官公庁向けの大型案件を獲得したことによる影響を補うには至りませんでした。
以上の結果、公共向け市場の売上高は、1,732,094千円(前年同期比81.5%)となりました。
家庭向け市場
家庭向け市場におきましては、携帯電話事業者やMVNO事業者等との連携、1つのシリアルIDで複数OSでの利用が可能な「i-フィルター® for マルチデバイス」の販売に引き続き注力いたしました。
個人向けパソコンの国内出荷台数の減少や携帯ゲーム機でのブラウザー活用の減少等、引き続き厳しいビジネス環境となりましたが、複数年パッケージ製品や、「i-フィルター® for マルチデバイス」の直販が順調に推移し、売上は底固く推移しております。
以上の結果、家庭向け市場の売上高は、375,552千円(前年同期比104.4%)となりました。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて547,574千円増加し、7,928,532千円となりました。これは主として、現金及び預金が527,606千円、有形固定資産が31,181千円、無形固定資産が129,616千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度に比べて429,688千円減少し、1,680,930千円となりました。これは主として、未払法人税等が169,622千円、賞与引当金が53,479千円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産は合計は、前連結会計年度に比べて977,262千円増加し、6,247,602千円となりました。これは主として利益剰余金が893,010千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度(平成29年4月1日~平成30年3月31日)の売上高
企業向け市場公共向け市場家庭向け市場合計
百万円百万円百万円百万円
30年3月期3,0091,7323755,116
29年3月期2,5732,1253595,058

(百万円未満切捨)
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて、527,606千円増加し、3,826,443千円となりました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,906,472千円及び減価償却費573,514千円の計上等により、1,663,158千円の収入(前連結会計年度末は2,012,282千円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、無形固定資産の取得等により、774,868千円の支出(前連結会計年度末は671,798千円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により、293,407千円の支出(前連結会計年度末は503,262千円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
企業向け市場 (千円)2,851,813118.9
公共向け市場 (千円)1,716,09182.7
家庭向け市場 (千円)376,548104.5
合 計 (千円)4,944,453102.3

(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当社グループは、セキュリティ事業のみの単一セグメントであるため、セグメントに係る記載は省略しております。
b.受注実績
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
企業向け市場 (千円)3,009,322116.9
公共向け市場 (千円)1,732,09481.5
家庭向け市場 (千円)375,552104.4
合 計 (千円)5,116,969101.2

(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 輸出販売高はありません。
3 当社グループは、セキュリティ事業のみの単一セグメントであるため、セグメントに係る記載は省略しております。
4 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 平成28年4月1日
至 平成29年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
ソフトバンク コマース&サービス株式会社1,097,65421.71,037,40820.3
ダイワボウ情報システム株式会社857,16416.9976,66919.1

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下の通りであります。
a.経営成績等の状況
当社グループは、「より便利な、より快適な、より安全なインターネットライフに貢献していく」ことを企業理念として、創業当初より企業・組織内からの情報漏洩に対する情報セキュリティソリューションの提供に注力してまいりました。しかしながら、グローバル規模で標的型攻撃等、外部からの攻撃による脅威が多様化・高度化し、従来型のセキュリティ対策では対応が困難な状況となっている一方で、クラウドコンピューティング・IoT・AI等、ITの活用はますます拡大しており、新たな脅威に対するセキュリティ対策が求められていることから、当社グループの強みである「国産・自社開発」を活かしながら、標的型攻撃に代表される外部からの脅威に対するソリューションの企画・開発を推進し、「i-FILTER」Ver.10、「m-FILTER」Ver.5を2017年9月にリリースいたしました。既存ユーザーの無償バージョンアップ、新規ユーザーの獲得が順調に推移していることに加えて、既存ユーザーのみならず新規ユーザーからも、新製品の有効性について高い評価を頂いており、連結会計年度末で過去最速の普及ペースとなる1,500社・200万ライセンスの利用数を獲得いたし、「企業・組織内からの情報漏洩」対策ソリューション企業から「外部からの標的型攻撃」対策も含む総合セキュリティ対策ソリューション企業へと大きく飛躍する第一歩を踏み出す事ができました。
また、上記に加え、情報セキュリティ対策強化への意識の高まりから、子会社のデジタルアーツコンサルティングにおける受注が順調に推移しました。
前連結会計年度、公共向け市場において、官公庁向け大型案件の獲得や地方自治体向け特需があり、当該売上高の剥落があったものの、上記取組みにより企業向け市場で順調な成長を果たし、増収増益を確保する事ができました。
b.資本の財源及び資金の流動性についての分析
資本政策につきましては、企業価値の持続的な向上を目指し、成長分野に対して迅速に投資可能な水準の内部留保の充実と株主の皆様への利益還元を総合的に勘案し、実施していくことを基本方針としております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,826,443千円となっているのに対して、有利子負債残高はございません。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、高付加価値なソリューションを提供するために必要な優秀人材の確保と育成に関する人件費等であります。内部留保については人材の確保と育成に対して優先的に充当し、既存事業の安定的・継続的案成長を持続すると共に、海外展開・新しいニーズの発掘に積極的に取り組んでまいります。
c.経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

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