有価証券報告書-第19期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/07/03 15:31
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【項目】
136項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ62,162千円増加し、3,277,498千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ15,087千円減少し、464,675千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ77,248千円増加し、2,812,823千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績は売上高2,346,683千円(前年同期比2.5%減)、営業利益35,484千円(同54.1%減)、経常利益38,997千円(同61.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益77,194千円(同20.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
また、当連結会計年度より、報告セグメントのうち、「コネクティビティ&セキュリティ事業」と「組込みソフトウェア事業」を、自社開発製品に関するセグメントとして「ソフトウェアプロダクト事業」に統合し、セグメント名を変更いたしました。
なお、当連結会計年度より、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
「ソフトウェアプロダクト事業」は、組込みネットワークソフトウェア及びセキュリティ関連ソフトウェア製品、データベース製品、高速起動製品等の主に自社開発によるデバイス組込み用ソフトウェアの開発及び販売等に関するセグメントであります。
「ソフトウェアディストリビューション事業」は、海外ソフトウェアの輸入販売、テクニカルサポート、及びカスタマイズ開発に関するセグメントであります。
「ソフトウェアサービス事業」は、株式会社エイムにおける、組込みソフトウェア等の受託を中心とした各種ソフトウェアの設計、開発、及びデータコンテンツのライセンス販売等に関するセグメントであります。
セグメント及び分野別の売上内訳及び事業状況は、以下のとおりです。
セグメント当連結会計年度前連結会計年度増減率
(%)
売上高(注)
(千円)
売上割合
(%)
売上高(注)
(千円)
売上割合
(%)
ソフトウェアプロダクト事業626,29526.7684,51628.4△8.5
ソフトウェアディストリビュー
ション事業
1,290,04255.01,319,13354.9△2.2
ソフトウェアサービス事業430,34618.3403,06316.76.8
合計2,346,683100.02,406,713100△2.5

(注)売上高は、セグメント間取引を消去しております。
■ソフトウェアプロダクト事業
当事業の売上高は626,295千円(前年同期比8.5%減)、セグメント利益は31,083千円(前年同期比35.2%増)となり、2019年6月に公表いたしました中期経営計画の売上高615,000千円に対して101.8%の達成となりました。
ネットワーク関連製品では、スマートエネルギー関連、デジタルAV関連の案件で契約時一時金・受託開発・ロイヤルティ売上を計上いたしました。また、IoT・スマートホーム関連で半導体メーカーとの研究開発案件売上を計上、「Edge Trust」(セキュアなIoTサービスを実現するソリューション)に関する受託開発売上を計上いたしました。
データベース製品は、産業機器等の既存顧客のロイヤルティ売上等を計上いたしました。
高速起動製品は、既存の車載機器関連、海外民生機器の顧客からのロイヤルティ売上が堅調に推移いたしました。引き続き、カーナビゲーションシステム等車載向け機器を中心に、複数社との間で大・中規模案件の研究開発が継続しております。また、商品化に向けた新規案件で契約一時金、受託開発による売上を計上いたしました。
2019年4月には、組込み機器にクラウドベースの音声サービスAmazon Alexaを搭載するためのソフトウェア開発キット「Ubiquitous Voice Service Connect」を9月に販売開始することを発表いたしました。
2019年7月には、TLS1.3に対応したIoTデバイス向け軽量TLS/SSLプロトコル「Ubiquitous TLS」の販売を開始したことを発表いたしました。
2019年11月には、「Edge Trust」で使用される独自技術を対象に凸版印刷社と特許の共同出願し、また、同月、ラブロック社との間でブロックチェーンを活用したIoT機器のデータ改ざん防止ソリューションに関する業務提携を行うことにつき合意、2020年1月には同社との業務提携をより緊密にして事業加速を実現するため、同社の第三者割当増資を引き受けました。さらに、2019年12月には、「Edge Trust」の新サービスメニューとして、IoT機器の定期健診サービス「Edge Trust Health Check」の提供を開始し、本サービス内で提供予定のIoT機器の安全性をスコア化する仕組みを特許申請するなど、「Edge Trust」に関する取組を活発化いたしました。
■ソフトウェアディストリビューション事業
当事業の売上高は1,290,042千円(前年同期比2.2%減)、のれん償却額106,323千円を含めたセグメント利益は3,735千円(前年同期比78.4%減)となり、2019年6月に公表いたしました中期経営計画の売上高1,369,000千円に対して94.2%の達成となりました。
ワイヤレス製品では、車載機器等の既存顧客から、「Blue SDK」(Bluetoothプロトコルスタック)のロイヤルティ売上等を計上いたしました。
BIOS製品では、ノートブックPCの既存顧客から、「Insyde H2O」(「EFI/UEFI」仕様を実装したC言語ベースBIOS)のロイヤルティ売上等を計上いたしました。
品質向上支援ツール製品では、車載機器、産業機器等の既存顧客から、「CodeSonar」(ソフトウェアの動的不具合をソースコードで静的に検出することができる解析ツール)やECU関連開発ツールなど年間ライセンスのリピート及び新規顧客からの年間ライセンス及びサポート売上を計上いたしました。
また、新たにスウェーデンのEkkono社及びカナダのDarwinAI社と代理店契約を結び、各種AI商材の販売を開始いたしました。
その他、多数の取扱い製品より、新規、既存顧客からのロイヤルティ売上等を計上いたしました。
■ソフトウェアサービス事業
当事業の売上高は430,346千円(前年同期比6.8%増)、のれん償却額103,835千円を含めたセグメント利益は666千円(前年同期比98.2%減)となり、2019年6月に公表いたしました中期経営計画の売上高440,000千円に対して97.8%の達成となりました。
ソフトウェアサービス事業は、既存顧客との各種受託開発売上、車載機器向けの「YOMIデータ」コンテンツに関するライセンス使用料等を計上いたしました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は1,734,808千円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は217,650千円(前年同期比84.0%増)となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益の増加やたな卸資産の減少であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、増加した資金は357,232千円(同407.0%増)となりました。その主な要因は、有価証券の減少であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、増加した資金は1,010千円(同93.5%減)となりました。その要因は、株式の発行による収入であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
ソフトウェアプロダクト事業81,667△30.7
ソフトウェアディストリビューション事業181,46912.5
ソフトウェアサービス事業180,1564.5
合計443,293△1.8

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引消去前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
ソフトウェアプロダクト事業79,052△21.5-△100.0
ソフトウェアディストリビュー
ション事業
241,64647.9300△93.9
ソフトウェアサービス事業205,26023.99,480△66.2
合計525,95822.49,780△72.9

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引消去前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
ソフトウェアプロダクト事業626,295△8.5
ソフトウェアディストリビューション事業1,290,042△2.2
ソフトウェアサービス事業430,3466.8
合計2,346,683△2.5

(注)1.セグメント間取引を消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、2,563,459千円(前期比179,173千円増)となりました。その主な要因は、有価証券や受取手形及び売掛金の増加であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、714,039千円(前期比117,011千円減)となりました。その主な要因は、のれんの減少であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、382,622千円(前期比16,719千円減)となりました。その主な要因は、未払金や前受金の減少であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、82,053千円(前期比1,633千円増)となりました。その主な要因は、退職給付に係る負債の増加であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、2,812,823千円(前期比77,248千円増)となりました。その主な要因は、利益剰余金の増加であります。
この結果、自己資本比率は85.8%となりました。
2)経営成績
■ソフトウェアプロダクト事業
当連結会計年度は、特に次の3項目に重点を置いて取り組んでまいりました。
・自動車・IoT分野を中心とした組込み機器向けネットワーク・セキュリティ関連ソフトウェアの展開を推進
・IoT機器のライフサイクルマネジメントを中核とした、セキュアなIoTサービスを実現するためのソリューション「Edge Trust」の評価案件の獲得に注力
・高速起動製品の既存顧客の次期製品への採用拡大、車載機器以外の案件獲得推進、海外企業向け売上拡大
この結果、高速起動製品は、ロイヤルティ売上を中心に主力製品として成長し、コネクティビティ&セキュリティ製品は受託開発が縮小し、新規取組分野の収益化が遅延いたしました。
翌連結会計年度以降は、次のような対策を講じて取り組んでまいります。
・次世代プラットフォーム対応、新規顧客獲得、海外市場への積極的な展開による売上拡大の実現
・IoTセキュリティ関連の新規取組収益化に注力
0102010_002.png▲「Ubiquitous QuickBoot」累計出荷数3,000万本突破
■ソフトウェアディストリビューション事業
当連結会計年度は、特に次の3項目に重点を置いて取り組んでまいりました。
・ソフトウェア品質向上支援ツールの販売強化
・Beyond Security社と共同開発した新検証ツール「beSTORM X」を利用し、当社の各種プロトコルの開発経験・知見を合わせた「IoT機器のセキュリティ検証サービス」の販売に注力
・新商材確保の継続による収支安定
この結果、主力商品は収益に寄与したものの、期待の商材が伸び悩み、また仕入先のM&Aにより商材が消失するケースもありました。
翌連結会計年度以降は、次のような対策を講じて取り組んでまいります。
・新規期待商材の積極獲得・販売強化による挽回
0102010_003.png
▲多様な海外ソフトウェアパートナー
■ソフトウェアサービス事業
当連結会計年度は、特に次の2つの項目に重点を置いて取り組んでまいりました。
・Gracenote社関連案件の継続確保
・安定した受託開発案件確保
この結果、ほぼ計画通りに推移いたしました。
翌連結会計年度以降は、次のような対策を講じて取り組んでまいります。
・開発人員の確保
以上の結果、当連結会計年度の業績は、以下のとおりとなりました。
(売上高)
当連結会計年度における連結売上高合計は2,346,683千円(前年同期比2.5%減)となりました。
詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価1,226,687千円(前年同期比1.1%増)、販売費及び一般管理費1,084,512千円(同2.8%減)を計上いたしました。販売費及び一般管理費の主な内訳は、給料及び手当397,338千円(同1.3%減)、のれん償却額210,158千円(前年同額)、不動産賃借料53,537千円(同3.4%増)であります。
(経常利益)
経常利益38,997千円(同61.5%減)を計上いたしました。
これは、主に営業利益35,484千円(同54.1%減)、受取配当金1,723千円(同26.5%減)を計上したためであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税、住民税及び事業税42,912千円、法人税等調整額△81,109千円の計上により、法人税等合計△38,197千円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は77,194千円となりました。
3)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
・キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
・資本の財源及び資産の流動性
資金の流動性につきましては、中長期的な株主価値の向上を図る観点から、M&A等の成長戦略及び財務の健全性強化のための内部留保の積上げと、株主の皆様への利益還元の拡充とのバランスを考慮することを基本としております。成長戦略に伴うM&Aや投資のための所要資金につきましては、グループ内での営業活動による自己資金で調達しております。
4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、連結決算日における資産及び負債、連結会計期間における収益及び費用について会計上の見積りを必要としております。この見積りに関しては、過去の実績、適切な仮定に基づいて合理的に計算しておりますが、実際の結果と相違する場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
・のれんの評価
当社グループは、のれんの評価を行うにあたり使用価値により測定しています。使用価値は見積将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しており、将来キャッシュ・フローは、経営者によって承認された経営計画を基礎とし、2年目以降に関しては将来の不確実性を考慮して成長率を見積もっています。
使用価値の見積りにおける重要な仮定は、経営計画における将来キャッシュ・フローの見積り、その後の期間の成長率及び割引率です。また、経営計画は、主として将来の販売数量の動向に影響を受けます。
・繰延税金資産の評価
当社グループは、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に対して、予定される繰延税金負債の取崩、予測される将来課税所得及びタックス・プランニングを考慮し、繰延税金資産を認識しています。
回収可能性の見積りは、事業計画に基づく将来の課税所得の可能性に依存し、それは不確実性を伴い、金額に決定的に影響する主要な仮定や、それに含まれるパラメータの将来的な予想を考慮に入れることが必要です。これらには、特に将来の税引前利益の予想とともに、潜在的な特別な項目や、永久的な項目の影響に関する仮定による、将来利用可能な課税所得を見積ることが含まれます。

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