有価証券報告書-第23期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/20 15:15
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103項目
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性を内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と異なる可能性を含んでおりますのでご留意ください。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善などを背景に景気は緩やかな回復基調が続きましたが、欧米の政治的リスクやアジアにおける地政学的リスクの高まりなどにより、先行き不透明な状況となっております。
このような事業環境のもと、当社グループが属する業界は、昨今、クラウド化といった新しい技術革新が起こっており、多くの企業が時流に取り残されないように常に新しい技術をビジネスプロセスに組み込み、日々IT環境が変化している現状であります。当社グループは、このような環境の変化に対応するため、ビジネスモデル自体の柔軟な対応が必要と考え、定期訪問による顧客との良好な関係を通じて、顧客目線に立ち、中小企業等のニーズに対応していくため、顧客にとって望ましい体制、仕組みである「カスタマー1st(ファースト)」を構築し、2年目を迎えました。
当社グループは、自社のみならず社会全体の障がい者雇用の促進を目的として、就労移行事業所での就労促進講座、企業向け雇用促進講演会を開催しており、平成30年4月の「障害者の雇用の促進等に関する法律」の改正を受けて、平成29年7月にスターティアウィル株式会社を設立し、平成29年8月31日付で「障害者の雇用の促進等に関する法律」に定める「特例子会社」の認定を取得いたしました。
当社グループはストックビジネスを着実に成長させ、「リカーリングモデル」による安定的な収益基盤を築き、中堅及び中小企業の生産性の向上に寄与する事業展開を行い顧客関係の強化に取り組む一方で、将来の経営環境の変化に対応していくための活動を行ってまいりました。当連結会計年度におきましては、売上高において、ITインフラ関連事業が予算に対し好調に推移し、特にMFP(マルチファンクションプリンター)、NW(ネットワーク)機器関連が収益に貢献したことに加え、販売費及び一般管理費において、デジタルマーケティング関連事業及びITインフラ関連事業ともに、効率的な資源配分を行いコスト削減に努めました。
また、前連結会計年度において、デジタルマーケティング関連事業においては、販売ターゲット層の変更により販売が低迷し、当初策定した計画に対して大幅に遅れる結果となったため、当社連結子会社のスターティアラボ株式会社が保有する固定資産について収益性の低下など減損の兆候が認められたことから、当該資産の帳簿価額の全額を減損損失として計上し、同社の繰延税金資産についても取り崩しを行いました。しかしながら、当連結会計年度においては、デジタルマーケティング関連事業において、当初策定した計画に対して業績が堅調に推移したため、同社の繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討いたしました結果、110,275千円の繰延税金資産の計上を行いました。
また、当社グループは、平成30年4月1日付でスターティア株式会社を持株会社と事業会社に分離した持株会社体制へ移行いたしました。昨今のIT業界における時代の変化に乗り遅れることなく、最新の技術動向を見据え、迅速な意思決定ならびに機動力を持った経営推進を可能にするグループ運営体制の構築を進めてまいります。重ねて、事業会社の成長と持株会社によるガバナンス強化により、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。
その結果、当連結会計年度における業績は、売上高は、11,058,642千円(前期比7.5%増)となりました。
売上原価は6,144,396千円(前期比6.9%増)となりました。これは主に、ITインフラ関連事業におけるインテグレーションサービスの売上高増加に伴う仕入高および外注費の増加、MFPの売上高増加に伴う仕入高および外注費の増加などによるものであります。
販売費及び一般管理費は4,555,728千円(前期比6.7%増)となりました。これは主に、新卒や中途社員の採用に関連する費用の増加、人件費の増加などによるものであります。
営業利益は358,517千円(前期比35.1%増)となりました。営業利益率は前連結会計年度2.6%から当連結会計年度3.2%に増加いたしました。
経常利益は円高の影響を受け保有している外貨の為替差損が発生した一方で、持分法による投資利益などにより、376,670千円(前期比31.9%増)となりました。
また、当連結会計年度において、保有する投資有価証券を一部売却したことに伴い投資有価証券売却益399,316千円を計上いたしました。また、特別損失として投資有価証券売却損9,413千円を計上いたしました。
税金等調整前当期純利益は766,203千円(前期比320.2%増)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は169,422千円(前期比2.7%減)となりました。上記の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、613,523千円(前期比10,276.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次の通りであります。
<デジタルマーケティング関連事業>当連結会計年度におけるデジタルマーケティング関連事業は、以下の通りであります。
デジタルマーケティング関連事業におきましては、「ActiBook(アクティブック)」や、「ActiBook AR COCOAR(アクティブック エーアールココアル)」(以下「COCOAR」といいます)、「App Goose(アップグース)」、「CMS Blue Monkey(シーエムエスブルーモンキー)」、「Plusdb(プラスディービー)」、「BowNow(バウナウ)」をはじめとしたアプリケーションの開発・販売を行っております。また「ActiBook」をはじめとする複数の企業向けソフトウェアを定額で利用できるサービスとして、統合型デジタルマーケティングサービスである「Cloud Circus(クラウドサーカス)」を提供しております。これらの企業向けソフトウェアを活用することで、ポスター等、紙媒体にAR(拡張現実)を設定しウェブサイトへの誘導を促し、ウェブサイトの閲覧履歴を計測、自社の製品やサービスに興味がある有望な顧客を割り出し、顧客の関心事に合ったシナリオに基づいて電子メールを送信するといった自動的な販売促進活動が可能となります。「Cloud Circus」はツールの販売に加えて導入支援コンサルティングを同時提供することにより、クライアントのマーケティング戦略の見直し段階から当社グループが携わることにより、クライアントのマーケティング効果をより一層高めております。
アーリーアダプター層への販売が落ち着き、マジョリティー層に対する拡販をさらに効果的に進めていくなかで、価格センシティブな顧客に対して無料から利用できる、フリーミアムモデルを導入して、顧客ニーズを引き出してまいりました。スマホ用ランディングページサイト制作ソフトの「creca(クリカ)」、アプリ制作ソフト「App Goose」、MA(マーケティングオートメーション)ツール「BowNow」、電子ブック作成ツール「ActiBook One(アクティブック ワン)」のフリープランの受付を開始いたしました。
また、これまでの通常のソフトウェアのパッケージ販売、ウェブ制作に留まらず、当社のアプリケーションが持つ強みを活かしたデジタルマーケティングに関するトータルソリューションを顧客へ提供することで、他社との差別化を進めてまいりました。さらに、前期から継続して従業員教育を実施し、ウェブ制作スタッフの生産性の向上、顧客の収益性を高めるため、付加価値の高いコンサルティングを提供することで事業の収益性を改善してまいりました。当連結会計年度におきましては、とくにウェブプロモーションに関するコンサルティングや「BowNow」の有料プラン、「COCOAR」の受注が好調に推移したことで、ストック収益が堅調に推移しております。
その結果、デジタルマーケティング関連事業の当連結会計年度における業績は、売上高1,835,739千円(前期比1.8%増)、セグメント利益(営業利益)101,235千円(前期はセグメント損失(営業損失)2,319千円)となりました。
当連結会計年度におけるITインフラ関連事業は、以下の通りであります。
ITインフラ関連事業におきましては、前連結会計年度より顧客目線に立ち、中小企業等のニーズに対応していくため、顧客にとって望ましい体制、仕組みである「カスタマー1st」を構築しております。「カスタマー1st」では、顧客企業が存続し成長するためのIT化を推進しており、顧客に密着した商品やサービス提供をするために専任担当制を敷いて活動をしてまいりました。「カスタマー1st」が定着し、顧客が実現したい要望やそれに対する課題を解決へ導き出す手法が当社に根付き始め、結果にも現れてきております。
また、当連結会計年度より、顧客への貢献度をさらに向上させることを目的に、顧客にとってビジネス上で役に立つサービスを総合した新サービス「ビジ助」を開始いたしました。サービス内容としては、顧客が利用する PC などの電子機器やソフトウェアの全面サポートを中心に、コピー用紙やオフィス用品を特別価格で提供するほか、ウェブマーケティング関連の売上向上に繋がるサービスなど、計16種をパッケージにして提供し、サービス開始以来、順調に加入者を増やしております。今後、ビジ助は「ビジネスで役に立つ」を軸として多種多様なサービス拡充を計画しており、顧客と当社、顧客同士を繋ぐコミュニティサイト「ビジ助チャンネル」(URL: https://bizisuke.jp/)を開設し、新サービスやお役立ち情報を更新してまいります。ビジ助の積極的な展開によって、中小企業向けに OA・NW機器などを提供するITインフラ関連事業の事業戦略でもある、顧客の囲い込み及びストック型サービスへの注力による安定的な収益モデルの強化をより積極的に推進してまいります。
その結果、ITインフラ関連事業の当連結会計年度における業績は、売上高9,221,725千円(前期比8.7%増)、セグメント利益(営業利益)305,367千円(前期比1.0%減)となりました。
<その他事業>当連結会計年度におけるその他事業は、以下の通りであります。
その他事業におきましては、コーポレートベンチャーキャピタル事業を行っております。
当事業は、キャピタルゲインの獲得を目的としたベンチャー企業への投資事業を専門に行うためにコーポレートベンチャーキャピタル事業推進室(以下、CVC室)が推進しております。CVC室では、斬新なアイデアや革新的なテクノロジーによって新しいビジネスの創造に挑むIT系スタートアップ企業に出資、投下資金のエグジット(株式上場や第三者への被買収など)を目指してスタートアップ企業の成長をサポートします。CVC室は前連結会計年度より、活動の範囲を日本からシンガポールを中心とした東南アジアに移し、良質の投資先を発掘できるよう、現地での人的ネットワークの構築に注力しております。
その他事業の当連結会計年度における業績は、売上高1,177千円、セグメント損失(営業損失)45,343千円(前期はセグメント損失(営業損失)33,757千円)となりました。
(2) 財政状態
① 流動資産
当連結会計年度末の流動資産は6,064,148千円となり、前連結会計年度末と比較して1,565,595千円増加いたしました。その主な内容は、現金及び預金の増加1,497,698千円、流動資産その他の増加82,388千円がありましたが、その一方で、受取手形及び売掛金の減少87,647千円、営業投資有価証券の減少3,033千円があったことなどによるものであります。
② 固定資産
固定資産は1,789,628千円となり、前連結会計年度末と比較して393,266千円増加いたしました。その主な内容は、投資有価証券の増加458,029千円、繰延税金資産の増加67,614千円がありましたが、その一方で、のれんの減少52,568千円およびソフトウエアの減少79,528千円があったことなどによるものであります。
③ 流動負債
流動負債は2,388,290千円となり、前連結会計年度末と比較して675,976千円増加いたしました。その主な内容は、買掛金の増加84,592千円、1年内返済予定の長期借入金の増加53,590千円、未払金の増加185,676千円、未払法人税等の増加198,143千円、未払消費税等の増加67,363千円および賞与引当金の増加19,381千円があったことなどによるものであります。
④ 固定負債
固定負債は600,313千円となり、前連結会計年度末と比較して388,668千円増加いたしました。その主な内容は、長期借入金の増加266,500千円および繰延税金負債の増加125,739千円があったことなどによるものであります。
⑤ 純資産
純資産は4,865,173千円となり、前連結会計年度末と比較して894,217千円増加いたしました。その主な内容は、親会社株主に帰属する当期純利益613,523千円の計上、その他有価証券評価差額金の増加335,005千円、非支配株主持分の増加34,645千円ありましたが、その一方で、配当金の支払90,912千円があったことなどによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は3,718,830千円と前連結会計年度末と比較して1,518,904千円(前期比69.0%増)の増加となりました。
当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは846,771千円の収入となりました(前連結会計年度は155,252千円の収入)。その主な内容は、税金等調整前当期純利益766,203千円、減価償却費220,830千円がありましたが、その一方で、法人税等の支払額85,947千円があったことなどによるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは401,319千円の収入となりました(前連結会計年度は165,631千円の支出)。その主な内容は、投資有価証券の売却による収入448,128千円がありましたが、その一方で、固定資産の取得による支出47,742千円、投資有価証券の取得による支出31,367千円があったことなどによるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは276,189千円の収入となりました(前連結会計年度は403,352千円の支出)。その主な内容は、長期借入れによる収入700,000千円、非支配株主からの払込みによる収入51,060千円がありましたが、その一方で、長期借入金の返済による支出379,909千円、配当金の支払額90,912千円があったことなどによるものであります。
(生産、受注及び販売の状況)
当社グループは事業の性質上、生産・受注の実績はありません。
(1) 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)
デジタルマーケティング関連事業978201.7
ITインフラ関連事業3,783,884111.8
その他事業--
合計3,784,862111.8

(注) 1 金額は、仕入価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 外注実績
当連結会計年度における外注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称外注高(千円)前年同期比(%)
デジタルマーケティング関連事業471,639183.4
ITインフラ関連事業359,28690.3
その他事業--
合計830,926126.9

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
デジタルマーケティング関連事業1,835,739101.8
ITインフラ関連事業9,221,725108.7
その他事業1,177-
合計11,058,642107.5

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
オリックス株式会社1,522,67214.81,313,32511.9
株式会社クレディセゾン1,084,84010.6885,4678.0

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

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