有価証券報告書-第20期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益及び雇用情勢の改善により緩やかな回復基調で推移いたしまし た。しかしながら、海外では米中の貿易摩擦や中国経済の減速などに加えて、2020年初頭からの新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による景気の減速懸念の高まりなど、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当社グループが属する情報サービス業界におきましては、企業収益が改善するなか、企業における効率化や生産性向上を目的とした投資意欲の高まり等により、ソフトウェア投資は堅調に推移しました。
このような環境のもと、当社グループは20中期経営計画(2018年度~2020年度)の基本方針に従って、主要事業の推進に取り組みました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、機器等販売、ソフトウェア開発及びシステム運用・管理等のセグメントで増収となったため、10,813,200千円(前期比3.7%増)となりました。利益につきましては、売上高増加により営業利益は815,689千円(同5.5%増)、経常利益は823,948千円(同5.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は528,978千円(同3.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりです。
機器等販売
Windows10への更新需要も加わり機器販売が増加したことで、売上高は2,550,826千円(前期比26.3%増)となりました。セグメント利益は売上高の増加や原価低減により、185,208千円(同54.7%増)となりました。
ソフトウェア開発
開発案件の増加により、売上高は2,282,593千円(前期比17.6%増)となりました。セグメント利益は不採算案件等の発生により売上原価が増加したため、376,366千円(同14.4%減)となりました。
システム販売
生コン関連機器は増加しましたが、画像処理システムの減少およびインフラサービスでは前期の特需による反動で減収となり、売上高は2,779,500千円(前期比16.0%減)となりました。セグメント利益は売上高の減少により、264,078千円(同35.5%減)となりました。
システム運用・管理等
システム運用支援業務等の増加により、売上高は3,200,280千円(前期比1.5%増)となりました。セグメント利益は売上高増加及びデータセンター業務や保守業務等の効率化により、1,012,388千円(同2.8%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は1,901,805千円と前年同期と比べ359,140千円(23.3%)の増加となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が804,294千円と前年同期と比べ収入が46,064千円(6.1%)の増加となりましたが、非資金項目である減価償却費の増加、仕入債務の増加を加え、売上債権の増加、法人税等の支払額等を差し引きました結果、781,819千円と前年同期に比べ収入が224,976千円(22.3%)の減少となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が減少したため、△119,232千円と前年同期と比べ支出が22,944千円(16.1%)減少となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、リース債務の返済による支出及び配当金の支払額が増加したため、△303,446千円と前年同期と比べ支出が28,392千円(10.3%)の増加となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 生産高(千円) | 前期比(%) | |
| 機器等販売 | 2,515,383 | 119.5 |
| ソフトウェア開発 | 2,337,456 | 115.4 |
| システム販売 | 2,639,947 | 85.9 |
| システム運用・管理等 | 3,205,974 | 101.3 |
| 合計 | 10,698,761 | 103.2 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |||
| 受注高 (千円) | 前期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前期比 (%) | |
| 機器等販売 | 2,452,381 | 113.6 | 305,751 | 75.6 |
| ソフトウェア開発 | 2,511,518 | 129.3 | 697,306 | 148.9 |
| システム販売 | 2,942,096 | 110.9 | 725,088 | 128.9 |
| システム運用・管理等 | 3,228,547 | 101.4 | 93,751 | 143.2 |
| 合計 | 11,134,543 | 112.1 | 1,821,898 | 121.4 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 販売高(千円) | 前期比(%) | |
| 機器等販売 | 2,550,826 | 126.3 |
| ソフトウェア開発 | 2,282,593 | 117.6 |
| システム販売 | 2,779,500 | 84.0 |
| システム運用・管理等 | 3,200,280 | 101.5 |
| 合計 | 10,813,200 | 103.7 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 販売高 (千円) | 割合 (%) | 販売高 (千円) | 割合 (%) | |
| 太平洋セメント株式会社 | 2,530,158 | 24.3 | 3,241,977 | 30.0 |
| NTN株式会社 | 1,333,193 | 12.8 | 1,268,381 | 11.7 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書の提出日(2020年6月30日)現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準にしたがって作成しております。連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。見積りが必要となるのは、主に退職給付に係る資産及び負債、貸倒引当金、賞与引当金、受注損失引当金、アフターコスト引当金、繰延税金資産、繰延税金負債、法人税等調整額であり、継続して評価を行っております。
なお、見積りの評価については、過去の実績や状況に応じ、合理的と考えられる様々な要因に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は見積りと異なる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高10,813,200千円(前期比3.7%増)、営業利益815,689千円(同5.5%増)、経常利益823,948千円(同5.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益528,978千円(同3.2%増)となり増収・増益でありました。
売上高は、機器等販売、ソフトウェア開発、システム運用・管理等のセグメントにおいて増収となりました。利益面につきましては、ソフトウェア開発が不採算案件等で売上原価増加とシステム販売が売上高減少により減益となったものの、機器等販売、システム運用・管理等が売上高増加や原価低減等により増益となったため、全体では増益となりました。また、新型コロナウイルス感染症による当連結会計年度の業績への影響はありませんでした。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、以下の事項が考えられます。
・情報化投資の急激な減少(今後、新型コロナウイルス感染症の影響が生じるなど)
・急速な技術革新の進展や市場ニーズの変化
・価格競争の激化
・受注後予見していなかったことによって生じる開発工数増大によるコスト増
・顧客都合の納期変更
④ 財政状態及びキャッシュ・フローの分析
a. 財政状態
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて15.4%増加し、5,683,675千円となりました。これは、主に現金及び預金が359,140千円、受取手形及び売掛金が356,099千円増加したことによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて17.4%増加し、2,995,429千円となりました。これは、主に建物及び構築物が170,671千円、リース資産(有形)が131,212千円、リース資産(無形)が101,724千円増加したことによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて16.0%増加し、8,679,104千円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて23.9%増加し、2,936,648千円となりました。これは、主に買掛金が301,267千円増加したことによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて66.7%増加し、632,772千円となりました。これは、主にリース債務が182,758千円増加したことによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて29.8%増加し、3,569,420千円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて8.0%増加し、5,109,683千円となりました。これは、主に利益剰余金が366,210千円増加したことによります。
b. キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの内容分析については、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
a. 資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、製品製造のための材料費、ソフトウェアライセンスの購入費及びサービス提供のための設備投資によるものであります。
b. 財政状態
当社グループは現在、必要な運転資金及び設備投資資金については、自己資金又は借入により資金調達することとしております。また、グループ内資金の効率化を目的として当社及び連結子会社間での資金調達を行う方針です。
当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを生み出すことによって、将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達していく考えであります。
⑥ 経営戦略の現状と今後の見通し
a. 経営戦略
当社グループの経営戦略はシステム販売及びシステム運用・管理等を主力事業領域としております。システム販売では、画像処理事業、生コン関連事業、医療ビジネスの拡大を図る方針です。一方、システム運用・管理ではデータセンタ業務の販売拡大及び新規サービスの展開をはかり、ストックビジネスの拡大を図る方針です。
b. 今後の見通し
当社グループが属する情報サービス業では、AI、IoTなどのICT(情報通信技術)の利活用が継続していくものの、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による景気の減速懸念の高まりを受けて、これまで堅調に推移していた情報化投資の先送りや規模縮小が懸念されます。
当社グループの今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大による当社グループの事業活動にも不透明さを含んでおります。
なお、足許では影響の長期化に備え、手許資金と資金調達枠(当座貸越契約とコミットメントライン)を準備しております。