有価証券報告書-第24期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/26 9:00
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日)におけるわが国経済は、個人消費や設備投資の持ち直し等を背景として、雇用情勢・企業収益は引き続き緩やかな回復基調で推移しました。一方で、米中貿易摩擦の激化や米国政権運営に対する不安、地政学的リスクの高まり等、世界経済の先行きは不透明な状況が続いております。 当社グループが属するセキュリティ業界におきましては、ランサムウェア等、多様化するサイバー攻撃被害が相次いでいる事を背景として需要が拡大しており、従来、需要の中心であった大規模組織のみならず、相対的にセキュリティ対策が遅れていた中堅・中小企業における新規導入需要が拡大しております。加えて、IoT・AI等の普及や「働き方改革」の推進に伴い、セキュリティ担当者が管理しなければならないリスクは益々多様化・高度化し、セキュリティサービスに対する需要は今後も拡大するものと予想されます。
このような状況の中、当社グループの国内事業につきましては、お客様の規模に関わらず安全なインターネット環境を享受できるソリューションを提供するため、企業・公共向け市場においては、引き続き「i-FILTER」Ver.10、「m-FILTER」Ver.5の拡販に努めました。加えて、Webサービスやメール環境のクラウド化が急速に進んでいる事を背景として、2018年5月に「i-FILTER」「m-FILTER」のクラウドサービスを開始致しました。クラウド環境においても、Webを安心して閲覧でき、メールをためらいなく開く事ができる世界を提供してまいります。さらに、「FinalCode」についても、既存ユーザー及び導入を検討しているお客様の要望が高かった「ブラウザービュー」機能を追加しました。当該機能により、暗号化ファイルを受け取った社外ユーザーがクライアントソフトをインストールする事なく、暗号化ファイルを閲覧する事が可能となります。引き続き「FinalCode」の機能を強化し拡販に努めてまいります。家庭向け市場においては、高校生のみならず中学生以下の子どもたちにも急速にスマートフォンが普及している事を背景として、2018年2月1日に「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」が改正され、従来から義務付けられている青少年に対するフィルタリング導入の運用がより厳格化されました。当社グループは引き続き携帯電話事業者やMVNO事業者等と連携し、スマートフォン向け「i-フィルター」の更なる普及活動を推進致しました。
海外事業につきましては、従来、「FinalCode」に限定した展開をしてまいりましたが、今後は国内市場同様、総合セキュリティ対策メーカーとして「DigitalArts」ブランドを世界展開すべく、グループ再編を行いました。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下の通りとなりました。
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,930,814千円増加し、9,859,347千円となりました。これは主として、現金及び預金が1,742,729千円、有形固定資産が104,579千円、無形固定資産が125,658千円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度に比べて375,522千円増加し、2,056,452千円となりました。これは主として、前受金が308,048千円、未払法人税等が25,281千円、賞与引当金が15,911千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度に比べて1,555,292千円増加し、7,802,894千円となりました。これは主として利益剰余金が1,526,325千円増加したことによるものであります。
b.経営成績
当連結会計年度における売上高は5,841,287千円(前年同期比114.2%)となりました。また、利益面につきましては、上半期において、グループの海外戦略の見直しに伴う再編費用等が発生したものの、第3四半期より経営資源の選択と集中効果が出始め、収益性が改善し、営業利益は2,629,092千円(前年同期比138.2%)、経常利益は2,630,963千円(前年同期比137.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,961,276千円(前年同期比153.0%)となりました。
各市場の業績は次の通りです。
企業向け市場
企業向け市場におきましては、前連結会計年度からの継続案件等を中心に着実に獲得した事により、主力製品である「m-FILTER」の販売が堅調に推移致しました。また、「FinalCode」につきましては、従来より要望の高かった「ブラウザービュー」機能を追加した事等により、一時期停滞していた案件が活性化し、一案件として過去最大規模の大型案件を獲得する事が出来ました。一方で、当連結会計年度から販売を本格化させたハイエンドモデルである「i-FILTER」Ver.10、「m-FILTER」Ver.5については、積極的な販売促進活動を推進した結果、両製品の製品性に対する認知が高まり、新規案件の獲得が一定程度進んだものの、売上貢献の高い大規模案件の獲得は公共向け市場が先行しました。企業向け市場においても潜在的な案件の獲得は進んでおり、公共向け市場における事例を活用しながら、翌連結会計年度に新製品の本格的な拡販を進めてまいります。また、セキュリティ人材の不足等を背景として、セキュリティ運用の負荷軽減を目的としたクラウドサービスの利用が加速し、弊社製品ラインナップの内、クラウドサービス系製品の売上比率が高まっております。ライセンス販売については、出荷時に売上を一括計上するのに対し、クラウドサービスについてはサービス提供期間を通じて月額按分で売上計上するため、前受金残高が拡大致しました。当該残高は翌連結会計年度以降に売上計上することになります。
以上の結果、企業向け市場の売上高は、3,133,580千円(前年同期比104.1%)となりました。
公共向け市場
公共向け市場において、従来弊社は内部情報漏洩型のセキュリティ対策メーカーとして高い認知とシェアを獲得してまいりました。その実績と信頼性が評価され、内部情報漏洩対策のみならず、標的型攻撃を含めた高度なセキュリティ対策が可能となる「i-FILTER」Ver.10、「m-FILTER」Ver.5の販売が進み、企業向け市場に先行して、当市場における総合セキュリティ対策メーカーとしての存在感を高める事が出来ました。また、企業向け市場同様、公共向け市場においてもクラウド化の動きが見られ、クラウドサービス系製品の売上比率が高まり、翌連結会計年度以降に売上計上する残高が拡大致しました。
以上の結果、公共向け市場の売上高は、2,191,579千円(前年同期比126.5%)となりました。
家庭向け市場
家庭向け市場におきましては、携帯電話事業者やMVNO事業者等との連携、1つのシリアルIDで複数OSでの利用が可能な「i-フィルター® for マルチデバイス」の販売に注力致しました。拡大する青少年のスマートフォン利用に対して、フィルタリング導入が進んだ事、複数年パッケージ製品や複数の端末で利用可能な「i-フィルター® for マルチデバイス」の直販が順調に推移した事等により、売上が成長しました。
以上の結果、家庭向け市場の売上高は、516,127千円(前年同期比137.4%)となりました。
当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日)の売上高
企業向け市場公共向け市場家庭向け市場合計
百万円百万円百万円百万円
2019年3月期3,1332,1915165,841
2018年3月期3,0091,7323755,116

(百万円未満切捨)
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて、1,742,729千円増加し、5,569,172千円となりました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益2,563,232千円及び減価償却費662,496千円の計上等により、3,091,862千円の収入(前連結会計年度は1,663,158千円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、無形固定資産の取得等により、908,784千円の支出(前連結会計年度は774,868千円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により、429,712千円の支出(前連結会計年度は293,407千円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
企業向け市場 (千円)2,941,590103.1
公共向け市場 (千円)2,138,782124.6
家庭向け市場 (千円)513,893136.5
合 計 (千円)5,594,266113.1

(注)1 金額は販売価格によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当社グループは、セキュリティ事業のみの単一セグメントであるため、セグメントに係る記載は省略しております。
b.受注実績
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
企業向け市場 (千円)3,133,580104.1
公共向け市場 (千円)2,191,579126.5
家庭向け市場 (千円)516,127137.4
合 計 (千円)5,841,287114.2

(注)1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 輸出販売高はありません。
3 当社グループは、セキュリティ事業のみの単一セグメントであるため、セグメントに係る記載は省略しております。
4 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
SB C&S株式会社1,037,40820.31,247,56621.4
ダイワボウ情報システム株式会社976,66919.11,160,22819.9

(注)ソフトバンク コマース&サービス株式会社は、2019年1月1日付でSB C&S株式会社に社名変更しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下の通りであります。
a.経営成績等の状況
(売上高)
当連結会計年度の売上高は5,841,287千円となり、前連結会計年度と比較し724,317千円増加(前年同期比114.2%)となりました。
これは、公共向け市場でハイエンドモデルである「i-FILTER」Ver.10、「m-FILTER」Ver.5の販売が進んだことに加え、家庭向け市場で、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」が改正され、従来から義務付けられている青少年に対するフィルタリング導入の運用がより厳格化されたことが主要因です。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は1,059,444千円となり、前連結会計年度と比較し15,992千円減少(前年同期比98.5%)となりました。また、売上総利益は4,781,842千円となり、前連結会計年度と比較し740,310千円増加(前年同期比118.3%)となりました。
当連結会計年度は、新製品のリリースに伴う償却費の増加があったものの、コンサルタントの人員減等による労務費の減少があり、売上総利益率が改善致しました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は2,152,750千円となり、前連結会計年度と比較し14,135千円増加(前年同期比100.7%)となりました。
国内においては人員増加等に伴う人件費増があったものの、海外戦略の見直しによる経営資源の選択と集中が進み、概ね前年同期と同水準の費用となりました。
以上の結果、営業利益は2,629,092千円となり、前連結会計年度と比較し726,175千円の増加(前年同期比138.2%)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度は、主として雑収入1,759千円、未払配当金除斥益1,168千円等を営業外収益に計上し、為替差損2,224千円等を営業外費用に計上したことにより、経常利益は2,630,963千円(前年同期比137.8%)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度は、主として子会社清算損56,135千円、子会社株式評価損7,156千円を特別損失に計上した一方で、子会社清算による節税効果等があり、法人税等が598,869千円に止まった結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,961,276千円(前年同期比153.0%)となりました。
b.資本の財源及び資金の流動性についての分析
資本政策につきましては、企業価値の持続的な向上を目指し、成長分野に対して迅速に投資可能な水準の内部留保の充実と株主の皆様への利益還元を総合的に勘案し、実施していくことを基本方針としております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は5,569,172千円となっているのに対して、有利子負債残高はございません。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、高付加価値なソリューションを提供するために必要な優秀人材の確保と育成に関する人件費等であります。内部留保については人材の確保と育成に対して優先的に充当し、既存事業の安定的・継続的な成長を持続すると共に、新しいニーズの発掘に積極的に取り組んでまいります。
c.経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

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