四半期報告書-第20期第2四半期(平成27年7月1日-平成27年9月30日)

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2015/11/13 15:01
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28項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、政府・日銀による経済対策や金融政策の効果から、企業収益や雇用の改善など緩やかな回復基調で推移しました。
住宅業界においては景気回復に加えて、住宅取得資金贈与の非課税枠拡大やフラット35Sの金利優遇拡大、相続税改正等により、戸建住宅および賃貸住宅市場は消費増税の反動から回復に転じつつあります。
このような中、当社は「創造的なビジネスモデルの構築」として業務提携を行なった、日立コンシューマ・マーケティング株式会社(株式会社日立製作所100%子会社)、SUUMOカウンター(株式会社リクルート住まいカンパニーが運営)をはじめとする各社との関係を強固なものとするため、各地で様々な共同の取り組みを行ない、見込顧客の獲得に取り組んでまいりました。
また、国が推進する「スマートウェルネス住宅・シティ」構想に沿った多世代共生型タウンの開発を、「サンフォーリーフタウン」ブランドとして進めてまいりました。その中でも「サンフォーリーフタウン桜ノ宮(大阪市都島区)」は、日本初の多世代共生型マンションという提案が大きな注目を集め、順調に販売が推移しております。
さらにシルバーフレンドリーの分野では、国土交通省が推進する「平成27年度第1回サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」に、当社100%子会社サンアドバンス株式会社の提案が採択されました。これは介護事業者の視点から住宅の断熱化を検証し、温熱環境の改善により生活者(高齢者)の行動変化とリハビリ効果を高めるという提案が高く評価されたものであります。
当第2四半期の受注状況につきましては、受注高28,737百万円(前年同期比17.6%増)、受注残高27,892百万円(前年同期比9.0%増)となりました。
一方、売上高についてマンション事業においては前年同期を上回りましたが、住宅事業においては期首受注残高が前年同期と比較し減少となった事、期中受注からの売上が減少した事等により、売上高は前年同期と比較し減少となりました。また、利益面においては売上高の減少、マンションの新規販売開始物件増に伴う販売費増、新規竣工物件の粗利益率低下により減少となりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績については、売上高は19,655百万円(前年同期比5.0%減)、営業損失は767百万円(前年同期は営業利益128百万円)、経常損失は800百万円(前年同期は経常利益85百万円)となり、親会社株主に帰属する四半期純損失については565百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益29百万円)となりました。
(セグメント別の概況)
①住宅事業
当第2四半期連結累計期間の戸建住宅におきましては平成27年7月、暮らし方に応じて“オンリーワン”の住まいを提案する当社の強みを活かした新商品「ライフスタイルクラシテ・superior(スペリオ)」を発売しました。昭和40年代の建築ラッシュ時に建てられた住宅の建て替え需要が高まる中で、二世帯やセカンドライフなど暮らし方にこだわりを持つ層に向けて、独自性に上質をプラスした提案で差別化を図り見込顧客獲得を行ないました。
また賃貸福祉住宅におきましては、相続税の改正にともない関心が高まる資産活用ニーズに対し、土地オーナー様向け友の会「土地活用倶楽部」を全国で組織化し、さらに当社のネットワークを活かした土地オーナーと事業者のマッチングを推進することで、受注促進を図ってまいりました。
住宅リフォーム・既存住宅流通におきましては、中古住宅の診断義務化が政府内で議論される中、当社独自の建物診断サービス「住まいのドック」からリフォーム、アフターサービスや既存住宅流通までをワンストップで「サン住まいリング」として提案し、リフォームや既存住宅流通での受注促進を図ってまいりました。
住宅事業の当第2四半期の受注状況につきましては、受注高11,863百万円(前年同期比18.1%増)、受注残高13,123百万円(前年同期比23.7%増)となりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の住宅事業の経営成績につきましては、売上高9,652百万円(前年同期比11.4%減)、営業損失627百万円(前年同期比346百万円の悪化)となりました。
②マンション事業
当第2四半期連結累計期間のマンション事業におきましては、本年3月より販売を開始した大型複合開発「サンフォーリーフタウン桜ノ宮(大阪市都島区・ファミリー向け183戸、シニア向け104戸)」や「サンフォーリーフタウン宝塚(兵庫県宝塚市・マンション188戸、戸建57戸、商業施設)」の販売を進めるとともに、7月には大阪市内4駅7線利用の好アクセスの「サンメゾン京橋エルド(大阪市城東区・100戸)」を新たに販売開始いたしました。
マンション事業の当第2四半期の受注状況につきましては、受注高16,645百万円(前年同期比16.7%増)、受注残高14,769百万円(前年同期比1.5%減)となりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間のマンション事業の経営成績につきましては、売上高9,775百万円(前年同期比1.3%増)、営業利益299百万円(前年同期比66.1%減)となりました。
③その他
生活支援サービス等が中心となっている、その他の売上高は228百万円(前年同期比58.1%増)、営業利益11百万円(前年同期は営業損失16百万円)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産額は50,502百万円となり、前連結会計年度末と比較し8,587百万円の増加となりました。主な要因は、現金及び預金1,104百万円、不動産事業支出金9,687百万円の増加、販売用不動産2,534百万円の減少等によるものです。
負債総額は35,627百万円となり、前連結会計年度末と比較し9,343百万円の増加となりました。主な要因は、長短借入金合計10,598百万円、前受金653百万円の増加、支払手形及び工事未払金等1,505百万円の減少等によるものです。
純資産額は14,874百万円となり、前連結会計年度末と比較し755百万円の減少となりました。主な要因は、利益剰余金755百万円の減少等によるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが9,233百万円の減少、投資活動によるキャッシュ・フローが671百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローが10,408百万円の増加となり、当第2四半期連結会計期間末には5,203百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは9,233百万円の減少(前年同期は3,661百万円の減少)となりました。その主な内訳は税金等調整前四半期純損失796百万円、売上債権の減少216百万円、たな卸資産の増加7,127百万円、仕入債務の減少1,505百万円、前受金の増加653百万円、法人税等の支払額289百万円などであります。たな卸資産についてはマンション事業における新規物件の購入等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは671百万円の減少(前年同期は202百万円の増加)となりました。その主な内訳は、定期預金600百万円の預入による純支出、有形固定資産の取得による49百万円の支出などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは10,408百万円の増加(前年同期は1,241百万円の増加)となりました。その主な内訳は、短期借入金5,080百万円の増加(純額)、長期借入金5,518百万円の増加(純額)、配当金の支払による支出188百万円などであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において当社グループが対処すべき課題について重要な変化はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は67百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において研究開発活動の状況に重要な変化はありません。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
引き続き市場は緩やかな回復基調が続くとみられますが、一方で高齢化・人口減少を要因とする世帯数・世帯構成の変化、さらに政府のストック重視の住宅政策転換による既存(中古)住宅の流通促進により、住まいのニーズはますます多様化することが予想されます。そしてこの多彩なニーズに対し、いかにワンストップで最適な提案ができるかが、今後住宅供給者に求められるサービスといえます。
当社はこのような中、コーポレートスローガン「For the best life」の下、戸建・マンション・リフォーム・賃貸福祉をはじめ、既存住宅流通、子育て支援、高齢者向けサービスまで幅広く事業展開を行なう「総合“住生活”提案企業」としての企業特長を活かした「Best Life コンシェルジュ」営業により、お客さまのいかなる要望に対しても「オンリーワンの暮らし」をご提案いたします。