四半期報告書-第28期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)

【提出】
2022/08/10 15:04
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31項目
文中の将来に関する記述は、当社グループが当四半期連結会計期間の末日現在において入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、様々な要因により大きく異なる可能性があります。
(1)経営成績の分析
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、引き続き新型コロナウイルス感染症の再拡大、米国をはじめとする先進諸国の金融緩和縮小、原油価格高騰、半導体等の供給不足、更にはウクライナ情勢の緊迫化も重なり経済活動の先行きが依然不透明な状況となっております。
このような事業環境のもと、当社グループが属する業界は、新型コロナウイルス感染症対策としてのテレワーク導入や業務のデジタルシフトへの環境整備が進むなど、ITを活用した経営改革は急務となっており、デジタルトランスフォーメーションなどの領域におけるIT投資需要が高まりを見せる一方、先行き不透明な景況感の中でIT投資判断に引き続き慎重さが見られております。
デジタルマーケティング関連事業においては、「顧客を増やす・育てる」を実現するデジタルマーケティングツール「Cloud CIRCUS(クラウドサーカス)」をサブスクリプションモデル(継続課金型)として提供し、顧客獲得数の増加とARR(年間経常収益)の増加に取り組んでおります。
また、ITインフラ関連事業におきましては、中小・中堅企業の顧客基盤と強固なリレーションシップを図り、オフィスに欠かせない基幹設備から事務サポートまでIT技術を手段として顧客に「解決」を提案・提供し、顧客の事業運営をより良い方向に変化させるべく、継続した生産性向上を支援してまいりました。
当第1四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動一部自粛等の影響が見られるも、引き続きウィズコロナ、アフターコロナを意識した顧客の事業活動に動きが見られ、デジタルマーケティング関連事業及びITインフラ関連事業ともに、前年同期比較で売上高が増加いたしました。特に、ITインフラ関連事業において主要商材の1つであるネットワーク関連機器販売が好調に推移し牽引したことで、当第1四半期連結累計期間における連結営業利益も大幅に増加いたしました。
その結果、当第1四半期連結累計期間における業績は、売上高は4,635,328千円(前年同四半期比35.0%増)、営業利益は192,779千円(前年同四半期は営業損失39,695千円)、経常利益は254,292千円(前年同四半期は経常利益10,909千円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は163,632千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失34,539千円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次の通りであります。
(デジタルマーケティング関連事業)
デジタルマーケティング関連事業におきましては、顧客を増やす5つの課題領域「情報発信」「集客」「顧客体験・顧客体験価値向上」「見込顧客育成と顧客化」「解約防止・リピート増」を実現するSaaSツール群「CloudCIRCUS※」を提供しております。Cloud CIRCUSは、初めてデジタルマーケティングにお取組みされる方でも、誰でも簡単にすぐ始められ使いこなせるツールとなっており、フリーミアム展開も進めております。また、Cloud CIRCUSに加えて、広告運用やサイト構築のノウハウを基に、マーケティングコンサルティングや運用のサポートも提供し、ツールと合わせて、マーケティング力の進化を統合的に支援することで、潜在的なデジタルシフトニーズに対応し、1社に複数のサービスを提供しております。
当第1四半期連結累計期間におきましては、前期事業譲受したオンライン展示会サービスを「Crowd Booth(クラウドブース)」としてプラン提供を開始、また、BowNow(バウナウ)につきましては無料プランでメール配信が可能となったことで無料ユーザを更に拡大することができました。これらツールの拡充と潜在顧客化が進んだ為、従来セールスチーム主導のSLG(Sales-Led Growth)戦略として組織体制を構築し推進しておりましたが、当期より、SLGにプロダクトチーム主導のPLG(Product-Led Growth)戦略を組み合わせた組織体制を構築することで、顧客獲得のパイプラインを設け、商材単体で顧客獲得単価を抑えて顧客化しながら、組み合わせ商材で高単価な受注獲得を目指してまいります。当第1四半期累計期間は、計画通りこの組織体制構築の立ち上げに注力した影響により、Cloud CIRCUSのSaaSにおけるMRR(月次経常収益)は鈍化するも、前年同期比較で売上高は増加いたしました。他方、法人顧客向けにNFT(Non-Fungible Token(ノン-ファンジャブルトークン))所謂、替えが効かない唯一無二であることをブロックチェーン技術を利用して証明する技術を活用した企画をワンストップで支援するサービスを提供開始することで新たな成長事業への投資も行なってまいりました。
※Cloud CIRCUS
課題領域提供ツール名サービス内容
情報発信ActiBook(アクティブック)電子Book制作ソフト、動画共有
BlueMonkey(ブルーモンキー)WebCMS&オウンドメディア構築
AppGoose(アップグース)アプリ運用
Plusdb(プラスディービー)データベース構築
creca(クリカ)スマホ用ランディングページ制作
集客・広告運用コンサルマーケティングコンサル、広告運用コンサル
体験COCOAR(ココアル)AR制作ソフト
LESSAR(レッサー)Webブラウザ用AR制作ソフト
CrowdBooth(クラウドブース)オンライン展示会
顧客体験価値向上IZANAI(イザナイ)チャットボット
顧客育成・顧客化BowNow(バウナウ)マーケティングオートメーション
リピート・解約防止Fullstar(フルスタ)カスタマーサクセスマネジメント

その結果、デジタルマーケティング関連事業の当第1四半期連結累計期間における業績は、売上高は693,577千円(前年同四半期比16.5%増)、セグメント損失(営業損失)は95,869千円(前年同四半期はセグメント損失(営業損失)87,890千円)となりました。
(ITインフラ関連事業)
ITインフラ関連事業におきましては、MFP(複合機)、UTM(統合脅威管理)、ネットワーク機器、ビジネスフォン等の情報通信機器の販売・施工・保守並びにサーバ構築から運用保守まで一貫したシステムインテグレーション及び機器メンテナンスを行っております。また、バックオフィスの業務を自動化するオリジナルRPA(Robotic Process Automation)ソリューションツールの「RoboTANGO(ロボタンゴ)」やAI-OCR等の提供、更には、電子署名ツールの提供を行っております。
当第1四半期連結累計期間におきましては、予てより、M&Aによる顧客基盤の拡充を進めてきたことに加え、顧客管理・営業管理システムを利用した顧客情報・資産情報の蓄積により、情報の見える化がなされたことで、商材・サービスのクロスセルや適切な時期のリプレースの実施が可能になりました。更に、マーケティングによる顧客アプローチの仕組みを組織的に展開することで、営業担当のみならず、和歌山コンタクトセンターやCS(Customer Success(カスタマー サクセス))からの顧客フォローの展開も叶い、アプローチ、商談・提案、受注、納品までの一連の流れを、営業担当、和歌山コンタクトセンター、CSにより、組織とシステムによる仕組みでの対応が前期までで整ったことで営業の回転率が向上し、当第1四半期より大きくスタートが切ることができました。特に営業活動の中で、中小企業の情報セキュリティ対策のニーズを捉え、情報セキュリティ製品であるUTM(統合脅威管理)を中心としたネットワーク機器の導入が好調に推移したことに加え、MFPにおいてもパートナー販売を中心に好調に推移したことで売上高と利益が増加いたしました。
その結果、ITインフラ関連事業の当第1四半期連結累計期間における業績は、売上高は3,941,717千円(前年同四半期比38.9%増)、セグメント利益(営業利益)は277,528千円(前年同四半期比278.0%増)となりました。
(CVC関連事業)
CVC関連事業におきましては、新規の投資実行はありませんでした。
CVC関連事業の当第1四半期連結累計期間における業績は、売上高はなく、セグメント損失(営業損失)249千円(前年同四半期はセグメント利益(営業利益)は65千円)となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産は9,970,416千円、前連結会計年度末と比較して1,408,256千円減少いたしました。その主な内容は、棚卸資産の増加61,299千円がありましたが、その一方で、現金及び預金の減少635,640千円、受取手形、売掛金及び契約資産の減少453,563千円、その他の減少352,716千円があったことなどによるものであります。
負債の部は5,728,350千円となり、前連結会計年度末と比較して1,417,203千円減少いたしました。その主な内容は、未払法人税等の減少560,307千円、買掛金の減少463,741千円、賞与引当金の減少118,260千円、長期借入金の減少150,099千円があったことなどによるものであります。
純資産の部は4,242,066千円となり、前連結会計年度末と比較して8,946千円増加いたしました。その主な内容は、親会社株主に帰属する四半期純利益163,632千円がありましたが、その一方で、配当金の支払90,552千円、その他有価証券評価差額金の減少64,495千円があったことなどによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間に係る四半期連結キャッシュ・フロー計算書を作成しておりませんので、記載を省略しております。
(4)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1,470千円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。