有価証券報告書-第60期(平成30年2月1日-平成31年1月31日)

【提出】
2019/04/26 14:23
【資料】
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【項目】
92項目
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度におきましては、米国の利上げや米中の貿易摩擦、欧州の財政不安などから不透明な状況が続きました。一方、国内では企業業績や雇用環境の好調を背景に緩やかな経済成長が見られました。また、家具、インテリア業界では、大手による寡占が続く一方で、ネット販売業者や住宅関連業者の参入によるチャネルの多様化が顕著となってきました。
このような環境のもとで、当社中核事業にあたるunico事業におきましては、家具シリーズのSWELLA(スウェラ)やCRAFF(クラフ)に加え、当社グループにおいて初めてのコタツシリーズであるTORNI(トルニ)を、関連するテキスタイルと共に開発し、ご好評いただきました。布製品におきましても、価格と機能を意識したラグマットやカーテンのシリーズを拡充しました。
出店施策につきましては、unico業態2店舗の移転及びloom業態2店舗の新規出店にとどめ、ECサイトのリニューアルとその売上拡大を図ってきました。
また、生産管理機能、特にマーチャンダイジング(MD)計画の精度向上を通じて商品発注の精度を向上させ、粗利益を維持しながらも欠品を極力抑制する、適正在庫水準の実現とその体制構築にも注力してきました。
コストにつきましては、各部門業務の見直しや省力化による適正人員の再設定、生産性向上のプロジェクト等により販売費及び一般管理費を圧縮してより筋肉質の組織に改善すべく取り組んできました。
特別損失につきましては、店舗に係る減損損失の計上とともに、海外子会社の解散及び清算を決定したことに伴う事業整理損を計上しました。
当連結会計年度の業績につきましては、売上高10,186,640千円(対前年同期比10.8%増)、営業利益402,097千円(前年同期は83,072千円の営業損失)、経常利益359,542千円(前年同期は92,341千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益163,626千円(前年同期は318,841千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
(unico事業)
売上高及び営業利益につきましては、客単価と粗利益率の高い家具への販売比率を高めたこと、家具の人気シリーズとなった新商品が台頭したこと、及び既存の人気シリーズの在庫を適時に適正量確保できたことにより、年間を通して安定して売上高及び営業利益を獲得できました。
コストにつきましては、全社的に取り組んでおりました諸業務の見直しと削減施策が当期に効果を発揮し始め、売上高の伸長に比してコストを抑制することができました。
その結果、当連結会計年度の売上高は9,982,886千円(対前年同期比11.5%増)、セグメント利益は421,779千円(前年同期は39,553千円のセグメント損失)となりました。
(food事業)
Bistro KHAMSAは期中でリニューアルオープンし、当期の後半から黒字化しつつも、通年での黒字化には至りませんでした。また、bistro oeuf oeufにつきましては通年で堅調な業績を上げましたが、他店舗の業績が伸び悩み、事業全体での黒字化には至りませんでした。
その結果、当連結会計年度の売上高は203,754千円(対前年同期比14.4%減)、セグメント損失は19,682千円(前年同期は43,518千円のセグメント損失)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりです。
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成30年2月1日
至 平成31年1月31日)
前年同期比(%)
生産高(千円)
unico事業154,58990.9
food事業--
合計154,58990.9

(注) 記載金額には消費税等は含まれておりません。
② 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成30年2月1日
至 平成31年1月31日)
前年同期比(%)
仕入高(千円)
unico事業3,723,79099.3
food事業56,63279.8
合計3,780,42398.9

(注) 記載金額には消費税等は含まれておりません。
③ 受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
④ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成30年2月1日
至 平成31年1月31日)
前年同期比(%)
売上高(千円)
unico事業9,982,886111.5
food事業203,75485.6
合計10,186,640110.8

(注) 記載金額には消費税等は含まれておりません。

(2) 財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末より66,255千円減少し、4,219,226千円となりました。主な増減としては、海外子会社の解散及び清算を決定したことに伴う税効果を主とした繰延税金資産(固定)が155,468千円増加した一方で、販売計画の精度向上を主とした商品及び製品の減少(162,672千円)、及び有形固定資産における減損損失(97,182千円)によるものです。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ237,095千円減少し、2,978,829千円となりました。主な増減としては長短借入金の減少(406,098千円)によるものです。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ170,839千円増加し、1,240,397千円となりました。主な増減は、親会社株主に帰属する当期純利益163,626千円によるものです。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ216,337千円増加し、670,168千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、794,547千円の収入(前年同期は158,495千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益125,420千円、たな卸資産の減少による収入201,366千円、減損損失97,182千円、及び事業整理損137,678千円の計上によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、162,455千円の支出(前年同期は519,967千円の支出)となりました。これは主に、新店展開時の設備投資及びECサイトのリニューアルに係る支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、412,141千円の支出(前年同期は169,042千円の収入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入300,000千円及び長期借入金の返済による支出706,098千円によるものです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当連結会計年度の運転資金及び資本的支出は、営業活動によるキャッシュ・フロー及び銀行借入により賄いました。詳細につきましては、前述のとおりです。当社グループの重要な資本的支出の予定は主にunico事業に係る設備投資であり、その資金の調達源は自己資金です。詳細につきましては、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりです。