四半期報告書-第22期第2四半期(2023/07/01-2023/09/30)

【提出】
2023/11/09 15:39
【資料】
PDFをみる
【項目】
44項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類に移行するなど、感染拡大防止のための行動制限緩和によって経済社会活動の正常化が進展したものの、不安定な国際情勢の中、原材料価格やエネルギー価格の高止まり、円安を背景とした物価上昇など、経済動向は引き続き先行き不透明な状況にあります。
このような状況の中、当社グループの柱であります乗換案内等の有料会員サービスは、コモディティ化等の市場環境の影響による有料会員の減少傾向に伴い、当サービスにおける収益は継続的に減少しており、新たな柱となる事業創出、ポートフォリオ強化が急務となっております。その一環として、2022年11月にプラウドエンジン株式会社、2023年4月に株式会社駅探I&Iを連結子会社にしたことにより、売上高は大幅に増加しました。
一方、利益面では、貢献利益率の高い有料会員サービスの減少の影響が大きく、また、前連結会計年度で対応しておりましたチケットレス出張手配サービス「BTOnline」の改修作業の追加コスト、株式会社駅探I&Iの会社設立、株式取得に関する一時的なコストの発生により、損失計上となりました。
また、株式会社サークアにおいて、薬機法の改正やその取り巻く環境の厳しさが増したことが影響し、主力の広告商材、配信メディアの縮小により、大幅な減収減益となりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は1,941,207千円(前年同四半期比26.9%増)、EBITDAは37,302千円(前年同四半期比75.7%減)、営業損失は74,117千円(前年同四半期比は63,536千円の営業利益)、経常損失は71,577千円(前年同四半期は65,212千円の経常利益)となりました。
また、連結子会社である株式会社サークアの取り巻く外部環境の変化を踏まえ、見直した事業計画を基に将来キャッシュ・フローの見積もりを行った結果、のれん等の無形固定資産の回収は困難であると判断したことに加え、新規事業であります「駅探PICKS」において、検索エンジンの表示順位判定基準(アルゴリズム)の変更の影響により、当初計画より大幅に遅れが生じていることを踏まえ、793,498千円の減損損失を特別損失に計上いたしました。
その結果、親会社株主に帰属する四半期純損失は794,068千円(前年同四半期は48,932千円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
セグメントごとの対前第2四半期連結累計期間の経営成績は、次のとおりであります。
なお、株式会社駅探I&Iを設立したことに伴い、第1四半期連結会計期間より、M&A・インキュベーション事業セグメントを追加しております。
①モビリティサポート事業
乗換案内サービスのコモディティ化による継続的な有料会員の減少に伴い、減収傾向で推移したことに加え、前連結会計年度で対応しておりましたチケットレス出張手配サービス「BTOnline」の改修作業の追加コストが生じたため、減収減益となりました。
この結果、売上高は740,501千円(前年同四半期比6.2%減)、EBITDAは186,637千円(前年同四半期比26.8%減)、セグメント利益は159,822千円(前年同四半期比29.6%減)となりました。
②広告配信プラットフォーム事業
前第3四半期連結会計期間からプラウドエンジン株式会社を当セグメントに追加したことに伴い、増収となりましたが、株式会社サークアにおいて、薬機法の改正やその取り巻く環境の厳しさが増したことが影響し、主力の広告商材、配信メディアの縮小により、大幅な減収減益となった結果、セグメント損失となりました。
この結果、売上高は678,734千円(前年同四半期比8.3%減)、EBITDAは△25,995千円(前年同四半期は41,456千円)、セグメント損失は97,964千円(前年同四半期は17,544千円のセグメント損失)となりました。
③M&A・インキュベーション事業
売上高は522,762千円、EBITDAは23,632千円、セグメント利益は13,211千円となりました。なお、当セグメントは、2023年4月25日付で株式会社駅探I&Iを設立したことに伴い、新たに追加したものであり、比較すべき前第2四半期連結累計期間の金額が存在しないため、当第2四半期連結累計期間に発生した金額のみ記載しております。
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は1,994,223千円となり、前連結会計年度末に比べ125,648千円増加しました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産(前連結会計年度末は売掛金及び契約資産)の増加94,791千円、現金及び預金の増加16,843千円、及び流動資産「その他」の増加3,485千円によるものであります。固定資産は650,578千円となり、前連結会計年度末に比べ633,794千円減少しました。これは主に、のれんの減少307,958千円、顧客関係資産の減少244,090千円によるものであります。
この結果、総資産は2,644,801千円となり、前連結会計年度末に比べ508,146千円減少しました。
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は622,793千円となり、前連結会計年度末に比べ184,653千円増加しました。これは主に、流動負債「その他」の増加106,092千円、1年内返済予定の長期借入金の増加63,123千円によるものであります。固定負債は355,264千円となり、前連結会計年度末に比べ128,431千円増加しました。これは主に、長期借入金の増加185,495千円、退職給付に係る負債の増加49,980千円によるものであります。
この結果、負債合計は978,057千円となり、前連結会計年度末に比べ313,084千円増加しました。
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は1,666,743千円となり、前連結会計年度末に比べ821,231千円減少しました。これは主に、利益剰余金の減少861,933千円によるものであります。
この結果、自己資本比率は61.8%となり、前連結会計年度末に比べ17.1ポイント低下しました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ48,188千円減少し、1,376,794千円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、108,913千円の収入(前年同四半期は81,730千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純損失875,810千円、減損損失793,498千円及び、売上債権及び契約資産の減少108,130千円があったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、88,785千円の支出(前年同四半期は172,194千円の支出)となりました。これは主に、短期貸付金の回収による収入90,000千円、新規連結子会社の取得による支出97,102千円及び無形固定資産の取得による支出57,675千円があったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、68,316千円の支出(前年同四半期は76,750千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額67,572千円、長期借入金の返済による支出27,744千円及び非支配株主からの払込みによる収入32,000千円があったことなどによるものです。
(3)研究開発活動
該当事項はありません。
(4)従業員数
当第2四半期連結累計期間において、グロースアンドコミュニケーションズ株式会社、株式会社サイバネット及び株式会社アイティジェイの3社を連結の範囲に含めたことにより、M&A・インキュベーション事業において従業員数が87名増加しております。
なお、従業員数は就業員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であります。
(5)生産、受注及び販売の実績
当第2四半期連結累計期間において、主に「M&A・インキュベーション事業」セグメントの生産、受注及び販売の実績が前年同期比で増加しております。